出したかった(願望)
では、どうぞ!!
少し前、霊夢ちゃん達がボロボロになって帰ってきた。
なんでも月の民が~とか言っていたが、最終的に永琳が出動。月の問題から幻想郷の問題まで全て解決して戻ってきた。本当かどうかは分からないが……うん。よく分からない機械を大量に持っていってたからガチで全部終わらせてきたんだろう。
まあ、そんなこんなで幻想郷も恐らく月の都も今日も平和です。
そして、今日は人里の散策です。
まあ、相変わらずナンパの雨が降ってるけど……。
「ん?」
そんな中だった。片翼を失った女の子を見付けたのは。てか、周りも明らかに警戒しているし見つけ出せない方が可笑しいけどな。
だが……この辺りじゃ見たことないな。あれだけ奇抜な格好なのだ。見たことがあれば嫌でも忘れられまい。そして、知らないと言うことは安全かどうかも分からない。もしかしたら危険な妖怪で、今から里の人を殺しはじめても何ら可笑しくはないのだ。
まあ、話し掛けてみっか。どうせ死なないし。
俺はその女の子に近付き肩を叩いた。
振り返った女の子の赤い瞳が俺を射ぬいた。そしてどこか無気力そうな瞳。
「この辺りじゃ見ない顔だけど、妖怪か?」
「…………」ふるふる
「名前は?」
「…………」
「喋れないのか?」
「…………」コクンッ
これはまいった。この女の子は喋れないらしい。
「いま、時間は大丈夫か?」
「…………」コクンッ
「んじゃ、ちょっと待っててくれ」
・
「うい、お待たせ。ほれ」
「…………?」
「そのスケッチブックに文字を書けば良いだろ?ほら、此方が鉛筆。外からの輸入品だから高いんだぞ?大切に扱えよ?」
「(ありがとう)」
「おう」
女の子の頭を優しく撫でる。ちびっこは頭を撫でたら猫のように刷りよってくる奴が多いから見ていて面白いものだ。
「んじゃ自己紹介から。俺は蓬莱山縁だ」
女の子はせっせと何かを書いていて、正直俺の名前を覚えているかは不明。
ただ、悪戦苦闘しながら書いている姿は微笑ましいものだ。
「(『稀神(きしん)サグメ』)」
「サグメちゃんね。それじゃあここで会ったのも何かの縁だ、一緒に回るか」
「(わかった)」
「それじゃあ行こうか」
その後は一緒に餡蜜を食べたり、買い物をしたりして過ごした。
・
そして夕方。どうやらサグメちゃんはもう帰らなければ行けないらしい。
「(きょうは ありがとう たのしかった)」
「おう。そりゃあ良かった」
「(また あえる?)」
「生きてりゃ会えるさ」
「(そう またね)」
「ああ。またな」
サグメちゃんは去っていった。結局彼女が何者かは分からなかったが、まあ、楽しかったので良しとしよう。
これは、特に代わり映えのない日常の不思議な存在が転がり込んできた。そんな一日のお話。
『サグメ様?どうされたんですかそれ?随分大切そうに抱えていますが』
『(とっても たいせつな もの もらった たのしかった)』
『ほお……恋ですかな?』
『(わからない)』
『まあ、一日で恋に落ちたらそれはそれで凄いですけどね~』
少し残念そうに笑う少女を見守るように微笑むサグメ。
まるで、誰かを真似るかのようなその微笑みは、妙に初々しかった。
お読みいただき有難うございます!!
新作のキャラである稀神サグメ。異変の内容すら知りませんでしたが、新キャラの中では一番好きでした。
あれだ、これゾンのユークリウッドみたいな感じ。脳内設定も喋ったら激痛が走る事になってる。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
ハピナ様企画の大会に出場してみようかなと考えています。
一応出場作品も書きました。
てか、今日中に投稿します。東方の短編です。
タイトルは『叶わない約束』です。
では、また次回~