こんにちは、ジムカスタムが量産機ではないことを最近知ったアルファるふぁです
今回はまたもや戦闘!これぞガンダムの醍醐味ですね
「私は地球連邦軍大尉、ブルース・ウェイン・・・繰り返す、こちらは地球連邦の軍人ブルース・ウェイン・・・貴君らは旧ジオン公国の戦力を違法に持ち、それを許可なく行使している・・・我々は貴君らの制圧に来た、投降の意思を示さない限り攻撃を行う・・・オープンチャンネルだ、聞こえているだろう・・・私は地球連邦軍大尉、ブルース・ウェインだ・・・戦力を放棄し投降せよ・・・繰り返す、武器とモビルスーツを捨てて今すぐ投降せよ・・・了解した、この瞬間から我々は貴君らを攻撃、殲滅、制圧する・・・全機攻撃、目標はジオン残党・・・作戦開始」
床に潜ろうとした矢先、連邦のモビルスーツ部隊がやってきた
大部隊相手に勝利を収め、喜びに胸踊らせていた時のことだ
「敵機、急速接近!」
「見りゃーわかんだろぉおおお!!!」
緊張したレイゼンの報告に、ネクストが思わず弱音を吐く
地平線の先からは、鮮やかな炎がちらちらと見えた
それがジムのスラスターの炎だと、その場の誰もが知っていた
「チッ、投降しろだぁ?先に仕掛けてきたのはそっちの方だろうが・・・!」
こちらは、前回の戦闘での同じ部隊と機体とパイロットだ
相手の質が前と同等なら、負ける道理はない
「敵機の識別は?」
「ジムスナイパーⅡが三、ジム改が二、ジムクゥエルが一です!」
「比較的古い・・・手強い方の部隊か」
ウォルターがスティックレバーを強く握る
地平線のスラスターの火は、どんどん近付いてきていた
突然、端の方の噴射炎が一際輝いた気がした
「クッ、散れ!」
ウォルターの号令と共に、ドムとグフが左右へ飛んだ
地面をメガ粒子が焼く
敵部隊から一直線に伸びてきたのは、ビームライフルの弾丸だった
断続的に飛んでくる光の矢
ナガレボシが肩を強張らせる
「後ろに来い、ウォルター!」
両肩のリングが白色に染まり、ナガレボシの前面にバリアが展開される
ナガレボシに飛んできたビームは、不可視の壁に阻まれて消える
ビームから逃れるために、ナガレボシの後方へザクⅠが走り寄る
その時ウォルターは、正面から来る何かをナガレボシ越しに見た
「ブレイク、伏せろ!」
「え!?」
「ミサイルだ!」
「ハァ!?ヤベェ!!」
屈み込んだナガレボシの上から、ウォルターはザクマシンガンを撃った
連射された弾丸
マシンガンはミサイルに直撃、粉砕する
残弾が僅かになったマガジンを外し、ザクマシンガンの弾倉を取り替えた
「なんかねえのか、なんか・・・」
排莢を浴びながら、白い異形は背中をまさぐった
そこにある巨大な三角形の物体に指が触れる
「チックショウ、なんなんだコレ!ただの飾りじゃねえだろうな!?」
すると突然、背中の物体が動いた
スライドした後に下部が水平に上がり、長い方が前方を向く
右脇で三角形を挟み込む姿勢になる
「やっぱり飾りじゃねえんだな・・・!」
唐突なことに慌てながら、ネクストはそれを抱えた
こうなったら藁でもすがる
コクピットの中で、指でピストルを作った
先端の穴から粒子が沸き、光が溢れる
「いっけぇ!!」
人差し指を折り、トリガーを引く真似をする
瞬間、白色のビームがまっすぐに飛んでいった
地面の上を水平に飛び、白い線が伸びていく
だが、地平線にいる敵には当たらなかったようだ
スラスターの炎の数は依然変わらない
「まだだ!」
再びトリガーを引く、真似をした
白く輝くビームが、三角形の先っぽから放たれる
焔の横隊の端へ伸びた光線
噴射炎が一つ、かき消える
「当たったのかアレ!?」
「爆発だ、一機やったみたいだ」
誰にともなく聞いたネクスト
グフカスタムのカメラから狙撃を見ていたグレックリーが、直撃したと判断する
「も一発だ!」
「おっしゃ!」
ビームキャノンがまた火を吹いた
空気を焼いて、光線は直線に飛んでいく
だが命中するかは別問題だ、今度の一射は外れた
「くそ、もう一度・・・なに?」
ビームキャノンからは、ビームが出なくなった
発射のための動作をしても、光線は出ない
「エネルギー切れってことか!」
もう一度トリガーを引くジェスチャーをしてみたが、ビームキャノンはウンともスンとも言わない
何の反応も示さない
「どうしたブレイク、弾切れか」
「その通りだ、参ったぜ!」
ビームキャノンを手放す
先程とは逆のプロセスで、ビームキャノンが背中へ戻っていった
「気を付けろ、近付いている」
レイゼンが注意を促したのもつかの間、バズーカの弾が噴煙を吹いて飛び込んできた
レイゼンの機体が一瞬前にいた地点に、爆風が華開く
お返しとばかりにグフカスタムがジャイアントバズを向けた
引き金が引かれ、銃の後部から灰色の煙が吐き出される
「だーっ、シールドが邪魔だ!」
グレックリーが狙ったジム改が、盾でバズーカを受け止める
表面が粉々になったシールドを投げ捨て、ジムはマシンガンを撃った
ここに至り、敵部隊のシルエットがはっきりと見えてきた
ジムスナイパーⅡが二、ジム改が二、ジムクゥエルが一だ
ジムスナイパーの数がレイゼンの報告と合わないのは、ネクストが落としたからだろう
「この前より数が少ないぞ!」
「手を抜いていい訳は、ないだろう!」
ウォルターのマシンガン斉射に合わせて、ネクストがビームガンを撃った
ジムの部隊のことごとくが、ビームをスラスターでひらひらと避けていく
ザクマシンガンは当たっても大したダメージにならないからか、ほとんど無視していた
ビームとは違って何回かかする
「チッ、これも弾切れ!」
両手で合わせて十発程度放つと、手から光弾が出なくなった
腰から細長い棒を引き抜く
ビームサーベルから、光の刃が飛び出した
「ブレイク、正面から突撃してくる!」
ネクストが視線を振ると、凄まじい勢いで突進してくるモビルスーツがあった
ジムクゥエルだ
他のジムと違う先鋭的な頭部フォルムが目を引く
青と白に塗り分けられた装甲が、立ち上る砂塵を弾く
「俺がやるッ!」
ネクストは通信機に吠えた
二つの目を前方のジムクゥエルを睨むのに集中させる
敵が右手の銃を構えた
突進のまま接近してくる青い影に、ナガレボシが剣を向けた
ジムクゥエルの武器から銃弾が連射される
「マシンガン程度・・・」
「ダメだネクスト!かわせ!」
「なっ・・・?」
回避せずに棒立ちになろうとしたネクストは、レイゼンの叫びで我に返る
ジャンプして避けると、飛び込んできた銃弾によって地面が深々と抉られた
「敵の武器はジムライフルだ、ドムやゲルググでもまるで紙切れのようにズタズタにする代物だぞ!」
「受けなきゃ良いんだろ!空にいれば・・・」
自由落下の途中で、ネクストは体に力を込めた
「空にいれば当たらねぇ、飛べッ!!」
叫ぶと同時、ナガレボシの落下が止まる
姿勢はそのままに、ふわりと浮き上がるモビルスーツモドキ
推進材を使わずに、空を飛んでいる
「流石ナガレボシ、気合い入れりゃどうにかなるもんだ!」
空中へ向けられたジムライフルが弾を次々と吐き出す
ネクストはそれを右へ左へ揺れるようにかわした
青空へ弾が吸い込まれていく
だが直撃はしない
「当たるかよ!」
走るときより速度は落ちるが、空中にいるというのはかなり大きい
ジムスナイパーⅡのうち一機が、空中にいるナガレボシに気をとられた
「余所見!」
そのコクピットへ、爆薬の塊が突貫した
シュツルムファウストだ
表面を破り潜り込んだシュツルムファウストが、ジムの腹の中で起爆
胴体が粉々になる
「行くぞ!」
白いビームサーベルを頭の上に掲げ、ナガレボシが落ちる
その下には、ジムクゥエル
鋭角的なゴーグルアイが、ナガレボシを見つめていた
「うおりゃあああああああああッ!!」
高速の落下と共に、ビームサーベルの切っ先が振り下ろされた
白い光の束が、ジムの装甲に迫る
だが、ブルースはジムクゥエルの姿勢を低くさせた
しゃがむような姿勢になったジムは、背中のブースターを噴射
切っ先をすり抜けるようにして移動した
「なにぃッ!?」
勢いよく振り下ろされたビームサーベルは、ジムではなく虚空を切り裂いた
ブースターの噴射の向きを変え、ジムクゥエルが素早く振り返った
ナガレボシの斜め後ろのポジション
ジムはビームサーベルを抜刀する
「このやろ!」
袈裟斬りにスイングされたサーベルを、ネクストはサーベルで受けた
ナガレボシのサーベルが、ジムクゥエルのサーベルを切断する
ビームサーベルがビームサーベルに切られるという意味不明な現象にも、ブルースは落ち着いていた
どういう原理かは知らないが、実体剣のようにビームサーベルの先端がかき消されている
通常時より短くなったままだ
が、刃は残っていた
切っ先は短くなっても切っ先である
使えなくはない
さらに、正体不明機はサーベルによるガードの姿勢のまま固まっていた
要素はそれだけで充分だった
叩き切られ、刃が短くなったビームサーベルを、ジムクゥエルはそのまま振った
ガードの姿勢のままだったナガレボシは、腕より内側に潜り込まれたその凶刃に対応できない
「ぐッ・・・!?」
ビームサーベルを握っていた右手に、敵のサーベルが食い込んだ
ナガレボシの片腕を、光の刃が食い破っていく
ジムが腕を振り上げた
何かが空中へ舞った
それは何かの片腕だった
光のなくなったビームサーベルを握る、ナガレボシの手首だった
さすがブルースさん