とある施設…もとい、遺跡と呼ばれる巨大な建造物の内部。
その地下最深部より三つ上の階にある広大な格納庫。そこには、とある平行世界でAC『アーマード・コア』と呼ばれる機動兵器が大量に並べられていた。
その格納庫の中を横切るように、数本の連絡橋が走っていた。
その連絡橋の真ん中。そこを歩む一つの影がいた。
黒い長袖の服に長ズボン、その上にボタンを掛けずに羽織っている漆黒のロングコート。
ベルトには、黒い鞘に収まった一本の日本刀。銘は【黒帝】という。
髪は夜の闇を溶かし込んだように黒い。
蒼い瞳はまるで玉。しかし、その鋭い目と眼光が、相手に多大な畏怖を与える。
もう一つ付け加えると、瞳孔はまるで爬虫類を思わせる。
その影は青年だった。
だがその身に纏う雰囲気は、人にしては異質過ぎた。
それはそうだ。
なぜなら彼は…
人を止めた存在なのだから
青年が連絡橋の真ん中辺りに差し掛かった時、向こうから一人の人影が近づいてきた。
どうやら、男性のようだ。
医者や科学者が着る白衣の上からさらに金色に縁取られた赤い外套を身に着けていた。
髪の色は金色。
瞳も金色だ。
「御帰りになられましたか、ダーク殿。いかがでしたかな、今回の成果は?」
男は、ダークと呼ばれた青年に話しかける。
「…まぁまぁと言った所だ。…゛地球゛の南極大陸の中央、南アメリカ大陸にあるアマゾンの熱帯林の奥地、太平洋のど真ん中、日本…特に沖縄と北方領土付近、そのほかの場所で大量の例の゛鉱石゛を大量に見つけてきた…。詳しくは後で伝えよう…。」
「おぉ、それは喜ばしい誤算ですな。あの世界に゛あれ゛は存在しないものと思いましたからな。…ところで、私の頼んだ例のものはありましたかな?」
「…あの゛鬼械神゛に関する資料か…?一応゛リベル・レギス゛と゛ロードビヤーキー゛、゛クラーケン゛のを手に入れることはできたが…だが、此方には゛ドミナント゛がある。正直、必要ないのではないか…?」
「保険ですよ。戦力は多いことに越したことはありませんから。」
「…そうか。オレは今から少し休む。…人を止めた身だが、やはり疲れがあるからな。」
「承知いたしました。…では、御ゆっくりと…っとその前に」
男はハッとしたかのようにダークに訪ねる。
「どうやら、人間共が゛施設゛を次々発見しておるようですが、どういたしますか?」
「…人間共め…まだ計画の実行まで時間がある。手段は問わない、奴らの妨害を行え。出払っている他の者達にもそう伝えろ…」
ダークはそう言い終えると、そのまま最深部に向かった。
「…ふむ、では今から他の者達に連絡するとしよう。それが済んだら資料を調べてみるか。」
男は、そう呟くと、闇の中に消えてい…
「アンセス殿」
「ぬわぁ!!?;」
突如、目の前にフードとガスマスクを身に着けた男が現れた。
背はアンセスより高く(アンセスは172cm)、腰のベルトには拳銃と一振りの剣が携えてあった。
「な…なんだ、“静かなる牙(サイレントタスク)”のモノか;…何用だ?」
「もう消灯時間が過ぎております。部屋へお戻りください」
「へ?いやまだやることが…」
「先ほどの話は聞かせていただきました。我々にお任せください」
「いやしかし…」
「問答無用」
しゅばばっ
がしっ
まだなにか言おうとしたアンセスの両脇に、同じ装備をした二人組が現れ、アンセスの両腕をホールド。
そのままズルズルとアンセスの自室へと引っ張っていったのだった。
「な、なにをする貴様らーーー(°Д°;)」
そしてアンセス+αが闇に消えたのを確認すると、彼はいそいそと仕事に掛かるのであった。
+今回の登場人物+
ダーク=ブルズアイズ…『オリジナル』
アンセス・ゼムノート…『オリジナル』