東方白狐録√A【完結】   作:白狐さぐじ

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 お久しぶりのお久しぶりです!
 活動報告に書いていましたが、実は退院してます。
 心配掛けたと思います。すみません!

 ちょっとスランプ状態で、なかなか書けませんでした。
 今回は何とか書けたので出そうと思います。
 深夜に書いているので、何処かオカシイ所があると思います。
 その場合は、指摘してください。
 時間があるときに治します。


 さてさて、前書きが長くなってしまいましたが、今回は本編も長いです!


第三話「佐渡の狸と白き狐」

 

 森にある開けた場所。

 そこには、薬草が多くあった。

 化け狸はそんな薬草の中から使うものを摘んでいく。

 急に妖気を感じた。

 ここらの妖怪とは、全く違う気質。

 ただ、此処を荒らしに来たようには感じられなかった。

 

 『ガサッ』

 

 近くの草むらが揺れ、そこから、ヒトが現れた。

 そのヒトは、儂を見ても動揺せず、ただただ眺められた。

 瞬きをし首をかしげ、そして、いつの間にか九本の尾と耳が生えていた。

 狐は儂を見つめるだけだった。

 狐から敵意を全く感じない。

 ただ、探し物を見付けたような目をしている事が少し気になった。

 先ず始めに脅してみようか。

「何者じゃ!」

 

「…私はミクラ。貴女が……二ツ岩?」

 

 成る程、脅しは効かないか。

 そして、この儂を知っていると来た。

 

「何故、此処に来た!」

 

「…貴女に会いに」

 

 良く分からん。

 

「何故?」

 

「佐吉って、狸に紹介された」

 

 佐吉ときたか。

 あの半人前が狐と知り合いとは驚いた。

 だが、イタズラで此処に来たようでは無いみたいだな。

 ああ、面白そうだ。

 

 

 しまった、つい草むらから出てしまった。

 気づかれてしまった。

 人のままだとアレなので、相手が瞬きをした瞬間、尻尾と耳を出した。

 しかし相手の狸は、気にせずに私を睨んでくる。

 ……目の色が変わった気がした。

 

「何者じゃ!」

 

 言葉に怒りと警戒が込められて〝いなかった〝。

 何か企んでるのは何となく分かっていた。

 

「…私はミクラ。貴女が……二ツ岩?」

 

 とりあえず、言われた通りにした。

 

「何故、此処に来た!」

 

 「何故」って言われてもなー。

 

「…貴女に会いに」

 

 これしか言うことないけど…。

 

「何故?」

 

 ああ、そうか。

 

「佐吉って、狸に紹介された」

 

 佐吉の事言えば分かるよね?

 

「佐吉か、成る程…佐吉か。これはこれは面白い者を連れきおったな。

来い、ミクラと名乗る者!

特別に我ら狸の寝何処に案内してあげよう」

 

 

 

 

 島の奥には祠があり、その奥に洞窟があった。

 洞窟を見て、何だか懐かしく感じた。

 

 洞窟の中は、外からの見たより広かった。

 少し進んだ先には、大小まばらの狸が居た。

 彼女は奥にある岩の上に座った。

 

「ちゃんと…言ってなかったな。()()()()が、我が配下の妖怪狸じゃ。

 そして、儂が二ツ岩マミゾウじゃ。人からは二ツ岩大明神と呼ばれておる。

 

 さてと、お前は何者か?」

 

 ───、─────。

 

「私の神の名は宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)。ミクラって名乗ってるから、それで呼んでくれると嬉しいかな…。」

 

「そうか、スキマの手下では無いみたいだな」

 

 スキマ?スキマってあの…

 

「……?」

 

「なんだ、知らないのか?最近、スキマ妖怪が〝力が強い〝や、〝配下を多く持つ者〝を集め廻っているらしい。

 だから、儂の処にも来たのかと思ったのじゃ」

 

 そんな事してたのかー(棒読み)

 

「もし、来てたらどうしてた?」

 

「勿論……断ったさ!

 そんなに争い事は好きではないからな」

 

 そうかそうか。

 でも、紫は此方に来ないだろうしね…。

 

「私も争い事は嫌いかな。そんな事より、酒が呑めればそれで良いと思うんだ」

 

「ミクラとは仲良くなれそうだな。

 酒が欲しいのじゃな。

 此処に結構良い酒がある。お供え物だ。

 これを呑むとしようじゃないか!」

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

…………その、ミクラが会った者は只者ではなかろう?」

 

「あの頃は、まだ幼かったから分からないけど、その御方は私を狐だと元から知っていたみたい」

 

「それで、正体は判ってるの?」

 

「判ってるけど、それが本当に正しいのか分からない。お礼も言いたいけど、何処に居るのは分からないし…」

 

「成る程のぅ………」

 

 あれ?話が途切れた?

 って、寝てる!?

 ああ、呑みすぎて酔い潰れちゃったのか。

 加減を忘れてた。

 私は()()()酔わないから、気づかなかったけどそんなに呑んでたのか。

 

 ちょっと夜風に当たってくるかな…。

 

 

 

 洞窟を出て少し歩いた先、そこに狐火が一つ現れた。

 狐火は狐の姿になると、こう言った。

 

「主よ、分かった」

 

 何の事だっけ?

 

「…?」

 

「あのスキマの手下」

 

 ああ、紫の手下か。

 

「……」

 

「主と同じ九尾の妖怪。しかも式神だった」

 

 そうか、私と同じ九尾か。

 式神にするとはな…。

 

「…成る程、分かった。火月お疲れさま、休んでいいよ」

 

「な、なら主よ……撫でて…ほしい…」

 

 モフモフして欲しいのかな?(ニヤニヤ)

 

「…ふふ、もちろん」

 

「あと、チグルもお疲れさま」

 

 火月は気付いていなかったみたいだけど、隣にはチグルが戻っていた。

 チグルには、他の仕事を任していたのだ。

 

「ズルい!私も撫で撫でして」

 

「遅く来たほうが悪い。私が先」

 

「遅いとか、早いとか関係無いもん。私の方が強いから、私が先!」

 

「私の方が強いからね。この前は、私が勝ったよ」

 

「それはそうだけど、私が勝った回数が多いから私が強い!」

 

 あれ、なんかややこしいから逃げちゃえ。

 

「「私が先!…」」

 

「「あれ…居ない……」」

 

 

 

「あれがアンタの配下かい?」

 

「酔い潰れたんじゃないの?まあ、配下に近い存在かな」

 

「潰れてたさ。まだ頭がクラクラするがね…。配下に近い、か。

 赤いのが九十九神で、青いのが雪女かい?」

 

「九十九神は合ってるけど、雪女ではないよ。

 あれは、妖精」

 

「あれが妖精!?あんな力の強いのが妖精のままでいられるのか?」

 

「私が近くに居るから強いだけで、離れれば元の妖精の力になるよ」

 

「ミクラは、面白い妖怪じゃな。

 ミクラの噂は前々から聞いていた。

 その噂突然出てきて、それは裏で細工がしてあるように感じた」

 

「……うん、合ってる。わざと噂を流した。

 前までは、名前も姿も隠して行動していたよ」

 

「その名前も姿も表に出したって事は、何かをやらかす積もりなんだね?」

 

「そう、やらかす積もり。

 やらないといけないから」

 

「誰かを助けるのか?」

 

「友人の危険が迫ってる。だから助けに行かなくちゃ」

 

「そうか、これでお別れか。1日だけだったが楽しかったよ」

 

「別れじゃない、また会えるから。だから、サヨナラではない」

 

「ふふ、こんなことを言うのは初めてじゃ。

 また会おう!」

 

「…うん、また…」

 

 彼女は…ミクラは、だんだん薄くなっていき。

 そして、そこには儂一人しか居なかった。

 友人を助けにか。

 儂はその友人の一人にはなれたのかのぅ?

 




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