ようやく書けました。
でも短いです。どうぞ(*´・∀・)つ
歓声がピタリと止まり、前方の人垣が二つに割れる。空いた場所の中央に立っているのは、小柄ながらがっちりした体格の男だった。ある種のサボテンのように尖ったスタイルの茶色の髪。小さめながら鋭く光る両眼。
そんな人が正反対のダミ声で唸った。
「そん前に、こいつだけは言わしてもらわんと、仲間ごっこはでけへんな」
唐突な乱入に、しかし流石というかディアベルはほとんど表情を変えなかった。それどころか余裕溢れる笑顔で手招きをしながら言う。
「こいつっていうのは何かな?まあ何せよ、意見は大歓迎さ。でも発言するなら一応名乗ってもらいたいな」
「…………フン」
サボテン頭は盛大に鼻を鳴らしてから、一歩、二歩と進み出て、噴水の前まで達したところで振り向いた。
「わいは《キバオウ》ってもんや」
「モヤットボールか、サボテンでもかまわん」
キバオウの言葉に続けるようにボソッと後ろから小さな声で耳に囁かれる。振り向くと
「こんにちは、ライト」
そう言って手を小さく上げるホルンカの村で助けてくれた槍使い、リサがいた。
先程のふざけた言葉は気のせいだろう。きっと。
そうやってリサと軽く話し、キバオウの言葉を聞き流していたら
「詫び?誰にだい?」
そんなディアベルの言葉で意識が噴水の方に戻ると、ディアベルが、様になった仕草で両手を持ち上げていた。キバオウはそれを見ずに憎々しげに吐き捨てる。
「はっ、決まっとるやろ。今までに死んでいった二千人に、や。奴らが何もかんも独り占めしたから、一ヶ月で二千人も死んでしもたんや!せやろが!!」
その言葉を聞いたとたんに、広場がシンと静まり返った。俺はβテスターではないが、その恩恵を受けている。隣にいる槍使いに少し教わったのだから。気まずいことには変わらない。それに弟もベータテスターだ。恨まれてしまうのでは……。
「――キバオウさん。君の言う《奴ら》とはつまり……元ベータテスターの人たちのこと、かな?」
流石に厳しい顔をしたディアベルが腕組みをしたまま確認した。
「決まっとるやろ」
キバオウは背後の騎士を一瞥してから続けた。
「ベータ上がりど「ライト、少し聞いて」
隣からキバオウの言葉を遮るようにリサから話しかけられる。
「どうしたんだ?」
「……私に教わったことは口に出さない方がいい。テスター扱いされたら大変だから」
「わかった」
どうやら俺のことを心配してくれたらしい。
「――預かれんと、わいはそう言うとるんや!」
内容は簡単。
βテスターが参加したいなら金とアイテム置いていけ。
「おい、フz「発言、いいか」
言葉を豊かな張りのあるバリトンが遮るように響き渡った。
人垣の左端あたりから進み出るチョコレート色の肌の巨漢。彼は噴水の傍まで進み出た後に四十数人のプレイヤーに軽く頭を下げてから、俺を見て再び軽く頭を下げた。言葉を遮って悪かったとでも言うように。
その後にキバオウに向かい合った。
「オレの名前はエギルだ。キバオウさん、あんたの言いたいことはつまり、元ベータテスターが面倒を見なかったからビギナーがたくさん死んだ、その責任を取って謝罪・賠償しろ、ということだな?」
「そ……そうや」
弟がベータテスターだからかもしれないがキバオウの台詞が無茶なことだと思ってしまう。情報は攻略本があった。
つまり、情報があっても無茶をした又は、情報を信じなかったビギナーが死んでしもた……ではなくしまったのではないだろうか。
それに賠償しろ、と言われてもこの場で戦力を減らす意味はあるのだろうか。
何故か俺の頭に違和感が増えていった。
待ってた人もいるよね?
出来る限り更新速度を初期のように戻したいです。