天使もとい生徒会長の攻撃を受け止めつつ、俺はこの場を逃げ出す手段を考える。
時間も残りわずか。
俺は思い切って下から生徒会長の袖から生えた剣を弾く。
今だ!
俺は瞬間移動を使い、一気にその場を離れる……………が――――
(と、止まれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!)
やはり都合よく止まることは出来ずそのまま俺が降りて来た階段にぶつかり、その勢いのまま階段の上へと吹っ飛んだ。
飛んできた俺を呆然と口を開けて眺めるゆりと青い髪の奴が視界の端に消えて行くのを眺めながら俺は地面をスライディングして気を失った。
気を失う直前で、俺は思った。
(高城…………いつもこんな目にあってたのか…………)
心の底から高城に賛辞を送り俺は気を失った。
「うん?ここは一体?」
気絶から目が覚めた俺が居たのは保健室と思しきとこだった。
「高城の能力は加減が難しいな。俺もプロテクター着て、鍛えるか?」
頭を押さえながら起きると、保健室の扉が開いた。
そこにいたのは昨日、ゆりが着ていた制服と同じ制服を着た赤い瞳に金とオレンジが混ざったような髪をした少女が居た。
その姿に俺は一瞬驚いた。
何故ならその姿は俺が知ってる子とよく似ているからだ。
「ゆ、柚咲!?」
「違ぇよ」
そう言って少女はベッドの傍まで近づいて来る。
柚咲じゃない。
でも、似た雰囲気だ。
まさか……………
「………美砂……なのか?」
「ああ。そうだよ」
美砂は持っていた缶コーヒーを飲みながら言う。
それにしても、柚咲と似ている。
髪は下ろしているが、同じ髪型にしたらそっくりなんじゃないか?
「えっと………久しぶりだな」
「ああ、久しぶりだ」
「まさか、こうしてあえるなんてな」
「あたしも思ってなかったよ。ゆりに言われて新しく着た奴の面を拝んでやろうかと思ったらまさかお前なんてな」
面白そうに笑う美砂を見て自然と俺も笑いが込み上げて来た。
「ゆりにお前が目が覚めたら戦線の本部まで連れてこいって言われてんだ。行くぞ」
「あ、ああ」
美砂の後に続く様に立ち上がると、いつの間にか保健室の扉の前に別の男が立っていた。
ハルバードと呼ばれる武器を肩に担いだ男だ。
「貴様が新入りか?」
いや、新入りも何もまだ戦線に入るかどうかも決めてないんだが…………
「悪いが、俺はお前みたいな優男を戦線メンバーに迎え入れる気はない」
ハルバードの切っ先を向け、俺を威圧してくる。
すると美砂が俺と男の間に立つ。
「おい、野田。コイツの入隊を認めるのも認めないのもゆりが決めることだ。お前が決めることじゃねぇ」
「黙れ、お前には聞いてない」
「そうかい………なら、死ぬ覚悟は出来てんだな」
そう言うと美砂は掌に炎を生み出し、野田を見据える。
野田もハルバードを構え、攻撃態勢に入る。
そして、二人の戦いが火蓋を切った。
美砂の登場です。
ヒロインでは無いけど美砂にもフラグを建てようかと検討中です。
可愛い美砂をお見せできればいいです。