「難シイ事バカリ考エルヨリモ、スシ食ベルイイヨー」・・・サイモン・ブレジネフ
「(もきゅもきゅ)」・・・平沢唯
「(むしゃむしゃ)」・・・玄野計
「いや、喰ってないで何か言えよ・・・」・・・氷川京多
某日深夜、ダラーズチャットルーム・・・・
JACK.Aさんが入室されました
JACK.A
およ、誰もいない
JACK.A
ダラーズも最近過疎ってるとは聞いてたけど・・・
JACK.A
ま、後でまた顔出しますか
JACK.Aさんが退室されました
現在、チャットルームには誰もいません
バキュラさんが入室されました
バキュラ
んー?
バキュラ
誰もいないっぽいね〜?
バキュラ
よしよし、
バキュラ
今ならこのまっさらなフィールドで好き放題言いたい放題できるってワケだ
バキュラ
Hey,聞いてくれよジャック
バキュラ
俺は小学校の時、
バキュラ
同級生の可愛いコに縦笛を吹かれた事があるんだ
バキュラ
その現場を発見した俺は黙っててあげるかわりにこう言ったのさ
JACK.Aさんが入室されました
JACK.A
「お前が口を付けたい笛は俺の顔にあるだろ?」ってわけで?
バキュラ
そうそう、それそ・・・
バキュラ
ひッ
バキュラ
JACKさんばんわっす
JACK.A
相も変わらず寒いですなぁ
ゆいーん。さんが入室されました
ゆいーん。
こんばんわ〜
ゆいーん。
何やってるんですかバキュラさん?
バキュラ
ばん・・・・わ・・・・・
バキュラ
・・・わ、笑えよ
バキュラ
みんな俺を笑えばいいじゃないか!!
JACK.A
LMFAO
ゆいーん。
はっはっはー!!!
バキュラ
ちょ!?
バキュラ
ホントに笑われた!?
バキュラ
しかもJACKさん、
バキュラ
LMFAOって何!?
くろのさんが入室されました
くろの
皆さんわんばんこー
JACK.A
あ、くろのさんちわー
バキュラ
ば、ばんわっす
ゆいーん。
こんばんわ
くろの
何スかバキュラさん、
くろの
相変わらずの一発屋っスか?
バキュラ
な!?ち、違いますよ!!
バキュラ
俺はただ、このまっさらな大地に好き勝手書こうとして・・・
JACK.A
だとしてもネタがつまらなくね?
JACK.A
もっと先生ショナルに行きましょうや
くろの
先・・・生・・・?
バキュラ
いやいや、
バキュラ
JACKさんも結構寒いっすからね!?
JACK.A
はて、何の事やら
田中太郎さんが入室されました
田中太郎
こんばんは
田中太郎
皆さん今日も賑やかですね
くろの
あ、太郎さんばんわー
ゆいーん。
こんばんわ♪
JACK.A
ちわでーす
田中太郎
あれ、
田中太郎
新人さんがいるみたいですけど…
ゆいーん。
あ、はいはーい
ゆいーん。
くろのさんの紹介で入ったゆいーん。でーす!!
ゆいーん。
よろしくお願いしまーす☆
田中太郎
あ、こちらこそよろしくお願いしますねー
バキュラ
なんか甘楽さんと性格似てますね
田中太郎
それはそうと、
田中太郎
今日もバキュラさんイジられてるんですか?
バキュラ
そうなんすよー(T . T)
バキュラ
特にJACKさんが酷くて・・・
JACK.A
おいおい(゚O゚)\(- -;
JACK.A
他人のアドバイスを蔑ろにするようではまだまだですよ?
バキュラ
え!?
バキュラ
あれアドバイスなの!?
JACK.A
あ、そうそう、何時間か前にやってたテレビ、見ました?
バキュラ
ちょ、無視られた!?
田中太郎
あ、あの池袋の奴ですよね?
くろの
俺も見たっすー
ゆいーん。
池袋で何かあったんですか?
田中太郎
何か例の通り魔がまた現れたらしいですよ?
ゆいーん。
通り魔・・・?
田中太郎
リッパーナイトって覚えてません?
田中太郎
数ヶ月前に一晩で池袋を中心に連続通り魔事件が起こった、あれの事ですよ
ゆいーん。
あー!そんな事もありましたね!
ゆいーん。
あの時は学校が臨時閉鎖されたりして大変だったなぁ・・・
くろの
最近、その通り魔がまた暴れてるらしいんすわ、池袋で
JACK.A
ニュースでは加害者は黒服でサングラス着用、って言ってましたけど
バキュラ
え?何そのMIB臭w
JACK.A
あながちそうかもねw
くろの
ま、外を出歩く時は気をつけた方が良いって事っすかね
くろの
こないだの宇宙人騒動もそうですし
田中太郎
あー、ありましたね、そんな事も
田中太郎
実はあの時、僕現場近くにいたんですよね
くろの
・・・ん?
田中太郎
それで何か黒い機械っぽい服着た集団を見たんですけど、
田中太郎
何だったんでしょうね・・・
くろの
案外今話題の通り魔と関係してたりしてw
バキュラ
通り魔が宇宙人って事っすか?
くろの
・・・・・・
JACK.A
あれ?くろのさん怒ってる?
くろの
怒ってませんよぉ〜(怒)
ゆいーん。
怒ってる怒ってるΣ( ̄。 ̄;ノ)ノ
田中太郎
と言うより、
田中太郎
今ここにいる皆さんて池袋住みなんですか?
田中太郎
基本的にこのチャットにいる人は池袋とか新宿とか・・・都心に住んでる人が多いみたいなんで
JACK.A
ちなみに太郎さんはどこ住みなんすか?
田中太郎
あ、僕は池袋です
バキュラ
俺も一応池袋っすよ
バキュラ
JACKさんはどこなんすか?
JACK.A
あ、俺は品川寄りの方です
くろの
俺もそんぐらいっすかね
JACK.A
まぁ、池袋にはあんまり行った事ないんですけど
ゆいーん。
私はちょっと離れてるかも・・・
ゆいーん。
別に地方ではないんですけどね(^ω^;)
田中太郎
へぇー
田中太郎
まぁ、こんな感じでダラダラやってるんで、これからも是非ご贔屓にして下さいね、ゆいーんさん
ゆいーん。
あ、どうもー(((o(*゚▽゚*)o)))
JACK.A
ともあれ、俺、明日はその混沌と欲望渦巻く池袋へ進撃しなきゃならないんでね・・・
くろの
あ、そうだったっスー
ゆいーん。
明日が楽しみ〜
田中太郎
ってあれ?
田中太郎
ゆいーんさんとJACKさんとくろのさんってリア友なんですか?
くろの
あ、学校同じなんですよ
JACK.A
ほいでクラスも同じっていうねw
バキュラ
池袋へは何をしに?
ゆいーん。
ちょっと買い出しに行くんですよぉ
バキュラ
ヘぇ〜、
バキュラ
それじゃどこかで会えるかも、ですね!
JACK.A
くれぐれも背中にご用心、ってわけですな
バキュラ
え!?
田中太郎
襲うんですかw
JACK.A
かーもね( ̄ヮ ̄)
田中太郎
お手柔らかにお願いしますよw
翌日、池袋駅前・・・・
「玄野も唯も遅いな…」
スターバックスの前に座り、自前のiPhoneで曲を聴いている若者が呟く。
銀色の髪をオールバックにし、青いTシャツに迷彩柄のカーゴパンツ、首には十字架のブローチといったラフないでたちをしているのは我らが主人公・氷川京多で間違いない。
---それにしても・・・---
と、氷川はイヤフォンから流れてくるFear,and Loathing in LasVegasの『Jump Around』という曲を聞きながら思う。
---池袋って、まるでメキシコみたいだな・・・---
多くの人々や車達が行き交い、多種多様な思想や欲望が入り混じる街、それが池袋だ。
氷川は以前旅行へ行った、南米はメキシコに思いを馳せる。
そして意味もなく「ハラペーニョ!アミーゴ!!」などと呟いてみる。
「何言ってんだ、お前」
すると後ろから声をかけられるので振り向くとそこにはTシャツ姿の玄野が立っていた。
「あ、玄野」
「何だよ、ハラペーニョって」
「何となく言ってみただけさ」
言いながら氷川は座っていた場所から身を起こす。
「つーか、唯は?あいつも一緒に来るんだろ?」
「今電車遅れてんだとさ」
と、玄野は伸びをしながら言う。
今日はよく晴れている。
「にしても最近暑いよな」
「あぁ、今日は気温50℃超えだってさ」
「うわ、それ砂漠並みじゃん・・・」
そんな事をつらつらと喋っていると・・・・
「ごめーん、お待たせ〜・・・」
池袋駅構内の人混みの向こうから唯がこちらに向かって来る。
「電車が停電で止まっちゃって大変だったよぉ・・・」
そう言う唯の頬を汗の雫が伝う。
恐らくは長時間蒸し暑い電車の中にいたのだろう。
「マジか・・・これ使う?」
と、玄野は肩提げバッグからデオドラントスプレーを取り出す。
「あ、ありがとー・・・ふぃー冷たくて気持ちぃ〜」
唯はそれを受け取って自分の首や腕にスプレーした。
「さて、そろそろ行くか?」
「そうだな」
「まずはロフトだね!!」
そう、今日氷川達は夏祭で使う道具の買い出しに池袋まで来たのだ。
ひとまずはロフトへ向かう事にする。
「いつ来ても人多いな、池袋」
玄野が周りを見回しながら言う。
どこを見ても多くの人々が行き交い、サラリーマンやOL、学生や女子高生などと言った様々な職種や立場の人間で埋め尽くされている。
「都心って大体こんなもんだろ。まぁ、イギリスほどじゃないけどな」
と、氷川。
ちなみに氷川、幼少期をイギリスで過ごしていたりする。
そのため、非常に英語が達者だったりするのだが・・・それはまた別の話。
「え?京多君ってイギリス行った事あるの?」
「行った事あるどころか住んでたよ、7年前まで」
「え!?イギリス住んでたの!?凄いね!」
「ヘェ〜、俺それ初耳だぜ」
「言ってなかったか?」
そんな会話を交わしながら歩いていると・・・・
「ハーイ、ソコノオ兄サン方、スシ、イイヨー」
突然後ろから呼び止められる。
振り向くとそこには何故か板前の服を着た黒人がいた。
背は非常に高く、周囲を歩く人々と比べても天と地の差だ。
「へ?す、寿司っすか?」
「オー、今日ノ露西亜寿司ハ学生サン向ケ出血大サービス中ヨー、今ナラ料金トイチにナルヨー」
と、黒人は奇妙な日本語を喋る。
「と、トイチ・・・?」
この黒人が言いたいのは割引きの事か、と氷川は一人納得した。
しかし、こんなに日本語のおかしな外国人が経営している寿司屋である。
そんでもって名前が露西亜寿司と来た。
正直、とてつもなく胡散臭い。
どんな寿司が出されるのかも想像すらできない。
「あー、あの…今急いでるんで・・・・」
と、氷川が丁重に断ろうとするが、
「へぇー、お兄さん、サイモンって言うんだぁ」
「ホントはサーミャナンダケドネ、ミンナソウ呼ブンデスネ〜」
「あ、ロシア人だったんすか?」
「オー、私ロシア人ヨー、デモ黒人ダカラ、タマニアメリカ人言ワレルヨー」
・・・・・よりにもよって玄野と唯が早速打ち解けていた。
「っておい!!」
氷川は玄野と唯の首根っこをひっ掴んで自分の方に引き寄せる。
「何仲良くなってんだよ!?」
「いや、結構良い人そうだったからさ・・・」
「違うよ玄野くん、サイモンさん凄く良い人だよ!!」
と、二人は口を合わせたように言う。
「それにもうお昼だし、お寿司なんて久しぶりだし・・・」
「いや、行く気か?」
「「当然!!」」
マジかよ、と氷川は眉間を摘まむ。
「オー、パツギンノオ兄サン、頭オサエテ風邪デモ引イタノ?」
するとサイモンがいつの間にやらこちらに来て、氷川達を上から覗き込んでいた。
「うわ!?い、いつの間に・・・?」
「風邪引クノ、良クナイヨー、風邪ニハ青魚が一番ネ、青魚、秋刀魚、丸ゴト一本握りニスルトイイヨー」
---風邪に青魚なんて聞いた事ないぞ・・・・---
氷川はサイモンの全く意味の分からない理屈に少し固まる。
「まぁ、他の飯屋探すのも面倒だし、行くだけ行ってみようぜ」
「オー、毎度アリヨー」
「わーい、お寿司だ〜♪」
---勘弁してくれよ・・・---
氷川は心の中で大きな溜息をつきながら、唯に手を引っ張られて店内に入って行くのであった。