ガンダムビルドファイターズ 黒き帝王と白き皇帝   作:MR.ブシドー

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復帰

翌日、弥生はかなり焦っていた。

昨日の放課後に残っていた生徒や今日も登校している生徒に頼んでいたのだが、誰も話を聞いてくれなく3人目が集まらずにいるからだ。

そして今は帰りのSHRの最中……つまりもう時間がない。

 

 

「それではSHRを終わります。黒河君は少し着いて来てくれるかな?」

「わかりました」

 

 

弥生はチラリと武の方を見るが、武が弥生の方を向くことはなく……先生に続き教室を出ていってしまう。

諦めるしかないのかと思っていると、弥生に手を貸してくれると言ってくれた築島 陽斗が教室にやって来た。

 

 

「赤羽さん……会長が呼んでたっスよ」

「うん……わかってる。行こう」

 

 

弥生と陽斗は教室を出るとガンプラバトル部の部室であった部屋に向かう。

部屋では既に生徒会と対戦相手であろう他校の男子生徒が2人程待っていた。

 

 

「予定より少し遅れているね……それで3人目は集まったのかな?」

「そ、それは……」

 

 

弥生は生徒会長に絶対に3人集めると宣言していたため、集まりませんでしたとは言えなかった。

生徒会長はそれがわかっているのか、眼鏡をクイッと上げて弥生を見詰める。

 

 

「どーでもええから早くしてくれへんか?ワイらは暇やないんやから」

「……申し訳ないね。とにかく、弥生君……3人目は集まつまら「悪いな。少し遅れた」君は……」

「嘘……」

 

 

扉を開けて入って来たのは武で、弥生は入って来た武を見て信じられないと言った様子であった。

 

 

           ◇

 

 

時は遡り昨日……弥生たちと別れた後、帰路に着いた武は1人で暮らしているボロボロなアパートにたどり着いた。

両親は海外に出張しているため、1人暮らしにすることになったのだ。

 

 

「後悔……してるのかな、俺は……」

 

 

武はガンプラバトルをやりたい気持ちはあるが、それは裏切る事になると思っているのだ。

部屋の前に辿り着くと鍵を開けて中に入ると、手紙が届いていることに気づく。

この部屋には武しか住んでいないため、結果的に武に届いた手紙である。

 

 

「手紙とか誰から……ッ!」

 

 

手紙を手に取り送り主の名前を見て武は驚いた。

そこには白柳 蛍と書かれていたからだ。

急いで荷物を置いて勉強机に座り手紙を開けて読み始め、読み終えると手紙を置いて天井を見上げる。 

 

 

「……こんな事を言われておいて、やらないとか言えないよな」

 

 

天井を見上げている武の様子はどこか満足そうで、先ほどまでとは違っている。

立ち上がるとカーテンを開け、沈み行く夕陽を見詰めてていた。

 

 

           ◇

 

 

翌日になり……武は弥生に伝えようと思ったのだが、こんな時に限って先生から用事を頼まれて放課後になっても伝えられずにいた。

それから急いで頼まれた事を済ませてから、走ってガンプラバトル部の部屋である場所に来たのだ。

 

 

「黒河くん、どうしてここに……?」

「理由はいいだろ?それよりも……これで3人だから文句はねーよな、生徒会長」

 

 

武は生徒会長を睨み付けると、生徒会長はフッと笑い頷いた。

だがもう1つ条件があり、対戦相手に勝たなければならない。

 

 

「話は終わったかいな?ほな……始めようか」

「ルール等を確認するから少し待ちたまえ。今回はバトル方式はタッグバトルだが良いかね?そして弥生君たちは対戦相手の井辻 貴田君と中原 絢斗君に勝てば部の存続を認めよう」

 

 

この場にいる全員が頷き、貴田と絢斗はガンプラの準備を始める。

武と弥生、陽斗は集まって誰が出るか話し合いを始めた。

 

 

「黒河君、本当にありがとうね……」

「感謝するのは全てが終わってからにしろよな。それで確認するが、お前は初心者なんだよな?」

「そうっスね。申し訳ないんっスけど、準備出来たのも素組のしか出来なかったっス……」

 

 

陽斗は申し訳なさそうにしてしまい、武は頷いて弥生の方を見るとクシャトリヤを既に取り出していた。

弥生のクシャトリヤはクシャトリヤリペアードを組み合わせた様な機体である。

バインダーは4枚有り胸部のメガ粒子砲も4つのままであるが、頭部はジオン特有のモノアイではなく連邦のバイザーで左腕はハイパー・ビーム・ジャベリンになっていた。

 

 

「なら俺が出るか。素組よりはマシだろうしな」

 

 

武が腰のケースからユニコーンモードのバンシィ・ノルンを取り出す。

その出来映えに弥生や陽斗は思わず歓声を洩らしてしまった。

 

 

「それじゃ……行くとするか」

「うん!頑張ろうね!!」

「俺はここで応援してるっス!」

 

 

武と弥生の2人は筐体の前に行くと、既に貴田と絢斗は準備は出来ていた。

貴田の方は自信満々な様子で、絢斗は無表情で武と弥生を見詰めている。

 

「あんさんら、廃部がかかってるんやて?残念やったな~そんな大事なバトルの相手が滅茶苦茶強いワイらなんてな」

「御託いい。さっさと始めるぞ」

 

 

くどくどと話が長い貴田の話を遮り、武はバトルを始める。

そんな武の様子が貴田の気に触ったのか、貴田は武の事を睨み付けた。

 

 

「その態度……後悔するんやないで……ッ!」

 

 

そんな貴田を無視してバトル装置が起動した。

 

 

《Please Set Your GPBase》

 

 

4人はシステム音声に従いGPベースと呼ばれる、手のひらにおさまるぐらいの大きさのデバイスを筐体にセットした。

 

 

《Beginning Plavsky Particle Dispersal》

 

 

筐体からキラキラと輝く光の粒、プラフスキー粒子が放出されていく。

プラスチックに反応して流体化する特性を盛った不思議な粒子で、これによりガンプラを本物のように動かすことができる。

 

 

《Field Space》

 

 

さらにプラフスキー粒子が変容して筐体の盤面に、宇宙空間が出現した。

144分の1のガンプラを置いた時に、丁度良いサイズとなるジオラマだ。

 

 

《Please Set Your GUNPLA》

 

 

武は弥生を1度見てから頷き合い、ガンプラをセットする。

バトルシステムのサーチ光がガンプラを包み、力を測定していく。

よく出来たガンプラほど戦闘力が高くなるのだ。

4人の周りにガンプラを操縦する光る球体の操縦桿とコンソールが出現し、迷わずに操縦桿を掴んだ。

 

 

《Battle Start》

 

「黒河 武、バンシィ・ノルン出るぞ!」

「赤羽 弥生、クシャトリヤ・リバイヴ、行きます!」

 

 

武のバンシィ・ノルンと弥生のクシャトリヤ・リバイヴは、カタパルトから宇宙空間へと飛び出した。

ガンプラバトル部の存続をかけた戦いの火蓋が切って落とされる。




っと言う訳で黒白を投稿しました!
ヅダの方も書こうとは思ってるんですが……もうすぐクリスマスなので、クリスマス特別編書こうと頑張って執筆中です!

そしてやっと次にはバトルパートになり、シングル戦ではなくタッグ戦になります!

それではまた何時か!
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