僕達の女神   作:Isaac 1,92

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3章エンディング


完全な数字=音楽の女神

(圭)

 

雄大先輩加入の後、僕らを待っていたのは怒涛の日々だった。二週間の内に新曲をゼロから仕上げる。傍からみたら狂気の沙汰だったかもしれない。だけど、僕らは何故か出来ると確信出来ていた。これまでのことを思い出しながらペンを取れば自然と手は動いたおかげで作詞も何とか間に合ったし、他のメンバーも仕事を見つけては積極的に取り組んだ。弱音を上げたのは誰一人としていなかった。

 

「ファイトだよ!!」

 

 それはきっとこの言葉のおかげだったのかも、と今になって思う。僕らはきっと、今まで練習してきた『友情ノーチェンジ』を発表すれば少なくとも失敗は無かっただらう。それでも、彼女はそれに満足しなかった。12人、アイドル研究部全員が揃って、そこから作り上げたスタートの曲にしたい。と、

 

 無謀だ、と人は非難するかもしれない。けれど、彼女はその大きな希望を全部叶えようとした。そして、その直感を無条件に信じることができたのは、僕ら自身がそれによって何度も救われたからだろう、、、

 

 

 

 

 ☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

 

 

 

 

 オープンキャンパス当日。

 

 雄大先輩がセットしたステージは校内の陸上競技場の芝生の上に設けられた。理由として、行事で使用する音響設備がすぐに備えられ、かつ、音が外に漏れるから集客もしやすいから、と雄大先輩は話していた。

 

 色とりどり、大小様々なふうせんで囲まれたステージはアイドルが踊るに相応しい愛らしさを持ってまた、それらは無粋なスピーカーなどの設備ををうまく隠すことに成功していた。にこ先輩の語る『アイドルが提供する夢のような時間』を実現するのに最適な舞台となったわけだ。それを限られた期間の中で完成させた雄大先輩のセンスと計画力の高さが見て取れる。(正直あのガタイでこんなメルヘンな物を作るのは意外だったけど、、、)

 

 

『みなさん、こんにちわ!!』

 

 穂乃果先輩のMCによって周りに集まっていた生徒たちは注意を向ける。

 

『私たちは、音乃木坂学院所属のスクールアイドル。μ'sです!!』

 

 競技場の外にも音が届いているからだろう。雄大先輩の狙い通り、オープンキャンパスに来ていた人が続々と競技場の中に入って来る。

 

『大輝、圭、撮影の準備は出来てるか?始まるぞ』

 

 耳につけたヘッドセットから雄大先輩の声が聞こえてくる。雄大先輩は今ステージの裏に目立たないように設置された制御用のパソコンの前で待機している。僕はあらかじめ支給されたカメラをステージに立つμ'sに向ける。大輝先輩も、あらかじめ決められたポジションで同じように構えていることだろう。

 

『準備OKだぜ!』「僕もできてます」

 

『よし、行くぞ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『聞いてください!《僕らのLIVE,君とのLIFE》!』

 

 

 

 

 

 

 

 

*☼*―――――*☼*―――――(圭→?)

 

 

 

「希」

 

「どうしたん?雄大くん」

 

「君が名付けたんだって?『μ's』」

 

「そうやで♪いい名前やろ?」

 

「まったく、、、そうしたら君はこの結末がわかっていたのかい?『完全な数字』に配置された文字によって表された女神達。その文字の意味は『互いに手を取り合う、人と人の結び付き』、、、」

 

「フフッ、何の事やろうね?ウチにはさっぱりわからんよ♪それで、雄大くんはこれからどうするん?」

 

「これから、、、か。まぁ、せっかく自分の『理想』も見つけたことだし、しばらくそれを目指してみるかな」

 

 

 不意に、二人の間を通り抜けた風からは夏の香りが漂ってきた。

 

 

 

 今年の夏は、『熱く』なりそうだ、、、

 

 

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