ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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オメガモン戦ですが何やらあっさりした内容になってしまいました。
はっきり言って戦闘描写はうまく書けません。

それでも読んで頂けるのならこのままお進みください。




異分子

「兄貴どこにあるの?その店?」

 

チビモンは辺りを見回しながら言う。

 

「そんなこと言われてもな。ジジモンは場所まで詳しく教えてくれなかったし・・・」

 

「え~!そんな・・・」

 

チビモンはその場で落ち込む。

 

「わかったよ、日が沈むまで探してやるから。」

 

一夏は慰める。そのとき、背後から今まで感じたことのない殺気を一夏は感じた。

 

後ろから何かが迫っている!

 

「みんな伏せろ!」

 

一夏はリリモンを無理やり伏せさせ、状況がよく分からなかったライラモン達も突然の声に慌てて伏せる。すると大出力のビームが一同の真上を通り過ぎて行った。ビームは少し離れた山に当たり大穴を開けた。

 

「な、何なの?今のは!?」

 

一夏はビームが放たれた方角を見る。向こうからはオメガモンが飛行しながら迫ってきていた。

 

「あれはもしかしてロイヤルナイツ!?」

 

ライラモンは驚いた顔で言う。

 

「ロイヤルナイツ!?」

 

一夏は初めて聞いた名前に驚く。

 

「このデジタルワールドの秩序を守るデジモンの集団組織よ。私も名前ぐらいしか聞いたことがないけど・・・」

 

リリモンは一夏の隣で言う。オメガモンは一夏たちの近くまで迫っていた。

 

「ロイヤルナイツだがなんだか知らないが・・・・」

 

一夏はリリモンを離すとマントを脱ぎ捨てて身構える。

 

「戦うなんて無理よ、イチカ!彼らはみんな究極体なのよ!」

 

一夏はリリモンの言葉も聞かずオメガモンに接近する。オメガモンは一夏が来るのを見るなりガルルキャノンをしまう。

 

「あの攻撃を避けるとはな、流石異分子と言うべきところか。」

 

「異分子だと!」

 

オメガモンの言葉に一夏は怒りを感じた。オメガモンは続ける。

 

「貴様は本来この世界にはいないはずの存在なのだ。貴様とて少しは理解しているのではないか?」

 

「何が言いたい?俺に何か用なのか!?」

 

「イグドラシルは貴様を連れてくるようにと私に命令された。それ故に貴様を連行する。」

 

「さっきの攻撃といい連行するだと?ふざけるな!」

 

一夏は右腕をブースタークローに変形させ、オメガモンに向かって接近する。

 

「俺は誰の命令も受けない、ここではなお更な!」

 

一夏はクローを振りかざす。しかし、オメガモンはすぐさまグレイソードを出し、弾き飛ばす。一夏は勢いよく吹き飛ばされる。

 

「ぐっ!」

 

一夏はとてつもない速さで地上に墜落するがすぐにも起き上がる。

 

「今までの相手とはケタ違いだ・・・」

 

一夏は余裕のない顔で上空にいるオメガモンを見上げる。オメガモンは平然と立ったままで先ほどの衝撃をビクともしない。

 

「イグドラシルはお前を連れて来いとは言っていたが無傷でとは言っていない。拒否するのなら強引にでも連行する。」

 

「誰が!」

 

「イチカ逃げて!敵いっこないわ!」

 

「兄貴!」

 

少し離れた所ではリリモンたちが不安そうに見ていた。

 

「お前らは早く逃げろ!俺にかまうな!」

 

一夏はそう言うと上空に飛び腕をクローから銃に変形させる。キメラモンを倒したメテオバスターである。一方のオメガモンはグレイソードをしまい直すと再びガルルキャノンを展開する。

 

「これなら!」

 

一夏はメテオバスターのエネルギーを充電する。

 

「逃げてイチカ!」

 

リリモンは一夏を止めに行こうとする。

 

「ダメよ、リリモンあなたまで巻き込まれちゃう!」

 

「でも!」

 

リリモンたちが騒いでいる間にも一夏はバスターのエネルギーを限界まで引き上げた。

 

「喰らえ!」

 

一夏はメテオバスターを発射する。オメガモンも同時にガルルキャノンを発射する。

 

両者のビームは衝突すると同時に眩い光に包まれていく。リリモンたちは思わず目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして静かになるとリリモンたちは目を開けて上空を見上げる。上空には無傷の

オメガモンと体のあちこちが焼けてボロボロになっている一夏が見えた。射撃戦もオメガモンの勝ちだったのだ。

 

「つ、強すぎる・・・・」

 

あまりにも大きい差だ。一夏がこれほど絶望したのは人間の時以来だった。傷ついて動けなくなった一夏を見るなり、リリモンは思わず泣き始め、チビモンは混乱する一方だった。それでもオメガモンは一夏に接近していく。

 

「今の貴様の実力では私には敵わん。大人しく来てもらうぞ。」

 

オメガモンは上空で身動きがとれなくなった一夏に迫る。

 

「やめて!」

 

少し離れた所からリリモンがオメガモンに向かって叫ぶ。

 

「イチカはもうボロボロなのよ!異分子なのか何なのかは知らないけど彼の存在のどこが秩序に反するのよ!」

 

するとオメガモンはリリモンたちの方を向いて言う。

 

「奴は本来もうこの世界には存在しないデータを持つ者だからだ。それ故にイグドラシルはこのまま野放しにするわけにはいかんと判断したのだ。」

 

「だからって!」

 

「それに抵抗さえしなければここまで傷つくことまでなかったはずだ。それは奴の起こした結果だぞ。」

 

「う・・・」

 

「わかったなら黙ってもらおうか。」

 

オメガモンはそう言うと一夏の方に向き直る。リリモンはこのまま一夏が殺されてしまうのではないかと思い涙目になってしまった。

 

「では来て・・・」

 

「・・・・・・・まだだ・・・・」

 

「む?」

 

「俺が負けるはずがないいいいいい!!!!!」

 

一夏の目が突然光り出し、周辺に衝撃波が起こった。

 

「ぬっ!」

 

「きゃああ!」

 

衝撃波にはリリモンたちも思わず吹き飛ばされ、オメガモンも少し怯んだ。

 

「はあ・・・はあ・・・」

 

再び一夏の方を見ると一夏の体から赤いオーラが全身を包み込んでいた。ロイヤルナイツであるオメガモンでさえ異常と感じるほどすさまじいものだった。

 

「こ、これは一体・・・・」

 

「グルルルルル・・・・」

 

一夏の目はもはや正気ではなかった。まるで獣そのものだった。

 

「グワアアアア!」

 

一夏は勢いよくオメガモンに突進し、彼を地上に突き落とす。地上には大きなクレーター

ができる。

 

「奴にはこんな力はないはずだが・・・」

 

オメガモンは上空にいる一夏を見る。すると一夏から一瞬、古代の英雄エンシェントグレイモンの残像が見えた。

 

「グルル・・・殺ス、殺ス!」

 

一夏は今にもオメガモンに迫ろうとしていた。

 

「これはどうやら排除するしかないようだな。」

 

オメガモンはグレイソードを展開し構える。一夏は勢いをつけてオメガモンに急接近しようとした。

 

 

 

 

しかし

 

「もうそのぐらいにしろ。」

 

「!?」

 

背後から突然声がすると思いきや振り向く間もなく一夏は不意打ちされそのまま動かなくなる。よく見ると後ろにはマグナモンがいた。

 

「マグナモンか。」

 

「オメガモン、イグドラシルは飽くまでも奴を連れてくるようにと言ったはずだ。それを消すつもりか?」

 

「奴は我々が想像していた以上の異分子だ。イグドラシルに連れて行くのは危険すぎる。」

 

「しかし、イグドラシルはそれを望んでいる。」

 

「・・・・・」

 

「では引き上げるぞ。」

 

そう言うとマグナモンは一夏を抱え、上空へと消えていった。オメガモンも同様にリリモンたちの前から消えた。

 

 

 

 

その場にはリリモンたちだけが残された。

 

「・・・・・イチカ。」

 

リリモンは跪いて泣いていた。

 

「ロイヤルナイツに連れて行かれたんじゃ・・・・」

 

ライラモンも何とも言えなくなってしまっていた。

 

「兄貴を助けよう!」

 

チビモンは二人を励ますように言う。

 

「でもねチビちゃん、ロイヤルナイツは・・・・」

 

「そんなのどうでもいいんだ!とにかく兄貴を助けるんだ!」

 

「でも、どこに行くのよ?」

 

リリモンは顔を上げないまま言う。

 

「兄貴が言っていた店を探すんだよ!そこに行けば何かできるようになるかもしれないじゃん!」

 

「・・・・」

 

リリモンは黙ったままだった。

 

「うう~~!もういい!俺だけでも行く!」

 

チビモンはそう言うと一人だけ飛び跳ねて行く。

 

「ああ、チビちゃん!」

 

ライラモンはチビモンの後を追っていく。リリモンは少し考えると立ち上がり独り言を言う。

 

「・・・・そうよね。こんなんじゃイチカが好きなんて言えるわけないし。もう、私もやるだけやってダメならイチカと心中する!」

 

リリモンは何か吹っ切れたのか急いで二人の後を追って行った。

 

 

 

 

 

 




今回の技
ガルルキャノン=オメガモン
グレイソード=オメガモン
ここでの一夏の現象
・一様エンシェントグレイモンのスピリットは揃っているのでその力の片鱗です。
前回の投稿でお気に入りが100件を超え、UAも10000を超えました。ここまで読んで頂きありがとうございます。次回も読んで頂ければ幸いです。
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