一章では出番の少なかった人たちも出てくるかも、、、
あの子の気持ち
(雄大)
「お兄〜ちゃ~ん!お客さ~ん!」
今日は折角の休みだから、のんびりしようと思ったのに。妹の夏美に呼ばれてソファでくつろいでた俺は体を起こす。
「誰?」
「女の人!お兄ちゃん、外国人の知り合いなんていたの?」
「外国人?」
玄関を開けるとそこには金髪の友人がいた。
「おはよう、雄大。朝からごめんなさい」
外国人か、確かに夏美が間違えるのも無理はない。
「おはよう、絵里、どうした?家に来るなんて初めてじゃないか?よく場所がわかったな。」
「ええなんとか、住所は去年の年賀状で教えて貰ってたからね。それで、ちょっと頼みたいことがあるのだけど、あなたパソコンとか得意よね?」
「ああ、それがどうかしたか?」
・・・
*☼*―――――*☼*―――――(雄大→圭)
「お疲れ様です。高坂先輩」
朝の神社で階段ダッシュを終えた高坂先輩に飲み物を手渡す。
「あ、圭くんありがとー」
あの日、先輩達と話してから、僕はこのμ'sの手伝いをさせてもらってる。加藤先輩曰はく「マネージャー」だそうだ。朝と放課後の練習は、はじめこそ大変だったが、丸一週間たってだいぶ慣れてきた。
「ってぇ!また名字で呼んでる!!」
「え!あ、すいません」
「も~、せっかくなんだから下の名前のほうが親しみ出るでしょ、ほら、もう一回!」
「え?」
「も・う・い・っ・か・い・!」
「え、えっと、お疲れ様です、穂乃果先輩」
「うん!合格!!」
う~ん、やっぱり先輩を名前で呼ぶのだけは慣れないなぁ。
「それにしても、高さ、、穂乃果先輩、毎朝この階段ダッシュ辛くないですか?」
「辛いけど大丈夫!その分授業中しっかり寝てるから!おかげ体力もついてきたし。始めたころは完走するのが、やっとだったけどね」
「授業中寝ちゃダメだと思いますけど、、、」
えへっ、っと舌を出しながら笑う先輩。そりゃそうだよね、この階段はかなり急だし段数も相当のはず。それをはじめからダッシュできるなんて、どうかしてるよね。
ガシッ!
「え?大輝先輩?」
「なぁ圭よ」
突然、大輝先輩が肩をくんで話しかけてきた。
「?なんですか?」
「アイドルの大変さを知るのもマネージャーには必要じゃないか?」
「どうしたんですか?藪から棒に」
「やぶ?なんだそれ?まぁいいや。
アイドルの大変さをオレたちも実感しよう!!ってなわけで、オレ達も走るぞ!!」
「え?ええ!!?」
「ん?なんだ?」
「い、いやだって、それとこれとは別じゃないですか?」
「同じだって、、、たぶん」
「たぶんって言ってるじゃないですか」
「う、うるせぇ!いいから走るぞ!男なんだから、体力も付けとかなくちゃな!」
「い、いやでも、、、って大輝先輩?ああ、行っちゃった」
僕の話を最後まで聞かずに、大輝先輩は階段を降りて行ってしまう。うーん、やっぱり走ったほうがいいかな?でも僕、運動は苦手だしな。
「圭くん?」
「?ことり先輩?」
「ああなったら大輝くん止まらないから、あきらめて走ったほうがいいよ?」
・・・
「わかりましたよぉ」
くそぅ、走ればいいんだろ!走れば!やってやるよ、こんちくしょおおおお
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
「起きろ!」
ゴンッ!!
「いてっ」
ハッ、まずい寝てしまった。授業中に寝るなんて考えたこともなかったことだけど、いつの間にかやってしまったようだ。くそぉ、大輝先輩のせいだ、階段ダッシュがあんなに辛いなんて、、、
チャイムが鳴って今は昼休みか。
今日は一日が長いな、、、いまも、だんだん、眠く、、、
「圭クン、購買行くにゃ!!」
「星空さんごめん、いま、無理、、、」
「?圭クンどうしたの?お昼ご飯いらないの?」
「お昼は、いるけど、今は、動けない、、、眠い、、、」
「わかったにゃ、なら凛が圭クンの分も買ってくるにゃ!!」
「本当に?、、、ありがと、、よろしく、、、」
「まっかせるにゃ~、かよちん!購買行くよ~」
星空さん、元気だな、ああ、小泉さんまた引きずられてる、、、星空さん、なに買ってきて、くれるのか、な、
zzz
「ちょっと!」 ダン!!
「はいぃぃ!?」
突然机を両手でたたかれた。もう、人が気持ちよく寝てるのに、何するんだ、って、
「あなた、授業で寝るなんてよっぽど余裕なのね!」
「はい?えと、、、西木野さん?」
「なによ」
「え、いや、なんでもない、です、、、」
机を叩いたのは西木野さんだった。なんかすっごい睨んでるし、、僕、何か怒らせるようなことしたっけ?
「あの、僕、なにかしました?」
うん、思い当たる節が全くない。こういうときは聞くしかないよね。
「あなた、よっぽど、自分に、自信が、ある、みたい、ね!」
「え?いや、、、それほどでも?」
え?僕やらかした?
「あー!もう!こんな奴に負けたなんて信じらんない!」
「え?負けたって?」
「忘れたっていうの!?お迎えテストのこと!完璧だと思ってたのに、あなたに負けて2番!どれだけ悔しかったか!」
「え?西木野さん2位だったの?すごいじゃん!」
「、、、あなた、それ、嫌味?」
「あ、ごめん」
「とにかく!次のテスト、見てなさいよ!絶対勝ってやるんだから!」
「え?」
「いい!?」
「は、はいぃ!」
それだけ言うと西木野さんは教室を出て、どこかに行ってしまった。
「圭クン。ただいまー。ハイ、パンだよー460円ね」
「あ、星空さん、ありがと、、、」
「?圭クンなにかあったの?」
「、、、台風が通りすぎた、かな?」
「?」
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や、やっと放課後だ、、、結局午後の時間も眠気との戦いになってしまった、、、
教室を出て、屋上へ、そこがμ'sの活動場所だ。
「こんにちは」
「あ、圭くん!、、、どうしたの?なんか疲れた顔してるけど」
答えたのは穂乃果先輩。
「先輩、、、すごいですね」
「へ?なにが?」
毎朝あのダッシュをやってるはずなのに、元気いっぱいの穂乃果先輩を見てると畏敬の念がわいてくる。もはや神か仏の域だ。
「で、穂乃果、今日はどうするんだ?また、トレーニング系するか?」
大輝先輩のが話題を振る。ライブの予定もないので、いつもはトレーニングかファーストライブの曲、「START:DASH‼‼」の振り付けの確認のどちらかをしている。
「あ、えっとね、今日は勧誘に行こうかなぁって」
「「「「勧誘?」」」」
「勧誘ってことは、新しいメンバーを募るってことですか?」
「そうだよ、圭くん!」
「でも穂乃果、いったい、誰を勧誘するのですか?」
海未先輩の言葉に穂乃果先輩以外4人は頷く。
「それはね・・・」
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「お断りします!!!」
それが、西木野さんの第一声だった。勧誘の相手は、西木野さんだったのだ。しかし、驚いた。「START:DASH‼‼」を作ったのが西木野さんだったとは、、、
「ええ、なんでなんで?西木野さん、ぜっっったい、アイドルに向いてるのにぃ。ね?やろうよぉ、アイドル」
「お断りします!!!」
「西木野さん、ピアノもうまいし、歌もうまいし、かわいいし、絶対人気でるって!ね?いいでしょ?」
「っ!お、お断りします!!!」
一体あと何回このやり取りは続くのだろう。穂乃果先輩がごねて、西木野さんは「お断りします」の無限ループだ。西木野さんがいた音楽室に来てから、体感でもう30分は過ぎてる気がする。
「って言うか!さっきから気になってたけど、なんであなたがいるのよ!」
「え?僕?」
「そうよ!あなた、どんだけ自信家なのよ!」
「え?圭くん知り合い?」
「え、ええ、一年生は1クラスですし」
「自信家ってどう言うことだ?」
大輝先輩まで聞いてきたので、もう答えるしかない。
「うーん、勉強のこと?西木野さん?」
「なんで、疑問形なのよ、、、」
「いや、だって、、、」
「私は医学部に行くの!だからこんなところで負けるわけにはいかないんだから!」
医学部?ああ、そういうことなのか。西木野さん、それでやたら勉強の勝ち負けにこだわってたんだな。
「ん?でも待って?それとアイドル活動に何の関係があるの?」
「関係って、そりゃあ医学部に行くんだから、勉強しなくちゃいけないでしょう」
「うーん、そうなのかなぁ?」
「、、、どういう意味よ、、、」
「いや、進路と部活動、まぁアイドル活動か、それってそんなに両立出来ないものなのかなぁ、って。西木野さんが音楽が好きでやりたいのなら、やっても問題は無いとは思うんだけど。部活動しながら医学部行く人だっているだろうし、、、それに西木野さん、さっきからやりたくないとは言ってないし、、、」
西木野さんはさっきから断ってはいるけど、一言もやりたくない、とか、嫌だとは言っていない。ただ、『断わって』いるだけだ。
「っ!とにかく!私はやりませんから!!」
そう言い残して、西木野さんは音楽室から出ていってしまった。僕はまた、西木野さんを怒らしてしまったのかな、、、
「大丈夫だ。圭の思っていることはあってると思う」
「大輝先輩、、、」
「あの子はきっと自分の気持ちを素直に表に出せないだけだ。μ 'sに入るにしろ入らないにしろ、西木野さんはきっと自分を誤魔化してるってのはオレにも分かった。大丈夫、圭の言葉もちゃんと届いてるぞ」
僕の考えを見透かしているように大輝先輩は言った。そんなに顔に出ていたのかな。でも、本当に西木野さんに届いてるといいな。
大輝「おい!ちょっと待て!!今回オレ視点がないじゃないか!!」
Isaac「君は一章で目立ちすぎたからね、二章では出番をとことん削りまくってやろうかなぁと」
大輝「な、なにぃ!?」
Isaac「と、いうことで、次回、大輝くんは消える!!の巻(笑)」
大輝「不吉な次回予告すんなぁ!!」」