次回、次々回までシリアスが続くんじゃよ。
では、どうぞ!!
机を挟んでパチュリーちゃんと向き合う。
フランちゃんは魔理沙ちゃんと赤い髪の子『小悪魔(こあくま)』ちゃんに任せてある。なので今、ここに居るのは俺、輝夜、パチュリーちゃんの三人だ。
「それで……話してくれるのか?」
「ええ。だって、あの子を直す可能性が有るのでしょう?」
「あくまで可能性の話よ」
「それで十分よ。私たちは押し込めることしか出来なかったのだから」
・
「はぁ……同情すべきなのか、呆れるべきなのか、はたまた怒り狂えばいいのか……」
パチュリーちゃんの話を聞いた俺は、何とも言えない感情を抱いていた。
パチュリーちゃんの話はこうだ。
今から約二百年前の事だった。それ以前はフランドール自身、その力を意のままに使いこなし、今のように狂ってもいなかった。明るく、元気で、人間の友達がいた程に。
しかし、悲劇は起こった。人間がフランドールを捕まえ、処刑しようとしたのだ。理由は、フランドールと仲良くしていた少女が殺されたから。実際には、人間の男が少女を殺したらしい。そこにフランドールがやって来た。罪を擦り付けるにはあまりにも適した存在。流水や銀。数の暴力。そして、フランドールの優しさに漬け込み、捕まえるのは容易だったそうだ。
無論、それを魔術で見ていたパチュリー達も直ぐ様動いたらしい。が、付いてみれば村は壊滅。最後の生き残りであろう少年、しかも、何度か紅魔館に遊びに来たことさえある少年に手を向けているフランドールの姿。パチュリーに気付き、助けてと叫ぶ少年。その姿は今でも鮮明に思い出せると言っていた。だが、パチュリーが止めるより先に、少年は肉塊になった。
それ以来、フランドールは狂ってしまったらしい。
そこで、主人、レミリアが取った行動が監禁。
その間に、どうにか出来ないかと探し続けたが、結局見つからず仕舞い。探しはじめて百年たった頃には、レミリアは既にフランドールの事を諦めていたようで、暴れて外に出てきたときは鬱憤を張らすかのように痛め付け地下へと押し返す。そんな事が何度も、何度も続いたそうだ。
しかし、時折相談に来ることもあるそう。まだ、完全にフランドールの事を諦めて切れてないのだろう。
「にしても……複雑な家庭事情だな」
「そうね……取り敢えずレミリアに話をして、それでレミリアの反応を見ましょう。それで、この子を一時永遠亭で預かるか、このまま此方に置いて治療するのかを決める。良いわね、パチュリー」
まるで吐き捨てるかのように言い放つ輝夜。ただでさえ、押さえ付けられることない自由な生活。それを求めて地上に罪人とまでなってやって来た輝夜だ。どこか思うところがあったのだろう。
俺は俺でフランちゃんの気持ちは分かっているつもりだ。孤独の辛さ。暗闇の恐怖。頼れるものもおらず、ただ一人ですがり付くように生きる日々。あのボロ家に住み始めた最初の頃は、近所の人や同い年位の子供に暴力を震われ、山菜なんかの食料も強奪されることなんか普通だった。
しかし、それでも尚足掻きもがき続けた。すると、周りの風当たりも徐々に改善されていった。
こうやって考えてみると、俺はまだ恵まれていたのかも知れない。
フランちゃんは、俺のようにゼロからのスタートではない。プラスから始まってゼロに落ちていった。はっきり言えば、『見捨てられた』のだ。少し言い過ぎかもしれないが、間違ってはいないだろう。
「はぁ……俺は何時からこんなにお節介野郎になったのかねえ?」
「出会った当初からそうだった気がするけど?」
「ふ、ふふっ……ごめんなさい。何だか分からないけど安心しちゃって」
そう言うパチュリーちゃんの顔には笑顔が生まれていた。
そして、一転して真面目な顔になり、確りと俺たちの目を見た後頭を下げた。
「どうか、フランとレミィの事をよろしくお願いします」
『『任せろ(なさい)』』
お読みいただき有難うございます!!
なんか最後の方が無理矢理になってしもうた……
そして、明かされるフランドールの過去。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
レミリアとの話し合いはどうなるのか。
レミリアはフランドールの事をどう思っているのか。
では、また次回~