私の住んでいる所ではもう桜が散りかけていますが、皆さんのお住まいの地域はどうでしょうか?
葉桜に代わりながらの桜吹雪はとても綺麗でした。
では、どうぞ(*´∀`)つ
「何だ?」
フランスから帰国しIS学園に帰ってきた護瑠と簪を出迎えたのは、生徒たちの喧騒だった。
その生徒の一団は、医務室に向かっている様に見える。
「あ、かんちゃんとまもるん!お帰りなさ~い」
「ただいま、本音。アレ、どうしたの?」
偶々通りかかった本音に、簪が尋ねる。
「何でも今度の学年別トーナメントがタッグマッチになるとかで、その相手探しみたいだよぉ」
「それが何でまた医務室に」
「そう、それだよ!セッシーとリンリンが大怪我したんだよ!」
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「セシリア、鈴、大丈夫か!?」
護瑠と簪は本音の話を聞くとすぐに医務室に急いだ。
途中何故か落胆した様子の同級生たちを見掛けたが、それに構っている余裕は無かった。
何故かドアが外れている入り口をくぐるとーーー
「あら、杜野さん。どうしたんですの?」
「そんなに急いでどうしたのよ?」
ーーー割りと元気な二人の姿があった。
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「心配したんだぞ。本音から二人が大怪我したって聞いたから」
ベッドに押し込められてはいるが、見たところ怪我もしていなさそうなセシリアと鈴を前に、護瑠は安堵の息を吐く。
「大怪我って程じゃないわね。代わりにISはかなりダメージ食らっちゃったけど」
「お陰でタッグマッチトーナメントにも出られなくなりましたわ」
二人は残念そうに答える。
一体何が有ったんだ、と護瑠が尋ねる。
「・・・ボーデヴィッヒと戦ったのよ」
「まあ、負けましたけど」
「・・・」
一夏関係か、と護瑠は理解する。
それ以外に、二人がボーデヴィッヒと対立する理由が護瑠には思い当たらない。
「それで、体に異常は無いんだよね?」
「大丈夫よ、これでもピンピンしてるんだから」
「一夏さんが途中で止めに入ってくださったお陰でもありますけど」
「そうか・・・。それは、不幸中の幸いだったな」
護瑠はホッと胸を撫で下ろす。
ISの絶対防御の効果内であれば、後遺症の残る怪我を負うことは殆ど無い。何とも無くて良かったと、そう自分を棚上げして安心する。
言葉にすれば簪に、護瑠こそ!と言われそうだったから何も言わなかったが。
「それで、あんたらはこの二日間何してたのよ」
「ちょっと用事がね」
「悪いな、詳しいことは言えないんだ」
当然だ。友人のスパイ疑惑を晴らすためにフランスまで出向いた等、今は言えない。
言えるのは、全部解決してからだ。
他に一言二言交わして、護瑠と簪は医務室を後にした。
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「今度のタッグマッチトーナメント、かなり荒れそうだな」
護瑠の言葉に、簪は首肯する。
「一夏はピリピリしてたし、シャルロットも機嫌が悪そうだったからね」
一夏とシャルロットには既に会ってきている。
フランスでの詳しい話はしていないが、もう心配することは無いとだけは伝えた。
・・・今デュノア社長の真意を教えたところで、きっとシャルロットは信じることが出来ないだろう。
真意はどうあれ、シャルロットにとっては自分を道具のように扱った張本人なのだ。
ーーーいつかその誤解も解ける時が来て欲しいと、そう心から願う。
それはともかく、今度の問題はボーデヴィッヒだ。
ボーデヴィッヒの問題も何とかしなければと思うが、まずはこれ以上あいつに問題を起こさせ無い事だ。
解決するにしろ何にしろ、これ以上揉め事を起こせばどの道ボーデヴィッヒの学園生活がマトモなものになるとは考え難い。
友人やクラスメイトを意図的に傷付ける様な輩と、積極的に仲良くしようと思う人は居ないからな。
「護瑠。タッグマッチトーナメントだけど、それまで一切私闘は無しって決まったんだよね?」
「ああ、織斑先生がボーデヴィッヒの騒動を止めたときに言ったらしいが、実際さっき掲示されてたよ。一応、模擬戦も禁止ってことだな」
最初の襲撃の時の事も考えると、ボーデヴィッヒは一夏を狙ってはいるが、その方法はISを使ったものに固執している様に感じる。
恐らく、織斑先生に鍛えられたそれで一夏を叩きのめす事を重要視しているのだろう。
だが織斑先生がISでの私闘を禁止した。
つまり、ボーデヴィッヒはタッグマッチトーナメントまで一夏に手出し出来なくなったという訳だ。
ボーデヴィッヒが織斑先生の言い付けを破るとは考え難いからな。
「・・・やっぱり、荒れそうだな・・・」
「解決のキーパーソンは、やっぱり一夏かな」
「だな。・・・手出しできないのは、モヤモヤするな」
実際ボーデヴィッヒの問題を解決するのは実は簡単だ。ボーデヴィッヒを学園から追い出せば良い。
難癖を付けるまでもなく、ボーデヴィッヒの行動は問題が有りすぎる。
出会い頭に希少な男性操縦者を殴っただけでなく、イギリスと中国の専用機をボロボロにしているのだ。
それも公衆の面前で必要以上に、だ。
そんな事をドイツの代表候補生がしたなどと広まれば、ドイツの面子は丸潰れだ。
只でさえドイツの国際的な立場は高くないのに、態々それをより下げるような人材を放っておくとは思えない。
だから解決する為に追い出すのは簡単だ。
だがそれでは意味がない。一夏の為にも、そしてボーデヴィッヒ自身にとっても。
「出来れば良い方向に向かって欲しいって、そう思ってる?」
「・・・やっぱり分かるか?」
「当然。護瑠は優しいから」
「ーーー甘いだけだよ、俺は」
患部は切除するのが一番リスクが少ない。
それを分かっているのに、切り捨てるのを躊躇ってしまう。
「それで良いと思うよ。少なくとも、それが護瑠らしいと思う」
「・・・そう思っておくよ」
簪は俺の汚い面も知っている。
それでもそう言ってくれるのであれば、それを態々否定するのは違うと思うし、したくない。
「私たちは一夏のサポートと、ボーデヴィッヒさんの監視、これで良いかな?」
「だな。一夏とボーデヴィッヒの蟠りを終わらせて、皆で良い学園生活を迎えられる様に」
護瑠と簪は今後の展望を見据え、行動を開始する。
お読み頂きありがとうございました!
次次回辺りでラウラ編は終了だと思います。
批評や感想・質問などいつでも受け付けておりますので、気軽にお願いします!
では、次回をお待ちください!