東方白狐録√A【完結】   作:白狐さぐじ

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第五章 時と空の間
第二十七話「妖怪山」


此処等に来るのは初めてだ。

なんでも近くには、妖怪が取り仕切っている山があるとかなんとか…。

まあ、用があるのはその山なんだけどね。

最近は狂気が少し弱まって、片目だけ隠している。

 

 

◇───────────◇

 

 

お、此処かな?

 

「そこの者、この妖怪山に何の用だ!」

 

白い人型の狼によく分からないけど声をかけられた。

 

「え……、入るだけだけど」

 

「この山は天ぐ……鬼が取り仕切っている山だ!外部者は立ち去るがいい。立ち去らない場合は斬る!!」

 

刀を構え斬りかかっていた。

それを楽々と避け、逃げながら山に入った。

 

「なっ…、逃げるのか!?おい、待て!」

 

すると、周りからぞろぞろと他の者が出てきて一緒に追いかけてきた。

やはり狼の妖怪、走るのは速い速い。

尾を全て出し、少し全力を出して走った。

 

 

 

ふと後ろを見ると、あの狼たちが小さく見えた。

しかし、上の方を見ると黒い翼を持った天狗が追いかけていた。

でも、追い付けないみたい。

 

山頂付近に大きな屋敷が見えた。

あれは、たぶん天魔ってやつの屋敷だ。

今回、用があるのは此処。

 

 

 

 

はぁー、何処のどいつだ。

この山に珍しく侵入者が出たと思ったら、逃げ足が速いとか。

しかも、追い付けないとな。

はぁー…。

 

「おーい、天魔居る?」

 

「どうした、萃香殿」

 

また、めんどくさ…大変なのがきた。

 

「侵入者どうなったのさ」

 

「…………いのじゃ…」

 

「ん?」

 

「まだ捕まえれないのじゃ!」

 

「わわ!そんな怒鳴らなくても」

 

「す、すまん。しかし、萃香殿何故此処に?」

 

「いや、遠くから見た侵入者の見た目と妖力が懐かしく感じたから。もしかしたらと思ってさ」

 

嫌な予感が…。

何じゃ、目の前が歪んで?

 

『此処が天魔ってやつの屋敷?』

 

 

 

 

能力を使って屋敷の中に入った。

そこにはデッカイ年取った天狗が一人と、見知った鬼が一人居た。

天狗は目を見開きまったまま動いていない。

見知った鬼は、自分の考えが当たってたかのような顔をしている。

まず最初に口を開いたのは、見知った鬼"萃香"だった……

 

 

 

◇───────────◇

 

 

 

萃香に事情を説明していると、やっと天魔の正気が戻った。

天魔にも説明し、妖怪山の出入りの許可をもらった。

そのあとは、久し振りに勇儀とも出会ったり、宴をしたり話したり…。

あと、話した覚えはないけど萃香が私が神様だって事を知っていた。

 

 

 

無理矢理、天魔の屋敷に泊まらせてもらった。

天魔は途中まで断固拒否していたのに、急に承諾してくれた。

理由を聞いても何も答えてはくれなかった。

私は鬼じゃないので、無理矢理答えさせたりはしない。

 

 

真夜中、萃香が忍びこんできて

『今度さ、ミクラに会わせたい妖怪いるんだよね。最近は此処等に居るから会うかも知れないけど…。楽しみにしててね♪』

と、言って何処かに行ってしまった。

まあ、いいや。

明日は妖怪山に来たワケを解決しないといけない。

これが終わったら久し振りにイズナと死清に会いに帰ろうかな?

 

 

そうやって考えているうちにいつの間にか寝てしまった……

 




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