異物(イレギュラー)の少年   作:堕ちた人間

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今回も説明が多くなってしまいましたがよろしくお願いします


閑話1

  【特別実習室】

「……このように、精神子《ユネサス》はとくに理外金属と呼ばれる異能師が製造したとくべ

つな金属に定着しやすい性質があり、しかし、それは……。」

十六夜は現在特別実習室にて個別実習を受けている真っ最中である。個別実習は一般実習別に成績優秀者が受けることができる授業で通常実習の2,5倍の単位が取れる特別なものだ。十六夜は教職員からこの授業に出れる権利をもらったのである。というのも演習会のルールで上位成績者《トップランカー》に成績100位以下の生徒が勝つとその生徒が受けるはずだった個別実習を代わりに受けられるのだ。よって彼は彼自身が苦手な異能具工学の授業を受けているのである。異能具というのは簡単に言えば、漫画や小説に出てくるマジックアイテムである。異能具を持っていれば、異能師でなくても異能力が使えるというものだが、完全に異能師の素質がない人間には使えず、異能力資質が一般人よりも高いが、異能師になれる程でもない。そういう中途半端に才能を持ってしまった人間が異能力を使うための道具である。この異能具仕組みとして一番重要なのは精神子干渉力増幅装置《ブースター》である。まず先程言った人間が異能師になれない、正確には異能力を実践レベルで使えないのは保有している精神子《ユネサス》の干渉力が低すぎるせいである。元来人一人がもつ余剰精神子《ユネサス》の量は多少個

人差は人間も生物である以上あるが、平均値を1とすると0,95以上1,05以下の範囲に収まっている。精神子《ユネサス》で物質に干渉するという行為自体は異能師資質が無い人間でも訓練を積めば可能だ。しかし、精神子《ユネサス》の干渉力が一定値以上でないと計測できる範囲以上の変化は起きない。そして、異能師資質の有無はその人が持つ1単位当たりの精神子《ユネサス》の干渉値×人間の処理できる最大精神子《ユネサス》量、で出た値が計測できる範囲の変化を起こせる値かということだ。もっともその値をクリアしていたとしても、実際に異能力を行使するとすれば最低でも異能科高校に入れるレベルの干渉値が無ければ燃費が悪すぎてすぐにガス欠を起こしてしまって使い物にならないというのが定説だ。つまり、干渉値が高ければ高いほど異能力一つあたりに使う精神子《ユネサス》の量が少なくても済み、その分、異能力を何度も使えるということだ。精神子干渉力増幅装置《ブースター》は使用者の干渉値を底上げする装置で中途半端に才能を持ってしまった異能師予備軍の人間はこれなくして異能力を行使することはできないと言える。では、異能師は異能具を使わないのかと言う人もいるだろうが、そんなの例は殆どいない。先程マジックアイテムと言ったことからもわかる通り、異能具一つにつき使える異能力は一種類だけで、異能師は最低でも10個~15個の異能力を保持しているのが普通で、ただでさえ異能力行使時負担軽減補助具《テスタメント》や異能力操作補助具《コントローラー》等を用いる際にタイムロスがあるののだから無くても異能力を行使できる異能師がわざわざ異能具をつかうことは殆どない。で、現在講師が話しているのは理外金属を用いた異能具の作り方である。理外金属というのは錬金術というカテゴリーに分類される異能力によって生み出された特殊な金属で異能力に関する道具によく用いられる金属で良くも悪くも異能力に適した金属なのである。錬金術というのは物質の原子事態に干渉する異能力の総称であるが、原子の本質を変えることはできない。例えば金(Au)を銀(Ag)に変えるなんてことは勿論できない。異能具は製造する際、干渉値が増幅された精神子《ユネサス》をコードに変換する為に特殊なコードを組み込む。一般的に異能師の手によって作られたコードを人造コードと呼び、精神子《ユネサス》自体に干渉する特殊なコードによって作られたコードを物造コードという。今実演されているのは理外金属の新しい可能性というものだ。理外金属はさっきも言った通り良くも悪くも異能力、正確に言えば精神子《ユネサス》との相性がいい先述した精神子《ユネサス》事態に干渉するコード、精神子干渉コード、縮めて精干コードは通常の物質には定着しにくく、今では理外金属以外に定着させる例は稀である。しかし、理外金属はその精神子《ユネサス》との相性の良さから自然界にある精神子《ユネサス》とも勝手に結着してしまいアウトドアな使い方をする道具に用いると直ぐに不具合を起こしてしまうことから、今までは屋内の整備された施設で用いられことが殆どだったのを野外施設等で使えるようにしようという試みが行われているらしい。今講師はそのことについて話しているのだ。しかし十六夜は戦闘技術科に在籍していることからも解るとおり、こういう工学系統の教義は嫌いとまではいかなくても好まない傾向がある。まあ、好まないのと苦手なのかということは別で実は筆記試験に置いて彼は実務科ではベスト10に入るほどの頭脳をもっている。先程級友生が言っていた赤点ギリギリというのは実技試験における結果なのである。よって彼は講師の話もちゃんと理解している。

(はあ~~~、早く終わんないかな。ここんところはあいつから教わってある程度解っているから暇なんだよね~。)

そうして個別実習は過ぎて行った。




楽しめてもらえたでしょうか。異能力のカテゴリー名というのは錬金術という名前からも解るとおり意外とオカルト系統の名前が引用されているものが多かったりします
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