東方白狐録√A【完結】   作:白狐さぐじ

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 前半は、ただの戯れ言と思って読み飛ばしても良いです。


白章「終わりの始まり」
去れど悲しき時の流れ


 私の名はミクラ。

 日本の有名な神様であり、有名な種族の妖怪である。

 私は神が創造した世界を審判する者。

 私はEternally cursed presence(『永遠に呪われた存在』)だ。

 私は所謂、創造神が作った世界を民の目線から評価する代表者。

 一番始めにその任に就いたモノは、過去の何処かの次元の少女。

 次元とは3次元(空間)と4次元(時間)を組み合わせた物で、5次元(多宇宙)に属する世界である。

 その次元を私達は6次元(瞬間移動)と7次元(時間移動)を用いて記憶という媒体を引き継いでいる。

 私達の生きている世界はパラレルワールドや鏡世界の一つである。

 世界は普通に見ると一つにしか見えない。

 しかし次元を通して見ると似ているようで違う世界が幾つも重なっている。

 そんな世界を創るために10次元(虚数の世界)や11次元 (揺らぎ)を扱っている。

 新しい世界(パラレルワールド)では、私達の存在としての記憶は失っているが、私達は私達の知識としての記憶を産まれてきたときから所持している。

 私達は先程の『Eternally cursed presence(『永遠に呪われた存在』)』や、『偉大なる総意』と呼ばれる事が多い。

 私の主な能力は『理(ことわり)を操る程度の能力』と『自然を司る能力』、『視る能力』を持っている。

 世界の基盤となるモノから、記憶や歴史などの理を操る事が出来る。

 私が以前、空間を通って移動していたのは、この能力(ちから)のお陰。

 上の三つの能力を合わせる事で、世界をやり直すことが出来る。

 私達がやっていることは、「基礎となる世界」を「ファイル(他の次元)」にコピペをしているだけである。

 まあ、簡単な説明だとこんな感じだ…。

 

 

◇

 

 

 無駄に話が長くなってしまった。

 私は今、とある場所に向かっている。

 霊体としての姿で能力を使って時空間を移動している途中だ。

 そろそろ着くはず。

 

◆

 

 視界が開け、綺麗に並べられた石畳が目にはいる。

 此処は私のとは違った神社。

 次に目に付いたのは、結界の中に居る紫と謎の男。

 謎の男は紫を殺す勢いで攻撃している。

 紫はちょっと押されぎみ。

 その次は、天魔と幽香、紫の式神、それと此処の神社の巫女。

 

 私はその巫女の前を気にせずに通りすぎ、紫の式神の前も普通に通った。

 天魔の前も通りすぎようかと思ったら、私に気付いたのか話し掛けてきた。

 

「まて、お主何を普通に通りすぎようとしとる」

 

 私は懐から札を取り出した。

 その札を燃やす。

 

「あれ?手前の二人は気付かなかったのに、天魔は分かっちゃうのか…」

 

 燃やした札は跡形もなく消え去る。

 次にどんな結界なのかを見極める。

 

「お主は何をしに来たのじゃ」

 

 結界の造りを一瞬で理解すると、結界に小さなスキマを作り出す。

 

「何って、今の状況を助けてあげようかとね」

 

 突然、私の足元から鳥居が現れ、結界に近づくにつれて数が増えていった。

 

「あの結界の中には、あの幽香や儂でも入れなかったのだぞ。どうやって入れば良いのか分からぬ」

 

 嘘つくな天魔、怖じけ付いて入ってないくせに…。

 鳥居を一つくぐると、私は少し薄くなって見えにくくなっていく。

 

「そりゃあ、入れないさ。あの結界は私より上のモノが造ったのだから。

 でも私は入れるのさ。私はそ(・)う(・)い(・)う(・)存在だから」

 

 天魔に続きを言わせないために実行する。

 結界に片手を付ける。

 結界に大きなヒビが入り、私が通れそうな穴が現れた。

 私はその穴を通り、二人の間に立つ。

 

〔久しいなEternally cursed presence(『永遠に呪われた存在』)よ。何故、我の邪魔をする〕

 見た目は若々しいのに、雰囲気は年季の入っている男がそう言ってきた。

 

「ミ、ミクラなの?」

 紫はもう力が残っていないのか弱々しかった。

 

 私は横の男に向く。

 

『すぐ終わらせるから待っててね紫。

 何?邪魔しちゃいけないかな。私は私のやらないと行けないことを全うするだけだからね。ところでオメテオトル?』

 

〔何だテスカトリポカよ〕

 

 男は何もかも見透かした目で答える。

 

『世界を創り、調整するのはお前の義務よな。私は何故、お前の調整の力を持っている?』

 

 そう、私は本来持つべきじゃないモノを持っている。

 だから、段々と私の精神は擦り切れていった。

 

〔昔、過去、古き時代、次元。

 お前という存在を造ったモノ達が、我の力の一部を奪い去った〕

 

 私を造ったモノ達は、もうこの世にはいない。

 そのモノ達が行おうとしていた事を私は代行しているに過ぎない。

 それが「私」という存在の意義。

 

『私は世界を審判するのが使命。それは紫が造った世界も同じこと。

 でも私はそれが出来ない。

 だから私の代わりを紫にやってもらおうと考えている』

 

 私の命が尽きるまで、私という存在がこの次元から消えるまで審判するのが使命。

 

「どういう事よミクラ…」

 

 そりゃあ、紫には解らないことだよ。

 でも私は誓いを組まなきゃ、次に繋ぐことは出来ないからさ。

 

『我が名は§ヱ~|ヰ&;>#*+%$=?。

 我の力の一部を八雲紫に代行する。

 この空間だけを調整、我が戻るまで続ける事とする』

 

〔私は創造神。

 その誓い承った、此より八雲紫はこの空間を調整するモノとする〕

 

「何を、何を言ってるのミクラ?貴女、その言い方は…まるで居なくなるように聞こえるのだけど」

 

『ふふふ、そうだよ。私は少しの間、歴史から名を消すの。生物の記憶や世界の歴史からミクラという存在は居なくなる。

 まあ、私という存在は残っちゃうけどね。やっぱり、神の名があるからかな。

 そうだなぁ、私は狐鬼(こき)って言う名前にしておこう。

 その方が、表現しやすいしね♪

 それじゃあ、また会う日まで…』

 

 私の身体は光の粒となって消え去った。…消えてないけど。

 言い方を変えると、私を認識出来なくなった。

 あれ、でも幽香は認識出来るのかな?

 ちょっと移動しようかな。

 そうだな、裏山辺りに行くか。

 

 

 

◇

 

 

 

 まさか師匠だと思わなかった。

 紫が謎の男に閉じ込められて、それを助けようと行こうとした。

 だけど天魔が私を取り押さえて行かせてくれなかった。

 そんなとき、突然私達の前に不思議な存在が現れた。

 博霊の巫女と籃は全く気付いていなかったが、私と天魔は気づいた。

 天魔が話し掛けた事で、知り合いなのだと理解出来た。

 それは男なのか女なのか、子供なのか大人なのか、老婆なのか青年なのか解らなかった。

 そ(・)れ(・)は何処からか出した札を燃やした。

 天魔と話ながら何かをしていた。

 次にそ(・)れ(・)の足元から結界に掛けて鳥居が現れた。

 鳥居は朱色から、白色、石造りまで様々なモノが出てきた。

 そ(・)れ(・)が一つ目の鳥居をくぐった瞬間、師匠が見えた。

 まさかと思った。

 鳥居を幾つか通り、結界をすり抜け戦いを言葉だけで終わらせていた。

 

 

 

 

 師匠は何かを話すと光へと姿を変えていた。

 光は博霊神社の裏山の方へと移動していった。

 私はその場を後、光を追いかけた。

 

 

◆

 

 

 

 やっぱり追いかけてくるのか。

 これ以上、形としての姿を出すことは出来ないから、光の姿でいいや。

 此処等で話すか。

『幽香だよね?久し振りだね』

 

「やはり師匠なんですね。とても久し振りです。何故、師匠はこんな光の姿なんですか?」

 

 幽香は身長が高くなって、大人っぽくなって……いいな。

 

『ああ……これ?魂というか霊体なんだよね。本体は封印してるから、移動はこれしかないの』

 

「え、何で封印されてるんですか!?」

 

 私の本体が居るのは、本土から離れた島の古い大木に眠っている。

 

『違う違う、自ら封印したんだよ。

 それで幽香はこれからどうするの?』

 

「どうするって言われましても…」

 

 噂では恐ろしい妖怪になったって聞いたけど、なんか弱々しいな。

 

『そうか、分からないよね。幽香私の名前、言える?』

 

「ええ、師匠の名前は……っ!え、あれ?……!?そんなことは…」

 

 やっぱりさっきの誓いの効果が出てる。

 

『そうかそうか良かった、ちゃんと記憶からも歴史からも消えてるね。

 紫も籃も天魔や他の皆も私の名を口に出すことすら出来なくなってるよ。

 幽香、紫はこれからこの世界を私(・)無(・)し(・)で(・)造っていくから、それを手伝って欲しいんだよ』

 

「私はそんなこと出来ない」

 

『いや、出来るよ。幽香お願いね』

 

 そろそろ、此処を離れないと土地に縛られてしまう。

 

 

 

 

 さてと、やっと抜けたかな。

 これからどうするかな?

 封印が解けるのは、まだまだ先だからなー。

 

 

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 古来より名を残す神々は、古事記に記されている。

 その中の宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)は豊穣の神とされ、人々に崇められた。

 そんな神の使っていた名は伝わってはいない。

 良く使われているのは『狐鬼』とされる。

 狐鬼は、善いことも悪いことも多くして、封印されたと伝えられている。

 真実は不確かで、知るモノは良き友と話す。

 確かめたければ、妖怪山の裏を探れ。

 さすれば、真実を紐解く鍵が見付かるであろう。

 

 

 




さて、後一話となりました。
近々投稿予定です。
時回作も準備中なのでお楽しみに!
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