機動戦記ガンダム・ナガレボシ   作:アルファるふぁ/保利滝良

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こんにちは
ポケ戦のハンバーガー食うところがシーンとして好きなアルファるふぁです。アルとバーニィがうまそうに頬張っててほっこりします
バーニィ( ;∀;)

今回も戦闘はありません!
ご了承を!



豚小屋と牛舎と鶏の巣箱

 

突然ふらりと現れた怪人アザ男を見て、アウラは顔をしかめた

「キモッ」

怪人アザ男はすかさず答えた

「そうストレートに言うのはマジで傷つくからやめてくれ」

「その面構えで豚や鶏がパニックになったらどうするつもり?」

「お前なぁ・・・」

「文句ある、ネクスト?」

二倍に膨れた顔を横に振り、ネクストは肩をすくめる

欠けた犬歯が痛々しい

「さ、今日は牛の世話よ」

「おう」

首にかけた濡れタオルで顔を拭いながら、ネクストはずかずかと進んでいった

 

 

 

 

生活鍛練法だかなんだかで始めたが、日課になってしまった

ウォルターに張り倒される度にアウラの家畜小屋に立ち寄り、そこから貰った卵やら肉やらをリーアの所へ持ち帰り料理してもらう

そのリーアの料理は主に孤児達に振る舞われ、ネクストはすっかり彼らの人気者だ

かなり妙なサイクルだったが、子供たちの笑顔が嬉しくて、ネクストはアウラの手伝いを続けている

アウラは、子供たちのためにネクストに毎回土産を持たせるハメになったので、怒っているような困っているような態度をとっている

だがそれでも、ネクストはアイアンフィストに認められた気がして、嬉しかった

 

 

 

 

「おっ?」

牛舎に入って見えたのは、見知った顔だった

「よう」

「ウォルターじゃないか」

「ちょうど一時間ぶりか」

牛の体をブラシで撫でている、ウォルター・コバックがいた

首にかけたタオルと頭に巻いた手拭い、そして慣れた手つきが様になる

「怪我の具合はどうだ?」

牛のブラッシングはそのままに、ウォルターはネクストの身を心配した

自分が教え込んでいるとはいえ、ネクストはかなり徹底的に叩きのめされているのだ

無理をして文字通り体を壊してしまうのは、ウォルターとしても不本意だ

「おう、この通りへっちゃら・・・イテテ」

無事なことを証明しようと自分の頬を叩くネクスト

だが、顔中にできたアザがヒリヒリと痛んだだけだ

「無理すんなよ」

「わーってるって!」

別の牛に駆け寄り、ネクストもブラッシングを始めた

 

 

 

 

 

牛舎の牛を粗方綺麗にしてやると、今度は鶏の卵を回収した

産めなくなっていたのは、後でウォルターかアウラが締めておくそうだ

ネクストにはまだ屠殺ができない

「連邦パイロットを吹っ飛ばしておいて?」

アウラにはそう言われてしまった

 

牛、鶏と来て次は豚だ

こちらは簡単だった

餌皿に野菜やら何やらのミンチを流し込む

それだけ

豚たちが餌に夢中になっている間、ネクストが汗水垂らして小屋掃除を手早く終わらせる

ウォルターがいたお陰か、手こずるハズの行程もすぐ終わった

 

アウラからのやり直し命令や、家畜の糞などに汚れた体を洗い流すうち、すっかり日が暮れていた

着替えに袖を通し、アウラと挨拶を交わしてから、ネクストは家路についた

暗闇にぽつりぽつりと家の明かりが見える

連邦の攻撃から結構経った

アイアンフィストはかつての活気を取り戻そうとしていた

以前はリーアを初めとする料理係が配給のように食事を住民に配っていたが、今や住民は直した自分の家で夕食を作っている

食欲をそそる香りがネクストの鼻孔をくすぐる

あそこの家はハンバーグか、あの家はカルボナーラだ、あっちのはカレー、向こうはグラタン

働きっぱなしで家畜の臭いを嗅ぎ続けたネクストには、心地よい雰囲気だった

そう思う度に、この街を守ってよかったと思える

通る家々の夕食の香りを堪能しながら歩を進めた

自分の家が見えたが、無論明かりはない

家主がいないので当然だ

だが、玄関前に二人の人間がいた

一人はまたもウォルター

もう一人は、アイアンフィスト町長代理、ビーンだった

「ネクスト君、だね?少し面倒なことが起きた」

開口一番そう言ったビーンの隣で、ウォルターがいつになく真剣な表情をしていた

 





食事とは生命の営みである(今回モノを食うシーンがない)
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