創世記〜アナザー〜   作:坂本勇人

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創世記をモデルにしています。
読んでいただけると嬉しいです。
1日は2話ほど投稿していきます。


エデンの園

心地いい風が吹いている…

心地いい風?そんなはずはない…

僕は部屋で寝てたよな…?

驚いて起き上がると辺りは草原に変わっていた。

なんだこれ…わけわかんねぇ…

夢…だよな?

それにしては感覚がリアルすぎる…

頭の整理が追いついていないのが自分でもわかる。

とにかくここから出ないと…

立ち上がると鮮やかな緑の奥に森が見えた。

取り敢えずあそこまで行ってみよう。

ここから出れるヒントがあるかもしれない。

15分程度歩いただろうか。森の入り口に着いた。

森の中はなぜか森の外より明るい。

不思議に思っていると森の茂みから音が聞こえてきた…

誰かが歩いてコッチに来ているような音がする。

「あなたをずっと待っていたわ。」

森の中から声がした。

女の人の声…日本語…

すると女の人が現れた。西洋人風の外見で顔は整っている。

なぜか服は着ていない。

「 怖がらなくても大丈夫。あなたに危害はくわえないわ。」

え、日本語話せるんですか!?

というか、あなた誰!?

ココはなんなんだ!

「 今はあなたの質問に答えることはできないわ。取り敢えずついてきて。一人でいると危ないから。」

聞きたいことは山ほどあったが取り敢えずついていくことにした。

名前くらいは聞いてもいいだろ?

「君たちの世界ではエバと呼ばれてるわ」

僕たちの世界?アダムとエバじゃあるまし…

「そのアダムとエバよ。」

ご冗談を。そう言って僕は笑ったが彼女は無視して歩き続けた。

一時間は歩いただろうか開けた場所に出た。

その中央には大きな木が生えている。

その木にはリンゴではなく、見たこともない実がなっていた。

形状はリンゴに似ていて色は白かった。

「エバおかえり。そこの彼は…

そうか、やっと来たか…」

西洋人風の男性が現れエバに話しかけた。彼はアダムだろうか?

「君の推測は正しい。僕はアダムだ。」

考えていることが読まれた?偶然か?

「この世の中に偶然なんてないさ。全てに何かしらの原因がある。」

やはり考えていることが読まれているのか…

「アダム、あまり彼を怖がらせないで。迷い込んだだけなんだから。」

エバは鋭い視線をアダムに向けた。

「分かっているよ。初めて人間を見たから興奮しちゃってね。でも、たまたま迷い込んだ訳じゃないろ?」

「そういうのが彼を怖がらせているのよ。」

「わかったよエバ。気をつけるよ。

カイト君心配しないでくれ。今すぐにでも君は元の世界に戻れる。でも、その前に僕たちからの頼みごとを聞いてくれるかい?」

帰れるのか。帰れるなら出来る限りの事はする。

「ありがとう。まず言っておきたいのが、君はこの世界に迷い込んでしまったことでまだ別の異世界に迷い込んでしまうだろう。これはこの世界に入ってしまったコトの代償だと思ってくれ。」

嘘だろ?冗談じゃない…また訳のわからない世界に飛ぶなんて…

「ここにきてしまったからには仕方のないことなんだ。僕たちの頼みごとを聞いてくれるね?」

ほぼ強制かよ…仕方ない。

わかった。でも、出来ないことなら断らせてもらう。

「大丈夫、簡単なことさ。種を植えてくれるだけでいい。ただし君の元々いた世界ではなく、別の世界だ。」

別の世界…いったい幾つの世界があるんだ…

「別の世界といっても君の知らない世界はあと2つだ。まぁ、僕たちが把握している限りではだが…」

把握している限りって、まだあるかもしれないってコトか?

「そうだ。他の世界がある可能性を探るために君に協力してほしい。」

アダムとエバが調べればいいじゃないか。なんで僕なんだ…

「今は詳しいコトは話せないが、僕たちは君たちの世界になら出られるのだが他の世界は無理なんだ。」

種を植えるだけでいいならやるよ。

早く帰りたいしね。

「ありがとう。それじゃあ、他の2つの世界について軽く説明しよう。

詳しいコトは原地で確かめてくれ。

一つは、 君たちの世界に比べて植物を使った技術が発達した世界。もう一つは全てが滅びた世界。その2つの世界に行ったらこの種を植えてほしい。」

植物を使った技術か…簡単そうだな。でも、全てが滅びたって…

「そう不安がらなくていい。種を植えるだけだ。これは水を与えなくても育つから土に植えるだけでいい。コレが種だ。」

これといった特徴もない何処にでもあるような種だった。

アダムの言った2つ目の全てが滅びた世界に行くのはあまり乗り気になれなかったが、種を植えるだけならと思い受け取った。

「ありがとう。それじゃあ目を閉じて。もう一度目を開けると君が元いた世界だ。」

ゆっくり目を閉じた。体が霧に包まれているような不思議な感覚になった。目を開けると自分の部屋に戻っていた。

アレはなんだったんだ…

そう思った僕の右手には2つの種が握られていた。

夢じゃなかったのか…

2つの世界…

面倒なコトにならなければいいが…




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