※※※には名前がある。でも、呼ばれたことは一度もなかった。運動神経が異常な姉と頭の良すぎる兄がいるので、※※※のことは「出来損ない」とか「役立たず」とか言われていた。千冬ねぇさんは、「お前が弱いからダメなんだ!」って言って竹刀で殴ってるし...
兄さんに関しては、何にもなくても蹴ったりしてくるから...
「ねぇ。大丈夫~?泣いてるよ~?」
あれ?
『えっ?※※※、泣いていたの?』
「そうだよ~?もしかして、変なあだ名でよばれてたの?」
『変なのかは分からないけど、「出来損ない」とか「役立たず」って言われてたから...』
「それは...ごめんなさい。」
『大丈夫だよ?いつも、そう呼ばれたし...』
そう...いつも呼ばれている。だから、大丈夫。
「でも、泣いていたってことはそう呼ばれたくないって事じゃないかな~?」
呼ばれたくない?いつも呼ばれたから分かんなかったけど※※※は※※※ってこと?
「いっちーはいっちーだからね?出来損ないでも、役立たずでも無いよ~」
『※※※はわたし?』
「そうだよ~いっちーはいっちーだよ~。」
そう言えば、あんまり気にしていなかったけど...わたしの服、女の子の服なのだけど...ガーン
「どうしたの?いっちー?」
『わ、わたしのふ..服が女の子用の服なんだけど!』
ど、どうしてだろう?確かに、わたしの服は全部千冬ねぇのおさがりだけど....
「ふぇ?いっちーって女の子じゃないの~!?」
『ブンブンブン』
「ふぇー?いっちーって男の子なの~!?」
『コクリ』
ドタドタドタ
「お、お母さーん!!いっちーって男の子だったんだよ~!!」
「あらあら、本音ちゃん。そんなに大声出さなくっても分かりますよ。」
その声とともに1人の女性が現れた。一言で言えば綺麗が似合う女性であった。
「あらあら。こんばんはですね。えーっと...」
『織斑一夏と言います。この度は、わたしを助けてくださってありがとうございます。』ペコリ
「あらあら。礼儀正しい子ですね。私の名前は布仏 由美子と申します。本音ちゃんの母親ですよ。」
「それで、本音ちゃん。一夏さんの事でなにか言うことがあったのですか?」
「あーそうだったよ~。いっちーは男の子だったんだよー。なのにどうして、女の子の服着せてるんだっけ?」
「それはですね。本音ちゃん、あなたが言ったのですよ。」
「あれ~そうだったっけ?」
「そうですよ。本音ちゃんが『あの子は女の子だったからこれが似合うよね~』と言って走っていったじゃありませんか。私が男の子と伝える前に」
由美子さんはため息をつきながら、そう話した。
「でも、これはこれで似合ってるからいいよね~」
『わたしは、男の子なので男の子用の服が良かったのですが...』
「大丈夫だよ~それでも他のがいいなら一緒に私の部屋に行こ~」
そう言って、布仏さんはわたしの手を握ってかけて行きました。
その手はとても暖かったです。
「この服もいいな~あの服も似合うよね~」
こうして、小一時間くらい着せ替え人形となりました。
※※※からわたしに変えることが出来ました。
グダグダに終わらせることになってますね...
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