それでもよければよんでいただけるととても嬉しいです。
小鳥が元気よく鳴いている。
新しい朝がやってきた、俺はベッドから起き制服に着替だす。
「おにいちゃぁん~?起きてる~?」
「おーう起きてるぞー」
「哲志~早く着替えて朝ごはん食べなきゃ間に合わないわよ~」
彼の名前は持田哲志。
如月学園高等部2年9組のクラスで毎日生活している。
髪の色は茶髪な感じで、性格は誰にでも優しくできるクラスのリーダー的存在。
「お兄ちゃん!!早くしなきゃ由香も遅刻しちゃうよ~!!」
「わかったわかった!!と言うか先に食べてればいいんじゃないか?」
「朝ごはんはみんなで食べなきゃいけないの!!だから早くっ!」
「はいはい・・・」
彼の妹は持田由香。
如月学園中等部でお兄ちゃん大好きっ子。趣味は香りのビーズ集め。
頭にはピンクの可愛らしいカチューシャを付けている。
「ごちそうさま。じゃあ行ってくるよ母さん。」
「行ってらっしゃい。気を付けてくるのよ?」
「うん、行ってきます。」
と一言母に声を掛け俺は玄関のドアに手を掛け外へ出た。
「今日はいい天気だな、楽しい文化祭になりそうだ。」
とつぶやきながら歩き出す。
今日も楽しい日になるだろうと願いながら。
「おっはよー!!みんなー!おしるこのお椀ってこれぐらいでたりる?」
「おはよー!」
「おはよー!うん!それぐらいあれば大丈夫!」
教室から女子たちの声が聞こえてくる。
教室に近づくと廊下まで甘い香りが漂ってきた。
「ようみんな!おはよう!」
「あ、おはよう哲志。」
最初に返事を返してくれた彼女の名は中嶋直美。
彼女とは中学1年生からの腐れ縁。勝ち気で男勝りに見えるがピアノがうまかったりなどと女性的な面も多い。
「おはよう持田君。」
「おう、おはよう委員長。」
次に返事をくれたのはこのクラスの委員長、篠崎あゆみ。
人を怖がらせるのが好きでよく俺たちに怪談話を聞かせてくる。
髪の毛はツインテールで、誰にでも隔てなく優しく接せる委員長だ。
「おっせーぞ哲志。」
「良樹!!?お前が俺より早いって意外だ・・・」
「んだそれ!!?」
と俺に話しかけてきたのは岸沼良樹。
髪の色は金髪で見た目不良だが、根は優しいやつだ。よく皮肉をいったりもする。
親の元から離れアルバイトをしながら安アパートで一人暮らしをしている。一人暮らしをしているおかげか良樹は料理がうまい。
「とりあえず・・お椀置かなきゃ・・」
「いやーん♫直美!お・は・よ~♬」
「こらっ!!世以子っ!お尻触んないで!!」
「フフフ・・・手の塞がった直美さんを見て私が放っておくとでも思いか~!!」
と直美に絡みついているのが篠原世以子。
とても明るくクラスのムードメーカ的存在だ。篠原が学校を休む日は大体教室が静かなほどだ・・。
「あ…わっ!!」
がっしゃんと大きな音を立てお椀が床に崩れた。
「コラ――――!!!」
「あー・・駄目だよ食器は清潔にしておかないと。仕方ない!みんなでもう一度洗いに行こう?」
「うん!!」
「ほーい!!」
「ごめんね~!!このバカ世以子!!」
と毎日が明るく元気なクラスだ。このメンバーとずっと一緒に居たいって皆思うほど楽しいんだ。
そうして始まった文化祭。
女子は鈴本繭が用意した可愛らしい衣装を着、接客をしている。
彼女は演劇部で舞台のデザイン担当の為実際に縫製までしているからこういう服を作るのも慣れているのかとっても出来がいい。
そしてこの衣装が可愛いと評判になり高等部や中等部まで全校の生徒が押しかけてくれて俺たちのクラスは大賑わいだった。
そして俺たちのお汁粉屋は校内人気第一位を獲得し大成功に終わった。
時計を見ればもう6時になっていた。楽しかった文化祭も終わり皆で雑談しながら片付けようと言っていたのだが気が付けば残っているのは俺と、篠崎と篠原、森繁、良樹と鈴本と直美をいれ7人だけになっていた。
他の子は皆帰ってしまったようだった。
「おお~・・やっと片付いたね、みんなお疲れ!!」
「くっそ~・・片付けしないで帰ったやつマジで許さねぇ・・」
「私の委員長としての求心力もまだまだという事ね・・」
「岸沼でさえ残ってるのに」
「うるせー」
と皆で話している間篠崎はいきなり教室の電気を消した。
「うわわっ!!?」
「委員長?」
「ちょうど今日みたいな日にぴったりな怪談・・持ってきたの・・」
「お~??篠崎さんの怪談のはじまりか~??」
「ええー・・・」
「なにー??哲志・・・怖いの?」
と言いながら直美からどんどん広まって俺の事馬鹿にしてくるんだよな・・・
皆こいつ本当に男なの?みたいな顔をしながら俺の事見てくるし・・さすが直美。
「ちょうどこんな雨の降る放課後の話よ。」
「無視か・・・」
「ここがまだ天神小学校だった頃―――ある女性の先生が校舎階段のおどり場から転落して・・死んじゃったんだって・・天神小学校は数年後に廃校になってその跡地にこの如月学園が建てられたの・・でも新しい校舎に建て替えられた今でもこの時期になるとその先生が校舎の中で歩いてるんだって・・・」
「ひぃ・・・」
「さ・・哲志・・・?」
「時計が7時を過ぎても学校に残っていると危ないの・・・校舎が停電で真っ暗になったら・・・その先生は現れるんだって・・こんこん、こんこんとノックをした後・・・」
「あ・・・あと・・?」
「まだ残っているの・・・早く帰りなさい・・って!!」
カッっと一瞬校内が光ったと思えば篠崎の言葉と同時に雷が落ちた。
「うわぁぁああぁぁぁ!!!」
「・・・・・・・・・・」
「いやーすんごい声出してる人がいたねぇー」
と少し笑ったような声で電気をつけたのが・・・直美だ・・。
その直美の発言で皆が笑いだす。良樹はお腹を抱えるぐらい大爆笑をし、篠原は服の袖で口元を隠しながら笑い、そのほかの皆はくすくすと小さく笑っている・・
「だたの雷よ持田君!」
「ひぃぃww哲志マジ面白れぇwwはらいてぇww」
「っ―――!!!みんなして笑うなぁぁ!!!」
と大きな声を上げた途端教室の勢いよくドアが開いた。
「こんにちはー!!」
「ちょ・・・ちょっと美来ちゃん!!」
「お?由香じゃないか。その子は由香の友達か?」
「うんっ美来ちゃんって言うの!」
「へぇ~??友達の方結構可愛いじゃねぇか」
「その由香は可愛くないみたいな言い方やめてくれよ」
「んな言い方したか!!?」
背は由香より少し高めの子だ。髪も由香よりほんの少しながく髪の毛の触角のあたりに二つのピン止めを付けている。胸も由香よりは大きいな。
「・・・ゆかちゆかち・・あの先輩超カッコいいんだけどなんて名前?」
「え?あー岸沼良樹さんって言うんだよ?お兄ちゃんの親友」
「お~名前もかっこいい~♬」
小声で話しているようだけどこっちまで話がまるぎこえの大きさで話しているためすべて会話が聞こえてきた・・由香の友達良樹見ながらほっぺ赤くして目輝かせてる・・これが先輩への恋ってやつなのか・・・・?
「岸沼くん」
「ん?なんだ篠崎」
「あなたそこの子にカッコいいって言われてるわよ?ちょっとお似合いじゃないかと思ってっ♬」
「ぐはっ!!」
「!!?な・・なによ・・・?」
「結構傷つくぜ・・・」
「?へんな人・・・」
と楽しく盛り上がってるなか・・鈴本はずっと悲しそうな顔をしていた。
鈴本は今日・・文化祭の日がこの学校での生活最後の登校だったんだ・・。
鈴本は家庭の事情で突然転校が決まってしまった。演劇部で活発で明るく学年1年2年を争うほどの人気者だった。そんな鈴本がいなくなったら・・騒がしかった毎日の1%が・・なくなってしまうんだなと・・思うだけでも皆辛いだろう。
「鈴本さん・・?あなたと過ごせた数か月間本当に楽しかったわ」
「先生・・・」
「元気いっぱいの貴方に何回救われたかしら・・みんなあなたの事が大好きだし」
鈴本が悲しそうな顔で皆の顔を見回している。みんなも先生の言葉で泣きだしそうになってる子や悲しそうな顔をしている子が多くなった。
「口には出さないけどみんなちゃんと見てたよ鈴本さんの事・・周りを気遣って皆を立てて。陰では一生懸命努力してた、意識もせずにそれが実行できるのは、本当にすごいことなんだよ?」
「すずめちゃん・・・」
先生も・・・みんなも確かに陰で頑張ってる鈴本の事きちんと見てた。
俺も多分良樹だって・・・
「私・・・あなたの副担任でいられたこと誇りに思うわ・・向こうに行っても元気でね!」
「は・・・はいっ!!」
「ねぇ皆・・?」
「?」
「これ・・・」
と言いながら篠崎はかばんから紙でできた人形の形代を取り出した。
何処かの神社で見たことがある・・悪いことを身代わりに受けてくれるという・・
あれにとても似ていた。ビジュアル的には呪い儀式みたいでなんだか怖い皆もそれをみながら少し驚いた表情を浮かべていた。
「これね?ネットに載ってたお呪いなんだけど・・これをするとね?その場にいた皆がずっと一緒に繋がっていられるって言うお呪いなの♫」
「お呪い?」
鈴本がお呪いと言う言葉に反応して目を輝かせている。
鈴本こう見えて結構おまじないとか好きだからな、今にもやりたいという顔で篠崎を見つめている。
「うん!永遠に友達でいられるんだって!」
「へぇ~!!なんていうお呪いなの?」
「幸せのサチコさんって言うの♫」
「なんか素敵じゃない?」
と言いながら篠崎は大好きな怪談の話を俺たちにしているときのようにとても楽しそうな表情をしていた。女子っておまじないとか好きなんだな・・・。
「お~!!見た目怖いけどいいじゃんっやろやろ~!!」
一番先に乗り出てきたのは篠原。
篠原は友達思いだからこういう事には積極的に参加するやつなんだよな。皆もやろうと篠原からどんどん篠崎の周りに集まってくる。
「お・・・おまじないか・・・」
「おまじない・・」
と俺と良樹は勿論男だからこういう反応をしてしまう。やらないわけではないが。
「さすが篠崎さん。せかっくだから皆でやりましょうか。鈴本さんにはこの思い出も持って行ってもらいましょう!」
「ったく・・しょーがねぇなぁ・・」
「由香もやるか?」
「うん!!美来ちゃんも良い?」
「うん、美来ちゃんもよかったら一緒にやらない?」
「い・・いいんですか!!」
この子もおまじない系が好きなのか俺がやるかと声を掛けたら由香を突き飛ばすほどの勢いで目を輝かしながら飛び出してきた。やっぱり女の子って言うものはおまじない好きなのか?
「じゃあやろうか?」
「はいっ♫」
「森繁君もいいかしら?」
「はい」
森繁とかが一番おまじないとかに興味がないからな参加してくれて鈴本も嬉しいのか頬をかすかに染めているのがわかる。皆もやる気満々で中には元気よく飛び跳ねているやつもいた。
「じゃあみんなでこのサチコさん人形を囲んで『サチコさんにお願いします』って心の中で10回唱えてね?このときに注意!!間違ってもいいから絶対に言い直しちゃ駄目よ・・・人数より数が多かったり少なかったりすると失敗しちゃうみたいだから・・・」
「し・・失敗したらどうなるんだそれ・・」
「なんだか怖いですね・・」
篠崎のその言葉で緊張しているやつが多いのか皆ごくりと唾をのむ喉の音が聞こえてきた。実際俺も緊張した。
「準備は良い?行くわよせーの!!」
サチコさんにお願いします・・・。
サチコさんにお願いします・・。
サチコさんにお願いします・・・。
サチコさんにお願いします。
サチコさんにお願いします・・・・。
サチコさんにお願いします。
サチコさんにお願いします・・・。
サチコさんにお願いします・・・。
サチコさんにお願いします・・・。
サチコさんにお願いします。
皆同じタイミングで閉じていた目を開けた。結構同じことを10回唱えるってしんどいことなんだな・・・。
「皆唱え終わった?」
「うん。」
「早くしてくれもう一回言っちまいそうだ・・。」
と良樹は今にももう一回言いそうな顔で篠崎にいった。俺ももう一回いちゃいそうだ・・・。
「皆でこの紙人形のどこでもいいから爪でしっかり掴んで皆で引っ張って・・」
「千切っちゃうの。」
「いい?」
と言いながら皆おまじないの人形を爪でしっかりと掴んだ。千切っちゃうなんてなんか怖いな。
「せーの・・!!」
ビリッと紙が思いっきりちぎれた音が雷の落ちる音と同時に俺の耳に聞こえた。タイミングよく雷が落ちるので俺は少し驚いてしまった。
「これでオッケー!皆これをなくさないように大事に持っててね?」
「これで皆ずっと一緒だよ!」
「有難う皆・・私2-9組の皆といられてよかった・・みんな大好き!!宝物にするね」
「俺もー!」
「もっちろーんわったしもー♬」
と元気よく皆で大切にとっておこうといった瞬間。
机が小刻みに揺れだした。地震だ。最初は弱めの地震かと思えばこの地震はどんどん揺れが大きくなってきた。立ってることも難しいほどどんどん大きくなってくる。
「じ・・・地震・・?」
「お・・・大きいよ!!」
「きゃっ!!」
「由香ちゃん達も皆机の下へはいりなさい!!」
上から蛍光灯や時計など上にあったものすべてが落ちてくる。揺れがあまりにも大きいせいか窓ガラスにもひびが入り・・・床にも・・穴・・が・・?!
「ッ!!?(ゆ・・床に穴・・!!?おち・・!!)」
「哲志ぃ!!」
「な・・おみ・・!!」
俺たちはお互い手を伸ばしあったが最終的手が届かず皆悲鳴を上げながら・・
床の下へと落ちて行った・・・。
なんかオリジナルキャラの登場がとても少なかったですが気にせず・・。
次はchapter2から始めます。
chapter1は特に何も変わらない予定なので書かないつもりです。
※予定なので書くかもしれません。