イケメン女提督と艦娘達 艦これSS《完結》   作:室賀小史郎

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初の空母。


七話:通信が入っています。

 

 ◇◇鎮守府、執務室ーー

 

 製油所地帯沿岸を攻略して一週間が過ぎた。

 

 次の攻略海域は南西諸島防衛線で既に何度か出撃したが、一つ問題が発生した。

 

女督「うちにはまだ空母が居ない……」

 

 そう、今攻略中の海域で敵艦隊には多数の空母が確認されているのだ。

 最初から制空権を棄てて接近戦に持ち込むのもありだが、あまりにもリスキーだ。

 

女督「建造するか……」フゥ

不知火(本日の秘書艦)「とうとう我が艦隊にも空母が……」キラキラ

女督「まだ建造出来るかすら分からんがな……」アハハ

 

 幸いにも資材は初期に比べて大分潤ってきた。

 

 艦隊もあれからそこそこ大きくなり、今では駆逐艦十一隻、軽巡洋艦五隻、重巡洋艦六隻にまでなった。

 

 ここらで空母を二隻程加えられれば大分楽になるはずだ。

 

女督「よし、早速建造をsーー」

『はじめて~の~ちゅう~♪ きみと~♪』←着信音

 

女督「……はい、もしもし?」

元帥『やぁやぁ、私だ私だ』

女督「あたしの身内に『私だ私だ』と言う人は居ません」ピッ

不知火「」

   (司令の着信音可愛いです////)

『はじめて~の~♪』

 

女督「はい、もしもし」

元帥『私だよ……君の大好きな叔父さんだよ……。いきなり切るなんて悲しいなぁ』クスン

女督「どうしてわざわざあたしのスマホに……と言うより、叔父さんには番号を教えてないはずですが……」

  「(先に艤装の開発を頼む)」アイコンタクト

不知火「」ケイレイ

 

 ガチャーーパタン……ーー

 

元帥『元帥になればこれくらいは朝飯前だよ。それと、私のことは『パパ』と呼べと昔から言っているじゃないか!』プンプン

女督「最初のは聞き流しますね……。そもそも、あたしは父さんにも『パパ』なんて言ったことないんですから……」

元帥『あんなのお前の父親失格だ! お前に電話や手紙も寄越さないなんて! だから早く私の所に養子に来なさい!』フンス

女督「丁重にお断りします。それに父さん元々そういう人ですからね……それで、わざわざあたしのスマホの番号まで調べて話したかったのはこの戯言ですか?」

元帥『……戯言じゃないやい!』ブワッ

女督「(めんどくさい……) 分かりました。それでどんな用件ですか、パパ?」

元帥『何度聞いても良い響きだ……』カンドウ

 

女督「私も忙しいので、もう切っても良いですか?」

元帥『本題に入ろう……君、そろそろ空母が欲しくないかね?』

女督「えぇ、欲しいですね。今そのことで工廠へ行こうと思ってましたから」

元帥『そうだろうともそうだろうとも! 君の戦果は随時私の所に入ってくるからな! それでどうだ? 私の所で正規空母でも建造して送ろうか?』

 

女督「その提案は魅力的ですが、妙高達も譲ってもらっているのに空母までもとは……」

元帥『身内贔屓してるように言われないか心配なのだね?』

女督「お察しの通りです。私が海軍学校を卒業と同時に大本営に着任出来たことも、叔z……パパの手回しのせいでしたし」

 

元帥『だがその分、有り余るほどの戦果を上げているではないか。今だって着任から一ヶ月以内でそこの南西諸島防衛線にまで来たのだからな』

女督「それは陽炎達やみんなの功績です。彼女達を誉めてください」

元帥『無能な指揮官では、どんなに戦艦を揃えても成し得ない事だ……君は良くやっている。だから私がこう提案しても、大本営のお偉方は二つ返事なのさ』

女督「……分かりました。お心遣い感謝します」

 

元帥『そうそう、最初からそう言えば良いんだよ』ハハハ

女督「パパには敵いませんね」

元帥『よし、では明日には正規空母を送ろう。何隻欲しいんだ? なんならパパン、娘の為に装甲空母も造っちゃうぞ~!』フンス

女督「正規空母や装甲空母ではうちの資材が待った無しで底を突いてしまいますから、軽空母を二隻程お願いします」

元帥『何なら資材も一緒に送るのに……』

女督「 い い で す ね 、 パ パ 」ゴゴゴゴゴ

元帥『アッハイ……んんっ、では明日軽空母二隻を着任させよう。ではな』

女督「はい、ありがとうございます。では」ピッ

  (全く……あの人は……)

 

 しかし、これで空母の心配は無くなった。

 

 後は対空戦の訓練を中心に、他の鎮守府とは対空母の演習を申し込もう。

 

 コンコンーー

 

女督「入れ」

 

 ガチャーー

 

妙高「提督、無事に艦隊が出撃任務から帰投致しました。それから深海棲艦との戦闘後にこちらのメモリーチップを見つけました」つチップ

女督「そうか、ご苦労だったな。補給と入渠を済ませたら、報告書に取り掛かってくれ」

妙高「分かりました。それでは失礼致します」ペコリ

 

 妙高から預かったメモリーチップ。

 これは敵の艦を倒した際に敵が落としていく物で艦娘のデータが入っている物だ。

 

 これを工廠に持っていくと、このメモリーチップに記録されている艦娘を復原することが出来る。

 何故敵がこんなものを落とすのかは諸説あるが、有力なものでは『深海棲艦は前に沈んだ艦のデータとこれまで轟沈した艦娘のデータから出来ている』と言うものだ。

 

 確かにそれならば人型の深海棲艦が居ても不思議ではないし、艦娘と分かり合えるかもしれない。

 

女督(とにかく、これを工廠まで持っていこう)

 

女督「誰か来た時に困らないように書き置きして……よし、では行こう」

 

 こうしてあたしは工廠へ向かった。

 

 工廠ーー

 

不知火「司令……? お疲れ様です。先程妙高さんがそちらへ向かったと思いますが、お会いになられましたか?」

女督「あぁ。それと妙高からこれを預かったのでな」つチップ

 

不知火「了解しました。もう少しで妖精達も手透きになるので、座ってお待ちください」つ椅子

女督「ありがとう……今回の開発はどうだ?」

不知火「今回は三式爆雷投射機を開発出来ました! 今は最後の開発をしているところです」エッヘン

女督「おぉ! それは良いじゃないか! 良くやったぞ、不知火」ワシャワシャ

不知火「恐縮です……えへへ////」ニヘラ

妖精I「イチャイチャしてるとこ悪いが、開発終わったぞ。またも三式爆雷投射機だ」ニッ

女督「二つもとはやるなぁ。妖精さんもありがとう」ナデナデ

妖精I「よせやい。なんならトランザムシステムも搭載してやるぞ!」ニコニコ

女督「いや、それよりもこちらのメモリーチップの確認を頼む」スチャつチップ

  (だからそのトランザムシステムとは何だ……?)

 

妖精R「了解しました。すぐに解析結果は出ますよ……わぁ、軽空母・鳳翔のメモリーが記録されてますよ!」

女督「こいつは重畳。早速復原してくれ」

妖精達『了解!』

 

不知火「これで航空戦が出来ますね」

女督「あぁ。それに明日には元帥殿の所から、またうちへ軽空母二隻程譲ってもらうことになってな。航空戦を視野に入れる事が可能になった」

不知火「それでは先ずは訓練ですね」

女督「分かってるじゃないか」ニヤリ

不知火「司令の教え子ですからね」フフフ

妖精R「復原終わりました」

女督「そうか。では不知火、精密検査後に司令室へ案内してくれ」

不知火「了解です!」ケイレイ

 

 司令室ーー

 

女督「あたしがこの鎮守府の提督だ。そして君は我が鎮守府では初の空母だ。君の働きに期待している」

鳳翔「航空母艦、鳳翔です。不束者ですが、よろしくお願い致します」ペコリ

女督「あぁ、よろしく頼む。この鎮守府での規則等はこの冊子に記載してある。明日までに熟読するように」つ冊子

 

鳳翔「分かりました。家事も得意ですのでお任せくださいね」ニコ

女督「おぉ、それは頼もしいな。君は良いお嫁さんになるだろう」ニコ

鳳翔「そ、そんな////」カオマッカ

不知火「」クッ

女督「家庭的で更に愛らしいとは……羨ましいな。では不知火、鳳翔の案内頼んだぞ」

不知火「……了解しました。では鳳翔さん、不知火の後に付いて来てください」

鳳翔「はい、よろしくお願い致します」

 

 

 

 艦娘寮ーー

 

不知火「ここが鳳翔さんのお部屋になります。今晩はお一人で過ごしてもらうことになりますが、明日には軽空母の方が着任しますので」

鳳翔「はい。分かりました」

 

不知火「あの……司令の顔の傷の事は冊子に記載してあります。先程の接し方を見ていたので特に心配はしてませんが、決して司令を怖がらないでください」

鳳翔「はい。あんなに優しそうな瞳をしていますから、大丈夫です……ふふ」ニコニコ

不知火「何です? 不知火に落ち度でも?」

鳳翔「いえいえ。不知火ちゃんは提督のことをとても慕っているんだなと思いまして」ニコニコ

 

不知火「っ!?//// な、何当たり前のことを言ってるんですか//// 司令は不知火の自慢の司令です//// 今の不知火があるのは司令のお陰です//// 厳しいけど優しいですし、綺麗ですし、料理も上手ですし、誉めると照れる所も可愛いですし、それにーー」

鳳翔(スイッチ押しちゃいましたね……)アハハ

 

 数十分後ーー

 

不知火「ーーという訳で、不知火が司令をお慕いしているのは当たり前なんです////」

鳳翔「そ、そうなのね……(やっと終わりました)」アハハ

 

\アーツカレタ オツカレー ガヤガヤ/

 

不知火「……皆さん、訓練を終えた様ですね。では皆さんにご紹介するとしましょう」

鳳翔「えぇ、お願いします」

 

 艦娘交流中ーー

 

○○「ねぇねぇ、子日の名前読める?」

鳳翔「え~と……」オロオロ

○○「」ワクワク

若葉「おい、先程自分で答えを言ってしまったから、鳳翔さんが困ってるじゃないか……」

子日「あ、ホント? なら子日の名前、漢字で書ける?」

鳳翔「え~と……」オロオロ

初霜「子日お姉ちゃん……名札着けたままだから、鳳翔さん困ってますよ……」

初春「お主のような者を天然と言うじゃのう。わらわの妹がすまぬのぅ……」アタマカカエ

鳳翔「とても、良い個性だと思いますよ、はい」アハハ

 

文月「あたし、文月っていうの。よろしくぅ~」

皐月「皐月だよっ。よろしくな!」

敷浪「あたしは敷波。以後よろしく」

綾波「綾波と申します。よろしくお願い致します」

鳳翔「まあ、可愛らしい。よろしくお願い致します」ニコニコ

 

多摩「軽巡、多摩です。猫じゃないにゃ」

北上「アタシは軽巡、北上。まーよろしく~」

大井「こんにちは。軽巡洋艦、大井です。どうぞ、よろしくお願い致しますね」

木曾「木曾だ。姉貴達ともどもよろしくな」

鳳翔「皆さん個性的ですね。よろしくお願い致します」ペコリ

 

青葉「ども、恐縮です、青葉ですぅ! 一言お願いします!」

衣笠「初対面でやめなさいよ。私は衣笠さんよ。こっちの青葉ともども、よろしくね」

鳳翔「ふふふ、面白いお姉さんですね。よろしくお願い致します」ペコリ

 

 それからも妙高姉妹、陽炎、黒潮等との挨拶を交わし、その日は過ぎていった。

 

 

 

 次の日の朝、司令室ーー

 

祥鳳「軽空母、祥鳳です。ちょっと小柄ですけど、ぜひ提督の機動部隊に加えてくださいね!」ケイレイ

瑞鳳「瑞鳳です。軽空母ですが、錬度があがれば、正規空母並の活躍をおみせできます」ケイレイ

女督「あぁ、君達の着任を心より歓迎する。ここの規則はこの冊子に記載してある。それからーー」

 

 簡単な説明を終えたあたしは、本日の秘書艦である黒潮に新しく着任した祥鳳姉妹を部屋まで案内するように頼んだ。

 

黒潮「この部屋が二人のや。正確には三人やけど」

鳳翔「初めまして、鳳翔です。昨日ここに着任しました。どうぞ、よろしくお願い致します」ペコリ

祥鳳「こちらこそ、よろしくお願い致します」ペコリ

瑞鳳「よろしくお願いします」ニコ

 

黒潮「ほなら互いに挨拶済ませたとこ悪いけど、鎮守府の案内は鳳翔さんに任せてええか? うちこれから工廠行かなあかんねん」

鳳翔「はい。もう鎮守府内は把握しましたので、大丈夫ですよ」

黒潮「おおきに♪ ほな、終わったら司令はんの所に行ってな。大抵は訓練場か執務室におるから♪」ノシ

鳳翔「分かりました」

 

 

 

瑞鳳「……提督って苦労したんだね」

祥鳳「でも、だからこそ今の提督が居るんでしょうね」

鳳翔「はい、私もそう思います。他の鎮守府のことは分かりませんけど、ここはとても丁寧で心遣いを感じます」

瑞鳳「こんな冊子まで用意してるもんね~」ニコニコ

祥鳳「良い所に着任出来たみたいで一安心ね」ニコ

鳳翔「では、鎮守府内の案内をしますね。今からですと、お昼頃には終わります」

祥・瑞『よろしくお願いします』

 

 艦娘案内中ーー

 

 案内を終えると、鳳翔が言ったように時間はお昼前になった。

 

瑞鳳「みんなにも挨拶も出来たし、提督の所に行く?」

鳳翔「この時間ですと食堂に行った方が良いですね」

祥鳳「先程は訓練場でもお見かけしてませんし、執務室へ行くのでは?」

鳳翔「この時間、提督は食堂の厨に居ますから」ニコ

瑞鳳「もしかして、提督自ら艦隊の食事を?」

 

鳳翔「はい。流石に全てではないみたいですが、大抵は提督が作っていますね。私もお手伝いする予定で居たので、食堂に行った方が早いです」

瑞鳳「なら、私もお手伝いするよ! 卵焼きなら任せて♪」

祥鳳「私もお手伝いさせてください。ある程度は心得はありますから」

鳳翔「あらあら。それではお願いします」

 

 そうして三人は食堂へ向かって歩き出した。

 

 食堂ーー

 

女督「では、みんな手を合わせて……」

全員『いただきます!』

 

\ワイワイガヤガヤ/

 

女督「四人に手伝ってもらったから、今日は早く出来たよ。ありがとう」

陽炎「私は当番だったし、そもそも野菜洗っただけよ」

祥鳳「私もお味噌を溶かして仕上げただけです」

鳳翔「提督はお料理がお上手ですからね」

瑞鳳「私の卵焼きより提督の卵焼きの方が美味しそうだよ~」

 

女督「そう言うな。あたしは感謝してるんだから、素直に受け取れ」ウインク

陽炎「そ、そうね////」

鳳・祥・瑞『はぅ////』ズキューン

 

若葉「若葉に直接ではないのに、間接的に被弾した////」ドキドキ

敷浪「攻撃範囲広いよね……別に嫌じゃないけど////」ドキドキ

 

北上「そう言えば提督さ~、このあとってあれやるの?」ニヤ

女督「あぁ、勿論だ」

大井「本当に好きですね……」

北上「そう言ってる割りには提督とのツーショットは腕組んでたよね~」ニヤニヤ

多摩「多摩が提督の膝に乗るとすぐに怒るにゃ」ニマニマ

大井「~~~~////」パクパク

女督「なら、大井もあたしの膝に乗るか? 多摩や駆逐艦の娘達には意外と好評なんだぞ」ニコニコ

球磨「球磨も提督の膝に座るの好きだクマー♪」

大井「こ、今度座らせてもらいます!////」カオマッカ

 

瑞鳳「あれとかツーショットとか何の話?」

皐月「あぁ、司令官は艦隊に新しい人が来ると、その記念にみんなとの集合写真と着任した娘は司令官とのツーショットを撮るんだ。ボクはお姫様抱っこされて撮ったよ♪」ニシシ

文月「あたしは肩車してもらったの~♪」キラキラ

 

鳳翔「それは良い思い出ね。私達も写真撮影してもらえるなんて嬉しいですね」

祥鳳「はい。とても楽しみです」

女督「そうかそうか。そう言ってもらえると嬉しいな」

若葉「シャッターを押すのは任せろ」キリッ

子日「子日もやる~♪」キャッキャッ

女督「あぁ、頼むよ」

 

青葉「青葉に任せてくれないんですかっ!?」ガーン

衣笠「青葉は青葉で撮れば良いじゃない」ヨシヨシ

妙高「駆逐艦の娘達から役目を取るのは悪いですからね」

足柄「それこそ問題でそのシーンをカメラに収めなきゃね」フフフ

那智「私は今のお前の顔を撮ってやりたいよ」ハァ

羽黒「あはは……」ニガワライ

女督「では、昼食が終わって仕度が済み次第撮るぞ」

全員『はい♪』

 

 こうして空母という大きな仲間を加え、あたし達の艦隊はまた大きくなったーー。




読んでくれて本当にありがとうございました!
色々と独自設定付けましたがご了承を。

次回もよろしくお願い致します!
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