INFINITE STRATOS CODE:7thD   作:赤目先生

5 / 8
どうも赤目です。今回はセシリア戦です。書くことないです

それではどうぞ。


第三話

決闘当日。俺は一夏たちのピットに居り、一夏の専用機の搬入を待っていたのだが―――

 

「来ないな……」

「いつになったら来るんだろうな……」

 

 さっきから待っているのだが、いつまで経っても来る気配が無い。

 

「ISについて何もやってないのに大丈夫なのか……?」

 

 ぼやく一夏。そう、一夏の鍛錬は学園の訓練機が借りれず、ずっと剣道をしていただけだった。そして、試合までの時間も刻々と近付いている。

 

「仕方ない。天野、お前が先に―――「織斑くん! 織斑くん!」―――どうやら間に合ったようだな」

 

 本当にギリギリだな。製作元は何やってたんだか。それはそうと、一夏のIS、『白式』っていうのか。名前の通り白いな。

 

「織斑、すぐに装着しろ。初期化と一次移行は実戦でやれ」

「へ?」

「急げ、アリーナの使用時間は限られているんだ」

「は、はい!」

 

 一夏が白式に触れると、その体に次々とISが装着されていく。

 

「背中を預ける様に、そうだ、座る感じで構わん。後は機体の方でやってくれる」

 

 装着が終わると、ハイパーセンサー起動の合図が出た。

 

「よし、起動したみたいだな。一夏、オルコットのISの情報は出ているか?」

「あぁ、ちゃんと見えてる」

「一夏、気分は悪くないか?」

「大丈夫だ、千冬姉。いける」

 

 そうか。と言って安堵する織斑先生の顔は、一教師としてではなく、一人の姉として弟を心配している顔になっていた。普段厳しいのに、やっぱり弟がかわいいんだろな―――っと、危ねぇ。

 

「何もしてないじゃないですか」

「失礼な事を考えただろう」

「いえ、別に」

 

 俺が避けれるからって、全速力で出席簿を振るわなくてもいいじゃないか……

 

「箒、行ってくる」

「あ、ああ、勝ってこい一夏!」

 

「剣も、ありがとうな」

「俺が鍛えたんだ、負けたら許さねえからな」

「まかせろ!」

 

 そう言ってピットから発進していく。腐っても相手は代表候補生だ。ISは素人の一夏が、どれほど戦えるか見物だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ中央。その上空には、二機のISが対峙していた。一方は、イギリス代表候補生。もう一方は、世界初の男性操縦者。話題性もあり、観客席は満員である

 

「ようやく来ましたのね。待ちくたびれましたわ」

「そりゃ悪かったな。けど遅れたのは白式だ。俺のせいじゃない」

 

軽口を飛ばす一夏だが、緊張を紛らわす為のものだろう

 

「最後のチャンスをあげますわ」

「チャンスって?」

「わたくしが一方的な勝利を得るのは明白の理。今ここで、あなたが謝るというのなら、許してあげないこともなくってよ」

「そういうのはチャンスって呼ばないな」

 

セシリアが最後まで挑発するが、一夏はそれを聞いて、静かに闘志を湧きあがらせていた

 

「そう、でしたら」

 

白式がロックオンアラートを響かせる。セシリアは手持ちのスターライトmkⅢを構える

 

「ここでお別れですわね!」

「くっ!」

 

言葉と同時にレーザーが一夏に向かって飛んでいく。意外なことに一夏は回避に成功する

 

「意外とできるみたいですわね!」

 

一夏が回避したことに多少驚きはしたが、気持ちを切り替え追撃を仕掛ける。次々と放たれるレーザーを回避していく一夏

 

「避けてるだけじゃ、何か武器はないのか!」

 

白式から表示された武器は近接ブレード1本のみ。初心者が近接武器1つだけだと厳しいはずだ。だが、それしかないので仕方なく展開する

 

「中距離タイプの『ブルーティアーズ』に、近接武器で挑むなどお笑いですわね!」

 

ブレードを展開した一夏は、セシリアに攻撃するために接近する。それをスターライトmkⅢで迎撃するが、数発は当たるが、ほとんどが避けられてしまう

 

「オルコット、お前の射撃より剣の攻撃の方が速かったぜ!」

「何を馬鹿なことを!」

 

それを聞いた観客も、ありえない。と思っているだろうが、実際に見ていた箒と剣道部員だけは、一夏の言うことに同意した

 

「ならば―――」

 

セシリアがブルーティアーズのスラスター付近から、細長い物を4つ射出する。それからいくつものレーザーが放たれる。一夏は様々な角度から撃たれるレーザーを避けきれず、被弾してしまう

 

「踊りなさい! わたくしとブルーティアーズの奏でる円舞曲(ワルツ)で!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏っ!」

 

 隣にいる箒が思わず声を上げてしまう。それも無理もないだろう。好きな人が劣勢になり、傷ついているのだから。ちなみに特訓してる最中に、箒が一夏ラブだということに気付いた。

 

 表示されている画面に視点を戻すと、一夏がビットに翻弄されているところだ。それにしても、なぜオルコットは動かないんだ? 自分も攻撃すればいいのにな―――――

 

「あいつ、動かないんじゃなくて、動けないのか」

「ほう。よく気付いたな」

「それほどでもないですよ、織斑先生」

 

 いつの間にか近くにいた織斑先生が話しかけてきた。先生はすぐに気付いたんだろうな。どうやら一夏も気付いたみたいで、オルコットの射撃の隙を突き、ビットを次々と落としている。さらにはオルコットの弱点を指摘して、動揺も誘っている。図星のオルコットは、もっと精神力をどうにかした方がいいだろ。

 

「行けぇ! 一夏!」

 

 一夏がオルコットに接近し、箒が声援を飛ばす。しかし、ブレードの距離に入る直前に

 

『かかりましたわね! ブルーティアーズは6機ありましてよ!』

 

 オルコットが腰に付いているビットから、ミサイルが発射される。すでに速度が乗っている一夏が避けられる訳も無く、ミサイルに直撃してしまう。

 

 シールドエネルギー―――以下SE―――が尽きて勝負ありかと思ったが、まだ試合終了のブザーが鳴らない。

 

「ふん、機体に救われたな。馬鹿者め」

 

 煙が晴れるとそこには一次移行を済ませ、新たな姿となった白式を纏った一夏がいた。武器を見ると、織斑先生の使っていた雪片によく似ている。ここからが正念場だぞ、やってやれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにが、千冬姉の名前を守る。だ、武器の特性も知らずに使うからこうなる」

「ぐっ!」

「負け犬め」

「うぐっ!」

 

 箒と織斑先生から責められている一夏。最後は白式のワンオフアビリティー『零落白夜』を発動させ、オルコットを追い詰めたが、SEが尽きて一夏の自滅。という結果に終わった。カッコいいこと言っておいて自滅とか、あり得んだろ。

 

「でもまあ、初心者にしてはよくやった方じゃないか」

「ありがとう剣。慰めてくれて」

「でも最後は無いわ」

「ぐはっ!」

 

 俺の一言が止めになり、ピットの隅で体育座りで縮こまってしまった。

 

「次は天野だが、ブルーティアーズのSE回復とビットの修理を待ち、30分後とする。いいな」

「わかりました。ちょっと外で暇潰してます」

 

 次は俺の番だな。その前に外に出る。

 

「澪、どうしたんだ?」

 

 なぜか廊下にいた澪に話しかける。俺を見たときの嬉しそうな顔がかわいい。

 

「えっとね……が、がんばってね!」

「―――まかせろ。勝ってくる」

 

 澪を声援があれば、俺は負けることはない。そろそろ時間だ、ピットに戻るとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 視点は再びアリーナ中央。そこには先ほど戦っていたセシリアと、『ムラクモ』を纏った俺がいた。

 

「天野さん。今までの非礼、お詫び申し上げます」

「随分丸くなったな。どうした、一夏に惚れたか?」

「なっ! そ、そんな訳ありませんわ!」

 

 どうやら惚れてしまったらしい。あいつ鈍いからなぁ、気付かせるのは大変だろうなぁ。

 

「それにしても、珍しい形ですわね。そのIS」

「ん? そうか?」

 

 俺のISは全体的に薄い、といった印象だろう。両手両足には肘と膝までの装甲。この装甲は、7ドラ2020のサムライが腕に付けていた物に似ている。そして胴体は布を数枚重ねたほどの厚さの装甲を纏っている。そして、非固定部位のブースター2つという物だ。他のISはもっとゴツイ装甲を付けているから、俺のが珍しいのだろう。

 

「しかも武器は一夏さんと同じ刀ですか」

 

 俺の武器はもちろん刀だ。左腰には『黒刀』と同じデザインの刀。両腰に『七星剣』と同じデザインの刀を装備している。因みに俺は、ある程度なら無手でも戦える。

 

「それじゃあ、始める前に。俺の第三世代兵器を見せといてやるよ。お前の見ちゃったしな」

 

 そう言って俺は、横に跳ぶ。そしてそこに壁があるかのようにイメージし、それを蹴って跳ぶ。それをなんどか繰り返す。

 

「なるほど。空気を足場にするものですか」

「その通り。俺はしっかり踏ん張って攻撃したいからな。じゃ、始めようぜ」

「そうですわね。それではいきますわよ!」

 

 

試合開始のブザーが鳴る。それと同時にセシリアはビットを展開し、自分で射撃を行おうとする。

 

「!?」

 

しかし、目の前には既に剣が迫っていた。そして、鞘から一気に抜き放つ技『修羅の貫付け』を繰り出す。装甲の無い部位を狙われ絶対防御が発動してしまい、SEが大きく減ってしまう。セシリアはたまらず距離を取りながらスターライトでの射撃を行う。しかし、刀で弾かれ無意味となってしまう

 

剣は、後退中の隙を突き、孤立しているビットを1つ破壊する。それを見たセシリアは、他のビットでの射撃を仕掛ける。だが、それも刀で弾かれるか避けられてしまう。その最中にも、一番近くにあるビットが破壊される。

 

「死角をビットで狙うのは良いと思うが、露骨すぎるぜオルコット」

 

そこで剣は反転し、瞬時加速で一気に近付く。セシリアの眼の前で止まり、ブースターを吹かし体を回転させ旋風巻きを放ち、5つの斬撃がセシリアを襲う。瞬時加速に驚いていたセシリアは避けられずまともに当たってしまう。装甲が傷つきSEも削られ、スターライトも真っ二つになってしまった。満身創痍という言葉が、今のセシリアにはピッタリだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すげぇ……あのオルコットを圧倒してるぞ」

 

ピットで見ていた一夏から、不意に言葉が漏れる

 

「当たり前だろう。アイツは去年の夏からISを動かしているのだからな」

 

千冬のその言葉に、一夏と箒が驚く。この冬に初めて発見されたはずなのに、と二人の顔が語っている

 

「実は言うと、アイツは夏休みにノーデンス社へ行き、偶然ISを動かしてしまったらしい。そのことは伏せられていたが」

 

それならあの操縦技術も納得できるだろう。素人ができないことをやっているのだから。しかし、千冬はさらに驚くことを言い出した

 

「しかもアイツはS級だ。私と同じ様に身体能力が高い。俗に言う、サムライに位置している」

「えっ! 剣ってS級だったのか!? 千冬姉―――いってぇ!」

「織斑先生だ。馬鹿者」

 

敬語を付けず、姉呼びをした一夏は殴られてしまう。しかし、一夏は思った。千冬姉のこれを避けれるんだから本当なのだろうと

 

視点を試合を映している画面に戻すと、セシリアのビットが全て破壊されているところだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてオルコット。お前の装備はもう無いも同然だが、まだ続けるか?」

 

 オルコットのビットを全て壊し、残されたのはミサイルビットのみ。といったところまで追い詰めた。しかし、それでもオルコットはまだ諦めていない顔をしている。

 

「ハァ……ハァ……まだ、負けてませんわ。インターセプター」

 

 オルコットの手に粒子が集まっていき、短剣を形成していく。まだ武器あったんだな。

 

「代表候補生として、オルコット家の人間として、最後まで戦い抜きますわ!」

「…………だったら俺も全力で相手をしよう! S級の人間として!」

 

 S級ということに驚きもせず短剣を構えている。戦闘中に気付いたのかもしれないな。

 

 黒刀を鞘に納める。集中しろ、今の俺なら出来る筈だ。目を閉じ、オルコットの接近を待つ。スラスターの音が聞こえる。……………………ここだぁ!

 

再度、刀を納める音が聞こえる。剣が目を開く。セシリアは短剣を振るっている。剣に当たる直前、十六もの斬撃がセシリアを斬り裂く。装甲を斬り、武器を斬る

 

 せ、成功した……ようやく十六手詰めが完成した。オルコットには感謝しないとな。で、オルコットはどこに―――やべぇ!落ちてる! 間に合え!!

 

「よ、よかった……」

「ありがとうございます。完敗でしたわ」

「俺も負ける訳にはいかなかったからな」

 

 観客席にいる澪を見ると、嬉しそうな顔をしていた。約束通り、勝ったぜ。その後、ISが解除されたオルコットをピットまで送って、自分のピットに戻る。

 

「凄かったな剣!」

「流石剣だな」

「おう、当たり前だぜ」

 

 戻ると、一夏と箒が真っ先に賞賛してきた。ま、褒められて悪い気はしないが。あ、そうだ。

 

「織斑先生。俺、クラス代表辞退しますね」

「ほう、何故だ」

「俺がノーデンス社所属で、定期的にデータ提出に行かないといけないので、まともに仕事できませんからね」

「それもそうだな。よし、いいだろう。それでは、織斑とオルコットのどちらを推薦するか決めろ」

 

 うーん、一夏はやりたくないって目で訴えてくるからなぁ。

 

「一夏にします」

「そうか。じゃあ、もう戻っていいぞ」

「わかりました」

 

 後ろで一夏が喚いてるが無視して自室への道を歩く。今日は疲れたなぁ……早めに寝るとするか。




今回はいかかでしたでしょうか? 剣のISの胴体部分は、ブラッドボーンに出てくるカインの鎧からマントを取り、ひらひらを密着させてる様な感じです。

感想・ご指摘・その他諸々がございましたら、お気軽に書いて下さい。

それではまた次回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。