ハイスクールD×D One Eyed Ghoul《凍結》   作:ディアブロ

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ドーモ、ドクシャ=サン。お久しぶりデス。


龍神

東京 渋谷区。12月25日。

 

あの惨劇から1日経った渋谷には、未だに雪がしんしんと降っている。

 

降り積もった雪の上には沢山の人の死骸が転がって、赤く染まっている。

その上を銀色の髪の少年は歩いている。

 

上半身は裸で、鍛え上げたように引き締まった体をしている。

所々(ところどころ)がボロボロのズボンを穿()いており、靴は履いていない。

 

銀色の後ろ髪は腰の辺りまで伸びており、前髪は左目を隠すように覆っている。

 

右目は完全に赫眼(かくがん)をしている。

 

少年は、赫眼(かくがん)に移ったヒトの亡骸を見て、黒い尾赫(びかく)を一本だけ出現させて、それに突き刺した。

 

死んだふりをしていないかの確認である。少年はそれを確かめた後、右手を手刀にして勢いよく心臓付近に刺す。そこから心臓を取り出して、ガブリッと喰らいついた。

 

そして残った部分は鱗赫(りんかく)で全て喰らう。

 

それが、少年の喰事方法である。

 

赫者(かくじゃ)になった時から彼が得た新たな喰事方法。赫者(かくじゃ)になった時に編み出したのだ。

ぐうぅ~。

 

新しい食料(ヒト)を探す為に歩き出した。

 

下を向いたまま歩いていると、人の気配を感じた。

 

後ろを振り向いてみると、黒いゴスロリの服えお着て大事な部分は✖印で隠している少女が少年の後ろに立っている。

 

「君、何?」

 

右目で少女を少年は見据える。今まで出会ってきた人間の中で、少女は異質に見えた。少年の質問に、少女はこう答えた。

 

「我、オーフィス」

 

少女はオーフィスと答えた。

 

「ふーん。じゃあ、オーフィスは、なんでそんな寒い恰好をしてるの?」

 

少年の質問にオーフィスは首を右に傾け?とと思った。

 

「寒い? 我、寒いと感じた(・・・)こと、ない」

 

オーフィスの答えに少年は自分と同じ(・・・・・)なんだと悟った。

 

「そう。じゃあ、君を喰って(・・・)も問題ないよね」

 

少年は肩甲骨付近から黒い両刃剣の甲赫(こうかく)纏い、オーフィスに向かって走る。

 

「ばいばい」

 

左側の甲赫(こうかく)を振り下ろすを叩き切った感触を感じない。

 

少年は甲赫(こうかく)を見ると切られて(・・・・)いる。

 

何が起きたのか少年は理解できなかった。

 

このままではマズいと感じた少年は後ろへジャンプして、右足から着地した。

 

そして、背中から羽赫(うかく)を展開した。

 

淡い影のような四枚の羽赫(うかく)を高質化させ、それをオーフィスに向けて大量に撃つ。

 

だが、オーフィスに当たる直前にガラス細工のように次々と割れていく。

 

いくら撃っても、撃っても同じようになっていく。

 

ならばと思った少年は片刃の羽赫(うかく)を展開した。が、それを引っ込めた。

 

これ以上やっても無意味だと感じた少年は、結果は同じだと感じたのだろう。

 

「やめた。君の勝ちでいいよ」

 

少年はお手上げと言わんばかりに両手を頭の上にあげた。

 

「我、お前に用がる」

 

オーフィスは少年に近づいてこう頼んだ。

 

「グレートレッド倒してほしい」

 

少年はなんのこっちゃと思った。

 

「グレートレッド? 何それ?」

 

オーフィスは右手を差し出して、我の手、握ると言ってきた。

 

「? いいよ」

 

少年がオーフィスの右手を摑んだ瞬間、この世界から消えた。

 

 

 

 

 


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