あまあまですよ?
ヤンデレ要素なんて皆無ですよ?……今は(ボソッ)
では、どうぞ!!
「よっす」
『ああ、縁さんですか。久しぶりです、ねッ!!』
パアンッ!!
空気が破裂する音が鳴り響く。
「おいおい……。見えねえんだから勘弁してくれよ」
『受け止めておきながら良く言いますね。皮肉ですか?』
「いや、マジで見えないから。偶々だから」
目の前の女性は『紅(ほん)美鈴(めいりん)』。拳法の達人。いや、格闘術の達人である。
門番である彼女とは、フランに会いに来るたびに顔を合わせる。最初こそ(輝夜との主従プレイが原因で)養豚場の豚のように見られていたが、必死の説得。そして、レミリアやフランちゃんに気に入られている事もあり、それなりに話すように。
最初こそは軽い挨拶程度であったが、今では出会い頭に(一方的に)拳で挨拶を交わす仲である。
「ここ数ヶ月縁さんが姿を見せないので、お嬢様も妹様も寂しがっていましたよ」
「それは悪いことをした。そして、然り気無く回し蹴りをするな」
美鈴の回し蹴りを咄嗟にしゃがみ回避する。少し遅れてビュオン!!と風を切る音が聞こえる。
俺は『今の状態』の美鈴とだったら、まあ互角の勝負ができる。得物あり、能力使用で一方的に勝てる。だが、それは『今の状態』の場合である。
俺が知っている範囲で美鈴の状態を分けるなら。『単純な身体能力のみ』これが今の状態。『妖力の解放』これが、俺と戦うときの状態。そして、『能力の解放』ここまで来たら俺は手も足もでない。もう、何が起きたかも分からなかった。気付いたら地面に突っ伏していた。
彼女の能力は『気を操る程度の能力』。その名の通り気を操る事ができる。俺は詳しくはないが、気とは一種の生命エネルギーらしい。そして、その生命エネルギーを使って身体能力の強化。生命力、回復力の強化等々。
さらに、妖力の量だけでも大妖怪と肩を並べる程。恐らく、近接戦をだけで言えばあの星熊勇儀すらも凌駕するだろう。現に、星熊と並ぶ伊吹を撃退した。と言うのは、伊吹本人から聞いた話だ。
まあ、唯一の欠点と言えば、遠距離攻撃が殆ど出来ないぐらいか。むしろ、その強さで遠距離攻撃まで出来たらもう手がつけれない。もし、彼女が暴れだしたら、攻撃を出せないレミリア達に頼むか、八雲が出てくるか、永琳を出すか。それ以外の奴等で総力戦か……。まあ、それだけヤバイやつなのである。
「ふむ。どうです?帰りに模擬戦でも」
「そう言って何度俺が殺された事か……。まあ、考えといてやるよ」
「そう言って何だかんだで毎回相手してくれる縁さんのこと、私は好きですよ」
「うるせえ中国」
「照れちゃって。可愛いですね」
「まあ、そう見えるならそう解釈しとけ。俺もお前のことは結構気に入ってるから特に気にしないから」
「可愛くないですね……」
「あっそ。じゃ、俺はフランの所に行くから」
「はい。いってらしゃいませ!!」
俺は客だからいらっしゃいませが正しいんじゃないだろうか?
はあ……。と、小さくため息を一つ。目の前には首を傾げる美鈴の姿。これを里ないでやれば、どんな男もイチコロだろうに。いや、普通に歩いてるだけでマドンナ扱いだろうな。
……。ふむ。マドンナ扱いされて困る美鈴……か。面白そうだ。今度フランを連れて里に行ってみるか。レミリアは……まあ、勝手に付いてくるだろ。
悪戯心を芽生えさせ、愉快な未来へと思いを馳せながら、目の前に迫ったナイフを叩き落とす。
そして、俺の真下から顎めがけてナイフを刺そうとしてくるメイド長の首根っこを掴み目の前へと持ってきた。
にしても、ここの住人は取り敢えず俺に攻撃をしないと気が済まないのだろうか?
「お見事です縁様」
「今更取り繕っても、首根っこを掴まれてる時点で酷く滑稽だぞ。あれだ、猫みたいだな」
「にゃー」
「やる気がない声でナイフを投げない」
「フシャー!!」
「だからって威嚇をすれば投げていいと言った覚えもないんだがな」
「……。いやー!!おーかーさーれーるー!!」
「棒読みで言われても……」
俺が今掴んでいる奴は『十六夜(いざよい)咲夜(さくや)』。通称メイド長である。
彼女を表すなら、無表情。クールビューティ。ポーカフェイス辺りがしっくり来る。後はPAD長。
「縁様」
「いや、だって事実じゃねえ……。オーケー分かった。だから俺の唇に自分の唇を重ねようとするな。首に手を回すな!!」
「そんな……私との関係は体だけだったの!?」
「無駄に力入ってるな……。それと、お前と体を重ねた覚えはねえ」
「私は何時でもウェルカムですよ?」
「いや、お前はそうかも知れんが俺はお前を抱くつもりなんてねえから」
「うぶなのですね」
「もう、それでいいや」
月に行ったときだったか。メイド長は月に住む月人。依姫とか言う女性との勝負に負けた。そして、殺されそうになっていたのだ。そして、そこに俺が、ジェットなんちゃらで間に割り込んだ。勿論そこに俺の意思はない。
そして、メイド長の他にも霊夢ちゃんやら魔理沙やらが血塗れで倒れてたわけですよ。
まあ、そこから依姫との一騎討ちに勝てば全員逃がして貰う約束して見事勝ちました。まあ、始め!!って、言われた瞬間に雷纏って神降ろし?をさせる前に斬っただけなんですけどね。
そんなこんなで無事帰ってきまして。
『貴方の事が好きになりました。愛人でも良いので私を抱いてください』
色々すっ飛ばし過ぎだし、元より抱くつもりも、愛人にするつもりもないので断りました。ええ、勿論断りましたとも。
しかし、断ったからといってメイド長のアタックは止まらない。止まったら下のお世話を、風呂の世話を……。もう、マトモに対応するのがめんどくさくなったしだいです。
「フランは大図書館か?」
「女の前で他の女の話題を出すのは頂けませんね」
「はいはいそうですね~」
耳元でずっと何かを言っているのを適当に流しながら、俺は大図書館へと進む。
てか、メイド長が男にずっと抱きついているってのは一体どうなのだろうか?そもそも仕事はしなくていいんですかね?
俺がジト目で見つめるが、メイド長は無表情のまま首を傾げるだけであった。
お読みいただき有難うございます!!
既に落としていた縁。
まあ、妖夢ちゃんに手を出していないのでちゃるもんはどうでもいいです。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
フランちゃんの能力ってどうやって避けてるんでしょうかね?
相手の核的なものを握り潰しているんですよね?
あれ?無理ゲーじゃね?ま、いっか!!(開き直り)
では、また次回~