ウルトラマンネクサス Pray of Apostate 作:メテスト
特撮とアニメが好きで、このサイトでは俺ガイルのSSをメインに読ませていただいてます。
ウルトラマンX20話に触発されて書きました。
処女作ですので読みにくい所があるかもしれませんが、ご理解いただけますようお願いします。
堅い挨拶からいきましたが、お気軽に感想、ご意見等待ってます!
気付けば炎の中にいた。
辺りはたちまち燃えていて、街も、人も、何もかもがそこではただ無力で、終わりの時を待つ事しかできずにいた。
こんな絶望の中で、自分がかろうじて命を繋ぎとめていられるだけで、宝クジの当選などとは比較にならない豪運、それも奇跡に近い事なのだと思う。
あるいは、自分はもう既に死んでいて、これは死ぬ間際の走馬灯なのではないのか、いっその事死んでしまった方が楽になれるのではないか。そんな悪魔の囁きが絶えず頭の中で木霊する。
しかしそれでも、死ぬのは怖くて、諦めたくなくて、諦めなれば神様が助けてくれる。そんな風に希望によりそがる自分もいて。
でも俺はそんな自分を否定する。
そんなものはいない、神なんていない、世界はいつだって残酷で、自分を助けてくれるのは自分だけ。希望を求めてもその先にあるのは求めた分と同じ量の絶望だけだ。
その仕組みを、理を思い知らされ、泣いて憎んでいつか信じた希望さえも諦めて、そうやって生きてきた。何もかも否定して生きてきたのに。
『死にたくない。』
『生きたい。』
生きたい。こんな所で死にたくない。死んだ先に何があるか、今こうしている自分はどうなるのか、何も分からないことが怖くて、だから死にたくなかった。
だから俺は手を伸ばした。いつか夢見た希望に。雷犇めく積雲の先にどこまでも高く青く続く空に、絶望の先に希望が続いてほしいという願いを重ねて、手を伸ばした。
そこには、光を放つ方舟があった。
何もないはずのそこに、まるで先の願いの続きへと俺を導くかのように、そこに現れた。
『無意味だ。』
かつて希望を望み絶望を見た俺はそう言ってくる。
『夢を見ても神様なんていやしない。いつだって自分を救えるのは自分だけだ。』
それでも
『生きたいのなら己の力で生き抜けろ。それができず、何かに頼ろうとするならば、それは逃げであり、弱さであり、いつか自分を殺す事になる。その場に凌ぎにしかならない。』
それでも、それでも俺は生きたかった。かつて俺が信じた事を、俺はもう一度信じてみたかった。闇の中に現れる神様に、人を光に導く救世主に。
そして、とうとう俺は手を差し出した。
その瞬間、景色が光に溢れた。意識が遠のいていく。どうやら、先程までの絶望も、かつての祈りも、夢だったようだ。光の中で、それらの記憶が消えていく。
後になって覚えているのは、忘れていたかつての自分の願いと、あの方舟のこと。
そして、 消えていく記憶の中で一瞬見た、静かに俺を見つめる、銀色の巨人の運命の出会いのこと。