蒼穹のファフナー~desespoir~   作:失踪する鎧

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一話にに届かない~


第002話〜解説〜

文彦達は初めから気付いていた、古いとはいえこの大型艦だ。ドアを開けて階段を降りた部屋がここしか無いそれだけで違和感があるのに“別の熱源”が索敵にあったからだ。しかしその話題を出そうとしないフェストゥムに痺れを切らしたのだ。何故、皆がいる時に聞かなかったのかというと、あまり外に話を広げるのは避けたいからだ。聞くべきなのは、一騎と総士だと文彦は考えていた。

 

【あら気付いていたのですか?聞かないからそのままにしていたのですが】

「あまり事を大きくしたくは無いのでな。それに今ここに居るものなら聞いても平気だと知っている」

【そうですか。救世主(ザルヴァートル)モデルですよ。「待て」なんでしょう?】

「どうした?カノン」

「ザルヴァートルモデルはニヒトとザインのみと聞いている。それ以上人類軍には作る技量は無かったはずだ。そのデータも消失したと聞いた。ならそのザルヴァートルモデルはなんだ。どこから持ってきた」

【聡い子ですね、貴女は。確かにこれはザルヴァートルモデルではありません。既に廃棄された機体を救世主(ザルヴァートル)を見て感じて学んだ結果を私が改良したものです。】

「フェストゥムが学んだのか…お前は他のやつとは違うんだな」

【この機体は絶望概念(デゼスポワール)といわれるものです。】

「なっ…」

「カノン知っているなら教えてくれ僕達は情報を共有しておくべきだ」

「わかった。知っている範囲でいいなら」

 

絶望概念(デゼスポワール)………初めはフェストゥムから受けた絶望や悲しみを与えてやるということを目的として作られていた。人類軍の中でまず実験機として7機が作られた。7機の理由はある7人の博士による理由だ。7種類の装備を持った案を基に作られた実験機とはいえ性能は十分で、ザルヴァートルモデルと呼ばれると思われていた(・・・・・・)しかし実験の際一度でも乗ると同化現象に襲われ結晶化…即ち死んでいった。それでも人類の悲願、希望と信じて実験をしていたが、いつしか陰でこう呼ばれるようになっていた。……絶望を呼ぶ者(デゼスポワール)と。

しかし悲劇は終わらなかった。実験の最中ある爆発が起こった。そして残ったのはそこに博士や研究員、実験員が其処に居た(・・)ということ、7種類の装備を持った機体が一つになっていたということだけだった。そして更に問題になり廃棄が確定した理由は近づくと自分の死が見える。友の死が見える。親しい人の死が見える。戦いで自分と同じ格好をした者がすり替わっており、自分がフェストゥムとして処理されるという幻覚に襲われたからだ。

 

「……というわけから深い海...マリアナ海溝に廃棄されたと聞いている」

「そんな危険なものなのかカノン?俺には優しい感じがするんだけど」

「一騎、僕には嫌な感じがするぞ」

【この機体はいまは枷として機能しています。そして私と同化していることによりミールの半身になっています】

「半身?後の半身はどこだ…隠しているのなら信用はできんぞ」

「予想はつきます。たぶん彼でしょう」

【そうです。彼がもう半分のミールです。それと枷については又にさせてください。私は少し眠るとします。】

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