久々のウルトラブライブ投稿!
最後の出会いとなる9人目は、やはり締めは彼女! 高坂 穂乃果ちゃん!
だがそれは新たなる始まりにすぎなくて?
ウルトラマンと出会う少女たちの物語、その根底ともなる謎へと近づく第9話!
それではお楽しみください、どうぞ!
その少女は可能性を感じた…。
彼女が入学したのは、自分の母と祖母が通った自分が生まれ育ったこの街の伝統ある学校、音ノ木坂学院高校。
彼女はこの学校に通うことを楽しみにしていた…待ちわびていたのだ。
伝統とか歴史とかそんな堅苦しいものよりも、より簡単で単純な理由、母が好きだったという思い出の高校に通いたいという願い、それが高校進学に伴い叶った、それは彼女にとってとても喜ばしく、嬉しいことだった。
いつも一緒だった幼馴染2人と一年生から共に学生としての生活を満喫し、学びに、遊びに、楽しい時間を共に過ごしていく………そんな日が3年間ずっと続くのだと………その時の彼女は信じていた。
それは突然、あまりにも唐突に彼女に知らされた非常の報せ、まさに災難だった。
“音ノ木坂学院の廃校の報せ”。
それを聞いた瞬間、取り乱したあまり違う高校に入学しなければならないのかと焦り、慣れもしない勉強に勤しむのかと絶望したものだが………不幸中の幸いなのか自分たちの学年とその下の学年である一年生が卒業するまでの間は学校はまだ存続するとのことだった。
それで一度は安心した……だけどすぐに、それでいいのか? と疑問を抱いた。
彼女はこの学校が好きだった、自分だけじゃないたくさんの人たちの思い出が詰まったこの学校がなんとなく好きだった……だから、他人事に済ませたくなかった……見過ごしたくなかった。
そして、彼女は行動することに決めた。
このままではいけない、できることをしよう、みんなが大好きだったこの学校をなんとかして守ろう。
そう決めた彼女は学校を廃校から守るために行動を開始した。
だがいざとなって動いてみてもことはそううまくいかないものだった、この学校の良いところをアピールしてみるや伝統をもっと前面に押し出す、などのアイデアを出すもののどれも普通というか変哲もなくて面白みがない、これでは廃校脱却など夢のまた夢……。
このまま、今の自分たちだけではない…後から入った一年生達は先輩達が卒業する中で後輩も出来ることなく、どこか寂しげな高校生活を送るのかと思うと……どこかやるせない気持ちになってくる。
だが、目前に立った問題はあまりにも大きくて……どうしようもないのか、と思っていたその時だった……。
彼女は出会ったのだ………。
“スクールアイドル”に………。
学校を代表する、その学校だけのアイドル、他の何よりも強い輝きを放ち、歌を歌い、ステージの上で踊るその姿に彼女は衝撃を受けた。
“これだ……これならきっと……学校を救える!!”
その輝きを目にした彼女は決断した、そして彼女は進み始めた…可能性という道を…すごく小さな光をその手に持って…。
最初は幼馴染の2人と一緒だった、あまり乗り気でなかったようだが最後には頼りになれる2人に支えられ、彼女は最初のステップを踏み出す。
しかし、その時……彼女はこの可能性がいかに不安定で消え入りそうな小さなものなのかを思い知ることとなった。
最初のライブ……学校で執り行ったそのライブに来た観客は……ほとんど居なかった。
その時のことは今でも忘れられない、一生懸命やってなによりも頑張って、自信を持って立ったステージの前にある座席の空席が………あまりにも悔しくて………寂しくて………。
………溢れそうになる悔し涙を堪え、辛い感情に押しつぶされそうになった………。
だけどその時だった………。
唯一の観客が、ドアを勢いよく開けてきてくれた。
たった1人、たったそれだけ…でもきてくれたその1人の一年生…彼女が来てくれたことが…とても嬉しかった。
諦めたくない、ここで終わりたくない、まだまだ始まったばかりなのに立ち止まってなんかいられない。
そこから少女は光に向かって走り続けた、叶えたい願い、守りたいもののために……。
そして、その走り続ける途中で次第にたくさんの仲間ができた。
手を取り合い、時にぶつかりながらも心を通わせて出来た、掛け替えのない仲間たち………最初は3人だけだったメンバーはやがて9人となり、共に走り出したチーム、その名前は………。
………“μ's”。
それぞれの思いを胸に、惹かれあい、繋がった掛け替えのない仲間たち、ステージに共に立つと頼りになる仲間たち…少女が見つけた可能性はやがて大きな絆を生み、少女の新たな宝物になり始めていた。
時に無理をしたこともあった……仲間が離れ離れになりそうになったこともあった……どうすればいいのかわからなくなったこともたくさんあった。
だけど、それでも自分が立ち上がり、もう一度走り始めたのは………一重に好きだったからかもしれない。
……この学校が……この学校で出会えた仲間たちが……ステージに立つことが……みんなと共に歌うことが………スクールアイドルが……。
たくさんの好きなものがあるから頑張れる、諦めずに走り続けることができる。
どんなに目の前が暗くても、なにがあるのかわからなくても、小さな光を目印にそれが大きくなるまで、がむしゃらにでも走り続けることができる……最初にやるって決めたから……絶対にやりとおすと決めた、あの日から……。
「皆さんこんにちは! スクールアイドル、μ'sのメンバー……“高坂 穂乃果”です!」
見つけた輝き、信じた可能性、それを胸に少女はステージに上がる。
光り輝くステージに、仲間と手を取り合って信じあって……。
スクールアイドルとしての自分なんて想像もしたことなかったのに、今はこうしてみんなといることが前よりも楽しく感じている、掛け替えのない時間になっている。
みんなといる……この時間が……。
「μ's!! ミュージック、スタート!!」
どんな小さな一歩でも、その一歩を大事に進んでいく。
新しいスタートを切って、自分たちは向かっていく、新しい夢に……自分たちを待ってる未来に……。
怖いことなんて、なにもないから…。
後悔したくない、だって目の前には自分たちの道が……“可能性”を感じたあの時から生まれた未来へと続く道が続いているんだから。
少女は信じた道を進み、新しい決意のもとに歩みを続けた。
だが、その時……少女の前にまた新たな“光”が現れることをこの時の彼女は知る由もなかった。
これは、本来めぐり合うことのなかった女神の名を持つ9人の少女達と、光をその身に宿し、戦い続けてきた光の巨人達との出会いの物語。
〜ウルトラブライブ!9人の少女と光の勇者たち〜
「可能性は無限大 穂乃果と若き光の勇士」
そこは見たこともない場所だった。
荒れ果てた荒野とか殺風景な平地とかとはまた違う、あり大抵に言い表すとするなら……現実離れした場所。
赤黒く染まった岩肌の大地、そしてその上を覆う空は漆黒の闇に覆われ、その中に散りばめられたかのような小さな光がいくつも瞬き、空を覆っている。
夜空………いや、これはそれ以上のもの……それを超える光の粒、星の数……。
まるでそこは……“宇宙”の片隅にある場所のような……。
そんな現実とは遠く離れた風景と同じく、そこでは現実離れした光景が存在した。
殺風景な宇宙の下の荒野、そこで何人もの巨人がたった一つの強大な“闇”に立ち向かっている姿があった。
爆散する荒野の地面、それを掻い潜りながら闇へと向かっていくのは体に“光”を纏った戦士たち。
対して、その戦士たちの先にいるのは漆黒を超えて“闇”そのものであるかのような…混じり気のない純粋な黒を身に纏った、強大な存在だった。
だが、その闇を前にしても光の戦士たちは恐れずに立ち向かっていく。
しかし……次から次へと光の戦士たちは倒れていき、1人、また1人とその場に膝を付いていく。
胸に輝く水晶のようなものを点滅させながら、闘志を薄れさせていく戦士たち……それと同時に純黒の闇がぬるりとした動きで腕を伸ばした。
その腕にさらに黒い闇が……全ての光を飲み込まんとする程の闇が集まっていく……。
危ない!
咄嗟にそう叫ぼうとした、まさにその時だった。
膝をついていた光の戦士のうちの1人が立ち上がったのだ。
その戦士は最後の力を振り絞るように立ち上がると体の奥底にまだ残っている闘志という炎を再び燃え上がらせるかのように……その身に“炎”を纏った。
そして、戦士はそのまま闇へと向かって果敢にも特攻を仕掛け………。
『無茶するんじゃねぇ! ーーーーッ!!」
「っ!?」
いつもの木製の天井、いつものカーテンの隙間から漏れてくる朝の陽光、いつもの微かに聞こえる時計の針が時間を刻む音を聞きながら、彼女……高坂 穂乃果は目を覚ました。
体にバネでも仕込んでいるかのような飛び起き方をして、上半身を起こした穂乃果は僅かに肩を上下させるようにして息を吸ったり吐いたりを繰り返す。
「………夢………?」
そしてその合間に今先ほどまで自分が見ていた物を再び思い返す。
あれは確かに夢だ、だが何故か夢とは思えないような緊迫感に満ちていた………それは自分の手と背中に滲んでいる汗が痛感させる。
「……なんなんだろう……さっきの……」
今までに見たことがない先ほどまで自分が見ていたのであろう夢の内容を思い返し、彼女は疑問を抱く。
なぜあんな夢を見たのか、その原因を考えようにも思い当たる節がない…。
「……うーん……うーん……あー! わかんない! よし、こうなったら…」
起きて覚醒したての思考をフルに活用させて考えたが何も思い浮かばない。
その結果彼女が起こした次の行動は………。
「………おやすみなさい」
思考を放棄して再び微睡みの中に戻ることだった…。
とりあえずは今はまだ未覚醒に近い様子の脳が求めている休息をしっかりと味わうことにしよう…それからまた後で考えても遅くはない、時間はまだ………。
………まだ………。
……………まだ?
ふと瞼を開いた穂乃果は枕元に置いてある、いつも使っている目覚まし時計へと目をやった。
正確な時間を刻んでいるはずのこの時計が示している時間を見る限り……今の時間帯は………。
「………あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!?」
遅刻一歩手前だ………。
「最近たるんできてますよ、穂乃果!」
学校の屋上に聞き慣れた幼馴染のお叱りの声が響く、その矛先はまごう事なく自分に向けられてのものである事を改めて感じながら穂乃果はしゅん、とその場で落ち込むように萎縮する。
「だ、だって、今日のは仕方なかったんだもん! 目覚まし時計がちゃんと鳴ってくれなかったから!」
「おそらくあなたの事です、鳴ったけどすぐに止めて二度寝したか、そもそも鳴るように設定してなかったのどちらかでしょう」
「二度寝はしてないもん!ちゃんと一回で起きたもん! ………昨日の夜にいろいろあってセットするの忘れてたかもだけど……」
「やはりですか………まったくもう」
目を逸らしながらそう言う彼女にやれやれと言いたげな幼馴染、穂乃果と同い年の二年生であり穂乃果が所属するスクールアイドル、μ'sのトレーニングメニューを考え、体調面での管理にも目を光らせる、頼りになるのだが怒ると怖い彼女、園田 海未。
そんな彼女の言葉にぐうの音も出ないのか穂乃果は再びその場でしゅん、と落ち込む。
すると、彼女の様子を見たもう一人の幼馴染が海未のとなりに近づいてくる。
「海未ちゃん、とりあえずその辺で、ね? 穂乃果ちゃんもあの後慌ててここに来たんだし…悪気があったわけじゃないんだし、ね?」
「だからことりは穂乃果に甘すぎるのです! 今回に限った話でなく、もしも大事な時に遅刻していては元も子もありません!」
穂乃果をしかりつける海未に対して、宥めるように割って入ったもう一人の幼馴染、彼女も穂乃果や海未と同じ二年生にしてμ'sの衣装製作を担当している結成した時からの仲間であり、メンバー内での空気や雰囲気を和らげる、優しい性格の持ち主、南 ことり。
そんな彼女の言葉に対しても海未はまだお叱りモードを抑える気はないのか引こうとはしない。
「そもそもです、寝坊をするほど昨晩になにをしていたのかは知りませんが夜更かしを正すのは基本中の基本です…それなのに穂乃果は…」
「まあまあ海未ちゃん…」
目の前で交わされる二人のやりとり、それを前にしてこの時穂乃果は海未に叱られている内容について反省を感じる、という訳でもなく……。
フォローに回ってくれてることりに感謝をする、という訳でもなく……。
「………くー……くー……」
………眠気の波に再び攫われている真っ最中だった。
「………穂乃果ぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!」
「………穂乃果ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああん!!」
そして、そのすぐ後それに気づいた海未とことりが声を揃えて彼女の名を叫び、彼女を覚醒へと引き戻したのは言うまでもない……。
「うー……だってぇ……!」
「だってもなにもありません! これで練習に支障をきたしたらどうするつもりなのですか!」
海未による怒髪天をついた恐らく最上級であろうお説教を受け、穂乃果は半べその状態で弁解しようとする。
だがこの時、ことりは穂乃果に対してある疑問を持っていた。
「……でも、珍しいよね、穂乃果ちゃんがここまで夜更かししちゃうことごあるなんて……穂乃果ちゃん、割とよく寝る方でμ'sの活動を始めてからは寝る時はぐっすりだって言ってたのに……」
ことりのその言葉を聞き、海未もまたそういえばと気がついた。
確かに穂乃果は好物であるパンと同じように、睡眠に関してはほぼ毎日欠かさず取っている、授業中も少し目を離したらすぐに机に突っ伏して夢の中に直行しているくらいだ。
それ程睡眠に関してはしっかりと取っているはずの穂乃果がなぜ昨晩に限ってそれを欠いたのか……。
「ねえ、穂乃果ちゃん、昨日はなにしてたの? 振り付けとか考えてたの?」
「え? あ、いや、そうじゃないんだけど……なんていうか、調べ物?」
「……調べ物?」
そう言うと穂乃果はスマホを取り出すと何回か画面に指を走らせ、二人に見えるように表示した画面を見せた。
「最近噂になってるって聞いて気になったんだ、これ!」
彼女が見せたのは数枚の画像と一緒に書き込まれたとあるサイトのページだった。
所謂オカルト系サイトの一つなのであろうそのページには添付されている画像とともに大きく目立つようにある書き出しがされている。
『謎の巨大生物の存在!? それに立ち向かう巨人とは!』
そのタイトルにある通り、画像には人間とは比べものにならないのであろう巨大な生物がいくつも載っており、それと同時にその怪物に立ち向かう巨人とも言えるような存在が映された画像が何枚も掲載されている。
「これは………」
「…………」
「この前の“色付きの流れ星”があった日から、この辺りで何度か確認されてるんだって! はっきりと見た人はあんまりいないみたいなんだけど、今ネットですごいことになってるんだよ!」
どこか意気揚々とした様子でスマホを見せる穂乃果、彼女の言う通りネット掲示板には画像に映し出されている怪物や巨人に関する書き込みがいくつか上がっている。
「偶然見つけてなんだか気になっちゃって調べてたらいつの間にか夜遅くになっちゃってて………あれ? どうかしたの? 二人とも」
そのことも踏まえて今に至るまでの経緯を伝える穂乃果、するとどうしたのか海未とことりの二人は目を泳がせたり、考え込むような仕草をしたりと落ち着きのない様子を見せる。
いったいどうしたことなのかと穂乃果が首を傾げる、するとそれにはたと気づいた二人は慌てて首を左右に振って見せた。
「な、なんでもない! なんでもないよ!?」
「そ、そうです、そのような眉唾ものの情報に惑わされるとはやはりたるんでますよ、穂乃果!」
「えー!? 眉唾っていうか現実味がないのは私も思うけど、それとこれとは別じゃない!?」
海未の言葉にそう返答する穂乃果だがこの時、なにやら二人から感じる違和感に疑問を抱いていた。
今の今までこんな表情をした彼女たちを自分が見たことがあっただろうか…。
しかし、彼女たち二人がなぜこんな表情を見せているのかまでは理解することができない、長い時間を共にしてきた穂乃果でも理解できない表情を浮かべている二人に、穂乃果はどこか不思議そうな目を向ける。
その視線に気づいているためか二人はそれでも目を合わせようとはしない。
「……ていうか2人とも、なんか急によそよそしくない?」
「だ、だから…なんでもないのよ、なんでも」
「そうです…それよりも今は…そ、そう! 練習です、“ラブライブ”が終わって、学校が廃校になることは避けられそうになってきたとはいえ、私たちμ'sの活動はまだ終わっていないんですから…て穂乃果もわかってるでしょう?」
海未の言うように、学生であると同時にスクールアイドルである穂乃果が所属するμ'sの本文、それはスクールアイドルとしての活動にこそあると言ってもいいだろう。
それを指摘された穂乃果は苦笑いを浮かべながら再び申し訳なさそうなに少し俯き気味になる。
「う、うん、そうだよね…ごめんね、海未ちゃん、今度から気をつけるから」
穂乃果のその言葉に海未も納得がいったのかそれ以上彼女を言及することはなく、やれやれといった笑みを浮かべながらこくりと頷いた。
すると、そんなやり取りを続けていた3人の元に1人の人物が近づいて来た。
動き安そうなスポーティーな服装に身を包み、海未の普段から漂う凛とした佇まいに似ているがどちらかというと漢字で表すより、シャキッといったカタカナでの表し方がしっくりする彼女が近づいて来たことに最初に気付いたのは海未だった。
「海未のお説教タイムはもう終わったのかしら?」
「お説教タイムって……絵里、それではまるでいつも私が穂乃果に説教をしているみたいではないですか」
「……え? 違うの?」
「穂乃果!!」
「ふえぇぇぇぇえ!? また怒った!!」
海未に対するイメージを、はっきりと言ってしまったに近い穂乃果が再び叱りつけられる。
その様子を見て絵里は、くすり、と笑いをこぼす。
「ふふ…本当に仲がいいわね」
「笑ってないで助けてよ絵里ちゃ〜〜〜〜〜ん!」
「ごめんごめん、ついね? ……ところでさっきちらっと話を聞いてたんだけど、穂乃果が寝坊したのって何か調べ物をしてたとか……」
「え? うん、これだよ、巨大生物と光の巨人!」
どうやら先程のやり取りを聞いていたらしい絵里も、なにやら気になったのか穂乃果に昨日彼女が調べていたらしい物について問いかける。
すると穂乃果は再びスマホの画面を絵里に見せるように差し出す。
差し出されたその画面を絵里はどこか真剣味の籠った目を向けながら見ていく。
「………ネットでも話題なのね、実はこの手の話、最近亜利沙もハマってるみたいでね、私も気になってたのよ」
「え、亜利沙ちゃんも知ってたんだ! へぇ、今度いろいろ聞いてみようかな……」
「けど、これはあくまで噂話、確証があるわけではないわ………でも、だからこそ………ちょっと気になるのよね」
そう言って何かを考えるような仕草を見せる絵里は視線をスマホの画面、ではなく“穂乃果へと向ける”。
「今までこの手の話よりもスクールアイドルに熱心だった穂乃果が……この話に興味を持つことが」
「………え?」
絵里のその言葉に穂乃果はきょとん、とした表情を浮かべる。
「……そう言われてみると……穂乃果ちゃんってこう言うのに、そこまでのめり込むタイプじゃないよね?」
「……お化け屋敷とかもあんまり積極的に行く性格ではありませんし」
「海未ちゃん、お化け屋敷、今関係あるのかな?」
それはどうやらことりと海未も思ったらしく、疑問を抱いた2人は穂乃果がなぜこの手の話に興味を持ったのかについて考え始めた。
「ねぇ、穂乃果、どうしてこれに興味を持ったの?」
「………うーん………どうしてって言われても………この噂が流行り始めた時期があの“色付きの流れ星”が降ってきた日と一緒だったから…それで…」
“色付きの流れ星”、それは先日……この街、音ノ木坂周辺で確認された謎の流星のことである。
それは色鮮やかに、何色もの光を纏った流れ星が次々と落ちてきたというものだ。
確認された限り、流星群というには数が少なく、合計で9つしか観測されなかったものの、その流れ星は一時期話題になったほどのインパクトを街に残した。
そしてその流れ星を穂乃果も見ていた。
彼女が部屋にいた時、ぐうせ視界に入っていた夜空をかけた流れ星、それを見ていた穂乃果は窓を開けて、その流れ星を見ていた。
暗く、ところどころで瞬く星とうっすらと夜の街を照らす月……。
そんな空を色鮮やかな光をいくつも纏いながら駆け抜けていく星はどこか神秘的で……見入ってしまうと光景だった。
一つは赤く、一つは銀に、一つは金に、一つは白く、そして一つは青く。
次から次へと違う光を纏った流れ星が夜空を駆けていくのを見る穂乃果。
あの時の星空を彩る、その流星は綺麗だった。
どこか力強い光を放ち、真っ暗な中を突き進みながらも……どこか儚さを感じるその光に興味を持った。
やがて、その流星は最後となる………オレンジ色の光を瞬かせ、空から地上に向かって行くような放射線を描き………。
「……っ! あっ……ぅ……!」
その時の光景を思い出していた穂乃果が急に顔をしかめ、頭を抱えた。
どういうわけか、突然彼女の頭を鋭い痛みが襲ったのだ。
「穂乃果!?」
「どうかしたの穂乃果ちゃん!?」
「穂乃果、大丈夫!?」
ずきずきと頭痛を感じながらも、穂乃果は自分の近くにいる3人が心配そうに声をかけるのを感じた。
慌てる3人を落ち着かせようと頭の中に広がる痛みの波になんとか耐えながらも穂乃果は微笑みを浮かべようとする。
「だ、大丈夫……ちょっと痛いだけ……休めば練習にも出られるよ」
「なにを言ってるの穂乃果ちゃん! この前そうやって無理して、あんなことになったのに……」
それはそう遠くない前のこと、穂乃果はラブライブの本戦出場がかかった大事なライブを前にして意気込みすぎるあまり、無理をしてしまった。
それがたたり、穂乃果はそのライブの途中に高熱のあまりに倒れてしまったのだ。
それが原因で一度穂乃果はスクールアイドルをやめると言うほどの事態になり、果てはμ'sそのものの活動中止になるまでに至った。
しかし、紆余曲折を経て穂乃果は自分の中にある本当の思いに気付き、μ'sに復帰し、こうして活動も再開するに至った。
そして、その事情を間近で知ったからこそ……ことりは穂乃果を心配せずにはいられなかった。
「……またあんなことになったら、私……嫌だよ?」
「………ことりちゃん」
彼女の目から感じる思いに嘘はない、子どもの頃にも見たどこか不安げで、心配そうな目……。
その目を知っているゆえに、穂乃果はここで痛みを堪えて微笑みを浮かべながらも立ち上がる、ということが出来なかった。
どこか申し訳なさそうな表情を浮かべる穂乃果、そんな彼女に海未が寄り添いながら肩に手をかける。
「……もしかしたら寝不足のために頭痛が出たのかもしれませんね」
「かもしれないわね……穂乃果、今日はもういいわ、家に帰って休みなさい?」
「………うん………じゃあ、そうしようかな………ごめんね、海未ちゃん、絵里ちゃん………ことりちゃんも」
自身を心配する3人に穂乃果はそう言って謝る。
そして、絵里の手を借りながら立ち上がると少しよろめきながらも歩を進め、彼女は部室へと向かっていった。
「………穂乃果ちゃん」
「なにも、なければ良いのですが………せめて穂乃果には」
屋上から下の階へと続く扉から去っていく穂乃果の後ろ姿を見送る海未とことり、しかしその目には彼女を案ずるがための眼差しではなく……それとはまた別の意思をその瞳に宿していた。
部室に置いてあった荷物を纏め、制服に着替えた穂乃果は絵里に見送られながら帰路へとついていた。
その間にもまだ彼女の頭には鈍く、じんじんとした痛みが残っている。
その感覚に顔を顰めながらも、穂乃果は穂を進める。
(……どうしてなんだろう……あの日のことを思い出そうとしたら……急に……)
すべては先ほど、あの色付きの流れ星を見た日のことを振り返ったときのことだった。
あの時、流れ星たちを見て、最後となったはずのオレンジ色の流れ星が空をかけた後……その先に何があったのか、それを思い出そうとした瞬間に自分の頭の中に鋭い痛みが走った。
まるで思い出すことを避けるかのように………。
だが、それと同時に穂乃果にはまた別の光景が頭の中に思い浮かんでいた。
頭に痛みが走った瞬間から、まるでフラッシュバックするかのように頭の中に映像が浮かび上がる。
(……これって……今日見た、夢の……)
それは今朝方に彼女が微睡みの中で見た夢の光景と同じものだった。
何人もの光の巨人が強大なプレッシャーを放つ、なにか大きな存在に立ち向かっていく……あの夢……。
その夢の中で膝をつき、何度も倒れていく巨人たちの中の1人………。
『無茶をするんじゃねぇ! ーーーーッ!!』
青と赤の体に銀色の顔、頭に二本の刃を持ち、鋭く光る双眸をしたあの巨人が言い放ったその言葉の先……彼はいったい、誰を引き止めたのだろうか……。
あの………燃え盛る紅蓮の炎を見に纏いながら強大な存在に向かっていった………あの戦士の名前なのだろうか………。
しかし、それを思い出そうとしても頭痛が彼女の邪魔をする…。
訳も分からないまま、穂乃果は頭を片手で押さえながら家路を歩き続ける。
「頭痛薬飲んだら治るのかなぁ……うー……」
そんなことを呟く穂乃果………。
だが、そんな時……彼女が歩いているところから少し離れた位置から、彼女を見据える人物がいたことに、この時穂乃果は気づかなかった。
道路に立つ電柱の上、穂乃果を見下ろすように見据えるのは黒いフードの付いたローブを目深に被った謎の人物。
顔を隠しながらもその奥から覗かせる目には鋭い眼光が宿り、その視線の先には穂乃果が写っている。
普通なら人間が立つには困難を有するであろう電柱の上で命綱もなしに立っているその人物は夕焼けがかった空の下で視界に映った彼女を見据え、だらん、と垂らしていた右腕を垂直に立てる。
その瞬間、その人物の右手に燃え盛る業火が発生した。
メラメラと揺らぎながら火力を増すように火の粉を散らせるその炎を手に宿し、その人物は黒いフードに覆われた顔の部分から少し覗かせている口を小さく動かす。
それと同時に口から出た言葉……それと同時に右手の炎がさらに火力を増す。
「………“可能性”を有する者………ここで、消えるがいい………」
そして程なくして、炎を宿した右腕を道を歩く穂乃果に向けて振り下ろした。
同時にその動きに合わせるように右腕で燃え盛っていた炎がその人物の腕から飛び出し………。
「………え?」
ー ドォォォォォォオオオン!
翌日、何の変哲もなく訪れたその日、普段なら大きな変化もなく何事もないまま昨日とあまり変わらない1日が始まるであろうその日。
海未とことりがいるクラスには、少しの………それでいて大きく感じる変化があった。
「………穂乃果、どうかしたのでしょうか」
「……うん……いつも来てる時間にも、ギリギリの時間にも来なかったし……学校にも連絡がないし……」
穂乃果はその日、学校に来なかったのだ。
昨日のこともあり、体調不良が一番考えやすい原因だろう、しかし学校は穂乃果からは何の連絡も受けていないらしく、原因は不明となっている。
「……昨日の頭痛が酷いってことだけなら……いいんだけど」
「……そうですね」
原因が分からない、それだけでこれほど不安になるとは海未もことりも思わなかった。
いや、原因がわからないからこそ2人は感じているのかもしれない。
言い知れぬ胸のざわめきを………。
「………やっぱりダメ、メールも電話も出ない」
「……連絡が取れれば、あるいはと思ったのですが………?」
2人がなんとか穂乃果と連絡を取ろうとしている中、ふと海未が教室の賑やかな談笑の中から気になる内容の会話を聞き取った。
「ねえ、知ってる? 昨日この近くで爆発事故があったって…」
「爆発!? うっそ…なんで? テロとか?」
「それはないわよ、うーん……なんか知らないけど……怖いよねぇ」
世界情勢の中でも比較的安全な治安を保持しているはずの日本で爆発事件というだけでも物騒な話しだ、しかし先ほどの話の内容……気になるのは……。
「あ、あの、すみません……その爆発事故っていつ、どのあたりで起きたのですか?」
「え? えっと……時間は確か夕方の5時前くらいかな……場所は、ほらこの辺り」
海未の問いかけに答えたクラスメイトがそう言ってスマホの地図アプリを開くとその現場らしい場所を指差した。
その場所を見ると……そこは海未にとっても覚えのある場所だった。
(ここは……確か穂乃果が使う通学路の……!)
そこはなんの変哲もないはずの道、しかしそこは穂乃果がいつも使う通学路のうちの一つだった。
行きも帰りも同じ通りを進む彼女ならこの道を通らないわけがない…時間帯的にも彼女ならここを通りかねない………。
海未の胸のうちに言い知れぬ不安が募っていく。
「海未ちゃん………!」
「……まだ、決まったわけではありません……穂乃果が巻き込まれたという確証もないではないですか」
「けど……穂乃果ちゃんにもしものことがあったら……」
「ことり、落ち着きなさい……大丈夫……きっと、きっと大丈夫ですから」
同じように不安を感じている様子のことりに海未がそう言って安心させようとする。
しかし、内心では海未も不安を感じずにはいられなかった。
彼女が昨日、寝坊して、珍しく妙な噂話に興味を持ち、頭痛で練習は早退した……ただそれだけのはずなのに……胸のざわめきは収まらず、不安と心配といった感情が大きくなっていく。
せめて、彼女の身に危険が及んでいないことを祈って……。
そう願いながら海未が窓の外へと目を向けた時だった。
「………?」
窓から見える景色、そこから見える学校の一角とも言える屋根伝いに1人の人影が見えたのだ。
あんなところに人がいるなんて……不自然な光景に海未は疑問を感じ、目を凝らしてその人物をよく見ると………。
「………っ!」
海未はその人物に見覚えがあった。
目深に被った黒いローブ、怪しげな雰囲気を纏うその人物に彼女は以前、会ったことがあったからだ……。
以前に行った登山……そこでの数奇な出会いで遭遇した……あの、怪しげな人物……。
それに気づいた瞬間、海未は教室を脱兎のごとく飛び出し、ある場所へと目指して走り出した。
「う、海未ちゃん! どうしたの!?」
「付いてきてはいけません! ことりは教室に!」
「ダメだよ! 海未ちゃん、なんだかただ事じゃないし……それに、危ないってわかるもん!」
「なら本当に危ないから付いてきてはいけません!」
「だったら尚更放っておけない!」
自分を追ってくることりを説得し、教室に残るように言おうとするがことりは頑として受け入れようとはしない。
普段ならすることはないだろう廊下を全力で走り、階段を駆け上がる海未……すると……。
「あっ!」
「きゃっ! う、海未? どうしたの、血相を変えて……」
「絵里……」
階段の踊り場で絵里とぶつかりそうになった。
ただならぬ気配を察したのか、絵里は海未に問いかけるが今は答えている余裕もない。
「すみません、事情とお叱りについては後で受けます、今は急ぎますので! あ、後、絵里! 屋上にはいかないでください! 絶対に!」
「え!? ちょっと海未!? ことりも!?」
「ごめん絵里ちゃん! 今は海未ちゃん、只事じゃないみたいなの〜!」
絵里にそう伝えた海未は再び階段を駆け上がり始める、彼女のあまりにも慌ただしく、それでいて決起迫る勢いを見せる姿と後ろ姿にこの時絵里は疑問を抱かずにはいられなかった。
「………一体なんなの………まさか………」
本当ならこの階段を下りるつもりだった絵里はある予感を感じたかのように足の向きを変え、そのまま階段を駆け上がり始めた……。
半ば飛び出すように屋上へと出た海未、そのまま彼女は周囲を見回して先ほど教室で見た人物がどこにいるのかを探す。
それほど時間が経ってはいない、だから遠くには行ってないはず………あたりをしきりに見回し、あの影を探し続けていると……。
「………来たか………」
体の芯に突き刺さるような、鋭さを残した冷たい声色……。
その声が聞こえた方向へと目を向けると、そこには……先ほど見た黒いローブの人物の姿があった。
「あなた………なぜここに………!」
「う、海未ちゃん……知ってる人?」
彼女にとって、忘れられるはずもない……何せ自分は、一度この人物に“殺されかけた”のだから……。
あの時は紆余曲折があり、なんとかなったものの……この何者かの脅威については自分はよく知っている。
故に、海未は警戒を強める。
それに対し、屋上の出入り口の上に立つ黒いローブの人物は表情こそ見えないものの、明らかに異質とも言えるような冷たく、触れば切れそうなほどの鋭い気配を放っている。
いったいこの人物がなぜこの学校にいるのか………。
「……光を消す……」
その疑問に対し、程なくしてローブの人物から返答が帰ってきた。
「お前達と共にいる“光の戦士”……あのお方のためにも……ここで消す……纏めてな」
そう言って黒いローブの人物は袖口から何かを取り出すとそれを海未たちに見せるように前に出した。
それは黒と金の装飾が施され、手で握ることができる物だった。
味方によっては短刀や何かの道具に見えなくもない。
ローブの人物はその道具を振るうと、どこからともなく空中に一体の人形が現れた。
人型とは大きく異なる、獣のようなフォルムをしたその人形をもう片方の手で手に取ったその人物は右手に握る道具に人形を近づける。
「………手段は選ばん………お前もここで、消えるがいい」
『リヴァイブライブ! ベムラー!』
道具が人形の足の裏に触れ、その瞬間その人形が謎の闇に包まれる。
そしてローブの人物はその人形を放り投げると………その闇は空中で広がり、程なくして学校から少し離れた街中に強大な怪物が姿を現した。
ーギァァァァァァァアアアアアアアアア!
街中に降り立ったのはトゲトゲしい深い緑色をした体に短い手と太い足、そして長大な尻尾を持った巨大な怪物だった。
怪物は耳をつんざくような咆哮を上げ、街の中に突如として姿を現した。
遠巻きに人々の恐怖の叫び声が聞こえる……街の方では突然の巨大な怪物の襲来にパニックを起こしているのだろう。
「怪獣……しかも、街中に……!」
「くっ……あなた、あそこにたくさんの人がいるのがわかっているのですか!」
「……俺にとっては人間の命など、些細なものに過ぎない……」
「なっ!」
まるで何も気にしないとでもいうかのような口ぶり、この人物にとってはあの怪獣を街中に解き放ち、人々を危険に晒すことなど大したことではないと思っている……それほどまでの危険性を持っているのだと、海未は改めて実感する。
「……ベムラーはまっすぐにここを目指す、俺がそう指示したからな……」
「ここを……ということは、まさか……!」
その言葉に海未の脳裏に嫌な予感が浮かび上がる。
あの怪獣がここを目指すということはこの音ノ木坂学院が危険に晒されているということ……最悪の場合、この学校が破壊されてもおかしくないということだ。
「あなたは…! なんのためにこんなことを!」
「…言ったはずだ、俺はお前たちと共に…光の戦士を消す…それだけだ………」
そう言って黒いローブの人物はまっすぐにローブの下からまっすぐに海未を見る。
その瞳には……確かな殺意とも取れるような感情が込められている。
おそらくこのローブの人物は何かの怨恨、あるいは目的のために“彼ら”の存在が邪魔なのだろう……消すためには手段を選ばない、その目はそう物語らせるには十分すぎる意思が込められていた。
「……まずは貴様からだ……あの時に仕留め損なったその光……ここで焼き尽くす……!」
その殺意が炎に変わったかのように、ローブの人物の右腕に燃え滾る炎が灯る。
そして、そのままローブの人物は燃え盛る炎を纏った右腕を海未とことりに向けて突き出し………。
「海未! ことり!!」
放たれた業火の玉は海未とことりが先ほど立っていた場所に落ち、火の粉を散らしながら爆散した。
だがその一撃は放たれる直前に屋上の出入り口から飛び出してきた人物が海未とことりを庇いながら、地面に倒れこむようにして無理やり突き飛ばしたことで直撃することはなかった。
「………また邪魔者か………」
突然の乱入者に苛立ちの籠ったような言葉を放つローブの人物、その視線の先には2人を庇うようにして屋上の床に倒れこむ、1人の少女の姿があった。
「………間一髪ってところかしら」
「うっ……え、絵里……あなた、なぜ!」
ここには来ないように伝えたはずなのに姿を現した彼女、絵里に戸惑いを隠せない海未、しかし当の絵里は少々厳しめな表情を浮かべると海未とことりの両方に目を向ける。
「仲間なのに隠し事は水臭いにも程があるわ、それに後輩が危ない目にあってるのに助けに行かない先輩も、いないわよ?」
「……絵里ちゃん」
「絵里………」
「それよりも学校の中はもう避難放送がかかっているわ……早く、あなた達も逃げなさい!」
絵里がそう言いかけた時、海未が首を左右に振った。
「状況はあんまりわからないけど、私が時間稼ぎくらいにはなるから2人は早く!」
「ダメです! 私たちだけが逃げたとしても……!」
そう言って海未が再びローブの人物の方を見る。
ローブの人物は海未達と同じ屋上の床へと降り立ち、再び右腕に燃え盛る炎を纏わせている。
そして、その狙いは今度は2人を庇うように上になっている絵里へと向けられている。
このままでは絵里があの炎の餌食になってしまう、嫌が応にもそう感じた海未は咄嗟に絵里を押し返そうとする、しかし、それよりも早くローブの人物が燃え盛る右手を彼女へと向けたのだ。
「絵里! 逃げてください!」
「絵里ちゃん! 危ない!!」
咄嗟に声を出した2人、その言葉に反応した絵里が反射的に後ろを振り向く、右腕から放たれた炎はまっすぐに絵里へと向かって来ていた。
もう逃げるだけの余裕もない程の距離、仮にここで避けることができたとしても炎は確実に海未とことりを……。
どうすれば……。
絵里の中の思いと同調するかのように海未とことりも迷いが生まれた。
………立ち向えるだけの“方法”はある。
………しかし、その力をここで使ってもいいのか………?
………だが、このままでは大切な仲間だけでなく、この街も………この場所も危ない………。
………どうすれば………一体…………どうすれば………。
(………どうすればいいの………?)
迷いを心の中に抱き、声に出さずに求めたのは……道標を探すような思い。
真っ暗な暗闇の中で、手探りで辺りを探し回る……。
不安で、怖くて、どうしようもない、だけど止まるわけにはいかない………だからこそ、求めるのは………。
……暗闇の中で求める、“光”。
ー 〜〜〜♪
「………?」
突然、海未が何かを聞き取った。
聞き覚えのあるメロディ、聞き覚えのあるフレーズ、聞き覚えのある声。
そう、これは……歌だ。
そして、この歌は忘れもしない……自分と、ことりと、誰でもない……全ての始まりを踏み出した、彼女と共に誓い合ったあの日に歌った歌だ。
何もわからない、どうすればいいのかもわからない、そんな中で諦めずに“可能性”を信じたからこそ出てきた歌。
“可能性”を感じたからこそ、進み出す決意を固めた彼女が口にしたフレーズ……後悔したくないからこそ、目の前の光に向かって走り続ける決意を露わにした、あの曲……。
たとえ暗くても、道は確かにそこにあるから……だから、前に踏み出せる。
そう思わせてくれた、彼女の歌………。
「っ! ……なに………!」
次の瞬間、自分たちに迫っていた業火の玉が何かにぶつかるかのようにして四散し、ただの火の粉となって散った。
この事態に驚愕した様子を見せるローブの人物、そしてそれは海未達3人も同じだった。
いったいなにが起こったのか……動転して理解が追いつかない彼女達……。
「………私、やるって決めたから………やるったらやるって、決めたから」
そんな彼女達の耳に、聞き覚えのある……忘れるはずのない声が聞こえてきた。
その声に導かれるようにして、声が聞こえた方向に目を向ける。
するとそこには………。
「決めたからこそ………壊させるわけにはいかないの!」
自分達が出会うきっかけともなった……全ての始まりの一歩を踏み出した、彼女が………穂乃果が、そこにいた。
「穂乃果!」
「穂乃果ちゃん!」
「穂乃果………あなた、今までなにを……」
いつの間にか自分達よりも後ろの位置に立っていた穂乃果、驚き、嬉しさ、疑問、様々な反応を持つ3人であったが今は説明している暇はないというかのように穂乃果は3人に微笑みを浮かべて、ローブの人物へと向けて突き出すようにして伸ばしている左手をゆらり、と下ろした。
「………何故だ………何故貴様がここにいる………何故貴様がその力を有している………」
それに対し、ローブの人物はまるで怒りを滲ませるかのごとき声を出し、右腕を強く握りしめ、怒りに身を震わせるかのようなローブの人物を穂乃果はその様子を揺るぎない決意の籠ったような瞳で見つめ続ける。
「貴様は昨日………確実に葬ったはずだ……我が炎で確実に!」
「………助けてくれたんだよ、この人が………」
穂乃果はそう言うと左腕を垂直に立てて、ローブの人物に見せるようにその腕についた“ブレスレット”のようなものを見せる。
左腕についた、赤と金色の配色が成されたそれは中央に赤い球体が埋め込まれ、まるで炎のような力強い輝きを放っている。
穂乃果が見せたそのブレスレットを目にした時、ローブの人物はさらに激昂するかのように体を震わせ始めた。
「………ことごとく………ことごとく我らの邪魔をするのか………“ウルトラマン”! 十分な力を、出せるような状態になっても尚! それでも歯向かうと言うのか!」
ローブの人物が言い放ったその言葉に、穂乃果はたじろぐ様子を見せることもなく、小さく首を左右に振る。
「これは……この人だけの思いじゃない……私とこの人……2人で決めたこと! 2人で一緒に、守っていくって決めたことだから!」
「……黙れぇぇぇぇええええ!!」
遂に怒りを爆発させたローブの人物は人間とは思えない、常識破りの跳躍で穂乃果との間にいる海未達3人の上を悠々と飛び越え、ローブの裾をはためかせながら急降下し、穂乃果を強襲する。
「穂乃果! 危険です! 逃げて!」
本気で襲いかかろうとしていることを察した海未が穂乃果にそう警告する、しかし穂乃果は逃げるような素振りを見せず、それどころかまるで迎え撃つかのようにローブの人物を見据えている。
「………!」
そのままローブの人物が繰り出した蹴りが穂乃果を捉えようとした、まさにその瞬間だった。
穂乃果の体が僅かなオレンジの光を放ちながら発光し、彼女に迫った蹴りの攻撃を素早く回避したのだ。
常人なら見切るのも困難なはずの一撃を、彼女はあっさりと躱したのである。
身体の捻りを加えた横薙ぎの蹴りを姿勢を低くすることで回避した穂乃果はそのまま態勢を戻すと着地したローブの人物に向けて鋭い蹴りを連続で放つ。
ローブの人物はその攻撃を防ぐが、驚くのはそこまでに至る穂乃果の迷いのなく洗礼された動きにあった。
彼女はここまで格闘技に精通している訳ではない、それなのにあの動きが出来るとは到底思えない、それ故に一部始終を見ている海未達は驚愕するしかなかったのである。
「たぁーーー!」
「させるかぁ!」
穂乃果が繰り出した渾身の跳び蹴り、しかしローブの人物はその足を掴むと彼女の体を大きく振り回しながら屋上の外へと向けて投げ飛ばした。
彼女の体が鉄柵の上を越えて外へと落ちてしまう高さへと放り投げられる。
このままでは彼女は下に落下してしまう!
そう焦りを見せた3人であったが……。
「っ! やぁぁぁあ!」
なんとその鉄柵を越える前に態勢を戻して空中で身を翻し、鉄柵を足場にして落ちるのを回避するばかりかそれを利用して再びローブの人物へと向かって跳躍したのだ。
「たぁっ!!」
「ぐっ!!」
そして、その勢いを乗せて繰り出した穂乃果の飛び膝蹴りがローブの人物の体に直撃する、そのあまりの力に堪らず、ローブの人物は後ろに吹き飛び、屋上の床に転がった。
ローブの人物もそうではあったが、それについていくあきらかに人間離れしたその動き、穂乃果はどうしたというのか……。
(………あのローブの人の口ぶり………それにあの光………まさか………!)
疑問を感じた海未が先ほどの穂乃果とローブの人物のやり取り、そして今彼女の体を包み込んでいる光を見ながら思考を巡らせると……彼女はあることに気がついた。
彼女の身体の光は……海未自身もよく知っている光だったから……。
「っ………これで終わりと思うな……我らにあのお方がいる限り……俺は何度でも貴様らを……!」
飛び膝蹴りを受けた部分を抑えながらそう言い放ったローブの人物はそのまま再び跳躍し、屋上から飛び降りた……。
諦めて自殺を図った、とは思えない口ぶり……それにあの身体能力の高さからこの高さで落ちて死ぬとは考えにくい……恐らく逃げたと考えるのが明らかだろう。
「逃げた……のかな?」
「……ええ、恐らくは……」
当面の目の前の脅威が去ったことで僅かに安堵する海未たち。
「………安心するのはまだ早いわ、あれがまだいるんだもの」
だが、危機はまだ去ってはいない……。
ーーー ギァァァァァァアアアアアアアア!
こちらに向かってきている怪獣、ベムラーが残っている。
甲高い獣のような鳴き声をあげてこちらに向かって来ているベムラー、受けた命令はまだ機能しているということなのか……以前その足を止めようとはしない。
「どうしよう……このままじゃ、街も……学校も……」
「大丈夫だよ、ことりちゃん……」
その時、再び穂乃果が前に出た。
ことりを安心させるかのように微笑みながらそういった彼女は次に海未、そして絵里へと目を向けるとしっかりと頷いてみせる。
「穂乃果………あなた、やっぱり………」
「………行ってくるね」
そして、穂乃果はそのまま左手に着けたブレスレットへと目を向ける。
「行こう! “メビウスさん”!」
『はい! 守りましょう、必ず!』
穂乃果の呼びかけに答えるかのように、左腕のブレスレットが点滅し、穂乃果のものとは違う声が聞こえた。
それを聞いた穂乃果は左腕を垂直に立てると、大きく右腕を回し、ブレスレットの中央についた赤い球体に手を添える……。
そして、勢いよくその球体を回転させるとその球体から光が溢れ始める。
穂乃果はブレスレットにその眩いばかりの光を纏わせながら大きく腰だめに左腕を引くと………。
「メビウーーーーーーーース!!」
天高く左腕を掲げ、今まさに自身と“一心同体”になっている戦士の名を叫んだ。
ベムラーが受けた命令は音ノ木坂学院に集まっている可能性が高いという“可能性を持つ存在”の抹殺だった。
その命令に忠実に従い、ベムラーは足元の街を突き進み、邪魔なものは全て可能性破壊しながら前へと進み続ける…。
慌てふためき恐怖する人間の叫び、泣き声、怒声、それらはベムラーにとってなんのこともない音に過ぎない、ただ出された命令に従うように進み続けるベムラー……。
そんな時だった……。
急に目的地である音ノ木坂学院の屋上に“無限大”の軌跡を描いた光が浮かび上がったのだ。
その光に何かを感じたのかベムラーが音ノ木坂学院に向けて顎を開き、そこから青い炎を溢れさせ、打ち出そうとする……しかし、その瞬間!
「………セアッ!!」
その光が真っ直ぐにこちらに向かって来たかと思うと、ベムラーを弾き飛ばし、街の中に降り立ったのだ。
あまりの衝撃に倒れこむベムラー、その現象に街を行く人々も驚きながらも目を向ける。
そして、ベムラーを弾き飛ばした光がゆっくりと街に降り立ち……その光が晴れ始めると……。
「………お、おい………あれ」
「あれってもしかして……ネットにあった」
「嘘だろ……実在したってのか……?」
その中から、光を纏った人型のシルエットが姿を現したのだ。
真紅と銀色に輝くその体、同じように銀色をした顔には光り輝く双眸、左腕には赤と金の燃え盛る炎のようなブレスレット、そして胸の中央にはひし形の青く輝く水晶。
「……光の、巨人……」
その巨人は光より姿を現し、街を恐怖に包み込んだ怪物と対峙する。
ゆっくりと街に降り立った巨人は腰に両手を当てるようにしてベムラーを見据える。
その姿は……まさに今、敵に立ち向かわんとする、“戦士”の姿そのものだった。
……そう、彼こそが光の戦士……。
こことは違う宇宙、違う次元の地球を守ってきた“M78星雲”から来た、若き勇者…。
その名は………“ウルトラマンメビウス”。
「シェア!」
誰もが息を飲む状況の中、メビウスは左腕を垂直に、右腕を手刀にして前に突き出すような構えを取る。
相対するベムラーもまた先ほどの攻撃を受けて臨戦態勢に入ったのか威嚇の咆哮を上げてメビウスに向けて身構えている。
ーーー ギァァァァァァアアアアアアアア!
先手を打ったのはベムラーだった。
トゲトゲしい体を震わせながら、こちらに向かってくる。
それに対しメビウスは回避を取らずその場に腰だめに構えると……。
「ヘアァァァァ!」
向かって来たベムラーを受け止め、足を踏ん張り、押し返し始めたのだ。
まだ人々がいるこの街中では下手に動けば大変なことになる、そう考えたメビウスは動きを最小限に被害を広げないように戦えるようにベムラーを人のいる場所から遠ざけようとする。
ベムラーの突進を抑え込んだメビウスはそのまま力を込めてベムラーの体を押し返し、一瞬の隙をついて体に拳をたたき込み、怯んだところをさらに回し蹴りを打ち込んで追撃する。
大きく体を揺らしたベムラー、周囲には人の気配はない、メビウスはそのまま再度ベムラーに接近するとベムラーの頭を押さえ込み何度も手刀を打ち込む。
だがベムラーもやられてばかりではないということは激しい抵抗を見せ、暴れ始めると抑え込むメビウスを振り払い、メビウスに頭突きを繰り出す。
「ウアッ! ……クッ……!」
思わぬ反撃を受けたメビウスは体をよろめかせ、僅かに交代する。
そこへベムラーが口を開き、そこから青く燃え盛る炎をメビウスに向けて打ち出す!
「ウァァァァァァア!?」
油断したところに追い打ちをかけられ、炎を体に受けてしまったメビウスは堪らずその場に膝をついてしまう。
さらにそこへベムラーが迫り、メビウスの体を蹴り飛ばし、メビウスはそのまま地面へと倒れ込んでしまう。
油断を許してしまったメビウス、そこにベムラーはそらに追撃とばかりに尻尾を動かし、起き上がろうとしたメビウスの体を打ち据える。
そのあまりの衝撃に再度地面を転がるメビウス、一連の反撃を受け、ダメージを受けたために動きが鈍くなり始めたのを見て、ベムラーは勝利に近づいたと感じ、本能的な興奮状態に陥ったのか咆哮を上げ、再び口に炎を滾らせる。
そして、ベムラーがそのまま炎を放とうとするが……この時、メビウスは気づいた。
「う、うわぁぁぁぁぁぁあ!?」
「っ!」
ベムラーが炎を放とうとしてる先に、まだ逃げ切れていない人々の姿があったのだ。
それに気づいたメビウスはダメージを残す体に鞭を打ち、受け身を取ると……
「グァァァァァア!」
打ち出された炎の先へと先回りし、炎に背中を向けて打ち出された炎をその身で受け止め、人々を守った。
「………ま、守って……くれたのか?」
「……私たちを?」
その行動に動揺する人々、それに対しメビウスは炎を受け、さらにダメージを受けたことで膝をつき、大きく息をするように肩を揺らしながらも人々へと目を向け逃げろと促すかのように頷く。
ーーー ピコン…ピコン…ピコン…ピコン
その時メビウスの胸についている水晶、“カラータイマー”が赤くなり、点滅を始めた。
これはメビウスの活動限界を知らせる、まさに“命のサイン”、彼が危険な状態になり始めた証である。
「………ハァァァ!」
だが、それを知らされても尚メビウスは立ち上がる、そしてベムラーへと振り返り、再び構えを取り、戦う意思を見せる。
……例え、どんな強敵でも、諦めずに戦う。
この世界を……惑星を……人々を守るために……。
「………頑張れ………頑張れ!」
「そうだ! 頑張れ!行けぇぇぇ!」
「負けないで!」
やがてその姿を見た人々からメビウスに向けての声援がかけられた。
その声に気づいたメビウスは人々へと一瞬目を向けると、大きく頷き、再び力強くベムラーへと向き合った。
再び立ち上がった敵、それを鎮めようとベムラーがまた炎を打ち出そうとする。
しかし、それよりも早くメビウスは両腕を前へと突き出すと………。
「シェア!!」
∞型の光の障壁、“メビュームディフェンサークル”でベムラーの繰り出した炎を防いだ!
まさかのバリアによる防御にベムラーは動揺したのかもう一度炎を出そうとするが……。
「フ……ハァァァァアアッ!」
メビウスは力強く地面を蹴り、大きく跳躍すると体を翻しながらベムラーへと向けて足を突き出し、急降下によって勢いを乗せた飛び蹴りを叩き込んだ!
その一撃に堪らず地面へと倒れこむベムラー、受け身を取りながら着地したメビウスはこのチャンスを逃す訳にはいかないとそのままとどめの一撃を打ち出そうとする。
左腕を垂直に立て、右手を左腕のブレスレット、“メビュームブレス”に添えたメビウスはそのまま左腕と右腕を左右に腕を広げ、ゆっくりと両腕を真上へと移動させる……。
そして………。
「………タァァァァァァァァァア!!」
よろめきながらも立ち上がったベムラーへと向けて、とどめの必殺光線“メビュームシュート”を発射した!
両腕を十字に組むことで打ち出された金色の光線はそのままベムラーへと直撃、ベムラーは最後の断末魔を上げて………爆散した。
なんとか勝利を収めることができたメビウス、組んでいた両腕を戻し、再び腰に両手を添えると、そのままゆっくりと空を見上げ………。
「………シュワ!」
大空へと向けて両腕を広げ、飛び去っていった…。
「……まさか、穂乃果が……」
街で繰り広げられたメビウスとベムラーの激闘、それを音ノ木坂学院の屋上かは見ていた海未たちは驚きを隠せなかった。
それぞれが戸惑いを見せる表情を浮かべる中……不意に空から一つの光が降りてくると、3人の近くに着地し、その中から先ほどのウルトラマンメビウスとなってベムラーと戦った穂乃果が姿を現した。
「………穂乃果、あなたは何故」
「ごめんね、海未ちゃん、心配かけて……でも、今度はちゃんと理由があるんだ……ね? メビウスさん?」
『はい、それは僕からも説明します』
海未に向けてそういった穂乃果の言葉、それに答えるように穂乃果着ている制服のポケットの中から一体の人形がでてくる。
「じゃあ、穂乃果……教えてくれないかしら……あなたに何があったのか……」
「……うん、そうだね……部室に行こう? 多分みんな……希ちゃん達も学校に残ってるんじゃないかな?」
「みんな? もしかして……みんなに言うつもりなの?」
「うん、だって……みんな、一緒だと思うから……メビウスさんの仲間……ウルトラマンたちと……3人も、そうだよね?」
この穂乃果の言葉に3人は何よりも驚いた、まさかとは思っていたが彼女も……そして、周りにいた身近な仲間たちも同じ境遇になっていたということに……。
「これから話すよ、私たちが出会ったウルトラマンさんたちのこと……そして、私が考えてること」
彼女はいかにしてメビウスと出会ったのか……。
そして、彼女は何を知り、何を決意したのか……。
これから始まるのは、九人目の出会い……。
μ'sのメンバー、高坂 穂乃果。
そして、光の国の可能性に満ち溢れた若き戦士、ウルトラマンメビウスとの出会いの物語……。
いかがでしたか?
穂乃果とメビウスがどのようにして出会ったのかは次回に持ち越しです(汗
空白の時間に何があったのか、それはウルトラマン達が彼女たちの前に現れた原因とも繋がっていて?
次回もお楽しみに!
それでは…