(大輝)
「穂乃果!あなたって人は!」
「いいじゃん!やるってきめたんだもん!」
「決めたからと言って、物事には順序があるでしょう!!」
再び海未の怒鳴り声が穂乃果の部屋に響いた。
そもそも、どうして穂乃果が自室で海未に怒られ、その様子をオレとことり、並んでみているのか。
アイドル部(仮)のオレ達4人は講堂使用の返事が来るまで他のことを決めよう、と放課後に話し合うべく、穂乃果の家にやってきていたのだが、その途中、穂乃果が既にライブ開催のポスターを掲示してきたとトンデモ爆弾を放り込んで来たのだ。
「穂乃果はどっか飛んでると思ってたけど、まさかここまでとは」
「あ、大輝くんひっどーい!穂乃果だっていろいろ考えてるんだよ!サインとかー、街を歩く時の変装とかー」
あ、こいつ、本格的にダメだ。
朝、講堂を使わせてもらえるよう頼むときだって、本当ならライブのこと隠して許可だけ貰おうと決めてたのにバラすし。こいつに何か期待するのは間違いだな。
「穂乃果ちゃん、それよりも前に。グループ名、決めてないし」
「「「、、、あ」」」
忘れた、そうだ確かにそれは必要だ。音乃木坂学院スクールアイドルでは硬すぎる。
うーん
、
、
、
「これでよし!」
完成したのは、募集箱。自分たちて決められないんならほかの人に決めてもらえばいいじゃないか!我ながら名案!オレ、冴えてるぅ!
「結局、人任せなのですね、、、」
「いいんじゃないかな?みんなも興味を持ってくれるかもしれないし」
「そうだ、そのとおりだ!ことり!」
「、、、大輝、取り繕ってるのが丸分かりです、、、」
よし、グループ名も解決したし(ん?海未?知らない子ですね)、次は、、、
「それで、曲はどうするんだ?」
「うん、一年生で歌がとっても上手い子がいてね、ピアノも上手で、きっと作曲もできるんじゃないかなぁって。その子に明日聞いてみようと思うんだ」
「もし作曲をしてもらえるなら、作詞はなんとかなるよねってさっき話してたの」
「うん!」
「?なんとか、ですか?」
「うん、、ね」「ね」
ん?なんだ?何のことだ?ことりと穂乃果がやたらニヤニヤしてるが、オレと海未は何のことだがさっぱり。
「海未ちゃんさ、中学の時ポエムとか書いたことあったよねぇ」
「ゔぇ」
「読ませてもらったことも、あったよねぇ」
ははぁ〜んなるほど、海未は中学時代そういう事してたクチか。とんだ黒歴史発表会になったな、こりゃ。
「海未ちゃん、歌詞を書いてくれない?」
「お断りします」
「うぇぇ!なんでなんで?」
「絶対嫌です!中学の時のだって、思い出したくないくらい恥ずかしいんですよ!」
「でもぉ、私衣装作るので精いっぱいだし」
そういえば、ことりが衣装つくるんだっけか。その話のときトイレいってたんだよなぁ。
「穂乃果がいるじゃないですか!言い出したのはあなたなんですよ?」
「穂乃果ちゃんは無理だと思わない?」
確かに。ことりのある意味トドメとも言えるセリフだが、、、まぁ、無理だろう。
「ぐっ、大輝はどうなのですか!?」
「オレか!?」
うーん、歌詞かぁ。
うーーーん。
プシューーーーー
「だ、大輝?」
「パンクしちゃったね」
「大輝くん、穂乃果の仲間だね!」
「お願い!海未ちゃんしかいないのぉ」
「私たちも手伝うから!何かもとになるようなものだけでも!」
「うう、でも、やっぱり恥ずかしいです」
「海未ちゃん、、、」
「?ことり?」
「おねがぁい!!」
「、、、っ!、、、ずるいですよ、ことり、、、」
、、、
「ハッ!!オレはいったい何を」
「あ、大輝くん気がついた!えへへ、穂乃果と一緒だね!」
「はあ?何言ってるんだ?オレとお前を一緒するな!オレはもっと大人だもんねー!、、、なんだよ二人とも、、、」
「いえ、何でも、、、」
「うん、なんでもないよ、、、」
そういいつつ、2人はジトっと見てくるし、、、
「ともかく!こうなったら私が作詞をしますから」
「え、してくれるの?」
「大輝は黙って下さい!」
「はいっっっ」
う、海未さん?オレ怒らせるような事しましたっけ?
「ただし、明日から基礎体力をつけるトレーニングをしてもらいます!」
海未は交換条件だ、といった感じに言う。
「スクールアイドルは一見楽しく踊っているようですが、ずっと動きっぱなしです。それでも、息を切らさず笑顔でいる。かなりの体力が必要です、体力がなければライブはできないと思います」
「そういうことなら、オレも手伝えるかもな」
「大輝、何かスポーツをやっていたのですか?」
「小中でずっとバスケしてたからな。高校入ってからはそもそも男子が少ないから、男子バスケ部がなかったからできなかったけど。中学では地区選抜までいったしな」
「では、体力トレーニングは私が作ってものを明日大輝にチェックしてもらいながらすることにしましょう」
「おう」
「では明日、朝7時に穂乃果の家に集合にしましょう」
「「え、、、」」
穂乃果とオレの声が揃う、ちょ~っと早すぎじゃ、
「いいですね」
「「いや、それはちょっと、、、」」
「い、い、で、す、ね?」
「「はい、、、」」
結局その日はそれでお開きとなった。
*☼*―――――*☼*―――――(大輝→雄大)
放課後、俺は呼び出したにこを待って校門にいた。
「雄大、あんたから帰ろうなんて珍しいじゃない。なんか用事?」
流石に付き合いが長いだけあって話が早いな。やってきたにこは興味半分、疑い半分といった感じで聞いてきた。
「ちょっとな、今、2年にスクールアイドルを始めたいって言ってる子達がいるんだけど、」
「ああ、それなら知ってるわ。掲示板にポスター貼っていたもの。講堂でライブするんでしょう?」
「マジか?そんなことしてたのか」
そんなことされたら、講堂を貸さないなんて言えないじゃないか。これが作戦ならなかなかだけど、今朝の感じだとあのリーダーの子の暴走かもな。
「どうしたの?その子達がなんかしたわけ?」
「ああ・・・」
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
俺はことの成り行きを全てにこに話した、そのうえで相談を持ちかける。
「俺は、その子達に条件付きで講堂の使用を認めようと思う」
「条件?」
「ああ、まず、希にその子たちがどこまで本気なのか、そして実際にライブをする準備が整うかを監視してもらおうと思う。そこでOKが出れば、ひとまず今回だけ講堂の使用を認めようと思う」
「ふ〜ん。
話を聞く限り、希はその子たちには甘いんじゃない?そんなんで大丈夫なわけ?やる気があっても実力が伴わないんじゃ意味無いんじゃない?」
「そのへんは希の采配に任せるよ。多少下手でも、やる気があるのにそれを頭ごなしに押さえつけるのはいいことじゃないし。(ポスター貼った後で生徒会が許可しなかったとか言ったら俺らの印象も悪いし)
むしろ肝心なのはここからで、当日はにこが見に行ってその子達のライブを評価して欲しいんだ」
「な、なんで私がそんなことしなきゃいけないわけ!?そんなのあんたがやりなさいよ!」
「落ちつけよ、いいか?
にこに評価して欲しいのはその子達が今後もスクールアイドル活動をする上で才能があるかどうかだ。スクールアイドルをやると言ったんだ。まさか一回こっきりでやめるとは思えない。だからこそ、俺よりアイドルに詳しいにこが評価して続けても大丈夫かの判断をして欲しい。
にこが無理だと判断すればその子達がにはもう2度と講堂は使わせない。意味の無いこと、特に学院の為なんてことに時間を浪費させるわけには行かないからな」
これが、俺の出した結論だった。やる気のある生徒に可能性を提示し、かつ、学院のために無駄な時間をかけさせない。それを実現するためにはこれ以上の手はないと思う。
「後はにこがOKしてくれればいいんだけど、、、頼まれてくれないか?」
「、、、わかったわ。ライブをみて、その子たちがスクールアイドルにふさわしいか、チェックすればいいのね?」
「やけに素直だな、なんかあったのか?」
「なによ!たまにはいいでしょ!、、、あんたには世話になったことだって沢山あるんだし」
「にこがスクールアイドルやってた時の話は気にしなくていいって言ってるだろ、俺も好きでやってたんだし。
まぁ、ありがとうな」
「いいわよ、別に」
『ああ、にこからもう一つ質問なんだけど。・・・
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
帰宅した俺は希に電話しアイドルの子たちの監視を頼み、協力してもらえることになった。
*☼*―――――*☼*―――――(雄大→大輝)
昼休み、穂乃果の言っていた歌の上手い子に作曲を頼むため穂乃果にその子を屋上に連れてきてもらったオレたちだったのだが、、、
「お断りします!」
「お願い、あなたに作曲してもらいたいの」
「お断りします!」
「あっ、もしかして、歌うだけで作曲はできないの?」
「っ!できない分けないでしょう!!ただ、やりたくないんです。そんなもの」
「学校に生徒を集めるためなんだよ!その歌で生徒が集まれば、、」
「興味ないです!」
そう言い残して赤毛のその子は屋上から出ていってしまった。穂乃果が連れてきてから三分もたってない。
「なんていうか、頑固な子だったなぁ」
「お断りしますって、海未ちゃんみたい」
「あれが普通の反応です」
うーん、どうしたものか。曲がなければライブはできないし。何より本番まで約束一ヶ月、練習時間を考えると、新しい作曲してくれる人を探すのも厳しい。
ガチャ
屋上のドアが開いた。あの子が戻って来てくれたのかと思ったが、現れたのは思いもよらない人だった。
一年生のネタがいよいよ枯れてきました(汗)
というか一章の話的に絡むポイントがほとんどないのが悪い!!
ことりの『おねがぁい』はあえて描写しませんでした。あれを文章で表現するのは難易度が高すぎ、、、気になるひとはアニメを見返して下さいね~。