こんにちは
ガンダムってゴチャゴチャした戦場が映えますよね、ガンダムチーム対ハマーンNZ対グレミーNZとか、鉄華団対夜明けの地平線団対アリアンロッドとか
そんな乱戦が好物のアルファるふぁです
今回は・・・上の話題でお察しです
ジムⅢのコクピットでケイロンは叫んだ
「何もねえじゃねえか!」
ジムの頭部メインカメラが取り入れた映像を写し出すメインモニターには、目標の街などどこにもなかった
座標はここで合っているのだ
だが何度瞬きしても、荒野が寒々と続く光景が見えるのみである
「どういうことだ?場所はここだよな」
「街どころか、人っ子一人いないぞ・・・」
「一体これは、この状況はなんだ!」
味方に動揺が広がる
作戦に大きな支障が出たことが余程堪えたのだろうか
「いや、待て・・・レーダーに感あり」
ケイロン機の隣に、巨大な鶏冠状のアンテナを備えたモビルスーツが近付いてきた
乗っているのはブルース大尉だ
機体は、ティターンズのモビルスーツ・バーザムを改修したバージムである
頭部に付いた大きなブレードアンテナは、外見に違わず高い索敵範囲を持つ
「レーダーに、何が写っていたんですか?大尉?」
彼の部下の一人が聞くと、ブルースは彫りの深い顔に皺を作る
バージムのコクピットに同乗者がいれば、レーダーにあるのがあまり快くない情報であることが、その表情から読み取れるだろう
ブルースは一言を、絞り出すように、言った
「所属不明のモビルスーツの反応、多数」
ガルスJを駆るジオン残党のパイロットは、遥か向こうに見えるゴーグルカメラの大群に震えた
彼の記憶では、これから自分達はジオニストによる聖戦を否定する愚かな元ジオン兵達を急襲するはずである
しかし、彼の目には、連邦の主力モビルスーツ・ジムが列を組んで居並ぶ姿しか見えない
「連邦だ!連邦のモビルスーツだ!」
「アイツら、俺達をやるつもりか!」
「殺してやる!殺してやる!殺してやる!」
「地球の犬共に裁きの鉄槌をぉおおお」
「待て、落ち着け!落ち着いて対処を!」
ツバイノワールが大きくざわめいた
連邦という永遠の宿敵を前に、正常な判断力が失われていた
そのとき、ゴーグルカメラの群れの一体から、眩い閃光が生まれた
ピンク色のメガ粒子が、僚機のドムを貫いた
「ぁああああっアースノイドめぇっ!」
反撃のロケットランチャー、避けられる
彼らの仲間たちも、それぞれの武器を撃ち始めた
走り寄る連邦モビルスーツ
否、ツバイノワールのモビルスーツも、連邦の方へ全力疾走していた
両者の距離は直ちに縮んでいく
その合間にも、飛び道具が相互に絶えず飛び交っている
ザクキャノンの砲がジムキャノンⅡの胸部を抉り、ジムⅢのミサイルがグフを粉々にし、ドムのジャイアントバズはジムコマンドを転倒させ、バージムは一射でガルスJを仕留めた
回避をしても次の攻撃が来る
そんな激戦
やがて、壮絶な射撃戦は凄絶な格闘戦へと移り変わっていく
グフへジムⅢが斬り付け、ジムⅡにドライセンがビームガトリングを直撃させ、ハイザックをバージムが一刀両断して、ジム改がデザートゲルググにマシンガンで蜂の巣へと変えられる
スラスターを使い空中へ跳んだジムは、戦闘空域を飛行していたガ・ゾウム二機がナックルバスターで撃ち貫いた
両腕を失って尚も戦おうとしたドムキャノンに、ジムスナイパーⅡの小隊が一斉射撃を叩き込む
無数のモビルスーツ同士が各々の武器を敵へ叩き込み、残骸は爆発し、あちこちへ鉄の巨人の一部が飛んでいった
弾や光線はあちこちを飛んで回って、格闘武器がしっちゃかめっちゃかに振り回される
アイアンフィストがあった場所で、連邦の田舎部隊とジオン残党が大乱戦を引き起こしていた
そこへ紛れ込む、三機のシルエット
ドムトローペンがシュツルムファウストとマシンガンを放った
シュツルムファウストはデザートザクの上半身を消し飛ばし、マシンガンの弾がジムⅢのシールドに防がれる
「うぉ、何だ!アイアンフィストのモビルスーツか!?」
乱戦の中へ潜り込んだため、ケイロンは今の敵機を補足できなかった
その場所とは別地点に、上空へ弾幕を張ったグフがいた
マシンガンとガトリング、さらに腕部の機関砲も使った弾丸の壁
ガ・ゾウムの一機がそれをかわしきれず、大量の弾を受けた
飛行の機動がおかしくなった敵へ、グフカスタムがヒートロッドを振った
高圧電流により内部機器の死んだ可変モビルスーツは、落下したところを待ち構えたヒートソードでバラバラにされて撃破された
オレンジ色のゲルググが飛ぶ
斬りかかって来たジムⅡの腰にガトリングを叩き込んでダウンさせる
ブースターで進みながら、鍔迫り合いをしていた二機のモビルスーツに纏めてビームマシンガンを浴びせる
土煙を突っ切り、振り返り様ビームキャノンを撃つ
上手い具合にハイザックが射線に飛び込んで、メガ粒子に焼かれて消えた
そのハイザックが標的として飛び掛かろうとしたジム改へグレネードを送り込んで、ゲルググは振り返った
サーベルを振り上げるジム改
敵がそこに来るのがわかっていたように、ゲルググは予め手に取っていたビームサーベルを展開した
打ち付け合う刃と刃
だが、鍔迫り合いは起こらない
サーベルによる防御と同時に、橙のモビルスーツはジムの腹を蹴っ飛ばして後退りさせた
そして、手に持っているビームマシンガンで胸部周りを撃った
動かなくなった敵を放っておき、ゲルググはスラスターで跳んだ
着地と同時に、ガトリングを食らってダウンした先程のジムⅡにビームサーベルを突き刺した
止めを確認すると、ゲルググはブースターで地上を滑走していった
アイアンフィストのメンバーは、順調に敵の数を減らしている
「野鼠が、考えたな・・・」
緑に塗り上げたズサの中で、マーヴェル・クミクスがそう呟いた
ガウから出撃する一機の大型航空機
戦域上空に現れた敵空中空母へ、連邦のモビルスーツは怖じ気付くことなく対空攻撃を加えた
そして、バージムのビームライフルによるダメージが、ガウの主翼をもいだ
地へ墜ちていく公国陸軍の誇りを省みることもなく、マーヴェルのズサブースターが機首を地上へ向けた
ミサイル、ミサイル、ミサイル
ズサブースターに装填されたありったけの誘導ミサイルが、地上へ降り注ぐ
ズサブースターをパージして、本体のミサイルも発射するマーヴェル
地上へ降り注ぐという表現もおこがましいような、そんな数のミサイルが大地を焼いた
起爆する度に、荒れ地に炎の花が咲く
敵味方関係なく、避けられなかったパイロットはその花の中に燃えカスとして消えた
「連邦だろうとアイアンフィストだろうと、我々ジオンの理想を止めることなど、できはしないのだ」
両方を黒く染めたズサ
ビームライフルを振り上げ、突撃する
爆発で巻き上げられた破片が周囲に散る
その中心へ、マーヴェルが突撃する