顔巣学園の平凡な超常   作:アカシックレコード

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「パンの次には教育が国民にとって大切なものである」・・・ダントン

「麻婆豆腐の次には生徒会が学園にとって大切なものである」・・・立華奏

「土方を潰す事の次には土方を殺す事が俺にとって大切な事である」・・・沖田総悟

「歳納京子の次には歳納京子が私にとって大切な歳納京子である」・・・杉浦綾乃

「お姉さまの次にはお姉さまが私にとって大切なお姉さまである」・・・白井黒子

「あんぱんの次にはあんぱんがあんぱんにとって大切なあんぱんであるあんぱん」・・・山崎退

「・・・お前らの頭ン中には雑念しかないのか・・・・」・・・氷川京多


第5話:生徒会の一損

生徒会、と聞くといろんな意味で良いイメージを浮かべる人は極少数だろう。

例えば、生徒会が主人公サイドから見たらけっこう邪魔な存在だったり、反対に実は全ての黒幕だったり・・・・

とまあ、どうしてもそういうイメージが先行しがちな生徒会だが、例に洩れず、この顔巣学園にも生徒会が存在するワケで・・・

ただ、この顔巣学園の生徒会は学園内で起きる様々な事件・騒動に対応するため、事実上の学園管轄の治安維持機関・『ジャッジメント』という一面も持っていた。

 

 

顔巣学園生徒会室・・・

 

 

「おし、皆集まったか」

 

学園の校庭に面した空き教室棟にある生徒会室。

そこには整然と並べられた机があり、黒板にはこれから話される議題が白と赤のチョークでまとめ書きされており、一見しただけではどこにでもあるようなごくごく普通の生徒会室である。

んで、コの字型に並べられた机の上座には高等部の生徒会・会長である近藤勲と副会長の土方十四郎が座り、部屋に集まった生徒会員に声をかける。

 

『お~う』

 

『うす』

 

『うぃー』

 

『はい』

 

『ああ』

 

するとその場に居た生徒会員がばらばらに返事する。

 

「えー、諸君には、やってもらいたいことがある。」

 

近藤は言いながら、黒板を指差した。

黒板には『夏祭における準備状況のチェック』と議題が書かれている。

 

「夏祭の開催まであと一ヶ月を切った。今も多くのクラスやクラブが露店や出店の企画や準備に追われているのは、ここにいる皆も知っての通りだろう」

 

そこでだ、と、近藤は続ける。

 

「今日は中学生徒会と高校生徒会に分かれて、査察を行ってもらう」

 

 

 

 

夏祭とは、顔巣学園が7月後半から8月の序盤まで開催する、一足早い文化祭の事であり、一応は普通の10月に行われる文化祭も存在する。

だが、この夏祭は文化祭よりも最高に盛り上がると学内での評判も上々であり、当日には多くの来場者と露店で校舎が埋め尽くされる、生徒達にとっても、教員達にとっても、一大イベントなのだ。

しかも、毎年恒例で最終日の夕方には特別ゲストが出演する事になっており、去年は大人気アイドルの寺門通が出演して学校中が大騒ぎになったほどである。

それだけに、よからぬ企みやスリ、カツアゲ等をする者も多く、それを摘発、是正するのが生徒会の仕事でもある。

で、今回、生徒会はその夏祭に向けての準備状況をチェックする事になったわけである。

 

 

 

顔巣学園・高校棟・・・・

 

 

それから、数分後。

4グループに分かれたうちの一団―――クラブの出し物の準備状況をチェックするグループ―――は部室棟の二階を歩いていた。

 

「ガンツ部の部室は・・・」

 

立華奏がPDAで学園内マップを確認しながら呟く。

この学園は様々なアニメキャラが在籍している学園であり、当然の事ながら学園内の敷地の面積もハンパな広さではない。

よって、長い間この学園に学籍を置いている生徒でも道に迷う事はしょっちゅうある事だったりする。

 

「ガンツ部ならそこの角を行った先でさぁ」

 

と、沖田がフォローする。

ガンツ部とは顔巣学園の数ある部活の中でも最も活動内容が危険な部活の一つで、主な活動は「星人をヤッつける事」であり、ターゲットとなる星人と呼ばれる宇宙人をハンティングするのだが・・・・相手となる星人もかなり攻撃的で、『生半可な覚悟で入部したらエラい目に遭った』、『本当に部活か?』などと生徒達の間で囁かれている部活である。

そして、一行は部室前へとやって来た。

そこではガンツ部の部員だろうか、ボタン状のリングが至る所に付いた黒いウェットスーツのような格好をした長髪の青年が脚立の上で何やら看板を設置していた。

 

「・・・加藤君」

 

「おお、立華か」

 

奏が声をかけると加藤と呼ばれた青年は脚立から飛び降りた。

彼は加藤勝。

顔巣学園高等部2-Rの生徒にして、ガンツ部の副部長だ。

 

「どうしたんだ?お前がここに来るなんて珍しい」

 

「夏祭も近いし、生徒会の活動でね・・・」

 

「ああ、そうか・・・確かもう一ヶ月を切ったんだよな」

 

「ええ・・・楽しみね」

 

「ああ、そうだな・・・生徒会の活動ってことは中も見ていくのか?」

 

加藤は奏に問う。

 

「当たり前だろう、僕達は査察に来てるんだ。こんな所でお喋りしているヒマはない」

 

と、奏の代わりにノヴァが気障りな口調で言う。

 

「あはは、そうだよな・・・」

 

すると、加藤の後ろのドアからガンツ部の部長である玄野が首にタオルを巻いた姿で現れた。

 

「加藤、看板の建てつけ終わッたか?」

 

「ああ、あともうちょっとかな・・・今、立華達が査察のために来てるんだけど・・・」

 

「え、マジ?」

 

加藤の言葉に玄野は驚いたような反応を見せる。

 

「ひょっとして何か見せたくないモンでもあるのかィ?」

 

沖田がニヤニヤしながら言う。

 

「見せたくないものって・・・・ま、ま、まさか、歳納京子のエロ写真集とか!?」

 

と、今度は歳納京子LOVEの綾乃が顔を紅潮させながら言う。

 

「そんなわけないだろう。それで得をするのは君だけだ」

 

と、ノヴァが冷静にツッコむ。

 

「違うぞ綾乃。きっと今部室では××××パーティが行わ」

 

「それはもっと違いますよ」

 

そして続けざまにノヴァはシノの爆弾発言を遮る。

ちなみにシノが何を言ったのかは読者の想像に任せる。

 

「・・・まあ、今はちょっと内装の関係で入れる場所は限られてるけど、それでも良いか?」

 

加藤が生徒会の一行に問う。

 

「ええ・・・構わないわ・・・」

 

「ああ、じゃ、先入ッて」

 

と、玄野は一行を部室へ入れた。

ガンツ部の部室は校長室と同じように異次元に存在し、内装はちょうどマンションの1LDKの一室のようになっている。

そしてその部屋のど真ん中には黒い球体―――ガンツ―――がでん、と置かれており、異様な雰囲気を放っていた。

ガンツの周りには何やら工具類が雑多に置かれており、それらは先ほどまで使っていた形跡があった。

一方の部員達は今は休憩中らしく、弁当を食べていたり、ケータイをいじっていたりした。

 

「準備はまだこんな感じだけど、あと1週間くらいで完了する予定だ」

 

「そうなのね・・・あなた達はどんな出し物をするつもりなの?」

 

「ああ、俺達は射的をやる事になッてる」

 

と、玄野がタオルで汗を拭いながら言う。

 

 

「星人の的をXガンで撃つのさ」

 

と、玄野は近くの机に置いてあった発泡スチロール製の的を奏たちに見せた。

どうやら的の種類は4つあるらしく、ねぎ星人の的が1点、田中星人の的が3点、仏像星人の的が5点、千手観音の的が10点のようだ。

 

「まあ、どんな感じになるかは当日までのお楽しみッて事で」

 

「ええ・・・楽しみにしているわ」

 

「頑張ってね」

 

奏達はそう言いながら、部室を出た。

 

 

 

 

数分後、古典部部室前・・・・

 

「次は古典部ね・・・」

 

ガンツ部の部室を後にした生徒会一行は、次の部活である古典部に来ていた。

古典部はこの学園の中では最も部員数が少ない事に定評があり、特に目立った活動もせず、が、何故か廃部にならないという不思議な部活である。

 

「しっかし・・・何でこんな寂れたトコに部室構えてンだか・・・」

 

沖田がクラスの表札に無理やりくくり付けられた古典部の表札を見て言う。

 

「まあ、立地があまりよくない、というのもあるんだろうな・・・」

 

と、今度はノヴァが呟いた。

ノヴァの言う通り、古典部の部室は部室棟でも特に人通りが少ない場所にあり、それが部員の数を減らしている原因でもあったりする。

そのため学園内ではあまり有名な部活ではないのだ。

 

「あのー・・・何か用すか・・・」

 

古典部部室前で佇む生徒会一行の後ろから男子生徒の声がする。

奏が振り向くとそこには学ランを着た男子生徒が突っ立っていた。

細身で背もそれなりに高く、エメラルドグリーンの瞳をしている。

まあ、早い話が中々ハンサムなのだが、やる気のなさそうな表情と寝癖なんだか天然パーマなんだかよく分からない髪形をしており、どこか冴えない。

 

「・・・あなたは古典部の部員かしら?」

 

奏が問うと、男子生徒は無表情のまま頷いた。

 

「なら、話が早い。僕達は生徒会で夏祭の準備状況確認に来た」

 

ノヴァが手短に事情を説明する。

 

「ああ、そうっスか・・・」

 

「準備の方は終わったのか?」

 

「ああ、もう終わってますけど・・・」

 

一方の古典部部員の男子生徒は後ろ頭をポリポリ掻きながら相変わらず気だるそうな顔で応対する。

 

 

―――ホントに準備してるのか、この部活は・・・―――

 

 

と、ノヴァは訝しげな顔をした。

この男には、なんというか、先ほどのガンツ部の部員から感じられたような覇気や疲労感がまるで感じられないのだ。

いや、疲労感は感じられるのだが、それとはまた別種の、今まで寝てましたよ、と言わんばかりの感覚なのである。

 

「まあ、準備も何も、ウチの部活は文集出すだけなんで・・・」

 

と、古典部の男子生徒は肩に下げていた鞄から一冊の薄い本を取り出す。

表紙にはレトロな書体で『氷菓』と書かれていた。

 

「み、みずがし・・・?」

 

漢字が苦手なノヴァは氷菓をみずがし、と読み間違えた。

 

「ひょうか、だぞ」

 

と、横からシノが訂正する。

 

「・・・まあ、とにかく準備は終わったのね」

 

今度は奏が男子生徒に問う。

 

「ええ、まあ、そうっすね」

 

さっさと部室に入ろうと男子生徒は古典部の引き戸に手をかけながら言う。

 

「分かったわ・・・急いでいるのに、ごめんなさいね」

 

「あ、いえ・・・」

 

そのまま男子生徒は部室に入っていった。

 

「・・・なーんか、土方の次にムカつく奴だぜぃ」

 

と、沖田がさりげなく危険な事を呟いた。

 

 

一方、その頃・・・・

 

 

「・・・ブェックシ!!!!」

 

土方十四郎は大きなくしゃみをしていた。

 

「土方さん、風邪ですか?」

 

と、土方と同じグループのフェリチータが言う。

 

「ずびび・・・いや、今何か、誰かに噂された気がしてな・・・・」

 

 

場所は戻って、部室棟4F・・・・

 

 

「お前は本当に十四郎が嫌いだな・・・」

 

と、ノヴァが沖田に言う。

 

「あたぼーよ。あんな奴、逆さ磔・打ち首獄門にされンのが分相応ってなもんでぃ」

 

「・・・・それはまた相当な・・・」

 

「それで、次行く部活はどこだったか?」

 

シノが奏に問う。

 

「うん・・・次は天文学部だったかしら・・・」

 

奏が学園内マップを見ようとしたその時・・・

 

「あ、あのっ!」

 

生徒会一行の後ろから女子生徒の声がする。

振り向くとセーラー服を着た大人しそうな女子生徒がこちらに走ってきた。

 

「はぁはぁ・・・やっと追いつきましたぁ・・・」

 

女子生徒は息を切らしながら言う。

 

「あ、あの、生徒会の方ですよね・・・?」

 

「うむ、そうだ」

 

と、シノが応対する。

 

「ああ・・・実は・・・お願いがありまして・・・」

 

「あぁ、どうしたんだ?」

 

「私、古典部の部員なんですけど・・・氷菓の・・・文集の販売コーナーを増やしてもらえないかと・・・」

 

「えぇ・・・?」

 

突然の申し出に、キョトンとするシノ。

 

「あっ!無理なお話でしたら、構わないんですが・・・」

 

「あ・・・いやいや!別に無理な話じゃないが・・・とりあえず、事情を説明してくれると嬉しいかなぁ、と」

 

「あ・・・はい!そうですよね!ごめんなさい、いきなり理由も話さずに・・・」

 

「いいよいいよ、それで・・・文集の販売場所を増やして欲しいんだな?」

 

「はい、実は・・・」

 

この学園の文化祭や夏祭では、露店を出す場所が部活やクラスに応じて区画ごとに割り振られており、出店者はその区画の範囲内で露店を営業する事になるわけだが・・・どうやら彼女の話では、文集『氷菓』を売るコーナーがあまりにも少なすぎるらしいのだ。

 

「・・・あー、なるほど・・・」

 

「まぁ、つまりは売る場所を増やしやがれッて事ですかぃ?」

 

と、沖田は誰彼構わず乱暴な口調。

 

「え、えと・・・そういう事ですかねぇ・・・・」

 

「うーん・・・とりあえず今すぐにっていうのは無理だが、生徒会長に頼んでみよう」

 

「本当ですか!?ありがとうございます!」

 

「いえいえ、あ、そうだ、一応名前だけ教えてもらえるか?」

 

と、シノはスカートのポケットからメモ用紙と小振りなボールペンを出した。

 

「あ、はい!私、千反田えるっていいます!」

 

「ちたんだえるさん、ね。分かった」

 

シノがそう言うと、えるはぺこりと一礼して部室へと戻って行った。

 

「それにしても・・・」

 

と、シノはえるの後姿を見送りながら呟いた。

 

「あの娘、なんか誰かに似てる気がするな・・・・」

 

 

一方その頃・・・・

 

 

「・・・ふぇっくち!!」

 

先ほどの土方と同様、噂をされた当人である七条アリアも大きなくしゃみをする。

 

「七条さんも風邪ですか?」

 

「いや・・・今誰かに噂されたような気が・・・」

 

「七条、お前もか」

 

土方はいつの間に買ったのか、マヨネーズアイスに吸い付きながら呟いた。

 

 

 

 

30分後、音楽室前・・・・

 

「最後は軽音部ね・・・」

 

さて、ガンツ部と古典部の視察後、奏達は天文学部、演劇部、チアリーディング部、ダンス部、映画研究部と、それら以外にも様々な部活を回ったが、その最後が軽音部というわけである。

んで、その軽音部の部室からは部員の話す声が聞こえてきた。

奏は部室の戸をノックした。

するとややあって扉が開いた。

 

「あ、奏ちゃんだー。いらっしゃーい!」

 

開いた扉から部員である平沢唯が顔を覗かせる。

 

「今は休憩中かしら?」

 

「そうだよー!でも、奏ちゃん達は何してるの?」

 

扉から顔を覗かせたまま唯が言う。

 

「生徒会の活動で部活を見て周ってるんです」

 

と、綾乃が奏の後ろで言った。

 

「あ、それって夏祭に向けての準備確認だっけ?」

 

「そうよ」

 

「じゃあ、上がっていってよ!ちょうど練習も区切りがついたとこだし」

 

唯に言われ、奏達は音楽室へ入った。

 

「あら、奏ちゃん、いらっしゃーい♪」

 

「よう、奏」

 

「いらはいです!」

 

「皆さんお揃いで」

 

音楽室の中では軽音部の部員達が休憩中という事でお茶をしていた。

 

「確か、軽音部は夏祭2日目でライブをやるんだっけ?」

 

シノが部長である律に問う。

 

「おうよ、今から楽しみだぜー!!!」

 

律は相変わらずハイテンションだ。

 

「しかも今年は澪ちゃんがボーカルなんだよー!!」

 

「こら!唯!!あれだけ言うなって言ってただろ!!!」

 

と、澪は唯の頭にチョップをした。

 

「大体、私はまだやるとは・・・」

 

「嘘つけ~、ボーカルやったら玄野クンが振り向いてくれるって焚き付けたらあっさりとやるって言ったくせに~」

 

すると、後ろで関根がいたずらな笑みを浮かべながら言う。

 

「わっ、わーーーーーーーーーーーーーッッッ言うな馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

一瞬の内に顔を真っ赤にしながら澪は叫ぶ。

 

「ま、しょうがないよなぁ~、澪は玄野クンLOVEだもんなぁ~」

 

律も便乗してニヤニヤと呟く。

 

「う・・・・うるさいうるさいうるさーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!」

 

と、澪はもはや半狂乱である。

 

「まぁまぁ、秋山先輩」

 

と、綾乃が澪をなだめる。

 

「秋山先輩が玄野先輩を好きなのは皆知ってますから・・・」

 

と、綾乃はさりげなく余計なことを言った。

 

 

一方その頃・・・・

 

 

「・・・ヴぇっくし!!」

 

土方、七条に続いて、今度は玄野も大きなくしゃみをする。

 

「計ちゃん、どうかしたのか?」

 

「ずっ・・・いや・・・何でもない・・・」

 

 

―――うぅ・・・何か変な悪寒が・・・―――

 

 

なんてことを胸に呟く玄野であった。

 

 

 

「・・・・おーい、澪ー、いじったのは悪かったからこっちの世界へ戻って来いー」

 

んで、場所は戻って音楽室。

綾乃の放った余計な一言で澪は部屋の隅に小さくうずくまっていた。

 

「うぅ・・・・皆大嫌い・・・・・・」

 

「・・・・こりゃ、しばらく立ち直れないだろうな・・・・」

 

と、岩沢も後ろ頭をポリポリ掻きながら言う。

 

「まぁ、こんな感じだけど、大体の準備は終わってるから・・・」

 

と、ひさ子がまとめる。

 

「ええ・・・わかったわ・・・」

 

「あれ?奏ちゃん、もう行っちゃうの?」

 

と、唯が音楽室を出ようとする奏達を引き止める。

 

「まだゆっくりして行くといいのに」

 

「それはできないわ・・・この後は報告会があるから・・・」

 

「えぇー、そうなんだ・・・」

 

と、唯はしょんぼりと項垂れた。

 

「ワガママ言うな唯」

 

と、岩沢は唯をたしなめる。

 

「澪もこんなだし、それに奏も急いでるんだろう?」

 

「う~ん・・・残念だよぉ・・・」

 

「ごめんなさいね・・・」

 

「・・・でも、夏祭の時は私達のライブ、見に来てね!!」

 

「ええ・・・きっと行くわ・・・」

 

唯との約束をとりつけた奏達は生徒会室へと戻って行った。

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