僕達の女神   作:Isaac 1,92

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ツンデレ?

(希)

 

 穂乃果ちゃんたちが生徒会室に乗り込みに来てからもう2週間、ライブ本番まで約1週間となった。ウチはバイト先の神社でずっと彼女たちμ 'sの様子を見てきたけど、ほんまによくやってると思う。元々の体力の無かった穂乃果ちゃんもことりちゃんも、今では神社の階段ダッシュも大輝くんについていけるくらいになってる。正直、予想以上の成長ぶりやね。曲も、振り付けも完成したみたいやし、そろそろ雄大くんに講堂の使用許可を出してもらってもええんやないかな。

 

「お疲れ様、今日も頑張っとるね」

 

「あ、希先輩!おはようございます!ライブまでもうちょっとですからね!」

 

穂乃果ちゃんは相変わらずの元気やな。

 

「おはようございます。

私はてっきり穂乃果は寝坊するものだとばかり思ってたので、少し驚いてたりします」

 

「あー、海未ちゃん酷い!大丈夫だもん!その分ちゃんと授業中寝てるもん」

 

「穂乃果ちゃんそれはそれで問題があるんじゃないかなぁ?」

 

「いや、こいつは何もなくても寝てるから今更だ」

 

 

「4人はホントに仲良しやね」

 

「「「「え?」」」」

 

出し抜けに言ったからやろうか、小首を傾げながら4人はウチを見るけど、その表情も4人そろってってる。そんだけ仲良しってことなんやろけど、こうしてみるとなんだかおもろいなぁ。

 

「ふふふ、何でもない。もうそろそろライブだし、4人はホントに頑張ってるし、講堂の許可出して上げてもいいかな?」

 

「!本当ですか!!」

 

「今すぐやないよ、でも雄大くんに相談してみようかな」

 

「やった!!」

 

思い思いの喜びを表現するμ 'sの3人に大輝くん、この子達なら本当に成し遂げてくれるかもしれないな、ウチのささやかな希望を、、、

 

 

 

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

 

 

 

「って言う感じなんだけど、どうやろ?雄大くん?」

 

その日の昼休み、ウチは雄大くんに穂乃果ちゃんたちμ 'sの講堂の使用許可を出してもらえないか相談してたんやけど。

 

「うーん」

 

正直あまりよい感触ではない。

 

「なぁ、なんか問題があるん?μ 'sの子たちは本気よ?」

 

「ミューズ?」

 

「あ、穂乃果ちゃんたちのグループ名だって」

 

「ふーん」

 

雄大くん、もしかしてあれ以来μ 'sのことに対する関心をほとんど持ってなかったんやないんか。興味があれば、ポスターの目立つように書かれた、グループ名に気がつくはず。

 

「いや、一応許可を出すのに何も見ないで、ってのはなんか違う気がして」

 

「せやったら見ればええやん」

 

「そうだよな。よし、じゃあ放課後にでも見に行くか」

 

μ 'sのことはウチに一任するってことも、忘れてるんかもしれんなぁ、、、

 

「ああ、でも希のバイト先でその子達は練習してたんだっけ。なら希も見たんだよね。うん、じゃあ大丈夫だな。許可もらおうか」

 

「え?いや、雄大くんが見に行くって」

 

「希が見たなら問題ないでしょ。生徒会の副会長が認めたってことなんだから」

 

「それはそうやけど、、、」

 

コロコロと態度を変える雄大くんに困惑するしかない。ただ、雄大くんがこんな風に態度が定まってないってことは、彼がこの事に関して本気じゃ無いって事。

 

「後は当日見てみて、だね」

 

「え?」

 

「いや、なんでもない。、、、当日が楽しみだねって」

 

 形上の言葉、今の雄大くんはもうμ 'sへの関心はかなり低いところにあんかもしれん。生徒会の事務処理の1つ。そんな扱いなのかもしれん。

 

「その子達に、本番も頑張ってね、って伝えといて。許可はとっておくから」

 

「う、うん、ありがとな、、、」

 

「どうした?希、元気ないな。具合悪いのか?」

 

「ううん、何でもないで!ほな、よろしくな!!」

 

雄大くんがどう思ってるのかわからないけど、私は穂乃果ちゃんたちを優先することにした。今は、まだ『そのとき』じゃない気がしたから、、、

 

 

 

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

 

 

 

「ってことで、講堂を使ってもいいことになったで♪」

 

放課後、いつもの神社でそのことを伝えると4人はパァっと明るい顔になった。そして

 

「「「「ヤッターーー!!」」」」

 

声を揃えて喜んだ。ほんまに仲良しやなぁ。この子たちの笑顔を見ると不思議と気持ちが軽くなる。どうにもならないことも、どうにかなると思えてくる。やっぱりこの子たちなら、、、

 

 

 

 

 

 

*☼*―――――*☼*―――――(希→)

 

 

時を同じくして、雄大と真姫が再び会って話をしていた。編曲を終えた曲を真姫に渡す為なのだが、その様子を少し離れた所から見つめる3対の目があった。

 

*☼*―――――*☼*―――――(→圭)

 

 

 

「ふふふ、西木野さんのスキャンダルの証拠、今日こそつかんでやるんだにゃ!」

 

僕は星空さん、小泉さんに連れられて西木野さんの後をつけている。以前、音楽室で西木野さんが、男の先輩とあっているのを見た星空さんたちのテンションは一向に冷めることなく、今でもまだ、しつこく付け回しているという訳だ。僕は嫌だって言ったのに、星空さんが『いいから行くにゃ!!』なんて言われて強引に連れ回されてる。(僕のことをストーカーって呼ばないでください、、、)

 

しかし、あれ以来全く音沙汰なかったので、いい加減に落ち着くだろうと思っていたのだけど、なんと今日また、西木野さんが例の先輩とあっているのを目撃したのだ。冷めかけていた2人のテンションはまた上昇、僕はため息しか出ない。

 

「あ、かよちん、かよちん!先輩が西木野さんに何かに渡したにゃ!」

 

「封筒?みたい、、、ひょっとして、ひょっとして!」

 

「「ラヴレター!!?」」

 

 

、、、もう、この2人なんとかして、、、

 

 

「西木野さん顔赤いよ!」

 

「これはホントにホントなのかもにゃ、、、」

 

「2人とも、あんまりこういうことを勝手に嗅ぎ回るのも、、、」

 

「「圭くんは黙ってて!」」

 

「・・・」

 

 

本当に何なのさ、、、僕、帰りたい、、、

 

 

 

 

 

 

結局その後すぐ、西木野さんはその先輩と別れて帰って行った。僕らはその後すぐに帰ったのだが、僕の記憶は玄関を開けたところまでしかない。気がついたら翌朝、制服のまま玄関のカーペットにくるまって寝ていた自分に気がついて、驚愕した。

 

 

 

 

 

 

 

 

*☼*―――――*☼*―――――(圭→)

 

 

翌朝、音乃木坂学院近くの神社に赤髪の女の子がやってくる。

 

 

*☼*―――――*☼*―――――(→真姫)

 

 

 

あの人たちの練習場所に来るのは2回目ね。

あの日は変態巫女さん(アドバイスしてくれたのにこの言い方はあんまりかしら?)のせいで酷い目にあったから、背後に気をつけながら行かなくちゃ。

 

昨日、先輩が完成させた曲のCDを貰った。これも他の人が使ってもいいか聞いたところOKだったので、早速このCDをあの人たちに渡しに来たのだが。

 

「やっぱり、直接渡すのは恥ずかしいわね。この前みたいに郵便ポストに入れとこうかしら、、、「あ!西木野さんだー!おっはよー!」ゔぇ!!?」

 

いきなり後ろから大声で挨拶されるなんて。おかげで変な声出ちゃったじゃない!ああ、もう、背後には気をつけていたつもりだったのに!

 

「西木野さん!作曲してくれてありがとう!いい歌だね!」

 

「な、何のこと!意味わかんない!」

 

遠慮なしに後ろから元気いっぱいで挨拶してきたのはリーダーの穂乃果先輩、私をしつこく説得に来た人。私が作曲する時に考えていた相手。そんな人にいい歌なんて言われて嬉しいのに素直にそれを言えないのは、私のちょっと面倒な性格のせい。

 

「相変わらずのツンデレだな」

 

「つ、ツンデレじゃないわよ!」

 

穂乃果先輩に続いて意地の悪そうにニヤつきながら声を掛けてきたのは男の先輩、確かダイキって呼ばれてたからダイキ先輩なのだろうけど。それにしても誰がツンデレよ!か、顔が暑くなってきたのは、失礼な先輩に対する怒りよ!て、照れてなんてないんだから!!

 

「ねぇねぇ、西木野さん!私たちが歌ったの聞いてくれない?やっぱり作った人に聞いて欲しくて」

 

ベージュの髪(珍しい髪色よね、私が言えたことじゃないかもだけど)をした南ことり先輩が特徴的な声で頼み込んで来る。

 

「な、なんで私が!」

 

「うひひ、ニヒヒヒヒ」

 

「え?何?」

 

突然、穂乃果先輩が気味悪く笑いながら、1歩、1歩とにじり寄ってきた

 

「ニヒヒヒヒヒ」

 

ジャリ

 

「ちょっと」

 

「エヘヘへへへへ」

 

ジャリ

 

「ヒッ!」

 

「ニヘヘヘヘ」

 

ジャリ

 

「い、イヤーーー!!」

 

 

 

、、、

 

 

 

っと、耳に何か突っ込まれた。

 

「っとぉ。作戦セイコー!」

 

耳に入れられたのはイヤホンみたいに。それは穂乃果先輩の持つ音楽プレーヤーにつながってて画面には私の作った歌のタイトルが出ている。

 

「行くよ?それ!」

 

 

〜♪~♬

 

 

ボーカルが、先輩たちになってる私の歌、ピアノ伴奏しかないのに自然と引き込まれる歌声。少し音を外すことがあっても大きなミスはない。4人ともニコニコしているのでかなり自身があるみたい(実際上手だった)それでも素直になれない私は

 

「まぁ悪くないんじゃないですか?」

 

なんて答える。嘘じゃないわよ。まだまだ治すところを上げればいくらでもある。でも、不思議と引き込まれるのも本当。

 

でも、先輩たち4人は楽しそうにニコニコしてる。先輩たちが隠すことなく喜ぶ姿を見て、さらに恥ずかしくなる。

 

 

「ああ、そう。これ、この曲の完成版だって、私の知り合いが作ってたのを渡してって」

 

半分嘘の半分本当。ほんとは作った曲に編集してもおらったのだけど、、、

素直に渡してもいいのかもしれないけど、

曲を作ったのが私だってバレてるけど、

なんとなく恥ずかしい気がして曖昧な言い方になる。

 

「ありがとう!私、やっぱり真妃ちゃんの歌大好き!今度他の曲も聞かせてね!!」

 

先輩の言葉で顔の暑さに耐えきれなくなった私は、そっぽを向いた。

 

 

 

 




どうでしょう?今回は日常テイストが多めですかね?
最後に雄大と真姫の会話を乗っけときます。凛と花陽の勘違いと比較しながらどうぞ


「お待たせ」

「そんなに待ってないです、編曲できたんですか?」

「ああ、昨日完成した。はいこれ、聞いてみてよ」

「うん、ありがと、ございます。あの、この曲も知り合いにも教えていいですか?この曲を使いたがってたんで」

「うん、いいよ。あ、でもお金儲け目的とかだったらナシ。面倒事になりそうから」

「わかりました。伝えておきます」

「うん、でも、久しぶりに思いっきりできた楽しかったなあ。やっぱり君の曲、いいよ。ねぇ他のもあるなら今度教えてよ」

「っ!そんなにすぐ曲なんて作れませんよ!、、、まぁできたら、また今度編曲お願いするかも知れませんけど、、、」

「そっか、それじゃあ出来たらすぐ教えてよ」

「ええ、」

「それじゃあ、そろそろ。生徒会の仕事抜け出して来てるからすぐに戻らないと行けないんだ、じゃあね」

「あ、それでは」



こうして2人は別れた。その後しばらくして2人は気づいた。



「「あ、名前、、、聞いてなかった、、、」」


以上です!ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
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