蓬莱人で美人のヤンデレが俺の嫁   作:ちゃるもん

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投稿です!!

喜べ皆の衆!!ヤンデレだぁああ!!

では、どうぞ!!


俺は強要される

ガチャガチャ…………ガチャン

 

 意識が戻ってきた俺の耳に届いた音。それは、金属音だった。何度かに渡りその音が響き、鍵が閉まるような重い音が耳に響く。まだ、体の感覚が戻っていないこともあってか、唯一感覚がある耳だけが頼りとなるのだが……。流石に此だけでは何が起こっているのかを把握はできない。もう少し寝ていようか。

 

 それから、寝ることもせず、特に何も考えずぼーっと過ごしていると、段々と体の感覚が戻ってきた。戻ってきたのは味覚と嗅覚。それらを最大限に活用すると、俺は随分と鉄っぽい場所に居るらしい。さっきから鉄臭くて構わん。まあ、どちらにせよ動けないのだ。もう少しすれば視力や触覚ももどっ!?何だ!?何が起きている!?

 

 また、特に意味もない時間を過ごそうと集中を切らそうとする。が、それは口に入ってきた生暖かいモノによって邪魔される。そして、その突拍子もない出来事に脳が危険信号を出したのか、一気に感覚が戻っていくのが分かった。そして、目の前に映る近すぎる顔。口に重なる柔らかい唇。口の中を舐め回す舌。俺の腹を撫で回す手。それらのモノを一気に脳が処理し、俺は呆ける事しか出来なかった。

 そして、10秒ほど放心し、やっと体が言うことを聞くようになる。が、今度は四肢が動かない。体は動く。しかし、物理的に行動が制限されているのだ。少し、視線をずらせば足首に巻き付いた重々しい鎖。その鎖が量足首、量手首の動きを制限していた。

 

 俺が鎖の存在を確認し終えた辺りで、口から舌が抜け、重ねられていた唇が離れていく。口と口の間には一筋の糸。その糸は不気味に光を反射している。糸がちぎれ嫌な感触が胸元に広がった。

 

「おや、起きてたのかい」

「ああ。熱烈な目覚ましをどうもありがとよ星熊勇儀」

「それなら此れからも接吻で起こしてやおろうじゃないか」

 

 皮肉と軽蔑を込め星熊勇儀に返事を返す。しかし、本人はどこ吹く風。挙げ句は此れからも一緒だと取り付けてきた。ふざけるな。

 

「すまんが、願い下げだ」

「そりゃあどうして?自分で言うのもなんだが、スタイルは良い方だと思うだが?筋肉質のを除けばね。あ、それともあれかい?家庭的な女性が好みだとか。アタシは一人暮らしでね、それなりに家事も出来るんだ。どうだい?中々の優良物件だとは思わないかい?」

「そうだな。確かにお前さんはかなりの優良物件なんだろう」

 

 確かに。星熊勇儀は美人だ。スタイルも凄い。それに家庭的と来たもんだ。すでに嫁が居るとか、そもそも好みではない限り、断る男はそう居ないだろう。だが、生憎と俺は前者に当てはまる。俺には既に輝夜と言う俺の全てを捧げた女性が、妻が居るのだ。

 

「だろう?どうだい、私を貰ってくれるかい?」

「断る」

「そうかい……。だったら、私の事しか考えられないように調教してあげるよ」

「カハッ……!!」

 

 星熊勇儀の腕が俺の首に伸び俺の首を締め付ける。首の骨がおれない程度の絶妙な力加減。最初から肺の中に有った空気は既になく、必死に空気を得ようともがくが、拘束のせいで両手足は使い物にならず、首を動かそうにも押さえられているため動かすことができない。別に空気が無くても大丈夫なのだが、苦しいものは苦しい。生物として空気を欲してしまう。

 そして、何十時間とも感じられる短い時を過ごし、俺の意識が飛ぼうとしたした瞬間、星熊勇儀の手が離れ空気が肺に流れ込む。

 

「……ハア!!はぁはぁ……」

「どうだい?私の伴侶になる「断る」そうかい……」

「ガハッ!!」

 

 さっきとは違い、今度は腹を殴られた。鈍く、重く、出来るだけ俺にダメージが残るようにされた拳。それが一発二発と続く。十を越えた辺りから俺は吐瀉物を吐き出すようになり、胃の中から吐き出すものが無くなっても殴られるのが止むことは無かった。

 それから……。もう、どれくらい殴られただろうか。体の上には吐瀉物や胃酸、滲み出てくる血で見るも無惨な状態になり、目、鼻、口からは、血が流れ出している。

 意識が飛んでも、次の瞬間には鈍い痛みで叩き起こさる。ただただ、苦痛の時間が続いた。

 

「……。汚れてしまったね」

 

 そう勇儀が呟くと、桶に入った水を掛けてくる。傷口に水が染み込み叫びたくなるが、せめてもの抗いとして叫びたいのを抑える。

 

「辛いだろう?苦しいだろう?私の伴侶になるって言うのなら、今すぐにでも止めてやるのになぁ?」

「うる、さい……。誰が……テメェなんかの……」

「関係ないことは喋らなくて良いんだよ」

 

バシーンッ!!

 

 頬を打たれる。以前天子から打たれたときのとは比べ物にならないほどに鋭い痛みが襲いかかってくる。しかし、俺は歯を噛み締めながら叫ぶのを我慢した。

 

「縁。お前は敗者だ。勝者の私の言うことを聞くのは当然なんじゃないかい?」

「そうだな」

「だったら、早く頷いておくれよ。私だって心が痛いんだ」

「何が心が痛いんだ、だ。寝言は寝て言うものだぜ?」

 

バシーンッ!!

 

「うぐッ……!!そもそもなぁ……拘束して相手を無理やり言うことを聞かせようってのが可笑しいんだよ」

「減らず口が減らないねぇ」

 

バシーンッ!!

 

「……ッ!!はッ!!反論できないってか!?鬼の大将ともあろうやつが情けねえなおい!!」

「ふむ……。そうさ、あの一緒に付いてきた奴を一人ずつ殺してみようか。そうしたら、お前さんの気も変わるだろう?」

 

 くそッ!!そうきたか……!!どうする……嘘でも良いから頷くか?だからと言って拘束が解かれるかも分からない……。でも……頷くしか……ない……ッ。

 

「そうかいそうかい。まったく、最初から素直に頷けば良いものを。今日からたっぷりと愛し合おうな?ああ、その前にあの三人を殺そう」

「な!!約束がちげえぞ!!」

「なに、ちょっとした余響だよ。大丈夫。縁は私が居る。出来れば私の苗字で通したいんだが……。ああ、その前に身内に話を通しておかないとな。大丈夫。皆祝福してくれるよ。ああ、結婚式も上げないとねえ」

 

 星熊は俺の言葉が届いていないのか、自身の無き夢に思いを馳せている。

 どうする……ッ!!どうにかして、どうにかしてコイツを止めなければ天子たちがッ!!

 

 頭のなかでああでもないこうでもないあれもこれも無理無理無理。策を考えるも、どうやっても無理だと。頭のなかがまるで機械のようにエラーエラーと警告音を流している。

 

 そして、俺の顔は驚愕の色に染まった。

 




お読みいただき有難うございます!!

ううむ、新しいヤンデレ属性を作ろうとして中途半端に完成したなこりゃ(-_-;)
一応 束縛系と猟奇的を混ぜた強要系(どんな手を使ってでも相手を手に入れ、無理やり自分を振り向かせようとする《別名 拷問系 脅迫系》)を作ろうとしたのですが、なんだかありきたりに……。ヤンデレ道は険しいでぇ。

誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。

個人的には服従系と執着系とスタンダードな独占系が好きですね。
読者の皆様も好きなタイプを探してみては?

では、また次回~
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