一匙のお姫様物語   作:とりるんぱ

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今回でストックがつきたので次回更新はかなり遅くなるかもです。


メイドさんになろう

突然のリゼの行動に思わず手を挙げるココア達。いきなり銃を突きつけられ、その顔には例外なく緊張感が漂っていた。俺はというと場の空気に合わせて手は挙げたが、緊張感は全く感じていなかった。なぜなら俺はリゼがこういう時に取り出す銃は実弾など入っていないハッタリだと知っているからだ。大抵照れ隠しとして使われるので、きっと今回もそれだろう。

帰ってほしくないなら素直にそう言えばいいのに。いつもは器用な癖にこういう時だけ不器用になる幼馴染みを見つめて、俺は心の中で呆れ100%の溜め息をついた。

 

俺がそんなことをしているとは露にも思っていないであろうココアは、後退りしつつも必死にリゼを鎮めようとする。

 

「お、おおお、落ち着いて!」

 

お前が落ち着けよ。何回台詞噛んでるの。

 

あわわわわわわわ。そんな効果音が視認できるくらい顔に『動揺』というものを滲ませているココアは、尚も後退りする。

一歩、一歩、また一歩。どんどんと後退していくココア。ココアがまた一歩後ろに足を出した、というより足を戻した瞬間。ココアは、何かにぶつかった。

 

ーーガシャン

 

何かが割れるような音がした。ココアが恐る恐る後ろを振り替える。

そこにはバラバラになり、三脚が二脚と一脚に成り果ててしまった天体望遠鏡があった。

 

「うわあああ!?きっ喫茶店担保に入れて弁償を!」

 

待て、何を言っているココア。

 

「ラビットハウスを巻き込まないで下さい!」

 

「安物だし気にするな。それより何かゲームとか……」

 

怯えるチノとココアに、リゼは度量の深さを見せる。しかしチノとココアはまだ怯えた様子で、

 

「体でお返しするから……」

 

「喫茶店担保は勘弁を」

 

「……え?」

 

 

 

 

 

そんなわけで。

 

「年季の入ったいい匂いがするー!」

 

チノとココアもリゼのメイドになりました。

 

「わあ、ココアちゃん可愛い!」

 

「えへへ~。ありがとう千夜ちゃん!」

 

「…………」

 

「チノちゃんも可愛いわよ~~」

 

「チノちゃんもふもふ♪」

 

ココアと千夜が両サイドからチノをもふもふしだした。

 

「べ、別にそんなつもりで見ていたわけでは……」

 

チノはそう言いつつも甘んじてもふもふを受けている。まんざらでもなさそうだ。

 

ココアはチノをもふりながら言った。

 

「リゼちゃん、そうしているとお嬢様みたいだねー」

 

「そうか?」

 

そう言われてリゼは自分の服装を見つめ直したリゼが来ている服はセーターにショートパンツ。お嬢様が着るような服だとは思わないし、思えない。

首をかしげるリゼ。俺も同じように首をかしげていると、

 

「いや服の事じゃなくて。こうやって使用人さん達を並べていると、リゼちゃんお嬢様に見えるねって」

 

ああ、成る程。確かにメイド四人と執事一人を従える姿はお嬢様に見えなくもない。

 

「ねえリゼちゃん、お嬢様らしく命令してみてよ」

 

「じゃあ一列に並べ」

 

ココアは敬礼した。

 

「お嬢様というより教官っぽい!」

 

「もう。使える身なら言葉遣いから直しなさい!解雇するわよ!」

 

そんなココアにシャロは注意する。溢れ出るお嬢様オーラ を背景に、ウェーブのかかった金髪をたなびかせながら。

 

「はいっお嬢様!」

 

「え、何で!?」

 

その「気品」という二文字では表せきれない気品ある仕草に当てられたココアとチノはシャロに跪く。同じようにシャロのオーラに当てられた俺はというと、

 

「こ……これが……本物のお嬢様オーラ……」

 

驚き、震えていた。

 

「このオーラは凄い……いつものリゼが茶番のようだ……」

 

「どういう意味だ?」

 

「痛ッ!?」

 

リゼにチョップされた。正しくいうなら、リゼにチョップの要領で放たれた脳天突きを喰らった。足を捻挫していて踏ん張れない筈なのに、その一撃はとても痛かった。

 

……あれ?これリゼの足が治ったら俺死んじゃうんじゃない?




思った以上に展開がグダグタになってやがる。
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