Until We Meet Again~Masked Rider Drive~ 作:火野荒シオンLv.X-ビリオン
原作:仮面ライダードライブ
タグ:アンチ・ヘイト 仮面ライダードライブ MOVIE大戦 ネタバレ注意 独自解釈あり
そして彼を救うために駆けつけた、元天才化学者―――クリム・スタインベルト……
これは彼らの、再び訪れた、別れの物語………
※この作品は映画『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』を元にして作られた、感想兼二次創作です。ネタバレが多少含まれるので、映画を見てない方はお勧めできません
※また、作者の独自解釈もあるので、その辺をご了承の上で、読んでください
とある世界……その世界にある久留間運転免許試験場と呼ばれる場所に、一人の警察の男が入っていく。
既に夜になっているのにも関わらず、男は建物の中を歩いていく。
そして下へ通じる階段を見つけると、その階段を降りていき、やがてある部屋の扉がある場所に立つと、そのままその扉を開く。
その部屋は周りがボロボロで、まるでそこで爆発でも起きたかのような惨状が視界に入る……
だが……ボロボロの部屋の真ん中で、1つだけ傷もないに等しい、赤い車がポツリと置かれていた。
『……やっと来たか、進ノ介……』
「…あぁ……ベルトさん……」
突然赤い車から声が発せられるが、男―――泊進ノ介は気にせず、赤い車に向かって名前らしきものを呼ぶ。
すると赤い車……トライドロンから何かが飛び出し、トライドロンのボンネットのところに着地する。
それはベルトのようなもので、そのベルトは進ノ介に『立ち話はなんだから座りたまえ』と告げる。
進ノ介はその言葉に甘えると、トライドロンのボンネットに、ベルト……クリム・スタインベルトの隣になるように座っていた。
『全く、今回は事が重大だったから仕方ないものの、少し来るのが遅かったのではないか?』
「わりぃわりぃ。色々と取り込んじゃって…」
『君が"最後に話をしたい"と言って私を引き留め、ここに来るように告げたくせに……』
クリムはため息をつくような顔をしながら進ノ介に告げる。
「だから悪かったって」と進ノ介は謝りつつも、彼と一緒にいる時間が、楽しく感じていた。
「…ベルトさん、今回はありがとな」
『何、気にすることではない。あの時言っただろう?今の君が私を必要としてるのを、10年も前から知ってたってね。そのために裏でひっそりと、ハーレー博士にスペア用のマッハドライバーを作ってもらってたからね!!』
「え、あれベルトさんが仕向けてたの!?じゃあ剛のシグナルマッハとデッドヒートも!?」
『そもそもあれはハーレー博士が設計していたからね』
クリムのカミングアウトに、進ノ介は驚きを隠せない。
……そもそも今回、彼はある極秘捜査でバディである詩島霧子と共に、大天空寺と呼ばれる場所に捜査しにいったのだ。
そこから事件に巻き込まれていったのだが、その前に詩島剛という霧子の弟が、『ハーレー博士が作った』と言って、ドライバーを持ってきたのだ。
何故ドライバーが残っているのかと疑問に思ったが、それに関しては剛が『ハーレー博士がちょっとした理由で作った。1つは何故か進兄さん用で渡しといてくれ』と言われたからだそうだ。
そこら辺が少しモヤモヤしていたのだが、クリムの発言でスッキリしていた。
『…まぁ、あの二つも今回の事態を知ってて用意しただけだから、処分してもらうよう頼んでおいたが…』
「……やっぱり人間の手には、余るから、か」
『イクザクトリー』
進ノ介の言葉を肯定するように、クリムは返答する。
……本当ならクリムは、今この場にいてはいけない存在となっている。
その理由は、かつて彼が"人間だった頃"に造り出した『コア・ドライビア』と呼ばれるものを、自分ごと封印していたからだ。
そのコア・ドライビアの力は強く、それを悪用されれば、世界は危険になってしまう……そう思った彼が、自らと共に総てのドライブシステムを機能停止、そして地下深く封印し、眠りにつこうと考えたのだ。
そして3ヶ月ほど前……彼はこの場所で、進ノ介たちと別れを告げた……だから本来は、クリムはここにいてはいけないのだ。
「…いつになったら、ベルトさんの作ったコア・ドライビアが、人類の役に立つんだろうな」
『それは私にもわからない。もしかしたら……100年後かもしれないな』
「笑えないな、それは……でもそう考えると、これで本当に最後、なんだな……ベルトさんとこうして会話できるのは…」
『…』
進ノ介はそういいながら、顔を上に向け、天井を見つめる。
彼の言葉にクリムはその場で黙ってしまうが、暫くして彼は、進ノ介に話しかける。
『…私もお別れは辛いよ、進ノ介……あの時はなんとか抑えることはできたが……私も本当は、もっと君たちと一緒にいたいのだよ』
「…ベルトさん……」
『君と霧子の行く末を見たり、本願寺ともっと様々な話をしたり、りんなやハーレー博士と共に人類の役に立てそうなものを作ったり……追田警部補や西城究とも、もっと関わりを持ちたかった……もちろん剛にも……私に出来た、唯一の"家族"だからね』
「……家族………」
彼の言葉を聞いた進ノ介は、その言葉の意味を深く、考えてみる。
今まで特状課のメンバーと過ごした日々……それらを通してみて、それはクリムが言う通り、もう、立派な"家族"みたいなものだった。
「…ベルトさん……」
『どうしたのだ進ノ介』
「…俺もアンタとまたお別れなのは辛いよ。アンタがいなくなったあの日から、時々アンタの幻覚を見たりしてた。けど……俺は誓った。たとえ変身できなくても、ベル トさんがいなくても、俺は『刑事』で『仮面ライダー』 であり続ける、って」
『…』
「それにベルトさんとこれから先、一生会えなくなったとしても……俺たちは"家族"で、霧子と同じぐらいの……"最高のバディ"だ」
進ノ介はクリムの方を向き、今の思いを告げる。
―――どうやらもう、心配しなくても大丈夫のようだな……逞しくなったな、進ノ介……
クリムは彼の今の心を察し、まるで安心したような感覚を感じていた。
『…フフッ、あの時言っただろう。君と霧子には負ける、って』
「もう、そうやって自分を控えめに言って…」
『……ところで、霧子にはちゃんと告白するのかい?』
「ぶふっ!?…ちょ、何でいきなりそんな話をするの!?」
『いや、だって……あの指輪の"渡し方"はどうかと思うよ?それに少なくとも自分の口から、しっかりと告白するのも大事だと、私は思っているがね』
「っ~!!」
突然愛するものの事について話を変えられ、進ノ介は思いきり顔を赤くする。
それを見たクリムはにこやかな顔をしながら、『さて…』と呟く。
『…そろそろ話をやめて、お別れといこうか…いつまでも話してたら、私がここに残ってしまうかもしれないからね』
「……そう、か……」
彼の言葉を聞いた進ノ介は、ゆっくりと立ち上がると、そのまま数歩歩く。
そして後ろを向くと、トライドロンの床下から光が発せられ、床下が少しずつ下に動き始めていた。
「…これで今度こそ、お別れだな、ベルトさん……」
『…あぁ……けれどもし、君が私の事を、再び必要とするなら、私は何度だって駆けつけるさ!今回みたいにね』
「…そうならないことを願うと同時に、そうなったときは、期待してるよ」
クリムは表情を笑顔にしながら、進ノ介に告げる。
進ノ介はその言葉を心に引き留めつつ、ゆっくりと右腕をあげ、敬礼をする。
同時にトライドロンの床下が動くスピードが早くなり、そのまま地下へ潜っていく……
―――これで今度こそ、ベルトさんとのお別れ……ありがとう、ベルトさん……
進ノ介はそう思いながら、沈んでくトライドロンを見送る。
すると………
『Until we meet again!&、Start Your Engine!!』
クリムが英語で何かを叫んでいた。
それと同時にハッチのようなものが閉まり、地下への道が絶たれていた。
だが……進ノ介は笑っていた。
「―――『また会うときまで、そして君のエンジンを動かせ』……か……エンジンはもう、動いているさ……」
「―――ベルトさん……またいつか、会えるときまで………」
…さて、いかがだったでしょうか?
今回は前書きでも述べたように、ムビジェネを基に執筆しました。
…
……早すぎだろ俺…←
今回の映画に関して、いくつか不可解な点があったので、とりあえず進ノ介とベルトさんの関わりついでに、然程支障がない程度に、独自解釈でまとめてみました。
いや、本当に剛の持ってきたドライバーとかどこから出たんだよと思ったので……
特にシグナルマッハとデッドヒート、最終回に封印されたよねってなりましたからね?
そんでもって今回の話を執筆した理由……それは映画の戦い が終わったあとのベルトさんとの絡み少なすぎだろ!と思いまして。
個人的にもっと絡みがほしかったので、それなりに話に挙げられそうな内容を選んできました。
……とまぁ、執筆した理由はこんなもんですね。
何かわからないことがあったら、感想とかで聞いてください。
…では。