原作シャルって、何も問題が解決して無いのに素性バレしてて、デュノア社からの供給も途切れて無いんですよね。
実は学園と裏取引でも有ったんでしょうか?
では、どうぞ(*´∀`)つ
翌日。
昨日あれだけの事をしてきたボーデヴィッヒだったが、朝は特に目立った動きは無かった。だが相変わらず周囲と馴染もうとしない為に、違う意味で目立ってはいたが。
正直頭を抱える。ボーデヴィッヒの事だけでは無く、デュノアの事もだ。
聞いてみれば、デュノアは一夏と同室だと言うではないか。
一体学園側は何を考えているのか・・・。
デュノアの経歴が怪しい事は分かっている筈なのに・・・。
確かに一応男という扱いになっているデュノアを一夏と同室にするのは当たり前と言えば当たり前だが・・・。
教室だというのに、護瑠は頭を押さえて溜め息を吐く。
「なあ本音。お前から見て、デュノアはどう見える?」
傍らに居た本音に尋ねる。人を見る目なら、自分よりも本音に聞いた評価の方が信用出来る。
本音とはそういう娘だ。
「ん~。でゅっちーは悪い娘じゃ無いと思うな~。けど思い詰めたら大胆な行動に出そうな、そんな感じだな~」
「そうか、参考にさせてもらう」
お礼だとこの為に持ってきたチョコ菓子をあげると、わ~いと幼い子供の様にはしゃいでくれる。
それを見て、護瑠は頬を緩める。
頭の痛い事は多いけど、こういう癒し要素が近くに居るのは有り難いと。
護瑠は気を引き締めて、今日の授業に気合いを入れた。
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本音の言った通り、思い詰めた人間は何を仕出かすか分からない。だからデュノアの件だけでも早めに決着を着けようーーー
「ーーーそう思った矢先にこれかよ・・・」
俺って偏頭痛持ちだったか?とも思うが、そんなことは無い。だが、頭を抱えているのは現在進行形の出来事だ。
簪と夕食を食べ終え、部屋に戻ると一夏が俺を待っていた。(今日の夕食は麻婆豆腐定食に回鍋肉。簪は海鮮丼で、どちらも非常に美味しかった。)
一夏の表情に何か嫌なものを感じながらも、嫌な事ならば早めに解決すべきだと、一夏に連れられるままに1025室を訪れた。
・・・一夏の表情から何となくは分かってたさ・・・。でも、まだ二日目だろ?なあ、まだ二日目なんだぞ?
「・・・いくら何でも、バレるの早すぎだろ・・・」
そこには、ブロンドの美少女が待っていた。
「ーーーという訳なんだ」
デュノアの身の上話を一夏の口から聞き、細かい所をデュノア自身に聞いてからずっと、護瑠は黙ったまま考え事をしていた。
聞くところによると一夏はシャンプーが切れている事に気付き、何も考えずにデュノアの入っている風呂場のドアを開けた結果、デュノアの性別がバレて事情を話され、一夏は俺を連れてきた、との事だ。
護瑠は声を大にして言いたかった。こんなに早くバレるならここ最近の俺たちの心配を返せ、と。
「・・・デュノアの話は分かった。一夏のどうにかして欲しいって気持ちもだ」
「じゃあ!」
「・・・だが簡単に信用する訳にはいかない」
護瑠は無情に告げる。
護瑠の言葉に、一夏は訳が分からないといった表情をする。
「ど、どうしてだよ!シャルは完全に被害者だろ!」
「それはデュノアの話を信用すればって話だろ。一夏、デュノアは学園の書類も、教師もクラスメイトも、そしてお前も偽って学園に転入してきた。どうしてそれがバレたからって、真実を話すと信じられるんだ?」
「そ、そんなのーーー」
「第一。バレることも計画の内なんじゃ無いかとどうして思わない。自分は被害者なんだと告げることで、お前の警戒心を解くつもりかも知れないぞ?」
「そ・・・れはーーー」
護瑠が一夏に突き付けているのはただの可能性だ。だがその可能性は、真実味を持って一夏に突き刺さる。
「僕は・・・そんなつもりは・・・」
「だったら、ここに来てすぐに教師にでも俺たちにでも真実を告げれば良かった。バレたから自分は可哀想だって話をして・・・見逃してもらおうなんて、甘いんだよ」
一夏は、これほどまでに冷たい目をした護瑠を見たことが無かった。護瑠の経歴は姉から聞いて知っていた。だがこの時初めて、護瑠のもう一つの顔を知った気がした。
「ーーーだがだからと言って嘘だと決めつける気も、俺にはない」
一夏とデュノアは顔を上げ、護瑠を見る。
「さっきも言った通り簡単に信用出来ないだけで、第一俺の言った話もただの可能性だ。だから裏付けがいる。デュノアが本当の事を言っているのかっていう裏付けがな」
「けど、そんなのどうやって・・・」
「・・・もしかしてーーー」
デュノアは何かに思い当たった様に目を見開く。
「そうだ、分からないなら聞きに行けば良い。大本のデュノア社までな」
そこまで言って、護瑠は席を立つ。
「ここから先は俺に任せろ。俺だって、折角知り合った友人を犯罪者にはしたくない」
そうして、護瑠は一夏を見る。
「一夏、お前はこのままデュノアを助けてやれ。何の準備もなく女だとバレたら、どっちにしろこの先の学園生活は絶望的だからな。話して良い人には、俺から伝えておく」
「えと・・・もり、護瑠!」
踵を返した護瑠をデュノアが呼び止める。
「・・・ありがとう」
「・・・まだそれは早いさ。それは、お前が自由になったときに言ってくれれば良い。・・・一夏、お前がデュノアを守ってやるんだぞ」
「!・・・ああ!」
そうして護瑠は、部屋を後にした。
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「ーーーという訳です」
「・・・あのバカ」
千冬は吐き捨てる様に呟く。
弟が女の裸をうっかり見た事をわざわざ報告される姉の気持ちとは、一体どのようなものなのだろうか。
・・・織斑先生の表情を見るに、愉快な気持ちでは無さそうだ。
「まったくです。それで、明日フランスに行って来るので公欠の許可を頂きたいんですが」
「・・・何日でも出してやるから好きにしてこい。ーーー頼んだぞ」
「ええ、任せてください」
自分では何も手出し出来ず、生徒に任せるしか無い教師の気持ちとは一体どのようなものだろう。
・・・残念ながら、俺にも近い気持ちは理解出来た。
「ーーーという訳で、フランスに行ってくる」
「うん。そうだろうと思って、もう準備は出来てるよ」
部屋に戻ると、既に簪が荷造りをしてくれていた。
これが以心伝心か。
バカな事を考えつつも、明日からの事を思うと憂鬱になる。
それは簪にはバレバレだった様で、
「そんなに寂しそうな顔しないで?またすぐに会えるんだから」
「・・・そうだな」
そう言う簪も寂しそうだったから、今日も一緒の布団で寝た。
数日だけでも簪と離れ離れだと思うと、まだ一緒に居るのに凄く寂しかった。
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早朝に学園を出て、空港を目指した。
学園を出てからは杜野家の車で移動して、空港に到着したのは丁度朝日が昇った時間帯だった。
「・・・なんで居るんだ?」
「お姉ちゃんに許可を貰って!」
そううきうきとした表情で答える簪は、いつも以上に輝いていた。
・・・なんで居るんだよ!
空港に着いた護瑠を待っていたのは、簪だった。
「え、あの、またすぐ会えるってそういう!?」
「護瑠、キャラ崩壊してるよ、大丈夫?」
大丈夫だ、いつも通りだ。
まあ、なんだ。何だかんだ言って、簪と一緒に居られるならそれに越した事は無い。
デュノア社に行くのも、別に一人で行く必要は無かったんだし、二人で行っても問題ないだろ。
そう結論付けて、或いは自分に言い訳をして、護瑠は簪に向かい直す。
「・・・行くか」
「うん」
楯無さんにお土産買わないとなと思いながら、これまでで何度目か分からない感謝を心中でして。
二人は搭乗口に向かっていった。
お読み頂きありがとうございました!
護瑠と簪はセットです。これを機に、二人きりの海外旅行でもさせてあげたいです。
評判や感想・質問など何時でもお待ちしていますので、お気軽にお願いします!
では、次回をお待ちください!