力操りし者   作:地蜘蛛

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1話

ナイトレイドアジトーーー

 

 

「ん、なんだこの箱は?」

 

ナイトレイドでは今、新人のタツミが掃除をさせられていた(パシリとも言う)。

いやいやながらも掃除をしていたタツミは、どこからともなく小さな木箱を見つけた。

 

「誰のだよこれ...。皆に聞いてみるか。」

 

そう言うとタツミは、掃除を一旦中断して皆の所へと向かっていた。

 

 

 

 

 

「なあ皆。この箱なんだけど、誰のか知らない?大事な物じゃ無いんだったら捨てたいんだけど。」

 

皆の所に着いたタツミは、同じナイトレイドのメンバーへ尋ねてみた。

 

「なんだその箱?」

「なんか古臭いわね、それ。」

「酒が入ってるんじゃ無い⁉︎」

「いや、私は肉だと思う!」

「アカメと姉さんはちょっと黙ろうか?」

 

しかしブラートとマインは知らないと言う。と言うか、アカメとレオーネは食欲に忠実だ。

するとラバックが、

 

「あーすまん、それは俺のなんだ...。」

「そうだったのか。ほらよ。」

「サンキュ。」

タツミから木箱を受け取ったラバックは、中身を開けた。中に入っていたのは1枚の写真と紺色のマフラーだった。

 

「ほう、懐かしい写真だ。ラバックもまだ持っていたのか。」

「ボスも持ってるの?」

「ああ、ほらな。」

 

ナジェンダも懐のポケットから同じ写真を取り出す。

写真にはナジェンダとラバック、そしてもう1人、見た目12、3位の少年が写っていた。

 

「ボスとラバは分かるけど、この子は誰なんだ?」

 

タツミがナジェンダとラバックに聞いてみると、2人は少し悲しそうな顔をする。

 

「...この人はレックスって言って、俺の上司だよ。」

「ついでに、私の副官でもあったな。」

「こんな歳でボスの副官とかやってたのか⁉︎」

「ああ。本当は将軍クラスの実力はあったのに私の副官をしていて満足していた様なモノ好きだ。」

「しょ、将軍クラスっすか...!」

「この頃は『技神』とか呼ばれてたぞ。」

「「え⁉︎あの技神か⁉︎」」

 

なぜかブラートとアカメがとても驚いていた。

 

「兄貴、その技神ってなんだ?」

 

タツミが尋ねると、ブラートは少しキラキラした、まるで憧れの人を見る様な目をして熱弁し出した。

 

「良いかタツミ。技神ってのは帝国軍の中で大抵の兵士の憧れの的になっていたんだ。帝国最強は誰だと聞いたら、エスデス、ブドー大将軍、そして技神の3人のか名前が大抵出てくるぞ。」

「じゃあ、なんで技神って呼ばれてたの?」

 

今度はマインが聞いてみる。

 

「んー、そこらへんは知らねーな。ボスとラバなら知ってるんじゃねえか?」

 

全員がラバックとナジェンダを見る。

 

「ああそれか。一度将軍と将軍クラスの実力を持っていた兵士100人を同時に相手する模擬戦をした事があってな。それで全員を無傷でフルボッコにしたんだ。その時に彼奴の剣技を見た奴がつけたんだ。」

「全員をフルボッコ...?」

「て事は、エスデスやブドー大将軍もいたんじゃ...。」

「いたな。まあ帝具の使用は無しっていうルールだったからな。帝具ありだったらエスデスに勝てたかどうか分からない。」

「いやそれでも十分凄いよ⁉︎」

 

ナジェンダの言葉に全員が驚愕する。

 

「ボス、この人は帝具を持っていたのか?」

「ああ。『以斥天伐マスターピース』、それがレックスの持っていた帝具の名前だ。」

「どんな能力なんだ?」

「詳しくは知らんが、ありとあらゆる力やエネルギーを操る帝具らしい。」

「?それって強いのか?」

「ものすごく強い。それにブドーの帝具とは相性が良かった。ブドーでは傷1つつけられなかったからな。」

「なんでだよ?」

「レックスが言うには、ブドーの帝具の電気エネルギーを精神エネルギーや生命エネルギー、その他諸々に変換してるって言ってた。」

「なんだその帝具チートじゃん‼︎」

ナジェンダが口を開くたびにレックスのチート性能が露見してくる。そしてタツミの突っ込みのレベルが上昇する。

今度はシェーレが尋ねる。

 

「でも、そんな強い人がいるんだったら、今頃とっくに革命が終わっているか革命軍は潰されてますよ?引退でもしたんですか?」

「...あいつは死んだ。」

「え?」

「3年前、私が軍を抜けて革命軍に入ろうとした時にエスデスに追われた。その時レックスは私の為に足止めをして...そのまま行方知らずだ。」

「あ、すみません......。」

「いやいいんだ。私はもう割り切っている。だから、私は彼の分まで革命を成功させる!」

「ボス......!俺たちも、精一杯働いてやるぜ!」

「ええ、早く革命を成功されましょう!」

「皆、すまないな。では今日の暗殺対象だがーーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝都の入り口に、1人の少年が立っていた。

 

「帝都に来んのも久し振りだな。目が覚めてからずっとヘリオルニルにお世話になってたからな。」

 

少年はゆっくりと、そして確実に一歩ずつ歩を進めていった。

 

「さて、まずは同僚探しと行きますか。」

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