それでも彼女を愛してる   作:トクサン

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狂い華

 

 

 俺はクソみたいな人間だ。

 エントランスホールへと続く扉に背を預けながら、俺は足を投げ出してぼうっと天井を見つめている。馬鹿になった鼻はあの濃い血の匂いすら気にならなくなり、抜け殻の様に俺はただ茫然と佇んでいた。雫がこの扉の向こうに消えて既に一時間近くが経過している。

 本当なら今すぐにでもこの扉をぶち壊してエントランスに乗り込むべきなのだ。最初こそそうしようと試みた、椅子やらディスプレイやら何やらを手に扉へ突貫し何度もぶつかった。エントランスホールへ続く両開きの扉は、その激しい攻防で表面に無数の傷と凹みが出来ている。扉の周りには砕け散った椅子の木片やら電子基板やらが散乱していた、そしてその甲斐あって扉はもう少しで開きそうなところまで来ているのだ。端に設置されている金具はグラグラと揺れ、恐らく俺が助走をつけて蹴りでも入れれば扉は容易に開くだろう。だが、

俺はそれが出来ない。

 何度も何度もぶつかっている内に、向こう側から何も聞こえなくなったのだ。

 何か動く音も、雫の声も、息遣いさえも。

 それは最悪の想像を俺に(もたら)した。

「雫‥‥」

 俺は恐ろしかったのだ、全てを白日の下に晒す事が。

 この扉を開いた向こうに、無残な雫の死体があるかもしれない事が。

 あの死体の様に頭が千切れ、四肢が食い散らかされ、臓物を撒き散らした雫の死体が。そんな想像をするだけで、俺の心臓がきゅっと痛みに呻く。或は、今まで見た事も無い雫が佇んでいるのかもしれない。

 感染者(狂人)として。

 しかし、少なくともこの扉を開けるまでは雫の死は確定しない、感染者でも無い雫が「生きている」と言う想像をする事が出来る。ある意味シュレディンガーの猫に似ていた、この扉を開けば雫の死か生が確定し、それを俺は突きつけられる。だが重要なのはその死の対象が猫では無く、俺にとって唯一無二の大切な人だと言う事。扉の前で膝を抱え扉一枚開く事を躊躇う俺は何と弱い事か。

「くそ‥‥くそッ」

 ふつふつと自分の中で強い感情が湧き上がる、それは全身を内側から食い破らんとする鋭利な感情だった。

「クソッ! クソがぁッ!」

 床に拳を叩き付けながら叫ぶ、それは雫や雫の両親、その近しい人を奪った神様とやらへの呪詛であり、この世界そのものに向ける怒りであり、何より情けない自分への失望だった。進む事も退く事も出来ず、ただ不満だけを口にする己は何と弱い事。

「くそ‥‥くそぅ、雫‥‥雫ッ」

 ぽたぽたと床に零れる涙、振り上げた拳は静かに床を叩いた。情けない、悔しい、悲しい、色んな感情が凝縮された涙が白い床を汚す。

 いっその事、俺も死んでしまえば楽になれるのだろうか。

 ふとそんな事を思った。

 結局は、結局は‥‥だ。

 俺は自分が可愛いだけなのだ、変わり果てた雫の姿を見たくないとか、死んだ雫を目にしたくないとか、それは結局どこまで行っても自分本位の考えに過ぎない。雫の事を思えばすぐにでも飛び込むべきだった、そしてその機会を俺は自分から棒に振った。馬鹿みたいな男だ、本当にそう思う。

 今からでも遅くない、早く扉を開けて、雫を救え。

 そう叫ぶ理性を、しかし俺の中の別な感情が否定する、もう助からない、彼女は既に『感染』していたんだと、遠からず雫の母や父の様に感染者となり俺を襲いに来るだろうと。

 相反する思い、それを思考する事にすら俺は疲れていた。

「‥‥もう、嫌だ」

 一番大切な人の手を自ら放し、救う事もしなかった俺はそのまま床にずるずると横たわった。背を扉に預けたまま冷たい床で瞼を閉じる。もしここで感染者に襲われるのならば、大人しく食われてやろう。もう自分には生きる気力すら湧いてこない、もう良い。雫を失ったかもしれないと言う可能性は、それだけで俺の生きる気力を奪った。そしてその結果を手繰り寄せたのは自分自身で、生きているかもしれないと、その可能性を捨てたのも自分自身。自業自得、そのすべてが俺の精神をボロボロにした。

全身の力を抜いて頭を空っぽにすれば、憎い事にこんな状況でさえ眠気はやって来る。感情に左右されず酷使された肉体は休息を求めていたらしい、自分の死を待つ俺は、しかし視界は段々と薄れ、驚く程すんなりと現実世界から手を離した。

冷たい床の感触を感じながら想う、これが悪い悪夢であれば良いのにと。

 目覚めればいつも通りの日常で、適当に大学に行って、教授のつまらない話を聞いて、友達と他愛のない話をして、両親と電話して、雅と一緒に映画でも見て、それから雫の家に遊びに行って、二人で何処かに遊びに行って、それから、それからー

 

 それから ―

 

 

 気付いた時、自分の顔は朝日に照らされていた。天窓から差し込んだそれに目を細めながら体を動かそうとして痛みに呻く、硬い床の上で横になったせいか全身が痛んだ。

体温も大分低下しており、そろそろ春だと言うのに全身が寒さで震える。そして一拍置いてから「あぁ、死ねなかったか」と思考し、自分が背にしていた扉に目を向けた。そのボロボロの両開き扉を見つめ、腕時計に目を落とす。

 早朝の五時、彼女の家に到着したのが午後六時前後、それから一時間そこら経ったと

考えても十時間が経過していた。

「‥‥‥雫」

 流石にもう、無理だ。

 俺の胸に浮かんだのは一種の達観(たっかん)だった、ここまで来てしまえば可能性は完全に潰える。即ち雫と言う最愛の女性の死を(もっ)て。

自分でも無意識の内にドアノブに手を伸ばす。施錠されている筈の扉は、しかし俺の手の動きに合わせてガチャリと開いた。その事に驚きながらも、しかし押した分の力でゆっくりと開く扉。軋んだ音を立てながら開いたその向こうから懐かしい、彼女の匂いがした気がした。

「‥‥雫?」

 扉が完全に開き切りエントランスホールの全貌が明らかとなる。

 別段昨日と大きく変わった所は無い、だが血が尾を引いた様に何かを引き摺った跡がエントランスホールの奥へと続いている。吹き抜けの二階、その天窓から差し込む光が妙に眩しくて目を細める。そしてその光を追うと、一際強い朝日に照らされた場所、ソファやデスクから離れ、ぽっかりと空いた部屋の中央に座り込む見知った背中、それを見つけた。

「しず‥‥っ」

 思わず歓喜した、彼女は生きていたのだと!

 駆け寄って声を掛けようとした、しかしその声は途中で途切れる。自分の足から鳴り響いた水音に気付き、そして異変を察知したのだ。靴に付着した赤い水、自分の足元に広がるのは赤黒い血だまり、それはずっと雫の方から流れて来るものだった。

 昨日と変わっている箇所、それは昨日存在した四人の死体、それが消えていた。雫の両親と屋敷勤めの人間二人の死体、昨日あった大量の血痕は引き摺った跡と重なり、その血痕は全て雫の元へと集まっていた。注意深く見れば雫の周囲にだけやたらと血痕が多い、まるで死体を振り回しかの様に周囲は血に塗れている、そして雫の衣服も昨日と比べると酷く赤黒く染まっていた。

「‥‥雫」

 声を掛ける、雫は振り向かない。

「雫」

 ゆっくりと足を進めて彼女のすぐ後ろに立つ。彼女の背中から(かお)る、いつもの優しい匂い。だが今日はその香りより強い血生臭い匂いが鼻を突いた。

「雫」

 そっと彼女の肩に手を乗せる、するとびくりと雫の体が僅かに震え、そしてゆっくりと。

 本当にゆっくりと此方(こちら)を向いた。

 

 

 

 口から目まで血に染まった顔、剥き出しの歯、開き切った瞳孔、乱れた赤黒い髪、青白い肌にべっとりと付着する血、血、血、それに浮かべる笑み、その口の中には何か赤いモノが詰まっていた。

 

 

 

 怖いとは思わなかった、けれど、どこか心の奥で「やっぱり」と思ってしまった。彼女が両手に持っているのは、すぐ傍で倒れ伏している死体から取ってきたモノだろう。

 『心臓』と『腎臓』、人間の臓物。それを彼女は両手に持って頬張っていた。ぐちゅりぐちゅりと口の中で咀嚼して、血を口の端から垂れ流しつつ飲み込む。歯は既に血で真っ赤に染まり、それを剥きだしにして嬉しそうに嗤う。

 

 生きてはいた、けれど彼女は既に人では無くなっていた。

 

「雫」

 自分は今どんな顔をしているだろうか、きっと酷い顔をしているに違いない。最愛の人を失い、救える筈だった機会を逃した結末がこれなのだ。震える手で彼女の両肩を掴み、未だ赤黒いソレを頬張る彼女に項垂れる。自然と涙腺が緩んで、心の中で何度も雫に詫びた。

「雫‥‥っ」

 ぽたぽたと頬を生温かい涙が流れた、自分に泣く資格など無いと言うのに。だが彼女を救えなかった挙句、実の両親を食べさせる様な真似をしていて、どうして涙を流さずにいられよう? 雫の目の前に転がる死体は、彼女の母親と同じ顔をしていた。

「雫ッ」

 これは恐れた罰か。

 彼女を失う事を恐れた俺が、真実から目を逸らして逃げ出した罰なのだろうか。ならばそれは俺に降り掛かるべき報いだろう、何故彼女ばかりがこんな目に遭わなければならないのだろうか。

 俺は咽び泣きながら、強く彼女を抱き寄せた。

 血で汚れる事も構わず、彼女を頭ごと抱きかかえる。びちゃりと何かが落ちる音がして、血だまりの中に彼女の持っていた臓器が沈んだ。腕の中でもぞもぞと雫が蠢く。

 もし此処で、雫に噛まれて感染者の仲間入りを果たすならばそれでも構わない。或は、彼女に食われて消化されても良いだろう。(むし)ろそれは、願っても無い事だ。俺の胸に顔を埋めていた雫は、ゆっくりと俺の腕の中で顔を上げた。

 かぴかぴに乾いた血、それらが彼女の顔を赤く(いろど)っている。髪はパサパサで目は充血している、顔色も白を通り越して青い。

外見には(こだわ)る女性だった、「辰巳には綺麗な私を見て欲しいの」と言って準備には時間を掛ける、それを外で待つ時間が存外俺は好きだった。それが今や血化粧か、それでも妙に似合ってしまう彼女が憎かった。

口元に付着した血を伸ばして唇に弧を描く、彼女が余り使わない真っ赤な口紅。俺は泣きそうな顔で笑った。

「似合ってる」

 こんな時でも、変わらず君は美しい。

 

 彼女の肩に顎を乗せて優しい匂いで鼻腔を満たす、それからゆっくり瞼を閉じた。彼女が食べやすい様首元を(さら)け出し、あとは彼女の沙汰(さた)を待つだけだ。辛い思いをさせてごめん、助けられ無くてごめん、今までありがとう、彼女に対する後悔や感謝が一気に湧き上がり、あぁこれが走馬灯なのだろうかと思った。

 初めて彼女に出会った時の事、小学校で一緒に仲間外れにされた事、二人でずっと図書館に籠っていた事、中学でどっちの頭が良いか競った事、二人で一緒に告白して付き合い始めた事、そこから許嫁だと知って彼女がとても喜んだ事、高校で別々の場所に進学して彼女が癇癪を起した事、毎日彼女の家に放課後に足を運んだ事、ラグビー部に入ったと言った時に彼女が驚いた事、それから大学での生活。

 一瞬であらゆる情景が瞼の裏に浮かんでは消えた、(まさ)しく一瞬の出来事であり自分の人生は彼女ありきのモノだったのだと再確認する。死んだ後も一緒だと良いな、何て都合の良い事を考えながら、俺は首元で息を吸う雫を想った。

 彼女の唇が俺の首筋に触れ、あぁ最後以外は良い人生だったと振り返り、彼女にすべてを委ねたところで。

 

 

「たつ、み」

 

 

 声がした。

 カラカラに乾いた、張り付く様な声で俺を呼ぶ声が。呆然として、最初は何かの聞き間違いだと思って、しかしその声は耳元で確かに聞こえた。ゆっくりと彼女の肩を押して離れる、彼女の顔が良く見える様に正面を向いて。

「雫‥‥?」

 彼女は微笑んでいた。いつも見せてくれた柔らかい笑みを浮かべていた、俺を食べる事も無く唯々(ただただ)(たたず)んでいた。いつもの様に、まだ人間でいるかの様に。

「雫なのか‥?」

 答えは無い、彼女はただ微笑んで俺を見つめるだけ。だらりと垂れた両腕は俺の腕を掴んで、愛おしそうに(さす)っている。その指先を触れれば僅かに暖かくて、不意にぽろりと涙が零れた。けれどそれは後悔の涙でも、悲しみの涙でも無い。

嬉しさから零れた涙だった。

彼女だ、間違いない。

 

― この(怪物)は俺の愛した雫なのだ。

 

「雫、雫ッ」

 今度は離さないと、強く彼女を抱きしめる。

涙を流しながら雫を抱きしめる俺の背に、ゆっくりと暖かい手が伸びた。抱き締めてくれたのだと、もう二度と無いと思っていた抱擁に嬉しさが(つの)る。彼女は彼女のままだった、例え感染してしまったとしても、箕田雫は俺の愛しい人だ。

「雫‥‥」

 ぽたぽたと彼女の肩に涙が染み込む。彼女を強くもっと強く抱き締めれば、雫の腕も俺を強く抱き締め返した。嬉しさに涙を流しながら俺はたった一つの決意をする。

 共に生きよう、今度こそ、絶対に救って見せる。

嘗て彼女と共に過ごしたこの場所で、俺は彼女と俺自身にそう誓った。

人間じゃ無くなっても、怪物になっても、俺が命を落とそうとも。

彼女の傍に居続け、ずっと共にあろうと。

 

愛しい人であり、恋人であり、家族の様である人に

心より愛する彼女に

この上なく深き愛情と共に

俺は捧げるのだ

 

 この病める花々を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう雫」

 

和室で寝ていた雫の元に戻ると、丁度彼女が起きた所だった。サラサラの黒髪は所々寝癖が付いて跳ねている、寝起きのソレを俺はそっと撫でて解かした。布団を蹴飛ばして上体を起こした彼女は寝間着のままふらふらと頭を揺り動かす。

「ふふっ、寝癖が酷いぞ?」

 雫はどこかぼうっとした表情で辺りを見渡し、手櫛で彼女の髪を整えている俺を見つけるや否や、嬉しそうな顔で腹に顔を押し付けて来た。ぐりぐりと鼻先を埋めるその動作はまるで犬の様、それからすんすんと俺の匂いを嗅ぐ。まぁだがお(かげ)で髪は整えやすい。

「おはよう雫」

 再度そう声を掛けると、彼女は埋めていた顔を上げて微笑んだ。血の様に赤い瞳、艶やかな黒髪、白すぎる肌、うっすらと見える血管。いつもの彼女、そんな彼女の唇に触れる様な軽いキスをして、俺も笑った。

「朝ごはんにしようか」

 

 

 彼女と共に過ごし始めて一年以上が過ぎた。

 

 

 春が過ぎ、夏が過ぎ、冬を超えて、また春が来て。

 今は多分二度目の夏だ、既に廃都と化したこの町で今の暮らしを続けて大分経つ。最初の内は小まめに日数を確認していたが、150を過ぎた辺りから馬鹿らしくなった。 

 

― あの日、彼女は俺を食べる事を拒否し、代わりに同胞(感染者)を喰う事で腹を満たした。

 

 人間と意思疎通できる感染者が彼女以外に居るのかは分からない、少なくとも1年この町で生きてきて彼女以外に口のきけた感染者は見た事が無かった。そして人間の代わりに彼女は、感染者を食べる様になった。

「ほら、今日のご飯だ」

 俺は屋敷の一室、前は食堂として使っていたある程度広い部屋に彼女を連れて来る。そこには無数の骨がそこら中に散らばり、濃い血の匂いがする部屋だった。此処は彼女の食堂だ、彼女専用の。

 食堂の中央、木製のテーブルの上には綺麗に切り分けられた感染者が載っていた。足や腕、頭部などを綺麗に切り分けて部位ごとに盛り付けられた元感染者。豆電球で薄暗く照らされたその部屋に彼女を置いて、「じゃあ、また後で来るよ」と口にして部屋を出ようとする。けれどそれは、裾を彼女に掴まれる事で阻止された。

「‥‥やっぱり、ダメか」

 俺がそういうと、少し拗ねた様に頬を膨らませる彼女。雫は起きたら常に俺が傍に居ないと機嫌を悪くする、彼女が食事をしている間に貯水槽や発電機を見てきたかったのだけれど、仕方が無い。そうして俺は相席し、彼女が美味しそうに感染者を頬張るのを眺めるのだ。

 肉を喰い、血を啜り、眼球を吸い出し、皮膚を破る、そんな光景をずっと見続けた。最近では血の匂いを嗅ぐと落ち着く程になっている、ある意味俺も人間を辞め始めたのかもしれない。けれど、彼女に感染者を食べさせないと言う選択肢は無かった。

 単純に彼女の空腹感を満たす為でもあるが、感染者を食べて以来少しずつ、本当に少しずつではあるが、彼女に理性が戻り始めているのだ。

 最初は何を言っても微笑むだけだった、俺が何を話しかけても何をしても反応を寄越さず、人形の様にただ微笑んで俺に寄り添うだけだった。けれど感染者を与え続けて一カ月、二カ月と経過した頃、俺は変化に気付いた。

 俺が話しかければ頷き、或は表情を変化させ反応したのだ。それから四カ月、五カ月と経過する頃には人間と変わらず意思表現もする様になった。これは良い傾向だ、若しかしたら感染者を与え続ければ人間に戻れるかもしれない、そう思った。

 彼女が俺の名を呼んだのは最初だけ、あの彼女の感染に絶望した最初だけだ、それ以来彼女の声を聞いていない。既に感染者を食べ続けて一年が経った、或はそろそろ次の変化が起きても良いかもしれない。彼女の充血した瞳は真っ赤に染まり、その外見も理性と比例し変化するかもしれない、けれどそれでも良かった。

 例え感染者でも、人間じゃ無くなっても、雫は雫だ。

「‥‥美味いか?」

 俺がそう聞くと、彼女は口を血で汚しながら頷いた。嬉しそうに俺を見て。

 この食事が終わった何をしよう、偶にはゆっくり彼女と過ごすのも良いかもしれない。そんな事を思いつつ俺は明日に想いを()せるのだ。

 雫がまた、俺の名を呼んでくれる日を夢見て。 

 






余談 主人公は雫にご飯を上げるときは、必ず女性の感染者を選ぶ。



 この小説はヤンデレる主人公とヒロインがいちゃこらする話です。
ヤンデレは次話からです! やったね!ヾ(o´∀`o)ノ
物理的束縛ではなく、精神的な束縛ですね! 或はもう共依存に近いから殆ど束縛だと思っていないかも‥‥。でもやっぱりそこは第三者介入でヤンデレ成分過多にせねば!
でももうストック無いので毎日投稿は無理ですッ! 次は来週かなぁ‥‥
渡る世間はヤンデレばかりの方は殆ど完成したのですが、投稿タイミングを逃したので少し温めときますネ(ヤンデレ感)
 

 以下全く関係ない妄想

 女は何処にでもいる様な普通の女性だった、ある日街を歩いていると一人の男に誘拐されてしまう。女の家は裕福で、男は身代金が目当てだった。
 女は最初こそ男に反抗的であったが、男の身目麗しい外見と身の上話に徐々に心を許してしまう。それは男の妹が重い病気であり、今すぐにまとまった金銭が無ければ死んでしまうと言う話であった。
 女と男は数日を同じ屋根の下で過ごし、ある日男は女を押し倒してしまう。女は抵抗するが、男の性技を前に堕ちてしまう。日に日に女の精神は病んでいき、いつしか「もっとして欲しい」と思う様になってしまう。しかし、女の両親が支払いを数日待って欲しいと言う返事で男は女の元を去ってしまった。今すぐ金銭が必要な男は別な裕福な女性を浚いに行ってしまったのだ。女はそんな男に対し今や愛情すら覚えてしまっていた、その男の新しい標的に対し憎しみすら感じ、女は一人男の後を追った。そこで同じように浚われ、囚われの身となっていた女を見つけ‥‥‥
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