ネタが前ほど思い付きません。
念のため亀更新と不定期更新のタグつけておきます。失踪はしないので安心してください。
「「ビョウちゃん!(スミレちゃん!)」」
とある日の朝の公園。二人は慌てて顔を見合わせた。二人の手には携帯電話が握られていた。その画面には「前に話していた仕事が本当に始まることになりました。遠くに行くのでもう会えないかもです。さようなら」と書かれていた。
いつも三人はここに集まってから学校に行くのに、一人足りない。
「「ハンくんはどこ!?」」
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「ここは…何処でしょう?」
満月の浮かんでいる夜。気がつけばあたり一面のお花畑の中に一人の少女がポツンと立っていた。
…絵になりそうなシチュエーションである。
「綺麗…ですね。」
そっと座って花に触れる。すると
「キィッ!」
「ひゃあっ!?」
そのお花は突然動きだし、少女に襲いかかった。
少女は慌てて逃げる。
「助けて!!!」
「キィキィッ!」
「うそっ!?」
しかし、他のお花たちも一斉に動き始め、あっという間に少女は囲まれた。
「キィッ!!!」
「!?」
少女は怖くなって目をつむる。
少女のはらわたが噛みちぎられる、その時だった。
ザシュッ!
「大丈夫?けがはないかしら」
「あ、あ…!?」
そこには、満月を背にしてお花達を一瞬でちらしたメイドが立っていた。表情は少女の涙でグショグショになってしまってよく見えない。
それを見た少女は叫んだ。
「ありがとうごさいま…あれ?」
そこは紅い部屋の、いつもよりもふかふかなベッドのなかだった。
「また、あの夢ですか…」
あの日、絆が夜毎日行う修行のあとに少し散歩をした。いつも規定の時間になると何時の間にか修行の場所にいて、規定の時間になると何時の間にか家の中に戻っていたのだが、その日は何故か戻れなかったからだ。
そして、お花に襲われ、メイドに助けられた。
その日から、メイドに憧れを抱き、家事や料理の腕も磨いたのだ。
もちろん、その時ゆかりんにこっぴどく叱られた。
ゆかりんに後に聞いたところ、それは夢であり幻想だろう、修行の場所は幻想の世界だから。と言っていた。
確かにゆかりんに修行の場所は幻想の世界で、この場所から離れてはダメと言っていた。
そして助けてくれたメイドさん。絆は少し心残りがあった。
「ありがとうって、言えなかった…」
実際は助けられた後、泣き崩れてしまったためにありがとうの一言も言えなかったのだ。
「ありがとうって、言わなくちゃ…」
「誰にでしょう?」
「!?」
何時の間にか絆の横に一人、メイド服の女性が立っていた。
驚いた表情でそのメイドさんを見つめると、メイドさんは「お嬢様がお呼びです、ついて来てください」となにくわぬ顔で言い、その部屋を出て行く。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
そのメイドさんの凛々しい背中を僕は慌てて追いかけた。