機動戦記ガンダム・ナガレボシ   作:アルファるふぁ/保利滝良

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こんにちは
ザクの中ではジョニー・ライデン専用高機動型ザクⅡが好きなアルファるふぁです
エース専用!高機動!活躍!たまりません

今回は、ウォルターとアウラが頑張るお話となります



再び

 

アイアンフィストの外れ、町からほんの少し離れた地点

アイアンフィストの防衛戦力、モビルスーツの格納庫にてそれはやってきた

ギャロップ

旧ジオン公国が保有していた、陸上戦艦

物資輸送のための大型コンテナユニット・カーゴを後部に取り付けたその艦は、ホバークラフトで迫り来る

その進路上に立つ、一機のモビルスーツ

橙色に染められた、汚れたザクⅠだ

カーゴが開く

次々と現れる、一つ目のモビルスーツ

あるものはマシンガン、あるものはヒートサーベル、あるものはミサイル、そしてあるものはビームライフルを装備する

それらは、外見的特徴は目前のザクⅠと似通う部分もあった

だが現れたモビルスーツ部隊が醸し出す雰囲気は、味方に対するそれではない

カーゴから降り立ったモビルスーツは、カーゴの前に回り込んだ

新旧バラバラのそれらは一列に並び、武器を構える

最後に、優雅な動きで、空から一機降りてきた

ネオジオンの重攻撃モビルスーツ、ズサである

両肩を黒く塗ったその機体は、オープンチャンネルでもって通信を開く

「さて、ウォルター・コバック」

ジオン残党、ツバイノワール

その首魁マーヴェルの、妖艶な声音

「もう一度問う、我々に協力してくれないか」

「ノーだ」

両肩の黒いズサへザクマシンガンが火を吹いた

 

 

 

 

 

ウォルターのザクがツバイノワールとの戦闘に向かう中、アイアンフィストの外れに位置するモビルスーツガレージに少女はいた

アイアンフィストのパイロットの一人、アウラ・ドレインバーグスである

「来たな・・・こんな状況なのに!」

地上レーダーでギャロップの接近を察知したウォルターは、モビルスーツを失なったアウラに残るよう言った

ネクストらがオアシスから戻るまでの時間稼ぎのためだ

ツバイノワールの本隊がアイアンフィストにやってくるなら、ネクスト達の向かったオアシスには大した戦力はないはず

すぐにトンボ返りしてくれるはずだと

それまで自分が時間稼ぎをすると

「そんなことできるわけないじゃない、たった一機でっ!」

ザクに乗るウォルターに投げ掛けた言葉を、一人しかいないガレージで叫ぶ

無線機を引っ掴んで他の仲間に通話を試みる

聞こえるのは、通信が繋がらない証拠のノイズ

「どうして誰も出ないのよ!」

ナガレボシに乗るネクストも、グフカスタムに乗るグレックリーも、ドムトローペンに乗るレイゼンも、三人とも通話に応じない

頭をかきむしりながら無線機を放り投げる

このままではウォルターが死ぬ

アウラは上を向いた

ザクと比べると大柄な、夕焼け色に塗られたモビルスーツ

アイアンフィストが今まで使わなかった一機

「やるか・・・っ!」

そして、アウラはゲルググのコクピットに駆け出した

 

 

 

 

胴体を一閃され、鉄の巨人が二つに別れる

斬られたモビルスーツは、他の三、四機の仲間と同じように地面に横たわる

「次・・・ッ!」

敵の反り血を振り払うようにヒートホークを回す

次に攻撃を仕掛けてきたのはハイザックであった

連邦がザクⅡの優秀な基本設計を使って産み出したモビルスーツ

それが巡りめぐってジオン残党の手にあるとは、皮肉としか言いようがない

ビームライフルの閃光をギリギリで屈んでかわし、クラッカーを投げ付ける

ハイザックどころか他のモビルスーツも散って爆発から逃れるが、爆発発生点の至近距離にいたハイザックは破片を食らいよろめいた

そこへ一瞬で間合いを詰め、大型ヒートホークを叩き込む

頭から溶断されたハイザックの頭

赤熱化した刃は、コクピットに及んでいた

急いで武器を引き抜き、モビルスーツの死骸を蹴っ飛ばす

ウォルターの旧ザクを狙って放たれたバズーカが、ハイザックの亡骸に遮られた

爆発

「次・・・ィッ!」

ウォルターは実際、かなり奮闘していた

ツバイノワールはウォルターの立ち回りで苦戦していた

包囲して一斉射撃すれば簡単だが、一機を囲むと距離が短くなり、誤射が怖い

かといって一対一を繰り返して消耗を狙うには、ウォルターの腕は高い

この戦いのなかでウォルターは、何故ツバイノワールが戦力を小出しにしているか気付いた

彼らにとって正念場はここではない

こんなちっぽけな連中に力を使いたくない

連邦を倒すための戦力を、ここで使いきりたくない

「甘い!」

ウォルターはそう断じる

アイアンフィストを守るために修羅となったウォルターが

また一機を倒す

すると、モビルスーツ隊の後ろの方から大きな影が現れる

「ええぃ、らちがあかん!退けぃ!」

オープンチャンネルを開いたそのモビルスーツは、ザクⅠとは比べ物にならないほど力強い印象を与えてくる

噂には聞いていた、アクシズが開発した化け物機体

「アイアンフィストとやらのパイロット、この儂ガレス・バドラースと・・・」

両肩はやはり黒く、暗い緑に染められた全身の上に、ザクⅡとよく似た頭部がある

一体、ウォルターの旧ザクの何倍の性能を持つのだろう

「ザクⅢが相手になってやろう!!」

巨体を揺らして、現代最強クラスのモビルスーツが迫る

ウォルターは口角を吊り上げた

やるしかない、と

 

 

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