僕達の女神   作:Isaac 1,92

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のんびり日常回です。部室でμ'sがほのぼのするだけ、、、

まぁ番外編なんでいいかなぁって


第2章 番外編
アイドル研究部の日常2


 

 

カツ、カツ

 

 

足音が廊下に響く。

彼女の向かう場所は普段あまり学院の生徒が来る場所ではないので、その足音以外の物音は聞こえない。上靴が廊下の上に降り立つ一定のリズムはしばらく続いた。

 

その足音は目的地に到着したのだろうか、やがて、止まり、そして、ドアを開ける音が続く

 

ガチャ!

 

「あ!にこ先輩!こんにちはー!!」

 

そのドアが開け放たれたと同時に、部屋の中から賑やかで楽しそうな会話が溢れんばかりに漏れだした。

 

 

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

 

 

 

アイドル研究部

 

ついこの間まで廃部寸前だったこの部活だが、それも今では嘘のよう、部室には9人の男女が和気あいあいと話に花を咲かせている。

 

 

「はーい、ここで問題でーす!!今日は何の日でしょう?」

 

 

突然、穂乃果がメンバー9人に問題を出してきた。

 

 

「また、急だな穂乃果、、、今日?6月16日、、、なんかあったっけ?」

 

「祝日、なわけないわよね、、、今日はいつも通り授業もあったし、、、」

 

大輝と真姫は何かの記念日かとも考え、何とか思い出そうと考えて見るが、そもそもμ 'sが結成してからまだ2ヵ月と少しだ。記念日を作るには少々時間が短い。

 

 

「6月16日?、、、」

 

「あれ?もしかして海未ちゃん忘れちゃってる?」

 

「ことりは分かってるのですか?」

 

「うん、そーだなぁー。とっても甘ーい日かなぁ」

 

「甘ーい日?、、、ああ、成程。そう言えばこの時期でしたね」

 

 

ことりの誘導で海未は理解したらしく、すっかり納得、と言った感じだ。

 

 

「あ〜先輩達だけ分かってるズルイにゃ~!」

 

「とっても甘ーい日?うーんバレンタインデーはぜんぜん季節が違うからなぁ、、、圭くんは何かの思いついた?」

 

「花陽ちゃん、、、うーんごめん、全然わかんないや」

 

「あーもーモヤモヤする!穂乃果!!今日は何日よ!もったいない振ってないで教えなさい!!」

 

 

にこが遂に痺れを切らし、穂乃果に詰め寄ると、

 

 

「ふふふ?降参かなぁ?今日は、、、和菓子の日だぁーーー!」

 

 

言いながら穂乃果は後ろ手に隠してあった箱を部室の中央に置かれたテーブルにトンッっと置く。

 

 

「へぇ~。そんな日があったのか。これは穂むらの和菓子?」

 

「うん!お父さんがみんなで食べなさいって」

 

「穂乃果のお父さんは毎年この日にはこうやって私たちに和菓子をくれるんだよ~。そう言えば凛ちゃんと真姫ちゃん、それににこ先輩も、穂むらの和菓子を食べるのは初めてじゃないですか?」

 

「ことり、まずその穂むらってのがなんなのか分からないんだけど」

 

「穂乃果先輩のご両親は和菓子屋を経営してらっしゃるんですよ。そこの名前が『穂むら』です」

 

「えー!?海未先輩、それ本当ですか!?凛、初耳だにゃ~!!」

 

「花陽は行ったことあるの?穂乃果先輩のご両親がやってるそのお店」

 

「うん、そうだよ真姫ちゃん。μ 'sに入る前だったけどね。あの時食べたお饅頭、美味しかったなぁ~」

 

「お、花陽ちゃん、いいカンしてるねぇ。今回は新作のほむまんを持ってきました~!!」

 

 

じゃあーん、と言いながら穂乃果はテーブルの上の箱を開ける。中には「穂むら」の名物饅頭のほむまんがコロコロと十数個、詰まっていた。

 

 

「わぁー!!これ食べてもいいの?」

 

 

花陽はそれを目を輝かせてのぞき込む。

 

 

「どうぞー!!さぁ、みんな一つづつ持ってー?カンパーイ!!」

 

 

ほむまんにすっかりテンションの上がった一同はそれぞれ手に一つづつその小さな饅頭を持ち、穂乃果の掛け声に合わせてその先を軽く合わせた後、口に運ぶ。

 

柔らかな生地はしかしその弾力を失わず一口噛む度にモチモチとした食感が続き、中に入った具と混ざり何とも言えない上品で自然な甘みを感じさせた。

 

 

「こ、これは美味しいわね、、、」

 

「こんなに美味しいお饅頭食べたことないにゃーー!」

 

「美味しい!!こんなに美味しい生地ってどうやって作ってるのかしら」

 

 

ほむまんを初めて口にした真姫、凛、にこの3人は口々にその感想を言い合い、

 

 

「あれ?これ中身って抹茶ですか?」

 

「おっ、さすが花陽ちゃん。期間限定の新作だってお父さん言ってたよー」

 

「穂乃果のお父さんの作る和菓子はやはり絶品ですね」

 

「あーあー、また穂乃果の家にバイト行ったら貰えねぇかなぁ?」

 

「大輝先輩、それの時は僕も呼んで下さいね」

 

「ふふふ、大輝くんも圭くんもすっかりほむまんの虜だね」

 

 

既に味を知っていた花陽達もやはりその美味に舌を鳴らす。

 

μ 'sとマネージャー2人はそうしてしばらくの間、ほむまんを囲んで談笑をしていた。

 

 

 

 

 

しかし、、、

 

 

 

 

 

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

 

 

 

 

 

 

「残り、、、、1個、、、」

 

 

全員平等に同じ個数ずつ食べていた所、何と一つだけ余って余ってしまったのだ。

 

 

「お、お前らはアイドルとして体重増えるとマズイから、お、俺が食べてやるよ!!」

 

「あ!大輝先輩ズルイにゃー!凛も食べたい!!」

 

「そうだよ!それにほむまんは穂乃果が持ってきたんだよ!だから穂乃果に食べる権利があるよ!」

 

「それを言うならにこだって先輩よ!普通こういう時って先輩に譲るものじゃない!?」

 

「にこ先輩、食べ物は仁義無き争いなのです」

 

「え?今の花陽ちゃん?なんかまたキャラ変わってない?」

 

「はぁ、もう勝手にやれば?」

 

「み、みんな喧嘩はダメだよぉ」

 

 

一つ残ったほむまんを巡ってμ 'sは今、結成以来初めて、揉めることとなった。が、それはすぐに収束することとなる。

 

 

スゥ、、、

 

「いい加減にしなさい!!」

 

「「「「「「はいっ!!」」」」」」

 

 

海未の声に、あんなにも騒がしかった一同は一瞬にしてその口を閉ざしたのだった。

 

 

 

 




6月16日は本当に和菓子の日ですよ~
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