東方白狐録√A【完結】   作:白狐さぐじ

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最近、転スラにはまった。



第七章 月も、また……
第一話「佐渡の國」


 

 久しぶりに店に顔を出したら、頼み事をされた。

 ケンゾクにしようと思ったら、交換条件だ。

 

 佐渡と言う所に居る、妖怪狸の総大将『二ツ岩』に会ってほしいそうだ。

 

 総大将とは、妖怪の中でも力のある者の事を『大妖怪』と言い、その大妖怪の中で力のある者を言う。

 もちろん総大将と言うからに、他の妖怪を引き連れている。

 私は大妖怪に当たるが、総大将ではない………はず!

 

 

 佐渡は島國のなので、船を使わないと行くことが出来ない。

 私の能力を使って行っても良いが、それは何となく面白くない。

 

 船に乗るには人や、獣の姿に化けないといけない。

 はじめは老婆や法師に化けようかと思ったが、いつもの姿(アルビノ獣幼女)から尾と耳を抜いた姿にすることにした。

 

 

「なあ、親父。あの少女って…」

 

「ああ、あれか。あれは人じゃなさそうだな」

 

「じゃあ、やっぱり狸かな」

 

「さあな…。さて、そろそろ着くぞ!お前ら準備しろ!」

 

 

 やっぱり、船の人達に不思議がられてる。

 聞き耳を立てて聞いた中に狸の単語が出たのは驚いた。

 他の者が来ることがあるのかと、それはそれで驚いた。

 

 そろそろ島に着くらしく、船の関係者が騒がしく動いていた。

 

 

「親父、やっぱりあれって狸かなぁ?」

 

「俺はありゃぁ、狐と見た。狸には見えん!………可愛いしな」

 

 真っ白の長い髪に、真っ赤な目が特徴の少女が船から降りようと近づいて来た。

 

「おっと、お嬢ちゃん。乗ってきたなら駄賃を頂戴な」

 

 少女は気づき、何処からか取り出した瓢箪を渡してきた。

 それを受け取り、揺らして中身を確認する。

 すると、「ちゃぷちゃぷ」と音がするからに液体が入っているのは確かだ。

 栓を取り匂いを嗅ぐ。

 

「これは…酒か」

 

「……その瓢箪の名は、酒器瓢箪。永遠に酒が湧く瓢箪だよ。大切にしな」

 

 少女は、そう言い去っていった。

 

「息子よ、そりゃあ何だ」

 

「瓢箪だよ、酒の入った。なんでも、『永遠に酒が湧く瓢箪』だとよ。やっぱりあの少女は狸かな?」

 

「永遠に湧く瓢箪だと!?……いや、まさかな」

 

「どうしたんだ親父?」

 

「俺の単なる予測だが、あの少女は稲荷の狐かもしれない。噂話で、そんな瓢箪の話を聞いたことがある。もしかすると、そうかもしれない」

 

 

 

 狐ってバレたかも…。

 まあ、バレる覚悟で渡したから良いけど。

 

 それにしても、やっぱり村だよね。

 船が来たから賑わっているのか、何時もこんななのか。

 

 この姿のまま、森に入ることにする。

 狐に成ってもいいし人型でもいいけど、人間として行くことにする。

 

 

 油断した…。

 結構深い森だった。

 そして、自分が何処に居るのか分からなくなった。

 地元の者に聞けばよかった。

 後悔しても無駄なことは承知してる。

 まるで化かされた化のように、同じ場所を行ったり来たりしているかのようだ。

 狐が狸に化かされるのは可笑しな話だが…。

 

 

 ふと、見えた()()()

 近づくにつれ、獣の気配もする。

 ()()()があるのは、少し開けた場所。

 奥には洞窟が見えた。

 その開けた場所に狸が数匹確認出来た。

 だが、お目当ての狸は見当たらなかった。

 

 

 仕方ないので、他の場所を探すことにした。

 薬草が生えている所を見つけた。

 そして、そこに居たのは神力と妖力を持つ狸だった。

 

 




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