ちょうどハーメルン内で一部のユーザーが「うるう年」コンテストというものを開催していて、参加したかったのですが間に合いませんでした。
———それは、誕生日をとりもどす物語
最近のFateGOアプリアップデートでマイルームのボイス再生機能が追加になった。
バトルや霊基再臨やマイルームでの会話のボイスがいつでも聴けるようになったのだ。 これはうれしい。
そういうわけでマイルームにいりびたってサーヴァントたちのボイスを聴き続けている。
ボイス再生に夢中になっていたらマシュがマイルームにやってきた。
「先輩、ボイス再生機能は楽しいですか?」
「うん、楽しいよマシュ。一度しか聴けなかった霊基再臨ボイスもいつでも聴けるようになったからね、おや?」
手元のボイス再生ボタンを見ると「誕生日」というボタンがあった。
「誕生日ボイスもあるよね」
「確か先輩のお誕生日はまだ来ていないはずです」
誕生日が来なくても誕生日ボイスは聴けるらしい。
マシュがちょっと恥ずかしそうに聞いた。
「もう聞いちゃいましたか?先輩」
誕生日ボイスなんだから誕生日に聞いてほしい、ということなのかも。でも誕生日は……。
「奏者よ、勿体無く思うことはないぞ」
真後ろからやけに目立つ声。振り向くといつの間にかネロ・クラウディウスとダ・ヴィンチちゃんがやってきていた。
「誕生日には余がマイルームで盛大に祝ってやるからな!」
まかせよ、と胸をはるネロ。
「それに、まだまだ新しいサーヴァントは追加される。例えばこの私だ。今いるサーヴァントのボイスを聞いてしまっても心配はないよ」
一人うんうん、とうなづくダ・ヴィンチちゃん。
「じゃあ、楽しみにしておきたい気持ちもあったけど、お言葉に甘えてみんなの誕生日ボイスを聞いちゃおうかな。
だって、誕生日は来ないから」
そう言うと、サーヴァントたちは驚いた。まだ言ってなかったから当たり前だけど。
「なぜですか先輩?」
「誕生日が2/29なんだ」
「うるう年の日なのか。それは珍しいな」
マシュとダ・ヴィンチちゃんはすぐわかったらしいけど、ネロは一人首をかしげていた。
「うるう年とな? なぜだかピンとこぬな。いやサーヴァントとして現代の知識はあるのだがな」
「暦法でうるう年が制定されたのは1582年に作られたグレゴリオ歴、ネロが生きた時代から遥か先のことですからね」
「ふうむ」
ダ・ヴィンチちゃんが説明してくれてネロも納得したようだ。
「それで、次のうるう年はいつなのだ?」
「2016年だよ」
「あっ……」
みんな気がついたみたいだ。
カルデアにはまだ2016年が来ていない。
正月には確かマイルームに新年の飾り付けがされて迎春ムードだったけれども、この世界には2016年は「来ていない」。
そしていまだに2016年に人類の歴史が終焉するという未来が変わっていないのだ。
「ふむ、現状ではいつまでも奏者の誕生日がやってこぬな」
そう、だから。
「我々は人類の未来を取り戻して」
「マイルームでお誕生日をむかえましょうね、先輩!」