あい、今回もグロ注意。
次回予告と違う?
…………チャルモンハナニモシラナイヨ
では、どうぞ!!
体を覆う浮遊感
優しい微睡みの中で、俺は目を覚ました。
いや、その表現は正しくない。いや、正しいのか?ただ、俺がこれを夢として認識したいだけなのかもしれない。
だって…………その場所は、鳥が舞う大空でも、暖かい微睡みを与える布団の中でもない……
……かつての、あのボロボロの空き家だったのだから。
その場所で、俺は唯一雨漏りが激しくない部屋の端で寝ていたようだ。
そして、隣にはカビついた数少ない食料。
まさしく、何もない。
衛生環境も何もかもが最悪なまごうことなき俺の家だった。
……………………全て夢だった?
不意にそんな事を考えてしまう。
ありえない。と、頭を振って考えを変えようとしても、後から後から嫌なことばかりを考えてしまう。
俺は走り出した。
家から飛び出し、声を圧し殺し、涙を流しながら、土砂降りの雨のなかを走った。
目指すべき場所なんてない。ただ、現実を見たくがないために……ただ、がむしゃらに走り続けた。
気が付けばどこかの竹林の近くまで来ていた。
ドクンッ と心臓が一度大きく跳ねる。
そして、何となくだが確信した。その場所は輝夜と出会ったあの竹林だと。
俺は後先考えず竹林へと入り込んだ。
もしかしたら……もしかしたら……!!
しかし、俺が抱いた希望も淡く雨の中に溶けていった。
目の前には、寂れた屋敷。
そこには美しい着物を着た女性。
そして、血濡れた刀を持つ男……否、俺がいた。
俺の足元には美しい着物を着た女性が突っ伏している。
起きる気配も、それどころかピクリとも動かない。それもそうだ……なんせ、この女は……この……女は……輝夜を殺したのは……
刀を持つ手から力が抜ける。
しかし、刀が落ちた音が響かない。
俺はそんな事は気にせず既に息絶えた輝夜に近付く。
『裏切った』
不意に、そんな声が聞こえた。
『裏切った 裏切った 裏切った 裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った裏切った――――――――』
倒れている輝夜の首がグリンッと回り、言い放つ。
それだけではない。木の木目から輝夜の顔がドロリッと生え、地面からも、天井からも、さっき落とした刀からも、そして、俺の肩からも輝夜が生えてきた。
そして、一様にこう言い放つ。
『裏切った』
と。
「やめ、や、やめて……やめくれぇえええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!」
・
パッと目が覚めた。
背中はぐっちょりと湿り、今でも額から汗が玉のように流れ落ちる。
辺りを見渡す。知らない部屋。永遠亭でも見たことのない部屋だ。
「そうだ……輝夜は……」
俺は布団から飛び出した。
襖を乱暴に開き、廊下を走る。
三分ほど走った頃、台所に立つ女性を見つけた。
美しい着物を着こなす、長い黒髪の女性。後ろ姿ではあったが俺には一目で輝夜だと分かった。
「輝夜……輝夜……!!」
俺は輝夜を後ろから抱き締めた。
腕の中にある温もりに涙が溢れる。
『裏切り者』
その冷徹な声に体が硬直した。
さっきまでの温もりは何処に行ったか、俺の腕には機械でも抱き締めているかのような温もりなど一切ない、無機質で冷たい体。
その首がゆっくりと回る。
やめろ……いやだ……みたくない……
そんな思いとは裏腹に、首は回り、目の前にはポッカリと穴の空いたナニカがあった。
ナニカが俺の顔に迫る。逃げようともがくが可笑しな曲がり方した手足に拘束され動くことが出来ない。
そして、ナニカが俺の顔を覆い尽くした。
お読みいただき有難うございます!!
それは悪い夢なのか……それとも無慈悲な現実なのか……
次回、明らかに…………
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあればよ、よろしくお願いします。
縁はどうなってしまうのか……
では、また次回。