今回から第3章開始です!!
ビッグニュース!!
(真姫)
「それで、出来上がったのがこの曲って訳か」
背の高いその先輩は持っていたCDをヒラヒラと振って見せた。
放課後の音楽室。私は編曲の完了した私達の新しい曲をあの先輩から受け取りに来た。
にこ先輩の加入からもうすぐで2週間になる。その間、私達は7人になった新たなμ 'sは新曲を完成させた。にこ先輩のアドバイスを聞きながらよりアイドルらしい曲を意識して作った結果、『START:DASH‼‼』よりも明るく楽しい雰囲気の楽曲になった。また、作詞は海未先輩に加え、これまたにこ先輩の提案から圭も参加した。(にこ先輩を説得した時の言葉が先輩に才能を感じさせたらしい)
迷いながらも仲間と一緒に楽しみながらも夢に向かって行く。伴奏に合ったとても前向きな歌詞になった。
「今回は前回と比べて随分曲の調子が変わってたから、効果も前回とは違う雰囲気にしてみたけど、問題なかったか?」
「いえ、むしろありがとうございます」
先輩の編曲によって曲調はさらにアップテンポにまた、賑やかさを増したように感じた。
「で、なんてタイトルなの?この曲は」
迷っても悩んでも、歩いていればこれからの未来はきっと明るい。そしていつの日か夢や願いは叶う。
圭がそう語っていたこの曲は
『これからのsomeday』
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
「にしても、まさか君が俺の直接の後輩になるとはなぁ」
編曲の最終調整を終えた私達は音楽室で後片付けをしている時、先輩から話し始めたのだが、、、
「先輩、『直接の』ってどういう事ですか?」
「なんだ?にこから聞いてないのか?」
ああ、そう言えばこの先輩は以前の(にこ先輩が加入する前)私達がアイドル研究部を尋ねた時に部室に来ていたっけ。その時もにこ先輩の事を呼び捨てにしていたから、仲がいいのかも知れない。けど、にこ先輩からはそんな話一度も聞いてないし。
「にこのやつ、、、まぁ幽霊だから話さないのも普通か、、、」
「先輩、それでどういう事何ですか?私が先輩の直接の後輩って」
「ん?ああ、まぁ、簡単に言うと俺もアイドル研究部の部員だって事だな」
、、、は?
「おーい?大丈夫かー?」
「、、、今なんて?言いました?」
「ん?大丈夫かー?って」
「その前!!」
この先輩がアイドル研究部の部員!?なんで!?アイドル研究部はにこ先輩だけじゃなかったの!?
ハッキリ言ってこの先輩がアイドル好きとかだったら引く。だって、今はもう慣れたけど、ドア並みの身長で、目が悪いからなのか目つき悪いし、どっちかって言うと無愛想だし、、、
「おおう、、、いきなりタメ語か、、、」
「あ、いや、だって、、、」
「いや、まぁ俺も正直柄じゃないとは思ってるからその反応も分かるんだけどね」
「は、はぁ、、、」
「まぁ、そういう事でよろしく。ええっと、、、そう言えば俺らまだお互いの名前教えてなかったね。俺は鈴木雄大。君は?」
雄大先輩は聞きながら手を差し出してくる。、、、はぁ。なんか色々考えるのも面倒になってきた。とりあえず、今はこのままでいいや。
「、、、西木野真姫です。よろしくお願いします」
「真姫ちゃんね。よろしく」
軽い頭痛を覚えながら私は雄大先輩と握手を交わした。
*☼*―――――*☼*―――――(真姫→大輝)
「大輝く~ん!今日も走るの~?」
「あったり前だろ!体力はそんな短期間でつかないし、つけてもサボったらすぐに落ちるんだから」
穂乃果がまた、体力トレーニングの前に文句を垂れる。まぁ結局やるから問題無いけどな。仲がいいのは長所だがそこに甘えようとするのは宜しくないな。一応アイドルの運動量が分からないから俺がバスケで現役だった頃よりも減らしてはいるが、それでもダダをこねやがるんだからな、コイツは。
オレがブーブー言ってる穂乃果をテキトーに流していると突然、
ダンッ!!!
ドアがやたらデカイ音を出して開け放たれた。
その場にいたオレら2年生四人と凛と圭は何事かと目をやると、そこには息を切らし手をドアに付いた花陽がいた。
「は、花陽ちゃん?、、、どうしたの?」
「穂乃果先輩、大変です、、、
『ラブライブ』、です」
「ッ!『ラブライブ』!」
な、何ぃ!穂乃果が何かを知ってるだとぉ!?
「、、、って何?」
、、、まぁ、そんな所だろうと思ったよ
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
『ラブライブ』
まぁ簡単に言うとスクールアイドルの甲子園ってところらしい。興奮モードの花陽の言うには『夢の祭典』らしい。確かに全国的に広がりを見せ始めたスクールアイドルならそれぐらいあっても不思議じゃないよな。
「ん~、じゃぁオレ達のとりあえずの目標はその『ラブライブ』出場ってことか」
ガタン!
「わ、私たちがラブライブ出場なんて、、、恐れ多いです、、、」
オレが何気なく言った一言に反応して花陽は突然席を立って部室の隅まで行くと、指先をツンツンさせながらちぃぃちゃな声で言う。
、、、いや、そこは興奮モードで『オー』ってしてくれよ、、、
「でも、私たちもスクールアイドルやってるんだし、目指してみるのも悪くないかも!」
「っていうか、目指さなきゃダメでしょ!」
ことりもたまにどっか抜けるよなぁ、、、穂乃果、ナイス突っ込みだぞ、、、
「とは言っても現実は厳しいわよ」
「上位20組、出場の権利が得られるのはそこまでですもんね、、、」
いつの間にか来ていた真姫と圭はいつも現実的でどこかネガティブな方向に持ってくなぁ。よし、ここは先輩として一つ、、、
「大丈夫!きっと何とかなるさ!!!」
「「、、、ハァ」」
ぐ、、二人とも声には出さないが、目で『ハァ?何言ってんの、コイツ』って気持ちがありありと伝わって来るぞ、、、
「大輝先輩はあてになんないとして、、、海未先輩、今のμ'sの順位ってどのくらいなんですか?」
「真姫ちゃん、声に出しちゃったし!?当てにならないって言っちゃったし!?」
「大輝はうるさいです!もう、、、μ'sの順位ですよね。えーっと、、、!!穂乃果、ことり、大輝!」
「うるさいって、ひでぇなぁ海未、、、で、なんだよ、、、お?おおお!!?」
海未が見ていたパソコンの画面をのぞき込むとそこにはスクステ上のμ'sのホームページが表示されていた。そしてそこに表示されたランキングには、、、
「順位が上がってる!」
「あ、見て!急上昇のピックアップスクールアイドルにも選ばれてるよ!」
穂乃果、ことりの言う通りμ'sの順位はまさに急上昇。
「新曲を出したのが大きな要因ですかね」
圭が冷静に分析を始める。
「コメントには『新しいダンス、かっこよかったです』『7人に増えたんですね』だって。うーん、圭くんの読みが正しいんじゃないかなぁ」
圭の予測を裏付けるかのようにことりが投稿されたコメントを読み上げていく。
μ 'sの新曲『これからのsomeday』を投稿してから約1週間が経っていた。このタイミングでの急上昇という事はつまりはそれが良かったという事なのか。
「このせいだったのね」
「ん?真姫ちゃん、『このせい』って?」
「実は、最近、、、
*☼*―――――*☼*―――――(大輝→真姫)
「あ、あの!」
下校しようとした私は校門を出た所で呼び止められた。制服を見る限り中学生だろう。
「みゅ、μ 'sの西木野真姫さん、ですよね!?一緒に写真、いいですか?」
「ゔぇえ?いや、、、」
「え、、、」
私を呼び止めたその子は私が断ろうとすると一気に悲しそうな顔をしてしまった。何にも悪いことしてないはずなのに罪悪感がこみ上げてくる。
「あ、あの、、、1枚なら、いいですよ?」
「っ!!本当ですか!ありがとうございます!!」
悲しい顔が一転、喜びいっぱいの顔になったその子と、結局私は写真を取ることにしたのだった。
*☼*―――――*☼*―――――(真姫→大輝)
って言うことがあったんです」
「それって、、、出待ち!?」
真姫の話を聞き終えたことりが驚いた声をあげるマジか!μ 'sの人気ってもう、そんな所まで来たのか!
「嘘!!?私全然ない、、、」
「穂乃果先輩、アイドルとは弱肉強食の格差社会でもあるのです!」
壁に手をついてグッタリとするしか穂乃果とある意味トドメとも取れるセリフを投げつける花陽。まぁ普通に驚くよな、身近な奴が出待ち食らうなんて。
「それにしても真姫ちゃんも変わったにゃー、写真なんて」
「わ、私は別に、、、」
「り、凛ちゃんからかうのもその位に、、、」
「あ〜!赤くなった~」
「ッ!、、、」
凛にからかわれた真姫はボッと顔を赤くしたが、俊寛鋭い目つきに変わり、、、
ズン!☆
あ〜あ〜、凛の奴も圭の警告を聞いとけばチョップなんて喰らわずに済んだだろうに。
「うー、真姫ちゃん痛いにゃー!」
「あんたが悪いのよ!調子に乗るから」
バン!!
「あんた達!!ビッグニュースよ!」
ドアを吹き飛ばすんじゃないかって位勢いよく開け放ちながらもにこ先輩は言う。だけど、デジャヴ?なんとな~くこの先が読めるんだけど。だってにこ先輩がこんなにテンション上げてるってことは、、、
「聞いて驚きなさい!遂にこの夏、開催されることになったのよ!スクールアイドルの、、、」
あ、もう知ってるんでカットしますねー。
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ゴクリ、
誰かが喉を鳴らし音が聞こえる程の緊張感。
オレ達はあの後ラブライブ出場の権利を得るために、スクステ内のラブライブ予選のランキングにエントリーすることとなった。そこでそのために学院の許可を取るため、生徒会室の前まで来ていたのだが、、、
過去、生徒会とはあまりいい仲ではないオレ達はその扉の前で躊躇っていた。更に、にこ先輩は以前、生徒会長と大喧嘩した事もあるらしいからなおさらオレ達にかかるプレッシャーは重い。
意を決して穂乃果が生徒会室のドアをノックしようと手を伸ばす。
「どう考えても、結果は見えてるわよ」
ノックする前に真姫が割って入ってくる。
「もう、学院の許可なんて取らなくても、勝手にエントリーしちゃえばいいじゃない」
「それはダメだよ真姫ちゃん。ちゃんと規約に書いてあるから、、、」
真姫の無茶な提案もスクステ上に挙げられた規約を熟読していた花陽に止められる。
「もう!どうして生徒会ってあんな意地悪なのかしら!!」
「俺達がどうしたって?」
「あ、、、」
気がつくとオレ達の後ろにはあの、生徒会の眼鏡大男が立ってた。