「コハルちゃんコハルちゃん!」
「なによ」
まだ暑い日のお昼時。
屋上で、私はふと思いついちゃったの。
「男の人のあれってさ、イカくさいって表現されるよね? じゃあさ、屋上でたくさんのイカを焼いたら、実質的に学校をえっちなにおい塗れにできるんじゃないかな?*1」
「なっ!?」
学校のあちこちで……ううん、通気口でイカを焼く*2。そうすることで、トリニティは男の人のにおいでいっぱいになっちゃうの。
そうすると、どうなっちゃうのか?
みんなはえっちなイカさんのにおいでえっちな気分になって、学校中がえっちな生徒でいっぱいになっちゃうよね?*3
すると、イカさんの煙の中で、みんなは恐らくレズえっちを始めちゃうの! その中には、もちろんレズ風俗店に駆け込む子もでてくるはずなの。
……うん、そうなの。この作戦の目的は、トリニティのどこかに隠されたレズ風俗店を探し出すことなんだよ!*4
私の推測ではね、お外をあれだけ探してもレズ風俗店が見つからなかったから、きっとトリニティの中に……ううん、
ウイ先輩も、シスターフッドには隠された秘密があるって言ってたし*5、間違いなく教会地下の場所にレズ風俗店は存在してるはず。私がアズサちゃんと初めましてをしたダンジョンも、きっとレズ風俗店への隠れた地下通路に違いないよ!*6
……マリーちゃんがレズ風俗店の従業員さんなのかもって思うと、頭がぐちゃぐちゃしちゃうけど*7、それで私は決めたの。そこからマリーちゃんを助け出してあげないといけないから、文字通り炙り出しをするんだって*8。
シスターフッドのレズ風俗的姉妹の絆は、私が断ち切るよ!*9
「そ、そんなことして何になるのよ! エッチなイカなんてダメ、死刑!!」
「コハルちゃん、スーパーに並んでるイカさんはね、実はもう死んじゃってるの」
「えっちなあんたが死刑!!」
「イカを焼いちゃえば、みんなえっちになるから無罪だよ!*10」
「許すわけないでしょ、そんな悪行!*11」
だから、最強の仲間としてコハルちゃんに声を掛けたのに、どうしてか私の前に立ち塞がっちゃってたの。まだ、えっちなイカさんも持ち込んでないのに*12。
「コハルちゃん、あのね? 私、ちゃんと校則読んだの。でもね、そこにはえっちなイカさんで、みんなをイカせるのはダメって書いてなかったよ?*13」
「公序良俗に反することは禁ずって書いてあるし!」
「……皇女陵辱? コハルちゃんの中で、今は姫騎士ものとかがブームなの? あのね、コハルちゃん。今はえっちなイカさんの話をしてるんだよ? 話、逸らしちゃダメだよ!*14」
「難聴メブキ! あほあほメブキ!!」
純愛主義から、突如として陵辱主義に転向したコハルちゃんは、私を皇女様だと思い込んで襲いかかってきたの。えっちなイカさん用意してないのに、コハルちゃんは既にえっちっちだった*15。
「コハルちゃん待って! 私、純愛モノの攻略ヒロインだから! いきなり妊娠させちゃったら、物語始まらないよ! 私とラブラブ、出来ないよ!!」
「するわけ無いでしょ、そんなの!」
「そ、そんなっ!? 私がえっちすぎて、コハルちゃんをおかしくしちゃったの?*16 いと犯しで雅えっち、しようとしてるの? コハルちゃん、風流と風俗は別物なんだよ!!*17」
「しけぇ!!」
私に騎乗位したコハルちゃんにガクガク揺さぶられた私は、天井のシミを数えようと宙を見上げた。
お姉ちゃん、先生、それにお兄ちゃんも。ごめんなさい、私、コハルちゃんに大人の女の子にされちゃいます!*18
見上げた空は、真っ青で。その中に飛んでる鳥さんが、大人の階段を登る私を祝福してくれてるみたいだった。……て、あれ? あの鳥さん、こっち来てる?
ハッ、あれは!?
「シマエナガちゃん!?*19」
「エッチなシマエナガもダメ、死刑!!*20」
完全に死刑執行人になってるコハルちゃんの頭に、まるまるフワフワのシマエナガちゃんが接近していた。明らかに、コハルちゃんの頭に着地しようとしてる。
だ、ダメだよシマエナガちゃん! あれだけ頑張って勉強したのに、そんな速度でコハルちゃんの頭にぶつかったら、コハルちゃんの頭に幽閉されてるお勉強さんが脱走しちゃう! 時候の挨拶に、"ますますカキカキご絶頂のこととお喜び申し上げます"とか書いちゃうコハルちゃんが帰ってきちゃう!*21 そんなのダメだよ!
「コハルちゃん、聞いて? このままだとね、コハルちゃんの頭が大丈夫じゃなくなっちゃうの。パーンってしちゃう!」
「大丈夫じゃないのはあんたの頭よ。パーンってしてる!」
「してないよ!」
「してるの! ──な、なに!?」
そんな言い合いをしてる最中、コハルちゃんの頭に遂にシマエナガちゃんが舞い降りてしまった。二本の脚でコハルちゃんの頭に思いっきり着地しちゃう*22。
「な、何よこれ!?」
「シマエナガちゃんだよ!」
「この鳥、アンタの家に居た……。なんで放し飼いにしてるのっ。危ないでしょ!*23」
「シマエナガちゃんは私より賢いから、大丈夫なんだよ?*24」
「鳥頭メブキ!」
そうこうしてる内に、コハルちゃんの頭に止まったシマエナガちゃんは、プルプルと震え出した*25。えっちなことをされようとしてる私を、救い出そうと勇気を出してくれてるのかな?
「──え?*26」
コハルちゃんは呆然と声を上げて、逆にシマエナガちゃんはスッキリしたお顔をしてる。まるで、中田氏されたのに気が付いたら女の子みたいな関係。そのまま、シマエナガちゃんはお空へと還っていった。
多分、公園でデカルトさんで嘴を研いだから、お家に帰ろうとしてるんだと思う*27。あれ、私を助けに来てくれたんじゃないの?
「……ねぇ、メブキ」
「どうしたの、コハルちゃん」
何かを察した表情のコハルちゃんは、レイプ目で私を見てた。
ど、どうしちゃったのかな? まさか本当に、シマエナガちゃんが唐突にフタナリになって、コハルちゃんの頭に射精しちゃったの?*28 頭が射精するって、IQが2になることじゃなくて、シマエナガちゃんが代理射精することだったの?*29 コハルちゃん、頭に中田氏されちゃったってこと!?*30
「こ、コハルちゃん元気出して? シマエナガちゃんにも悪気はなかったし、田植えしてる農家さんみたいな気分だったんだよ。急にタネを植えられちゃってビックリしてると思うけど、シマエナガちゃんを嫌いにならないであげて……」
私に騎乗位になってるコハルちゃんを慰めながら、射精されちゃったコハルちゃんの頭をナデナデする*31。きっと、明日はいいことあるよって。今日は偶々、シマエナガちゃんにイキかけ射精されちゃう日だっただけだよって*32。
そうして、頭をナデナデし終えて……気がつく。
「うんちだよ、これ!?*33」
私の手に付いてたのは、射精したみたいな白色うんちだった。コハルちゃんの頭をナデナデして、私はシマエナガちゃんのうんちを満遍なくコハルちゃんの頭にぬりぬりして広げちゃってた*34。
咄嗟に、おててを洗おうとコハルちゃんから抜け出そうとする。けど、逃げられない。そうして、コハルちゃんは昏い目のままで、にっこり笑ったの。な、何かな、コハルちゃん……。
「あんた、言ってたわよね? お漏らししたら、一緒に漏らすのが親友だって……」
「そ、そうだけど、コハルちゃんはお漏らししてないよね? このうんち、コハルちゃんのうんちじゃないもんね?」
私はスカトロでえっちな気持ちになんてならないから、必死に命乞いをする。もしかしなくても、コハルちゃんは私にスリスリしようとしてた*35。
いつもだったら嬉しいけど、いまこのタイミングだけは、インモラルなコハルちゃんを受け入れてあげられない。うんちはトイレ出さなきゃダメって、私のDNAに刻まれちゃってるから。
──でも、コハルちゃんはそうじゃないみたい*36。
「あんたの鳥のせいなんだから、あんたも道連れよっ!」
「待って、シマエナガちゃんはセイアお姉ちゃんのペットなの! うんちスリスリはセイアお姉ちゃんにやって!*37」
「毎日いっぱい、ティーパーティとしてみんなのために頑張ってる人に、そんなことできるわけないでしょうっ!」
「う"に"ゃ"あ"あ"っ"」
……ごめんね、セイアお姉ちゃん、それに先生。
私、綺麗な身体じゃなくなっちゃった。
そんな私でも、大好きでいてくれますか?*38
私とコハルちゃんは、泣きながら一緒に正実のシャワー室でキレイキレイした。一生懸命、お互いを洗い合いっこしたの。
汚れって、ちゃんと流せるんだね? ちゃんと洗えれば、キレイキレイ出来たら、人生ってやり直せるんだよね?
サッちゃんさん達、あのね。少しね、私ってばアリウスのみんなの気持ち、分かったよ。今度会ったら、すごく凄く優しくするから、私の思いやり、受け取ってね?*39