ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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オメガモンが復活?

知りませんな。




覚醒のオメガ

フランス デュノア社近辺

 

「ぐう!」

 

迫りくるオニスモンに対してラウラは思わず逃れるのを諦めようとしていた。

 

「!?」

 

そのとき彼女はオニスモンの上に何かが巨大な剣を振り下ろそうとしている姿を確認できた。その影は徐々にオニスモンの近づいていることがわかった。

 

「おりゃ!」

 

剣が刺さった瞬間オニスモンは背後に何かがいるのに気づきラウラから目標を変える。ラウラは一時的に硬直状態になる。

 

「何ぼさっとしてるんだい!早くそこから離れな!」

 

「わ!わかった!」

 

ラウラは急いでオニスモンから距離を取り千冬たちと合流する。

 

「大丈夫か、ボーデヴィッヒ?」

 

「はい、心配をおかけしました。」

 

「よかった・・・・俺も一時はどうなるかと思ったよ・・・・」

 

メタルガルルモンはホッとする。ラウラはオニスモンの方を向くとオニスモンは一体の女性型デジモンと戦っていた。夏休みに千冬との再戦を誓って別れたメルヴァモンだ。

 

「まさか奴がこんな所にまで来るとはな・・・・・」

 

「織斑教官のお知合いですか!?」

 

「ちょっとしたな。」

 

「すごい・・・あのオニスモンと互角に渡り合うなんて・・・・」

 

千冬たちは戦闘をしているメルヴァモンのことを見る。メルヴァモンは千冬たちの安全を確認するとニヤッとしながら叫ぶ。

 

「織斑千冬!早くここから離れろ!コイツはアタシが何とかする!早く行け!」

 

「何を言っている!そんなことをしたらお前が・・・・」

 

「そんなこと言ってもお前たちの機体のエネルギーも限界だろ!一回帰らねえと本当に死ぬぞ!」

 

メルヴァモンの言う通り千冬たちのシールドエネルギーはもう残り少なかった。逃げるには屈辱的だがこのまま続ければ確実に負ける。

 

「クラリッサ、他の部隊の生存確認は?」

 

「輸送機の通信で生き残った部隊は既に戦闘地域から離脱しています。我々もこのまま留まり続ければ・・・・」

 

「止むを得ん。我が黒ウサギ・・・シュヴァルツェ・ハーゼ隊の屈辱的撤退になるが部隊の安全が第一だ。一時撤退する!」

 

ラウラは状況的にも自分たちが不利だと判断し輸送機へと戻っていく。メルヴァモンは千冬たちが離脱したことを見届けた後にオニスモンに向かって剣を構える。

 

「どうやら逃げてくれたみたいで助かったわ。このとっておきの技はまだ見せたくなかったからね・・・・」

 

メルヴァモンはオリンピア改とメデュリアを広げると高速で回転を始める。何かの攻撃だと感づいたオニスモンは破壊光線「コズミックレイ」を放つ。放つ頃にはメルヴァモンは巨大な竜巻と化していた。

 

「マッドネスメリーゴーランドDX!!」

 

メルヴァモンはそう言いながら回転を続けてオニスモンへと接近していく。破壊光線を竜巻の防御壁で防ぎ切り、オニスモンの体を切り刻んでいく。オニスモンは危険だと判断したがすでに時は遅く徐々に体を削り取られていき、悲鳴を上げることなく消滅した。デュナスモンはこの結果に驚いていた。

 

「馬鹿な!コピーとはいえオニスモンは古代のデジタルワールドで猛威を振るったデジモン!たかが神人型デジモンの一人の手でやられるなんて・・・・・!奴はどこだ!?どこへ消えた!?」

 

デュナスモンは近くにいたはずのメルヴァモンがいないことに気づき慌てて探し始める。一方のメルヴァモンは目を回しながら崩壊しているビルの陰に隠れていた。

 

「この技の欠点は・・・・・やった後に強烈な目まいと吐き気が一気に襲ってきて戦える状態でなくなるという・・・・・おええええええ!!!」

 

彼女は誰にも悟られぬように嘔吐した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本 

 

「ここまで来れば避難所までもう少しだ。」

 

エアロブイドラモンは弾たち家族を避難所近くまで誘導し終えた所だった。途中で荷車を代わりに牽いてくれたため弾たちは荷車に乗って休むことができた。

 

「じゃあ、俺は兄貴の助けに行かないと・・・・」

 

エアロブイドラモンはそう言うと翼を広げて飛び去ろうとした。

 

「あっ、ちょっと待ってくれ!」

 

弾が呼び止める。エアロブイドラモンは気まずそうに振り向く。

 

「あ、兄貴のことだけど・・・・・その・・・・あんまり責めないでくれ。兄貴だって苦しいんだ。人間でもないし、デジモンにもなりきれない自分と今でも必死に戦っているんだ。」

 

「やっぱりあれは一夏だったのか・・・・」

 

弾たちはエアロブイドラモンから簡略ながらも一夏の過去について聞いた。しばらく黙っていた五反田一家であったがその目は敵視とか侮辱をしているものではなく真っ直ぐに見ているものだった。

 

「一夏の奴・・・・・そんなことならちゃんと言ってくれてたらいいのに・・・・」

 

「一夏さんもきっと辛かったんだろうな・・・自分が人間じゃないと知られると何をされるか怖かっただろうし・・・・」

 

弾と蘭の母親である蓮はエアロブイドラモンの顔を見ると笑顔で答えた。

 

「チビちゃん・・・だったかしら?一夏君に会ったら伝えてちょうだい。私たちはいつでもあなたのことを信じているって。あなたは私たちと同じ人間だって。」

 

「これ言うのもなんだがよ・・・・この騒ぎが治まったら家にいつでも遊びに来いって伝えてやってくれ。儂も弾も蘭も待ってるってな!儂らから見たらお前さんはいつまでも一夏君だということも伝えてくれ!」

 

厳もニヤッと笑いながら言う。エアロブイドラモンは思わず嬉し泣きをした。一夏にはこんなにも信用してくれる人がいたんだなと。

 

「は、はい!絶対に兄貴に伝えます!」

 

そう言うと彼は急いで箒たちと合流して一夏のところに行くべく飛び去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイゼルグレイモンVSロードナイトモン

 

「どうした!動きが鈍くなってきているぞ!」

 

ロードナイトモンは己の俊敏な動きを利用して次々と一夏に一撃を加えていく。一夏は応戦しようと攻撃していくがロードナイトモンに次々と避けられていく。

 

「な、なんて速さだ!学園の時と大違いだ!」

 

「あの時はほんの小手調べ、こんなこともできる!」

 

ロードナイトモンが彼の目の前に立つと驚くべき光景が現れた。

 

増えたのだ。ロードナイトモンが、それも四人に。

 

「こ、これは!」

 

「言っておくが私は一人だぞ?これでもお前は私を倒せるかな!」

 

ロードナイトモンはそう言うと四人一斉に襲い掛かってきた。

 

「くっ!九頭龍陣!」

 

一夏は地面に龍魂剣を突き刺すと地面から八つの龍脈を放ち、己も竜の姿になってロードナイトモンを襲い掛かっていく。しかし、攻撃したロードナイトモンはすべて消えてしまった。

 

「残念だったな!そいつらは私の分身だ!」

 

「あれは増えたのではなく高速で動いて見せることによって増えたのかのように見せていたのか!」

 

「隙あり!アージェントフィアー!」

 

ロードナイトモンは技を放ち終えたカイゼルグレイモンの腹部に向かって右腕の衝撃波を打ち込んだ。

 

「ゴフッ!」

 

一夏は思わず口から血を吐き出した。ロードナイトモンは更にスパイラルマスカレードを放ち、一夏を吹き飛ばす。

 

「ぐっ!俺の実力じゃまだロイヤルナイツに勝てないと言うのか・・・・」

 

一夏は拳を握り締めながら立ち上がるが目の前にはロードナイトモンが分身を引き連れながら迫っていた。

 

「今の攻撃でお前の剣は向こうに飛ばされ私の攻撃をカードする物がなくなった。つまり今の貴様は殻を失い弱りかけたヤドカリに等しい!」

 

「く、くっそ・・・」

 

ロードナイトモンはパイルバンカーを構えて一気に接近する。

 

「これでとどめだ!」

 

ロードナイトモンは一夏に止めのアージェントフィアーを打ち込もうとした。

 

「はっ!そうだ!まだこれがある!」

 

一夏は咄嗟にデジヴァイスを構える。

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!そんなもので私の攻撃を防ぐことはできん!」

 

ロードナイトモンの攻撃が一夏に命中した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園 ネットワークコンピュータ

 

IS学園ではミレイがクロエたちと共に作業を進めていた。

 

「・・・・・・」

 

「ん?御神楽様、言ったどうかされましたか?」

 

クロエは突然手を止めたミレイを見る。ミレイは薄く笑みを浮かべる。

 

「いよいよね・・・・今までの世界で起こったことがない聖騎士と十闘士の力が合わさる瞬間が・・・・」

 

「?」

 

ミレイの反応はクロエにはどうしても理解できなかった。

 

(束様も不思議な方だったが御神楽様はそれをさらに上回るお人だな・・・・)

 

これがクロエのミレイに対する印象だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイゼルグレイモンVSロードナイトモン

 

「な、なんだと・・・・」

 

ロードナイトモンは目の前の光景に目を疑っていた。確かに自分の攻撃は一夏に命中した。それは紛れもない事実だ。しかし、目の前の出来事は違う。

 

白い剣だ。白い剣が己の攻撃を受け止めていたのだ。しかもその剣は

 

「そ、それは確かオメガモンが残した剣・・・どうしてそれを貴様が・・・」

 

一夏は黙ったままだったが剣は光輝き、その光を強めていった。思わぬ出来事にロードナイトモンは思わず距離をとった。剣は一夏の手から離れると一夏の体ごと浮き、剣はいくつもの光となって一夏の体に次々と付けられていく。両腕に籠手のように装着されるウォーグレイモンとメタルガルルモンの頭部、両肩、膝、足に追加される白い装甲。そして、ロードナイトモンの後ろにあった龍魂剣が何かに引き寄せられていくかのように飛んで行き、彼の背中に戻ったと思いきやそこへ下地が真紅の白いマントが付けられる。そして頭部のも白い装甲が追加され、胸の中央にオメガモンの紋章が現れた。一夏は目を開くとゆっくりと地上に着地した。

 

「ヴリトラモン・・・・・・貴様、一体何をした?」

 

ロードナイトモンはさっきまでの態度とは裏腹に焦った口調で一夏に問いてきた。

 

「・・・・・・・」

 

「何をしたのだと聞いているのだ!」

 

「・・・・・俺にも分からない。でも、何となくわかる気がする。オメガモンもデュークモンのように人間の可能性を信じてたんじゃないかって。」

 

一夏はロードナイトモンを見る。ロードナイトモンからは一瞬一夏がオメガモンに見えた。

 

「おのれ・・・・オメガモンの亡霊が!」

 

ロードナイトモンは咄嗟に突っ込んでくる。一夏は右腕のカイゼルバスターを展開するとガルルモンの頭部と一体化する。

 

「オメガ・バスター。」

 

一夏の右手の銃口が火を噴いた。膨大なエネルギー破はロードナイトモンの体を焦がしながら後方へと飛ばしていく。

 

「ぬぬぬぬぬぬぬぬ!!馬鹿なああああああああ!!」

 

ロードナイトモンは瓦礫にぶつかったおかげでエネルギー波から離れることができた。しかし、彼の顔に右半分は見事に黒く焦げていた。

 

「おのれええええ!人間風情がああああああ!!!」

 

ロードナイトモンは怒りながら一夏に襲い掛かる。

 

 

 




今回の技

コズミックレイ=オニスモン
マッドネスメリーゴーランドDX=メルヴァモン
九頭龍陣=カイゼルグレイモン
オメガ・バスター=カイゼルグレイモン オメガモード

今回のデジモン

カイゼルグレイモン オメガモード(究極体・聖騎士型・ヴァリアブル種)

カイゼルグレイモンがオメガブレード(本作では名称なし)と合体した姿。インペリアルドラモン パラディンモードと同じような進化であるがインペリアルドラモンとは違い、カイゼルグレイモンがオメガモンの力を使えるようになっただけ。それでも十闘士の力との連動であるため、実力を発揮することができればロイヤルナイツと互角以上の力を引き出せる。所々にオメガモンの面影がある。左腕にあったオメガソードはグレイソードになり、右腕はカイゼルバスターとガルルキャノンと合わせたような「オメガ・バスター」になっている。更にはX抗体が使える「オメガインフォース」も使えるがこれは一夏がまだ力を使いこなしていないため自由に使えない。



ぬううう!!

お気に入りの減りが止まらん!こうなったら失踪だ!(嘘)
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