都をぶらぶらと歩いていたら、面白い店を見つけてしまった。
その店は人目につかない場所にあり、人払いの札まであるしだい。
此処に来る者は、妖怪や半妖、または訳有りの人間位だろう。
店の中は、刀や本、衣服など古いものから新しいものまで様々な物が置いてある。
しばらく店内をうろうろしていると「いらっしゃいませ!」と、店の奥から狸の尻尾を生やした若者が出てきた。
「あれ、お宅此処には初めてですかな?」
「来た覚えはないから初めてだね」
「そうですか。私はこの店を営んでいる『佐吉』と申します。以後お見知りおきを」
「佐吉よろしく。私はミクラ」
「さてミクラ様、何をお探しで」
「何か訳有りの品はない?」
「なら、この短刀はどうでしょう。これは、昔半妖が人間も妖怪も恨みながら作ったとされる呪われた刀でございます。存在が不安定な者しか持つことができない刀でして、完全な者が持つと最悪死に繋がると言われています」
「ということは佐吉は半妖?で、その刀を何で私に?」
「そうでござ………この喋り方面倒くさいから止めますかね。まあ、半妖だよ。あと、ミクラさんも存在が不安定でしょ?」
「急に口調が崩れたね…。まあ、当たってるよ。神様でもあり妖怪でもあるからね。で、その刀いくら?」
「あれ、本当に買ってくれるのか。元々は売り物じゃないし、タダいいよ。初回限定って感じさ」
「なら貰う。じゃあ、そこの刀はいくら?」
「おお、これか。これは、かの有名な草薙の剣と同じ材質の希少金属『緋々色金』が使われている刀だよ。緋々色金は『錆びない上にあらゆる環境においても材質がほとんど変化しない』という感じだな。代金は…………なしでいいや、まあ話し相手になってくれれば良いよ」
「なら、貰ったよ?」
「ああ、良いよ。刀が二つだね。まいどあり♪さて、何を話すかい?」
「最近の噂なんてどう?」
そんな始まり方で話した。
佐吉は此処から遠い島で狸の親分に育ててもらったようだ。
なんでもその親分は神でもあるらしい。
◇
短刀だけ持ち歩く事にして、あの空間にもう一つを置いといた。
帰ったらイズナにでも自慢………叱られそうだから、死清に自慢しようかな。
◇
やっと帰れた
ん?賽銭箱の近くに二人誰か居る。
おや、私に気づいて近付いてきた。
「おひさしぶりですね、阿礼ですよ」
「あれ、阿礼おひさしぶり!この子が阿礼の言ってた子?」
「はじめ…まして?本居《もとおり》 鈴奈《すずな》です」
「うん、はじめまして鈴奈。
「はい、面白かったです!」
「それは良かった。で、阿礼話はそれだけ?」
「ええ、それだけですよ。では帰りましょうか鈴奈さん。じゃあミクラさんまた会いましょう」
「うん、また」
あれ?でも何で会いに来たんだろう。自己紹介程度なら稗田の屋敷でやればいいのに…。
まあいいや、さて御飯だー。
そして飯食ったら死清に自慢だ!
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さて、ちょっと刀の説明をしようと思います。
今回出てきたのは短刀です。
短刀の長さは1尺以下という長さです。
ちなみに1尺=約30.303cmですよ。
もう一つの刀の種類は本編では、明かさなかったけどこの刀は脇指の予定だよ。
と、刀の説明はこんなところ。
次の話で会いましょう!