INFINITE STRATOS CODE:7thD 作:赤目先生
それではどうぞ
第一話
ここはどこだろうか。何故か知らないが、周りが真っ白な空間に俺―――私―――はいる。ここにずっと居るのもなんだから、少し周りを探索してみる。しかし、どこまで歩いても白い空間しか続いていない。もしかしたらこの場から動いてないんじゃないか、そう思った時
「ここに居たか、人間」
どこからともなく低めの渋い声が聞こえてきた。そちらを振り向くと、いたって普通の男性が立っていた。どちら様ですか?と、俺―――私―――が言うと
「私か? 私は神だ」
へぇ神様って実在したんだな。でも、なんで神様がこんなところに?
「それはな、お前が死んだからだ」
……これは少しショックだ。もう死んでいたのか。死ぬ直前や、自分の名前を思い出せない辺り、本当のことなのだろう。ちなみに、生前にどんな暮らしをしていたかは、覚えている。せめて、どうやって死んだのか知りたいな。
「そうか、知りたいなら教えてやる。お前はトラックに轢かれそうになった少女を助けて死んだ」
そうだったのか、人の役に立てて死んだのか。良かった、犯罪で捕まって死刑とかじゃなくて。
「そして、人の歴史を変えた人間は、転生させる決まりでな。現世に転生なら記憶を取り戻し、未来で転生する。
二次元に転生するなら、特典をプレゼントして転生させてやる」
ちょっと待ってほしい。いきなり転生だとか、歴史を変えたとか言われても、訳が分からない。
「変えたじゃないか。少女の歴史を。この少女は約70%の確率で、あの瞬間に死ぬはずだったのを、お前が助けたんだ。小さいが、歴史を変えたと言えるだろう」
なるほど、歴史を変えたのは分かった。ちょっと聞きたいんだけど、俺―――私―――が死ぬ確率は何だったの?
「100%だ。死に方までは決まっていなかったがな」
そうだったのか、そういう運命だったのか。なら仕方ないかな。
「それで、転生先はどっちにする? 現世か? 二次か?」
うーん。じゃあ二次元で。一回行ってみたかったし。
「そうか、特典は何が欲しい」
何がいいかなぁ……
「ちなみに、転生先はランダムだ」
ランダムか、だったらどこにでも通用しそうな能力は……そうだ、身体能力Sがほしい。
「ほぉ、セブンスドラゴンのサムライの才能か。分かった、才能だけくれてやる。技などは自分で成長させることだな」
おお、結構厳しいなこの神様。まあ最初っからレべル99だとは思って無かったけど。
「それじゃあ、キャラメイクといこうか。と言っても、性別だけだが」
そうだなぁ、男がいいかな。
「男だな。なら、容姿は良、身長もそれなりにしておこうか」
そこまで決めてくれるのか。意外と優しいんだな、この神様。
「よし、これでキャラメイクは終わりだ。何があっても楽しめよ、人間」
神様がそう言うと、視界が真っ暗になり、意識が遠のいていく
目の前から光の塊が消える。無事に向こうに着いたみたいだな。
「精々足掻けよ、家畜」
どうも、転生者である、『天野 剣』です。ケンじゃないですよ、ツルギですよ。今は中学校の入学式の真っ最中だ。時間が飛び過ぎだって? まあいいじゃないですか。
入学式が終わって、それぞれの教室に入った。先生の自己紹介が済み、自分たちのも終わった。ここで、簡単人物紹介。
男女合計、30人のクラスで、15人ずつに分かれている。主な人物だけ、紹介していこう。まずは男子から。最初に俺だ。容姿は、セブンスドラゴン2020の、男サムライの髪を黒にしたものだ。そして一番左の真ん中あたりに居るのが、オレンジの髪がところどころ跳ねている『タケハヤ』だ。
最初に見たときは驚いた。名前だけじゃなく容姿までそのままの、セブンスドラゴン(以下7ドラ)のタケハヤなのだ。さらには、『ダイゴ』や『ネコ』までいた。年齢はゲームとは違うが、それ以外はほとんど同じだった。ちなみに、ダイゴは高校1年、ネコは小学6年だ。
男子はこのぐらいしかいないので、女子にいこうと思う。といっても一人だけだが。それは、俺の幼馴染の『那雲 澪』だ。澪とは家が隣同士だったので、小さいときから一緒に遊んだりしている。かわいい。ゲームでもかわいかったが、実物を見ると本当にかわいい。
時間は過ぎて、放課後。今日は入学式や自己紹介だけだったので、大分早く帰れる。鞄を持ち、澪と一緒に帰ろうとしたとき
「剣、今日家こねぇか?」
「孤児院にか? うーん、澪も一緒にいいか?」
「別にいいぜ」
よし、そうと決まったらタケハヤに少し待ってもらって、澪に声を掛ける。
「澪、今日一緒にタケハヤの孤児院行かないか?」
「今日は予定もないからいいよ」
「お、済んだみたいだな。じゃあ行こうぜ」
タケハヤがそう言って、俺たちの少し前を歩き始める。
「じゃあ、行こっか」
「おう」
澪の隣を歩きながら、タケハヤを追いかけるように歩き出す。目指すは孤児院『大空』だ。
学校を出て、暫く歩いていると、結構な大きさの建物が見えてきた。見た目は普通の孤児院だ。
「ただいまー!」
「「お邪魔しまーす」」
「二人ともいらっしゃい。それと、お帰りタケハヤ」
孤児院の中に入り、出迎えてくれたのは、この孤児院の創立者である『日暈ナツメ』だ。この人も7ドラに出てきた人物である。最初に会ったときは、ゲームの様に人体実験とかしてないだろうな、とか考えたが、そんなことは無くいたって普通の何でもできる女性だった。
「お帰りタケハヤ」
「ただいまアイテル」
孤児院のタケハヤの部屋まで歩いている途中で、長く青い髪に大きな黒いリボンを付け、赤い瞳をしたアイテルと呼ばれた少女に出会った。アイテルもこれまでと同じで7ドラに登場した人物だ。ちなみに、アイテルの姉にエメルがいる。姉なのに妹よりスタイルで負けている見た目ロリな人だ。
その後、孤児院で夕方まで遊んだ俺は、澪と一緒に自分の家に帰った。
「ただいま、父さん」
「お帰り、剣」
家に帰ると待っていたのは厳格な雰囲気でほどよい筋肉の付いた父親が、エプロンを着て夕飯の準備をしていた。毎度思うが、意外と似合ってるので、少し面白い。
「母さんは?」
「今日も遅くなるから先に食べてて、だとさ」
家は、父さんが剣術道場の師範代で、一応お金は取っているが微々たるものである。母さんはゲーム会社『ノーデンス・エンタープライズ』で働いている。数年前からノーデンス社は、ゲーム以外にも手を出し始めて忙しい毎日を送っているらしい。
「剣、皿と箸を出しておいてくれ」
「わかった」
食器棚から皿と箸をテーブルに並べ終えると、とても美味しそうな料理が運ばれてきた。
「「いただきます」」
今日も父さんと二人っきりの夕食だ。偶には母さんと一緒に食べたいのだが、あまり我が儘を言ってはいけないと思って、何も言わずにいたら慣れてしまった。慣れって怖い。
夕食を食べ終わり、風呂に入ってから自分の部屋に行く。今日の生活を見て、転生先は平和な7ドラの世界だと思っただろうけど、今は女性の方が強い時代だ。
その原因は、
ISと同時に女尊男卑の風潮が世界に広まって行った。女尊男卑といっても、そんなに深刻な問題になっている訳では無い。
理由は、S級の存在だろう。S級とは、それぞれの分野に秀でた才能の持ち主である。身体能力が高かったり、足が物凄く速かったりする人たちだ。さらには、超能力の様なものを使うことのできる人までいる。
このS級は男女問わず、数は少ないがIS操縦者に比べて、多く存在しているから、女尊男卑もあまり広まっていないのだ。
もう言うことも無いから寝ましょかね。それじゃあお休み~
今回はいかがでしたでしょうか? ちなみに父親の名前は、衛(まもる)。母親の名前は、恵(めぐみ)。になっています。
あと数話で原作に入ると思います。
感想・指摘・その他諸々がありましたら、ご気軽に感想欄にお書き下さい。
それではまた次回!