こんにちは
ドムットリアっていますよね、Vガンダムの
紛らわしいと思うアルファるふぁです
なんとかならんかったんかネーミングセンス
今回は大決戦シリーズ第二弾
エース同士の戦いをお楽しみくだされば幸いです
レイゼンは引き金を引く
次々と飛んでいく弾
バズーカやマシンガン、シュツルムファウストの弾
それは全て、たった一機の敵に向けられたものであった
青と白に塗り上げられた、連邦のバージム
大きな鶏冠を揺らして、その機体は攻撃を全て避けてみせた
そして回避のモーションを崩さぬままにビームライフルを一射してくる
「まずいな・・・くッ!」
ホバーによる急速な横への移動
ビームはドムトローペンの脇を通り過ぎる
「相変わらず、デタラメな強さだな!」
相手のコクピットにいる連邦軍人をレイゼンは皮肉を籠めて評した
ブルース・ウェイン大尉
アイアンフィストを追い詰めた、この戦場ではまず間違いなく最強のパイロット
そんな敵が、自分の機体より遥かに高性能のモビルスーツで襲い掛かってくる
レイゼンの背中を脂汗が湿らせた
再びのビームライフル
慌てて進路を変更する
延びる光がドムの少し横へ到達する
あそこは、レイゼンが先程移動しようとした場所だ
あのまま動いていたら、予測射撃によってやられていた
恐怖を紛らわせるように武装を連射する
マシンガンの連射弾はバージムの装甲を食い破らんと真っ直ぐ飛んでいった
だがバージムは、右に左に機体を動かして弾丸を一発も食らわない
それなら次の手だとばかりにシュツルムファウストを取り出した所でレイゼンは見た
ブルース機が一本の細くて短い筒を握り込むのを見た
「ビームサーベルかっ!?」
ライフルを避け続けたことで相手は痺れを切らした
一本の光の刃が姿を表す
バージムはブースターを起動
ドムトローペンへ一直線に突撃してくる
接近戦で一気に決着をつけるつもりだ
マシンガンをもう一度撃つ
無数の弾丸に相手が恐れをなして接近中止するのを狙った
だがブルース・ウェインは少しも物怖じせず、砲弾のシャワーマシーンを突っ切ってくる
距離があっという間に縮んだのは、機体性能だけによるものだろうか
振り上げられる刃
降り下ろされる刃
「くぉ、ッ!」
レイゼンは、あえて機体を転ばせた
直立していては三枚に卸されてしまうと踏んだからだ
その読みは当たる
虚空を切り裂く光の刃
だが片手に持っていたシュツルムファウストは真っ二つになってしまう
最後の一本である
レイゼン機の最大火力が封じられた
バージムの二振り目が襲う
レイゼンはヒートサーベルを抜いて相手の剣を受け止めた
だが文字通りの付け焼き刃である
ドムトローペンのヒートサーベルよりもバージムのビームサーベルの方が出力が高い
よってレイゼンの武器は瞬く間に切り捨てられる
鍔迫り合いも長くは起きない
だがブルース・ウェインに詰められた距離を引き離すには、レイゼンには腕も機体性能もまるで足りなかった
「悔しいな、俺だってそこそこ腕は立つと自負してるんだが・・・?」
ドムトローペンは空いた左手で拳を握り、バージムの右手を押さえた
相手はビームライフルを持っている
鍔迫り合いの間に至近距離から撃ち殺してくる可能性も否定できない
蹴りを叩き込んでくるバージム
鶏冠が揺れる
性能によるものか、または当たり所が良かったのか、ドムトローペンが少し浮き上がった
キックの威力によるものである
「ぐふっ・・・そう来るよな」
手が使えないなら足で攻撃
そんな戦法をやる程の戦術能力も判断力もブルース大尉にはあると、そう踏んだ
だからこそ、両手を封じられた相手が足を使ってくることも予測できた
「だからそれを待っていたんだ・・・!」
レイゼンはフットペダルを全力で踏み込んだ
ブースター起動、噴炎放出
高速移動でレイゼンは距離をとった
バージムの動きはその逃走に追い付けなかった
蹴りの姿勢から復帰するために、ビームサーベルを振る前にドムトローペンに逃げられた
逃げるレイゼン
読みは当たり、賭けには勝った
だが一世一代の賭けを行って尚一時的な延命にしかならない
ブルース・ウェインはそんな相手であった
まったくもって化け物級のパイロット
正面からやり合って勝てるはずもない
なのでレイゼンは、正面以外から攻めることにした
「おい、聞こえてるんだろ」
先程の殴り蹴りで接触回線が繋がった
敵の無線情報を取得し、通信機に登録、話しかける
レイゼンは対話を試みた
「地球連邦の軍人だろう、もしかしてブルース・ウェイン大尉か」
敵モビルスーツはブースターで迫りながらビームライフルを撃ち込んでくる
こちらには返答してこない
「貴様は何故戦う?金か、富か、名声か!」
相手には繋がっているハズだ、無線機はしっかりと調整した
だったら向こうがこちらの言葉を無視しているだけか
「だが、連邦は長くは保たない!何故だかわかるか、それは歴史が証明している!」
「・・・何を言っている?いったい貴様に何がわかる?」
食い付いた
間違いない、奴には付け入る隙がある
ビームを必死にかわしながらレイゼンはまた叫んだ
「宇宙にいる人間を連邦は全く抑えきれていない、ジオニズムを持った者共は宇宙で次の機会を伺っている!だが連邦の高官は自分の富と欲望にばかりかまけて、その対応をできていない!それがデラーズフリートであり、それがアクシズであり、それが!」
「スペースノイドが自らの幻想を掲げて斬りかかってくるのだ、それに反撃しているのが我々だ」
「ならば何故スペースノイドの待遇を良くしようとしない?宇宙を、地球のように水も食い物も富も自然も楽々と手に入るような場所に、何故しない!」
ドムトローペンのバズーカは、バージムにはなんてことのないように避けられる
レイゼンの攻撃は敵を捉えられない
掠り傷すら付けていない
「そんな中で、自分の身だけを可愛がっているからだ!手を取り合えば全て終わるのに、宇宙を敵と定めてティターンズなど作り上げ、スペースノイドのヘイトをひたすらに稼ぎ続けている!そしてひたすら起こる連邦上層部の汚職!職権乱用!不祥事!」
「ッ!・・・貴様!」
「連邦は大した時間も経たずに力を失うぞ、こんなことをいつまでも繰り返しているからな!」
「連邦は大多数の人間を庇護する組織だ!そんな組織が潰れるはずはない!」
「そんな大多数の市民を害した奴らがいたな!ティターンズの大量虐殺を、連邦が黙認したことがあった!他にも連邦が罪なき市民を殺した事例はいくらでもある!」
「貴様ァアアア!!」
サーベルが迫る
だがレイゼンにはわかった
ブルース大尉は、論破されたのだと
相手を否定し、判断力を鈍らせたと
まず頭が落とされる、次に左腕、右腕
トドメのコクピットへの斬撃
だがレイゼンは至って冷静だった
胸部メガ粒子砲のスイッチを、押した
目眩まし用のビームが、バージムのカメラアイを直撃した