ストライクウィッチーズ 大怪獣空中決戦   作:サイレント・レイ

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プロローグ 謎の環礁

――― 大西洋 ―――

 

 

 謎の存在ネウロイとの交戦が始まって5年が経過した西暦1944年、人類は連合軍統合航空団を組織するもネウロイに欧州の大半を奪われていた。

 そんな危機的状況を打破する為にリベリオン合衆国の特務艦隊が帝政カールスラントから世界で始めて生成された放射性物質・プルトニウムを極秘裏に輸送していた。

 そのリベリオン艦隊の旗艦であるポートランド級重巡洋艦『インディアナポリス』の艦長は第一主砲塔部分の甲板で輪形陣を構成する艦隊中央の、プルトニウムが関連科学者達と共に積まれている最新鋭エセックス級空母『タイコンデロガ』を不安そうに見詰めていた。

 しかも不安をより一層強める程の新月の真夜中である上に星1つ見えない曇り空であるだけでなく、波も静かな凪の状態がより不気味にさせた事から何か恐怖心を感じた艦長は艦橋に向かった。

 

「…っ!? 艦長、どうなされたのです!?」

 

 艦長代理として当直の指揮をとっていたジム・ボーガン少佐はほんの少し前に自室に戻った筈の艦長が艦橋に現れた為、“自分に何か落ち度があったのか?”と思いながら驚いた。

 

「いや何、考え事をし過ぎて眠れなかったんだよ」

 

 そんなジムの不安を艦長は苦笑しながら否定した。

 

「…いえ、アレが何なのかを知っていればそうですよ」

 

「君はプルトニウムがどんな物なのか知っているのか?」

 

「自分は怪盗ルパンの愛読者でして、その中の1つの放射性物質を巡る物語である“三十棺桶島”で放射能が人体に危険を及ぼす事を素人知識で知っています」

 

 若干間違った知識ではあったが、右舷の『タイコンデロガ』を揃って見詰めながら彼女の積み荷を思っていた。

 此の点随分前から眠りについている艦隊司令部の面々と比べればジムや艦長はしっかりしているとも言えた。

 

「…だがなジム、それだけじゃないぞ。

最重要機密だが『タイコンデロガ』のプルトニウムで、たった1発で大都市1つを消せる新型爆弾が作れるそうだ。

しかも新型爆弾を運用可能の新型爆撃機の生産が間もなく始まるそうだ」

 

 艦長の言葉にジムはギョッとし、此の任務が行われた理由だけでなく自分達の祖国リベリオンが企んでいる事も察する事が出来た。

 

「…それで今回ウィッチ(魔女)達の同行が無かったのですね」

 

「ああ、実際ブリタニアも何か作っているらしい」

 

 現在ネウロイとの戦いは通常兵器が余り有効的ではない為にウィッチと呼ばれる魔力を有する少女達が現代の箒と呼ばれる機械装置ストライカーユニットが主体となっていたが、少なからずいるウィッチを快く思わない者達が連合軍内での国家間の主導権争いもあってストライカーユニットに変わる新兵器を開発していた。

 しかも『タイコンデロガ』のプルトニウムが精製されたカールスラントの研究施設は輸送直後にネウロイの勢力下に落ちており、それ以前に国土の大半を失って南米に亡命国家(ノイエ・カールスラント)を作っている以上カールスラントに戦後主導権を握る力が失われている事から新型爆弾の開発後にはリベリオンの天下は間違いなく約束されていた。

 

「……まあ、我々一介の軍人が給料を貰っている以上どうこうは言えないが取り合えずプルトニウムを無事に運ぼう」

 

「はい、既に安全海域ですので……?」

 

 プルトニウムの事で嫌な予感を感じていたが、兎に角自身の職務をやり遂げようと改めて思った直後に艦内電話が鳴ったのでジムはそれを取った。

 

「……此方艦橋…」

 

『緊急報告!! 『タイコンデロガ』座礁!!!』

 

「座礁!!? 『タイコンデロガ』が座礁したのか!?」

 

 ジムの言葉を遮って悲鳴に近い形で伝えられた報告に誰もがギョッとした。

 だが実際に急いで右舷に振り向いたら、先程までそこにいた筈の『タイコンデロガ』がいなかった。

 勿論、艦長もその1人であったが、自分を何とか落ち着かせながらジムの電話を奪った。

 

「艦長だ! 此所の水深は数千mはあるんだぞ!

なのに『タイコンデロガ』が座礁したと言うのか!?」

 

『し、しかし、『タイコンデロガ』は間違いなく座礁しています!』

 

 艦長が出た事への驚きが感じられたが、慌てて右舷見張り台に飛び出して確認すると、後ろの方で何処か混乱している様な動きをしている僚艦の駆逐艦群の探照灯に照らさた『タイコンデロガ』は艦首を持ち上げながら右に傾いて停止していた。

 勿論、艦長が『インディアナポリス』の機関を停止させ次いでに司令部を呼びに行かせていたが、なにより『タイコンデロガ』の救出を次々命じていた。

 

「ネウロイだ!! ネウロイが来たぞ!!」

 

「撃て撃て!!!」

 

 艦隊全体で誤報から何所かに向けて主砲や機銃を撃つ者達が多数いたが…

 

「環礁だ!! デカイ環礁が見えるぞ!」

 

「撃つな! ネウロイじゃない!」

 

…当の『タイコンデロガ』の外にいた乗組員達は正体までは分からなかったが自分達の船が乗り上げたのがネウロイではない事(それ以前にネウロイは何故か水と寒さが苦手で渡洋能力が著しく悪い)に気が付いた。

 だがその直後に『タイコンデロガ』が更に傾いた所為で格納庫内のプルトニウム入りの容器が次々に固定鎖を引き千切って岩礁に転がり落ちていった。

 勿論、『タイコンデロガ』では直ちにプルトニウムの回収命令が出されようとしたが、その直前に『タイコンデロガ』が今度は左に………否、元通りに戻り、此の反動で乗組員達の何人かを吹き飛ばしながら左右にゆっくり揺れていた。

 

「戻ったぁ!!?

座礁したんじゃなかったのか!?」

 

『そ、それが環礁の方が自分から潜航して離れて行ったみたいなのです』

 

 通信報告を受けた『インディアナポリス』艦長達もそうだったが、伝える『タイコンデロガ』側も自分達の見て判断した事を疑っているみたいだった。

 だが環礁にプルトニウムが奪われた事に変わりがなく、駆逐艦の何隻かが岩礁への爆雷攻撃を始めていた。

 

「攻撃を止めさせろ!!

仮にもプルトニウムが乗っかっているんだぞ!」

 

 艦長が駆逐艦群の攻撃を止めさせようとしたが、その前に駆逐艦が突然爆雷攻撃を止めた。

 

「どうしたんだ!?」

 

「艦長!! 環礁が潜航しながら当艦の真下を通過しています!」

 

 ジムの報告に艦長がギョッとしながら海面を覗き込んだ。

 そして暗い為に直接は見えなかったが、『インディアナポリス』の真下を巨大な何かが通過しているのを感じた。

 

「…こんな……こんな環礁が…こんな環礁があってたまるか!!」

 

 誰にも気付かれずにリベリオン艦隊を奇襲し、プルトニウムを奪い、今艦隊から離脱しようとしている環礁に艦長が叫んでいた。




 感想・御意見御待ちしています。

 酒飲んだ勢いで作っちゃったけど、以外に少ない怪獣ガメラがメインの二次クロスを作っちゃったけど反応どうかな?
 後『インディアナポリス』と『タイコンデロガ』が選ばれた理由も分かってくれたら嬉しいなぁ………って?


…あのゴジラさん、今本番中なんですけど、何をしに………浮気?
 い、いやだな、そんな事無いですよ。
…だったら“vsモゲラ”の続きをはよ書けt(『放射熱線』直撃)
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